「んが~~~~~~~~!!!!!!!!! 一丈字ぃ~~~~~~~~~~!!!!!」
Cは飛鳥に対し、怒り狂っていた。
「Cさん…」
「一丈字!! オレの真姫に何してやがるんだ!!! お前だけは…お前だけは許さんぞ~~~~!!!!!」
Cが怒鳴り声を上げると、通行人が飛鳥達を見たが、Cの事は完全にヤバい奴だと思っていた。
「まだ西木野さんを付け回してたんですか?」
「そうにゃ!!」
飛鳥の問いに凛が答えると、そのままCを睨みつけた。
「あんたこそどういうつもりにゃ!!! 真姫ちゃんをずっとつけまわしたりして!!!」
「迷惑です!! やめてください!!!」
凛と花陽が怒鳴ると、Cはショックを受けた。凛はともかく、花陽は温厚な性格である為、そんな彼女にまで怒鳴られるとは思わなかったCであった。
(な、何でだよ…何でμ’sはこんなにオレを嫌うんだよ!!!)
(付け回してたら誰でも嫌われるわ)
Cの心の声に飛鳥が心の中で突っ込んだ。見ていて段々情けなくなっていった。
「あの、Cさん…」
「ああ゛ん!!?」
「多くの人達が見てますし、西木野さんも嫌がってるじゃないですか。やめましょうよ」
「その状態でよくそんな事が言えるな!!(大汗)」
飛鳥は真姫を抱き寄せたまま言い放ったので、Cは思わず突っ込んだ。
「も、もういいからっ!!///////」
「あ、ごめんなさい」
真姫が飛鳥から離れたが、この後凛や穂乃果からからかわれるのは言うまでもない。
「お前が真姫を誑かしたんだろ!!!」
「誑かした? 何をバカな事を」
飛鳥が口角を下げて、頭をかいた。転生者Cは鼻息を荒くして興奮していた。正直言って豚そのものである。
「で? 結果的に私にどうして欲しいんですか?」
「真姫を置いて帰れ。いや、真姫だけじゃない。そこにいる女子生徒全員だ!」
「成程。アナタもハーレムを作りたいのですか」
「!!?」
飛鳥はもう普通に言い放った。
「ハーレムってなに?」
「女性の中に男が一人の状態ですよ。今の私がそうです」
「まあ、早い話が男の夢って奴やな」
穂乃果に聞かれたので飛鳥は普通に答えると、希も会話に参加した。そして飛鳥を見つめる。
「何ですか」
「も、もしかして飛鳥くんもハーレムを作りたいって思ってるの…?」
「御冗談を」
「いや、そんな事はない!! 男ならそう思うはずだ!!」
と、転生者Cが言い放った。早い話、飛鳥の好感度を下げる為である。
「ま、飛鳥くんやったらウチはえーけど」
「!!?」
皆が驚いた。
「あ、穂乃果も」
「え、えぇ…////////」
と、他のメンバーは困惑した。
「それはそうと、分かったでぇ」
「何が分かったの?」
絵里の問いに、希が口角を上げると、そのまま転生者Cを見つめた。
「本来やったら、ハーレムになって女の子達にチヤホヤされるのは自分の筈やった。せやけど、飛鳥くんが来た事で阻止された。だから、絵里ちや海未ちゃん、真姫ちゃんといった本命の子を先に落として、その後にうち等を毒牙にかけるつもりやったんやろ」
「!!!」
Cは青ざめた。完全に言っている事があっていたからである。東條希。占いが好きだが、彼女の占いはよく当たる事で定評がある。フォー達の動機が明らかになり、絵里と海未は青ざめた。
「そ、それって…」
「も、もしかしてAくんと同じ考えなのかな…?」
「や、やだ~!!!」
「き…きもいにゃ~!!!!」
にこと穂乃果が顔を合わせて困惑し、ことりと凛が気持ち悪がり、花陽もドン引きしていた。
「く、くそう…!!!」
「残念やけど、君の野望もここまでやでCくん」
希が口角を上げる。
「君達が喉から手が出るほど欲しがっているハーレムを手に入れるのも、音ノ木坂の運命を背負うのも、君達やないで」
「な、何だと!!」
「誰なの!?」
希が口角を上げると、飛鳥を見つめた。
「飛鳥くんや」
皆が飛鳥を見た。
「そういう事やから諦めぇや。飛鳥くんやないとしても君はあり得へんで。現に良い噂も聞いとらんからな」
「ぐ…!!! ぐぅ…!!! そ、そんなわけあるかぁ!! オレよりも出来損ないで弱いくせに!! 真姫も助けられなかった癖に!! オレに突き飛ばされたくせにー!!!」
興奮して叫ぶCに対し、飛鳥は前へ歩き出した。
「飛鳥くん…!?」
穂乃果がそう言うと、飛鳥が真剣な顔でCを睨む。
「いい気になるな…!!」
「!」
「いい気になってんじゃねぇ!! お前なはずがない!!! だったら…今ここでお前をぶち殺してやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
Cが飛鳥に襲い掛かってきた。
「きゃあああああっ!!!」
「東條先輩、彼女達をお願いします!」
「分かった!」
「カッコつけてんじゃねぇぇぇぇえええええええええ!!!!」
Cが殴りかかるが、飛鳥が瞬時に交わしてCの首元に手刀を打ち込んで気絶させた。
μ's「……!!!」
μ’sは驚いた。瞬時にCを気絶させたのだから。
「……」
飛鳥はCを担いで、近くにあったベンチの上に寝かし、電話をかけた。
「あ、もしもし…救急車呼んで貰えませんか? 場所は…」
つづく