ダシマ式ラブライブ!「転生者・一丈字飛鳥」   作:ダシマ

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ダシマ劇場     … ダシマが書く小説の総称
ダシマ式ラブライブ … ダシマが書くラブライブ!小説


pixivでは台本形式にしていましたが、ハーメルンではこういう書き方をした方が良いとアドバイスを頂いた為、pixivもといサンプルと、書き方を変えました。


もしよろしければどうぞ。


プロローグ
第1話「転生の世界へ!」


 

「はー…。最近の若いもんは…」

 

 とある建物で嘆いている老人が一人。神様である。あの世の平和を保つため、天国で働いている天使である。しかし、彼には大きな悩みがあった。

 

「チート能力を与えた転生者を碌に倒せないとは情けない」

 

 そう、若手天使の育成と、マナーの悪い若い転生者に手を焼いていたのだった。あの世、もとい天国では元々争いは起こらず、悪人たちはすべて地獄に行っている為、現場に出ることも殆どなかった。

 

 そしてこの様である。チート転生者を倒せずにいたのだった。

 

「まあ、ワシらが魔法を使って、悪い転生者「フォー」の力を無効化させれば済む話なのじゃが…。このままじゃと本当に将来が不安じゃわい…」

 

 チート転生者もそうだが、若手天使の軟弱さには本当に困り果てていた。

 

「ワシ等年寄りがいつまでもいると思われても困るが、かといって怒鳴り散らすとパワハラだと訴えてくるからのう…。本当に要らんところで変な知識を回しおって…」

 

 実際に若手天使はそんな事はしないのだが、あまりのチート転生者の強さに若干諦めがちな所もある。

 

「娯楽のために、アニメの世界に転生できるゲームセンターを作ったのが、何よりの間違いだったのじゃ…。奴ら、入ったっきり帰ってこん…。ったく、どんだけ女に飢えとるのじゃ。情けない!」

 

 と、とにかく嘆き続いていたその時だった。

 

「……ん?」

 

 神様はふと見やった水晶玉に映っていた光景に目を奪われた。一人の少年が、大勢の人間を相手にし、超能力を使ってなぎ倒していたのだった。黒髪にストレートのセミロング、青い瞳で中性的な顔立ちの少年だった。

 

「……!!」

 

 

 変わって、少年のいる世界。貨物船の上で大勢の人間を倒し、縄で拘束していた。

 

「拘束させてもらう。大人しくしときなよ」

 

 そう言って腕を組んだ。彼の名前は一丈字飛鳥(いちじょうじ あすか)。この作品の主人公である。広島のとある高校に通う超能力者である。ライトノベルでよくある『ごく普通の男子高校生』ではない。断じてそうではない。

 

(断じてって…(汗))

 

 飛鳥は困惑しながらも、通信機で仲間に連絡を入れる。

 

「こちら一丈字です。全員身柄を拘束しました」

「ご苦労」

 

 

「いやー!! 本当に助かったよ! ありがとう! WONDER BOY!」

 

 と、小太りの男が飛鳥をふくめ、3人の青年に礼を言っていた。

 

「こちら報酬ね!」

「ええ、確かに受け取りました」

 

 礼を受け取った男の名前は古堂和哉(こどう かずや)。飛鳥と同じ超能力者であり、超能力者グループ『WONDER BOY』のリーダーである。飛鳥よりも短い黒髪のストレートで、瞳は黒。そしてトレードマークは人間一人を殺してそうな目つきの悪さと、大きな眼の下の隈である。飛鳥の超能力の師匠でもある。

 

「君も中々強いね!」

「ああ!」

 

 男が和哉の横にいた青年にも話しかけた。彼の名前は古堂孫(こどう そん)。和哉の実弟である。彼も超能力者だが、彼は肉弾戦が多い。

 

 3人は、この小太りの男の依頼を受けて、違法薬物を密輸していた犯罪集団と、その護衛を任されていた用心棒を撃退したのだった。

 

「そして…」

「……」

 

 男が飛鳥を見つめていた。

 

「流石だよ。強いだけではなく頭の回転も速い。うちの会社に欲しいくらいだ!」

「それはちとほめ過ぎですな」

 

 と、特に飛鳥を絶賛していた。上司の和哉が軽くいさめるが、飛鳥に対する信頼はある。

 

 

 変わって天国

「……!!」

 

 WONDER BOY、もとい飛鳥の強さに驚いた神様はある事を思いついた。

 

「これじゃ…これじゃああああああああああああ!!!!」

 

 と、椅子から立ち上がる。周りには誰もいなかったので、誰も振り向いたり、驚くことはしないだろうが、もしいたら、皆驚いて振り向くだろう。

 

 

 ここは和哉と孫の故郷『虹島(にじしま)』。和哉と孫の家は虹島のとある山の中にある。島の人間からは何故か『古堂一族の屋敷』と呼ばれている。

 

「という訳で、一丈字飛鳥くんをお借りしたいのじゃが」

「あの、すみません。ちょっと宜しいでしょうか」

 

 神様が突然古堂一族の屋敷を訪ねていたので、飛鳥が待ったをかけた。

 

「何かね?」

「いや、何急に訪ねてるんですか」

「そんなファンタジー的な展開、ダシマ劇場には似合わないだろ?」

「そんな事言われても、これを見てる人たち分かりませんよ…」

 

 ダシマ劇場。それは、ダシマが書く小説の総称である。ギャグ多め、超展開多めの作品である。ちなみにダシマ式とは、既にある作品をダシマが二次創作として書いた小説のことを指す。本当に唐突ですみませんでした。

 

「いや、誰に謝ってんだ」

 

 飛鳥はすかさず突っ込んだ。和哉は全く気にせず、神様とお話しする。

 

「さて、お話は聞かせて頂きましたが…」

「ああ…。飛鳥くんに是非、あの世にある転生ゲームセンター『ブランニューライフ』に居座っている転生者たちを懲らしめて欲しいのだ。そして、うちの若手たちがもっとやる気を出すように力を貸してほしい!」

「は、はあ…」

 

 飛鳥はただ困惑するしかなかった。依頼されている作業はおおむね理解できたが、あの世で仕事をするというのが、いまだに信じられない気持ちでいっぱいだからである。

 

「勿論、事が済んだら、そちらの人生に影響が出ないようにしておく」

「それは…お願いします」

「引き受けてくれるか!」

「え、えっと…」

「オレ達は問題ない。寧ろお前の修業になるだろう。訓練ばかりでは強さは身につかん。実践を積んで来い」

「わ、分かりました」

 

 和哉からのOKがでた為、飛鳥は神様からの依頼を受けることにした。

 

「なんだかよくわかんないけど、がんばれよアスカ」

「あ、ありがとうございます…孫さん」

 

 孫の言葉に飛鳥は苦笑いした。

 

「それでは決まりじゃ! 早速ラブライブの世界に行くぞ!」

「ラブライブ?」

 

 飛鳥が首を傾げた。

 

「何じゃ、知らんのか?」

「いえ、名前は聞いたことあるんですけど…」

「ああ。実はのう、ラブライブという作品が一番人気があって、フォーが一番多いんじゃ。お前さんの目標はフォーをあぶりだす事。フォーを倒す事じゃ!」

「あ、はい」

「ちなみに…能力は与えんでも大丈夫じゃな?」

「問題ありません。レベルアップの邪魔です」

 

 和哉が答えた。

 

「そういう事だ。行ってこい。何かあったらオレが何とかする」

「分かりました。それでは宜しくお願いします!」

「ああ。それではスタートじゃ!」

「ノリ軽っ!!!(大汗)」

 

 神様の軽いノリに飛鳥はずっこけた。

 

 

 果たして、一丈字飛鳥の運命や如何に…。

 

 

 

つづく

 




不定期更新です。

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