ダシマ式ラブライブ!「転生者・一丈字飛鳥」   作:ダシマ

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第25話「需要と供給」

 

 

 天界

 

「聞いたか? 羅城丸様。地球人にフォー退治を頼んだらしいぜ」

「一体どういうつもりだろうな」

 

 と、とある宮殿の中にある食堂で、天使たちが話をしていた。

 

「やる気を出させようって魂胆だろどうせ」

「だよなぁ。でも、無理なもんは無理だっつーの」

 

 相変わらず若い天使達はやる気がない様子だった。しかし、ザキラが現れて空気が一変した。

 

「やべっ! ザキラだ…」

「あいつにキレられたら、一たまりもない…」

 

 と、皮肉を言っていた天使達は口をつぐむ。そう、ザキラは若手の天使で一番強く、権威もあった。おまけに機嫌も悪い為、先ほどの発言をすればどうなるかは目に見えている。最悪、上の天使に言いつけて、自分達の立場を更に悪くすることだってあり得るのだ。

 

「兄さま…」

 

 ザキラの後ろをついて来ていた白い髪の美少女の名前はコロロ。ザキラの妹であり、天使見習いである。最近ずっと機嫌が悪い兄・ザキラを心配していた。

 

 

ザキラ(一丈字飛鳥…!! 何故あの者が…!!!)

 

 ちなみに声は「ポケットモンスター」のコジロウの声をしている人でお願いします。間違っても「ドラゴンボール超」のザマスではありません。ザマスを知っている人からしてみれば、シャレになりません。

 

 

 

 ところ変わって音ノ木坂学院。昼休憩になり、飛鳥は移動しようとしたが、穂乃果達に呼び止められていた。

 

「飛鳥くん!」

「何だい?」

 

 飛鳥が穂乃果を見た。

 

「今日は空いてるよね!?」

「いや、理事長に呼ばれてるんだ。だから理事長室で昼食」

「もう! いつになったら時間空いてるの!? って理事長室!? 何で!?」

「今回の火事の件で、更に話したい事があるみたい。それじゃ、行ってくるね」

 

 そう言って飛鳥は去っていった。

 

「ホントに凄いよねー。飛鳥くん」

「うんうん」

「今じゃ、音ノ木坂のヒーローだもんね」

 

 同行していたヒフミトリオが飛鳥を絶賛すると、陰で見ていたAが面白くなさそうに歯軋りをする。

 

「…それに比べて」

「な、何の事かなー…? あははははは。僕もちょっとお昼食べてこよーっと」

 

 そう言ってAは去っていったが、何人かは思った。もう帰って来るなと。

 

 そして掲示板前

「……」

 

 転生者トリオは穂乃果達が掲示板の前に来るのを待っていたが、来なかった。そう、本来であれば、廃校の張り紙が張り出されて、穂乃果が気絶するところから物語が始まるのだが、全校集会で理事長が、廃校はないと言ったのだ。当然来る筈がない。

 

「何でこうなるんだよ!!!」

「そんなのオレが知るか! どうして廃校しないんだよ!!」

「一丈字が何かしたみたいですね」

 

 その頃穂乃果達はというと、理事長室の前にいて、穂乃果が盗み聞きしようとした。

 

「ちょ、ちょっと穂乃果!」

「それはダメだよ~」

「…ちょっとだけ」

 

 海未とことりが慌てて制止しようとするが、穂乃果は止まらず、理事長室の扉に耳を当てた。

 

 理事長室。飛鳥と理事長が向かい合って座り、飛鳥は理事長が用意した高級弁当を食べていた。

 

「…すみません。お昼頂いて」

「いえ、これくらい当然です。食べなさい」

 

 飛鳥は高級弁当を食べていた。

 

「さて、今朝の話の続きをしましょうか」

「……」

 

 理事長が飛鳥を見つめた。

「無茶をしたことについては、大人として諫めないといけませんが、アナタの行動には、こちらも頭が下がるばかりです。全校集会が終わった後、音ノ木坂学院に対する称賛の声もありました」

「電話でですか?」

「ええ。その事もあって、元々決まっていた入学希望者も減らずに済みました。このままだと本当に廃校を防げます」

 

 飛鳥が口角を下げる。廃校を何とかするのは自分ではなく、μ’sなのだから。

 

「今後も、我が校、いや…人として模範となるような生徒でいてください」

「…分かりました」

 

 飛鳥としてはただ、μ’sやこの世界の住人たちを守る事だけを考えていた。

 

「ところで一丈字くん」

「何でしょう」

「前も聞いたと思うけど、うちの娘について…どう思う?」

 

「ことりちゃんの事について聞いてるね」

「ぴっ!!?」

 

 穂乃果の言葉にことりがドアに張り付いて、耳を立てた。穂乃果は苦笑いしていた。

 

「またそのお話ですか?」

「母親としても気になるのよ。たまにあなたの話をするのよ。あの子」

 

 飛鳥が苦笑いした。

 

(絶対に変な事喋らないで…!!!)

 と、穂乃果達は休憩時間が終わるまで張り付いていたという。

 

 その頃…

「結局来ませんでしたね…」

「あのクソ丈字が!!」

「どこまでも舐めやがって!!!」

 Cの言葉にAとBが憤っていた。舐めてるのはお前らだと言いたい。

 

 

 昼休憩後…

『神様』

『何だ』

 

 飛鳥と神様がテレパシーで会話をしていた。

 

『よくよく考えたら…今日、廃校が発表されて物語が始まる日じゃありませんでしたっけ?』

『そうだが?』

『…大丈夫なんですか? 彼女、普通に教室にいましたけど』

『大丈夫だ、問題ない』

 

 飛鳥としては本当にどうなるか予測もつかなかったが、神様の言葉を信じることにした。

 

 午後の授業を普通に受けて、あっという間に放課後になり、飛鳥は帰ろうとしていた。

 

「さて、帰るか…」

「飛鳥くん!」

 

 穂乃果が教室にやってきて、飛鳥を呼び止めた。

 

「何です?」

「今日予定ある?」

「特にありませんけど…」

「良かった! 今日一緒に帰らない?」

 

 飛鳥は少し驚いた。

 

「それは構わないけど…」

 

 その時、陰から見ていたAが阻止しようとした。

 

「(そんな事させるか!) おー…」

 

 Aが割って入ろうとしたが、1組の女子達に通せん坊される。

 

A「あの、ちょっと」

飛鳥(相変わらずガードされてんなぁ…)

 

「分かってんのよ! 穂乃果と飛鳥くんが一緒に帰るのを邪魔しようって話でしょ!」

「もういい加減にしてよね!」

「さっさと諦めなさいよ! しつこいなぁ!」

「もう罵声のネタ尽きかけてるんだから、ちょっとは我慢しなさいよ!」

「そんな事考えてたの!!?」

 

 女子達のカミングアウトに飛鳥が突っ込んだ。

 

「飛鳥くん。今のうちに!」

「あの、高坂さん?」

 

 穂乃果が飛鳥の腕を絡めた。それを見ていたことりと海未が赤面する。

 

「ホ、ホノカチャン!!/////」

「は、破廉恥です!!」

「え? 何が?」

 

 穂乃果は何も気づいておらず、きょとんとしていたが飛鳥は静かに目を閉じた。

 

「穂乃果だいたーん!」

「うん…」

「当ててるの?」

「え?」

 

 穂乃果は何のことか分かっていなかった。しかし、ヒロインのおっぱいが恋敵の体にあたっていたので、Aは唖然としていた。

 

「あの…帰っても宜しいでしょうか」

「あ、飛鳥くんまでどうしたの!?」

「どうもしないよ」

「とにかく離れなさい!!////////」

 

 海未が飛鳥と穂乃果を引き離した。飛鳥は穂乃果の天然ボケに呆れていた。その時だった。

 

「い、一丈字こらぁ!! どういうつもりだ!!」

 

 と、Aが憤慨しだした。お前がどういうつもりだと、周りの生徒達は思った。

 

「行こっ! 飛鳥くん」

「え、あ、うん…」

 

 と、穂乃果達が飛鳥を連れて行った。Aは追いかけようとしたが、1組の女子達に足止めされ、そのまま罵声を浴びせられた。

 

 

 

 

 つづく

 

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