ダシマ式ラブライブ!「転生者・一丈字飛鳥」   作:ダシマ

45 / 51
第44話「いつ何をしてくるか分からないのがフォー」

 

 

 東京に帰った後、飛鳥は真剣に考えていた。

「……」

 そしてパソコンで調べ物をしていた。

 

 それは音ノ木坂学院に帰って来てからも同様だった。

「…くん。飛鳥くん!!」

 

 穂乃果が話しかけても上の空だった。

 

「よーし…」

 穂乃果が何かしようとすると、飛鳥が我に返った。

「あ、ごめん。何だって?」

 飛鳥が穂乃果の方を見て喋った。

「えっとね…」

 と、穂乃果と他愛のない会話をしていたが、ことりと海未も飛鳥の様子がおかしい事に気づいた。

 

 あっという間に昼休憩になった。

「ふぅ…」

 飛鳥が一息ついて、昼食を取ろうとすると電話が鳴った。使用が許可されている黒い携帯電話である。

 

「誰からだろ…」

 飛鳥がスマホで連絡先を確認して、電話に出た。

「はい、一丈字です」

「もしもし一丈字くん!!?」

 電話の相手は梨子だった。

 

「桜内さん。どうかされましたか?」

「大変なの!! 千歌ちゃんが…」

 電話の相手は梨子で、電話の内容を聞いた。

 

「何ですって!!?」

 飛鳥が慄然した。他のクラスメイトも飛鳥を見た。

 

「警察は!!?」

「電話したんだけど取り合ってくれなくて…」

 梨子が憔悴した表情で事情を説明すると、飛鳥が困惑した。

 

(…何て事だ。まさかここまでやるとは)

 フォーのあくどさに飛鳥は困惑した。

 

「分かりました。すぐにそちらに伺います。本当に私を連れてくるように仰ったんですね?」

『ええ…お願い!! 千歌ちゃんを助けられるのはアナタしかいないの!! 早く来て!!』

「……」

 飛鳥が困惑して目を閉じた。

 

「分かりました。それではまた詳しく話を聞かせてください」

 飛鳥が電話を切った。

「ど、どうしたの!? 飛鳥くん」

 穂乃果が飛鳥に声をかけると、飛鳥は穂乃果達の方を見た。

 

「高坂さん。悪いんだけどちょっと学校出る。深山先生にはHRまでに戻るって伝えといて」

「な、何があったんですか!!?」

 海未が飛鳥に聞いた。

「…今は言えない」

「ど、どうして!?」

 

 ことりが飛鳥に聞いた。事情を話してしまえば穂乃果達もパニックになるのは目に見えている上に、何よりも時間が無かった。

 

「それだけヤバい事になってるんだ。事が済んだらすぐに連絡する。本当に済まない!」

 そう言って飛鳥は去っていった。

「飛鳥くん!!!」

 

 穂乃果の制止を振り切り、飛鳥が校舎を走っていった。

 

(神様…!!!)

(転生アイテムを悪用したみたいだな…)

(そんな呑気な事言ってる場合ですか!! このままじゃ…)

(ああ…このままだと本当にマズい。ここで瞬間移動を使う訳にも行かないだろう)

「……」

 飛鳥が考えた。

 

「使います!」

「何だと!?」

「後始末、お願いしますよ!!」

 飛鳥が瞬間移動を使った。

 

 静岡県・内浦

「さてと…」

 飛鳥が内浦についた。

(そういやAqoursの事を事前に調べてたんだったな…。さて…)

 

 待ち合わせ場所

「…あっ」

 飛鳥の目の前には梨子がいた。

「あ!! 一丈字さん!!」

 梨子と曜がいたが、服装が乱れていた。

「あれ!? でも何か早すぎませんか!?」

「知り合いに送って貰ったんですよ。それよりも高海さんが連れ去られたって本当なんですか!?」

「う、うん…」

「それで返してほしければ一丈字さんを連れて来いって…」

 曜の言葉を飛鳥が神妙な顔をした。

 

「恐らく昨日の件だな…。報復をしようって魂胆だ」

「ど、どうしたら良いんですか?」

「あのストーカーがいる場所って分かりますか?」

「う、うちの学校にいる…。浦の星女学院」

「そこまで案内してください」

 

 浦の星女学院前

「ここに…」

 飛鳥の後ろに梨子と曜がいた。

「2人は安全な場所に避難してください」

「えっ!!?」

(神様。お願いします)

(分かった)

 神様が指を鳴らすと、梨子と曜が洗脳され、どこかへ行った。

 

(行くぞ、飛鳥)

(はい)

 飛鳥がそのまま歩を進めていった。

 

 飛鳥が敷地内に入ると、アナウンスが鳴った。

 

「一丈字飛鳥くん。浦の星女学院へようこそ」

「!」

 Eの声がした。

「昨日はよくも僕の顔に傷をつけてくれたな。今すぐグラウンドに来たまえ」

「……」

 飛鳥が前に進んだ。

 

 グラウンド

「……」

「待ってたよ。一丈字くん。早かったじゃないか」

 飛鳥の目の前には、3人の男子学生が立っていて、その後ろには怖い顔つきをした女子生徒達がいた。

 

(な、何だコレは!!)

(…どうやら別の世界の薬を使って、女子生徒達を洗脳したようだな。見ろ)

(え?)

(本来、千歌達と同じスクールアイドルグループとして活動する事になるメンバーもいるぞ)

 

 千歌・曜・梨子が後に結成する事になる「Aqours」はμ’sと同じく9人組なのだが、そのうちの6人はE達の手によって操られていた。

 

「また会ったな一丈字くん。昨日はよくも僕の顔に傷をつけてくれたな」

「で、その腹いせに高海さんを退学にしたのか。彼女は今どこにいる!!」

「ここにいるよ」

「一丈字さん!!!」

「!?」

 千歌が檻に閉じ込められていた。

 

「高海…さん…」

「あの…あんまり見ないで…//////」

 ピンク色のとってもセクシーな下着を着せられていた。千歌は顔を真っ赤にして涙目だった。

(あぁ…もうやだ。何でこんな変態ばっかり…)

 飛鳥は脱力した。

(脱力してる場合じゃないぞ)

(アレもお願いしますよ!!)

 飛鳥が体勢を整えた。

 

「それはそうと…一体何の用だ!」

「そんなの決まっている。お前が邪魔だから消しに来たんだよ」

「何?」

「お前に生きていてもらうと、オレ達の計画が台無しになりかねないんだな。ここでサクッと消えて貰うぜ」

「痛くはしないからさ、サクッと死んでよ」

 大柄な男Fと、小柄な少年Gはニコッと微笑んだ。

 

(解除)

 神様が指を鳴らすと、女子生徒達の正気が戻った。

「あれ? 私達は…」

「ん?」

「は?」

「え?」

 女子生徒が正気に戻った事に気づいたフォートリオは唖然とした。知っている飛鳥は目を閉じた。

 

「わ、私達は一体何を…」

「…What’s this?」

 生徒会長の黒澤ダイヤと小原鞠莉が辺りをキョロキョロ見渡す。

 

「あれ? ルビィ達…どうしてたんだろ?」

「何か記憶にないずら…」

「まさか…悪魔に魂を吸われていたの!? ヨハネとした事が!!」

 黒澤ルビィ、国木田花丸、津島善子の1年生トリオも正気に戻った。

(意識は取り戻したみたいだ…)

「…ん?」

 長身の少女・松浦果南が千歌に気づいた。

 

「千歌!? 千歌!!! アンタなんて格好してんの!!?」

「果南ちゃん…Eくん達に服を脱がされて、閉じ込められたんだよ~!!!! え~ん!!!!! あとあんまり見ないで~~~~~!!!////////」

 千歌が号泣した。そして果南達はE達を見た。

 

「アンタ達が…千歌をこんな目に…!!!」

「こんな事してただで済むと思ってますの…!!?」

 果南とダイヤの言葉を皮切りにAqoursメンバーは怒りに満ちていた。Aqoursだけでなく、他の女子生徒も怒りの視線をぶつけた。

 

「うゅ…」

「最低!! 今こそ悪魔の裁きを下してやr」

「少し黙るずら」

 そして…

 

「ホントのホントに怒ったわ!!! E!! F!! G!!! 直ちに退学を言い渡します!!! これ以上は我慢できないわ!!!」

 

 鞠莉の言葉にうろたえるフォートリオ。

 

「お、おい…どうすんだよ…」

「完全に洗脳が解けたぞ…」

「心配いらない。忘れたのかな? お前の親父がどうなっても知らないぞ」

「……」

 

 Eの言葉に鞠莉がたじろいた。

 

「心配いらないよ」

「!」

「さっさとその3人に退学を言い渡してください!!」

「!!?」

「ふ、ふざけるな!!」

「やろうってのかぁ…?」

「お前達はここで終わりだ」

 飛鳥の言葉にFとGの青筋が立った。

「舐めやがって!!!」

「お前が終わりだ!!! 死ねーっ!!!!!」

 FとGが凶器を持って襲い掛かった。

 

「一丈字さん!!」

 

 千歌が悲鳴を上げると、飛鳥がFとGの攻撃をかわして、

 

 ドゴッ!!

「おぐっ!!!」

 ガッ!!!

「がっ…!!!」

 

 FとGを一撃で気絶させた。

 

「な…な…!!!」

 Eが慌てふためくと、飛鳥が本気怒った顔で詰め寄った。表情はよく分からないが、体から電流が怯えていて、周りにいた女子生徒もガタガタ怯えて切っていた。そして飛鳥がEの胸ぐらをつかんだ。

「ひっ!!」

「檻の鍵を渡せ」

「か、か、かかかか、かぎ…」

「……」

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ~~~~~~~~~~~~……!!!!!!!!」

 飛鳥が超能力で圧をかけると、そのままEは涙と鼻水と泡、そして失禁して気絶した。

 

「脆すぎる…」

 飛鳥は乱暴にEを地面に叩きつけ、Eの胸ポケットから鍵を取り出した。

 

「…ハァ、手間取らせんなよ」

 飛鳥が正気に戻って頭をかいた。そして飛鳥は果南に目をつけた。

 

「ひっ!!?」

 本気でキレた飛鳥を見て、果南はすっかり怯え切っていた。それを見て飛鳥は少し悲しそうにした。

「…あの、すみません」

「はいっ!! な、何でしょうか!!?」

「これ、高海さんの檻を解くカギなので、お渡ししたいのですが」

「は、はい!! あ、ありがとうございましたぁ!!!!」

 果南が飛鳥から鍵を受け取ったが、終始テンパっていた。

 

「あ、それから高海さんに服を用意して、学校の運営者の方に退学を取り消しするように手配しておいてください。こいつらは私が始末するので」

(怖い!!!)

「そ、そそそそそ…それはそうと、アナタは一体何者なんですか!? 急に現れたりして!! ここは女子高ですよ!!? これ以上の不埒な行為はこの生徒会長である黒澤ダイヤが許しませんわよ!! ホワッチョー!!」

「お、おねえちゃん!! はずかしいからやめて!!!/////」

 テンパっているダイヤの姿を見て飛鳥は少し困惑した。

 

「あ、この始末が終わったら私は帰りますのでご心配なく。あと外に渡辺曜さんと桜内梨子さんが外で待機しているので、どなたか呼んで頂けませんか?」

「わ、わかりましたぁ!!」

 3人の女子生徒が慌てて呼びに行った。

 

(解!!)

 神様は術を解いた。

 

「これでお前達は終わりだ!!」

「うわあああああああああああああん!!! 折角のハーレム生活がああああああああああああああああ!!!!」

「だから欲張らずにサンシャインだけにしようって言ったじゃないか!!」

「うるさい!! お前だって賛成してたじゃないか!!!」

「果南~!!!!」

 E、F、Gはお縄になってパトカーで連行されようとしていた。泣き叫ぶEに対してFとGが激怒していた。

 

「Get out!! もうカナンにもワタシ達にも近づけさせないわ!! 二度と帰ってこないで!!」

「そうだそうだ!!」

「全く…晩年にこのような不埒者が在籍していたなんて…二度とその姿を見せないで頂戴!!!」

「そうだそうだ!!」

「サメのエサとかにすればいいんじゃない? あ、サメも嫌がるか」

「そうだそうだ!!」

「言葉のバリエーション!!」

「覚悟しろよ。お前達の親父も脅迫の罪で捕まったからな。一家揃って牢屋で反省して来い!!」

 こうして、EFGは連行されていった。

 

(神様、毎回有難うございます)

(まだいっぱいいるからな)

「」

 飛鳥が困惑した。

 

「それはそうと高海さん。大丈夫でしたか?」

「一丈字さん…」

 着替えて檻から解放された千歌が飛鳥を見た。

 

「…って!! 一丈字さん!! 学校は!!?」

「ああ。渡辺さんと桜内さんが非常事態だって言ったから、抜け出してきちゃった。さっさと戻らないと偉い事になりそうだ」

「抜けてきたぁ!!? そんな私なんかの為に…」

「まあ、学校を抜けてきたのは悪いとは思うけど、高海さんが死ぬのはもっと嫌だし」

 飛鳥はあっけらかんと言い放った。

 

「それはそうと、今度の遠泳大会出れそう?」

「そ、それは問題ないですけど…」

「ならそれでいいじゃない」

「ちょ、ちょっと!!」

 ダイヤが話しかけてきた。

 

「さっきから何なんですのアナタ! 学校に侵入するだけじゃなくて…」

「ダ、ダイヤさん! この人は…」

「アナタが黒澤ダイヤさんですね。Aqoursの」

「!!?」

 飛鳥が自分の事を知っていた為、ダイヤが驚いた。

 

「それから、松浦果南さんと小原鞠莉さん。事前に調べさせていただきましたよ」

 果南と鞠莉も驚いていた。

「Aqours…?」

「高海さん。以前アナタは生徒会長にスクールアイドルになるのを反対されていましたね?」

「は、はい…」

「反対していた理由は2つあって、1つ目は自分もスクールアイドルをやっていたが故に、その厳しさをアナタが理解していないと判断したから。そしてもう一つは…浦の星女子学院のスクールアイドルは、今でも自分達だと思っているから」

「!」

 ダイヤの目が大きく開いた。

「お姉ちゃん…」

「だから高海さんにスクールアイドルをやられると困るんですよ。Aqoursの存在が薄れてしまうから」

 飛鳥がダイヤを見た。

「黒澤さん。いきなり初対面でこんな事を言うのは大変失礼だと思いますし、偉そうだと思いますが、敢えて言わせて頂きますね」

 飛鳥が口角を下げた。

 

「そんな理由で他の子のアイドル活動を邪魔するのはやめなさい。そんなんじゃ負けて当然だ」

「!」

 

「今度の日曜、高海さんはある挑戦をして頂きます。もし機会があれば、是非見に来て頂きたい。本当に高海さんがアナタの言う通りの人間なのかどうか…その目で確かめてから判断して頂きたい」

「!」

「そういう訳ですので高海さん」

「!」

 飛鳥が千歌を見た。

「本番、逃げないように」

 そう言って飛鳥は去っていった。

 

「…って、よく考えたらあの子逃げたよ!!」

「ホントだ!!」

(神様!!!!)

(おう!!!!)

 

 飛鳥は全速力で逃げた。

 

 

つづく

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。