ダシマ式ラブライブ!「転生者・一丈字飛鳥」   作:ダシマ

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第49話「そして別れ」

「千歌…」

 千歌が俯いた。

 

「それがダメだったら…Aqoursの名前を使わせて頂けませんか!!?」

 ダイヤ・果南・鞠莉の3人が驚いた。

 

「……」

 ダイヤはどうしたらいいか分からなかった。

「本当にいいの? 千歌」

「え?」

 果南が千歌を見つめた。

 

「本当に…もう一度やらせてくれるの? スクールアイドル」

「…うん!!」

 鞠莉が口角を上げた。

 

「それじゃお願いするわ。アナタが逃げずに最後までやり切ったのに、ワタシ達が逃げたままじゃ、収まりがつかないもの。ダイヤ」

「……」

 鞠莉がダイヤを抱きしめた。

「本当にいい後輩や妹を持ったじゃない。アナタ…いえ、私達は本当に幸せ者ヨ」

 ダイヤの目から大粒の涙が溢れた。

 

「……!!」

 μ’sの殆どのメンバーが貰い泣きした。飛鳥が口角を上げた。

 

 

 その時だった。

 

 

 パチパチパチ!

 

 

 という拍手の音と共に、A、B、Cが現れた。

 

「Aさん!!?」

「B!!」

「Cまで…」

 

 不敵な笑みを浮かべて堂々と現れた。警戒する飛鳥と穂乃果達だったが、飛鳥が何かぼそぼそと念じた。

 

「ここまでつけてたなんて…」

「どういうつもりよ!!」

 と、にこが怒鳴ると。

 

「おっと怒らないでくれ。オレ達だって素直に祝福したいんだよ」

「そう。本当の意味でオレ達と君たちの関係も0から1に…」

 

 飛鳥が超能力を普通に使って3人を痺れさせた。

 

「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!」

 3人が倒れこむと、花陽がいた事に気づいた。

 

「かよちん!!」

 花陽は縄で口と体をふさがれていた。

 

「お前ら…!!!」

 山田が激昂した。そして飛鳥が指を動かすと、花陽を吸い寄せた。

「!!!」

 

 助けられた花陽自身も何が起きているか分からなかったが、凛と真姫が目の前にいる事で安心しきったのか、大粒の涙を流していた。

 

「あ、飛鳥くん…!!?」

「……」

 飛鳥は前に立った。

 

「て、てめぇ…!!」

 フォー達が立ち上がると、飛鳥は穂乃果達の方を振り向いた。

 

「小泉さんを無事に助ける為には、こうするしかなかったんです」

「!」

 飛鳥が口角を上げた。

 

「あとは私に任せてください」

 飛鳥がAたちを睨みつけていた。

 

「な、なんだてめぇ!!」

「これ以上てめぇの良いようにさせるか!!」

「あなたの天下もこれで終わりです!!」

 飛鳥はAたちの前に立つと、本気で超能力を使いはじめ、手から黒い影のようなものが出て、Aたちを拘束した。

 

「!!!」

「ぐわあああああっ!!!」

 A、B、Cはなすすべもなく捕まった。

 

「く、くそぉ!!」

「ほどけねぇ!!」

「こ、こんな時こそ異世界で培ったチートを…」

「無駄だよ」

「!」

 飛鳥はAたちに近づいてしゃがんだ。

 

「もうお前達はチートを使えない。神様も運営もお怒りだ」

「!!!」

 穂乃果達もフォー達も驚いた。

 

「もうお前達は終わりだ。英雄ごっこはもうおしまい。現実の世界に戻る時が来たんだよ」

 

 飛鳥がそう言い放つと、Aたちは青ざめた。

 

「ウソだろ…」

「そんな筈がねぇ!!」

「どうしてあなたが!!」

 するとAが気づいた。

 

「待て!!! それだったらやっぱりお前は運営と繋がってたのか!!?」

「ああ」

 飛鳥はあっさりと答えると、何やら念じた。

 

「飛鳥くん…」

 穂乃果が話しかけたが、ショックを受けていた。

 

「さ、さっきから一体何の話をしてるの…?」

 飛鳥が悲しそうに穂乃果達の方を見た。

 

「高坂さん」

「!」

 飛鳥は静かに目を閉じた。

 

「ごめんなさい」

「!!?」

 

 すると飛鳥とフォー達の身体が光り始めた。

 

「あ、飛鳥くん体が!!」

「飛鳥さん!!!」

 と、皆が悲鳴を上げた。

 

「信じて貰えないかもしれないんですけど、私とフォーはこの世界の住人じゃないんですよ。別の世界から来たんです」

「え…」

 

 何を言っているか信じられない穂乃果達だったが、今目の前で飛鳥はゲームのように消滅しようとしている。

 

「そ、そんな!! オレ達はどうなるんだ!!」

「嫌だ!! 現実の世界に戻りたくない!!」「

「このまま持て囃されてたい!!! 助けてくれぇ!!!」

 と、フォー達は絶望し、泣き叫んでいた。その様子を飛鳥は見ていた。

 

「皆さん。本当にこの3名の悪行を今まで止めれなくてすみませんでした。ですが、もうこれで終わりです」

「……!!!」

 穂乃果がショックを受けた。

 

「本当にどういう事なの!!?」

「ちゃんと説明してください!!!」

「……」

 ことりと海未の言葉に飛鳥は目を閉じた。

 

「飛鳥くん!!」

「飛鳥さん!!」

 という声がした。千歌たちも叫んでいる。

 

「皆」

 希が言い放った。

「……!!」

 

 希が飛鳥を見た。

「よう分からんけど…飛鳥くん。君がそいつらをやっつける為に色々頑張ってくれた事は分かった」

「東條さん…」

 希は口角を上げて、飛鳥に近づいた。

「寂しくなるなぁ」

 希は苦笑いした。

 

「しかも急にいなくなるやなんて、君ホンマに女泣かせやで」

「東條さん…」

 希が飛鳥にハグしたが、静かに涙を流した。

「ホンマに…今日までありがとうなぁ…」

「……」

 すると飛鳥は千歌を見た。

 

「高海さん」

「!!」

 飛鳥が口角を上げた。

 

「今の貴方ならもう大丈夫。私はもういなくなるけど、あなたには渡辺さん達がついてる。そして…水泳大会。とても輝いてました」

「……!!」

 千歌が大粒の涙を流した。そして飛鳥は穂乃果達を見た。

 

「高坂さん。そして、皆さん」

「!!」

「急にこんな事になって、本当にゴメンなさい。名残惜しいですが、ここでお別れです」

「そ、そんな!! 嫌だよ!!! 飛鳥くんがいなくなったら穂乃果達…」

「それも大丈夫です」

「!」

 飛鳥が口角を上げた。

 

「私がいなくなっても、皆さんも沢山の人達がいてくれて、皆さんがあなた達を愛してくれます。だから悲しまないで」

 すると飛鳥を包む光が強くなった。

 

 

「皆さん」

「!」

 

「短い間でしたがお世話になりました。本当にありがとう」

 

 そして飛鳥とフォーは消えた。

 

「……!!!」

 穂乃果達は涙を流していた。

 

 

「飛鳥…くん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして

穂乃果「あっという間だったねー」

千歌「そ、そうだね…」

 Aqoursとの別れの時、音ノ木坂の関係者がバスに乗り込もうとしていた。

穂乃果「Aqoursも9人体制かー」

花丸「まあ、オラは運動は得意んじゃないけど、面白そうだし…」

善子「……」

 スクールアイドルをやりたがっていたルビィ、付き添いで花丸と善子が加入した。

曜「また遊びに来てね」

ことり「うん!」

梨子「頑張ってね」

海未「ありがとうございます」

 μ’sとAqoursの交流が深まって、飛鳥が口角を上げていた。

絵里「それはそうと、飛鳥くん今日も大活躍だったわね」

飛鳥「それは違いますよ。絢瀬さん」

絵里「え?」

希「せやで。今回凄く大活躍したんは…千歌ちゃんや」

千歌「えっ!!? そ、そんな事は…」

飛鳥「あるよ。高海さんが途中で投げ出さずに、最後までやり切ったから皆の心を動かしたんだ。オレの心もね」

 飛鳥が口角を上げた。

飛鳥「あ、今だから言うけどね高海さん」

千歌「?」

飛鳥「途中で「やめる?」って聞いたでしょ」

千歌「はい」

飛鳥「で、君はやめない、最後までやるって言ったじゃない」

千歌「はい…」

飛鳥「あの時の顔がね、一番輝いてたよ」

千歌「そ、そうでしょうか…」

飛鳥「勿論。だって本当に確信したよ。君なら出来るって。その気持ちをずっと持ち続けるんだよ」

千歌「は、はい…」

飛鳥「あ、でもね」

千歌「?」

飛鳥「本当にダメだったらやめてもいいんだよ。君は頑張り屋だから、無茶するだろうから。あと、もう一人じゃないから、渡辺さん達にも頼って良いし」

穂乃果「ちょっと待って飛鳥くん。めっちゃ喋るね!!」

 穂乃果が突っ込んだ。

飛鳥「まあ、そんな頻繁に会えなくなるから、言いたい事を全部言っておこうかなって」

希「にしてもめっちゃ喋るやん。何でなん?」

飛鳥「まあ、それだけ高海さんに夢中になってたって事ですかね?」

 飛鳥が冗談っぽく言い放った。

飛鳥「高海さん、今回の事で、多くの人達を魅了出来る事も出来るし、輝ける事も分かりました。だから、自信を持って頑張って…って、高海さん?」

千歌「……」

 千歌は顔を真っ赤にして、絶句していた。

飛鳥「おーい。高海さーん。聞いてるー? あと、こういう時は「気持ち悪い」とかツッコミを入れてもいいんだぜ…」

 飛鳥が近づこうとすると、

千歌「ひ…ひゃああああああああああああああああ/////////////」

 千歌が果南の後ろに隠れてしまった。

飛鳥「…多分聞いて無いだろうから、伝言をお願いします」

曜「わ、分かった…」

 

飛鳥「それじゃ、そろそろ行きましょうか」

山田「お、おう…」

 山田も若干呆気に取られていた。

飛鳥「さ、バスに乗り込んでください」

「う、うん…」

 希以外のメンバーは言われるがまま、乗り込んでいった。

千歌「あ…」

 そして飛鳥だけになった。

飛鳥「それじゃ浦の星女学院の皆さん、志満さん、美渡さん。お世話になりました」

志満「ありがとう」

美渡「また遊びに来いよー」

 飛鳥が千歌を見た。

飛鳥「千歌さん」

千歌「!」

 飛鳥が微笑んだ。

 

飛鳥「またな」

 

 そう言って飛鳥もバスに乗り込んでいき、そのまま発車していった。

「さよーならー!!」

 千歌達が手を振って、バスが見えなくなるまで見送った。

 

「……」

 そして静寂が残る。

曜「…行っちゃったね」

梨子「うん…」

千歌「……」

 千歌が口角を上げた。

曜「千歌ちゃん?」

千歌「……」

 すると千歌は倒れた。

曜「ち、千歌ちゃん!!!?」

梨子「しっかりして!!!!」

志満「あーあ。完全にあの子に惚れちゃったわねー」

美渡「ていうか…何か神様みたいじゃなかった? あの子…」

 

 

 

つづく

 

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