こんにちは。一丈字飛鳥です。早いところでこのお話も5話目に突入いたしました。もしよろしければ、第1話からご覧になってください…。
さて、私は音ノ木坂学院の入学と初めの自己紹介を済ませて、一息ついているところです。
「……」
クラスメイトの皆さんは特に話しかけることはありません。こちらから声をかけていくパターンなのでしょうか…。ですが、特にお話しする用事もありません。フォー達の様子がちょっと気になるけれど、今は様子を見ましょう。
授業中…
「であるからして…」
と、深山が担当する現代文を真面目に受ける飛鳥。しかし、隣の生徒がウトウトとしていた。
(まあ、授業って眠たくなるときってあるよな…)
と、女子生徒の心情を理解しつつも、特に起こすことはせずに授業を熱心に受けた。
「それじゃあ次の問題を…〇〇さん!(飛鳥の横の席でウトウトしていた女子生徒)」
「はっ!!?」
女子生徒は目を覚ました。
「ふぇ、あ、私!!?」
「…寝てましたね?」
担任の深山は呆れたように隣の生徒を見つめていた。飛鳥は若干苦笑いしていた。
「え、その、ちょっと…」
慌てる女子生徒に飛鳥は、そっと教科書を見せた。
「…この問題ですよ。分かりますか?」
「!」
女子生徒が飛鳥を見つめると、飛鳥も女子生徒を見つめた。そしてじっと見つめあう。
「…私じゃなくて、問題を見てください」
「は、はい!!/////// ごめんなさい!!///////」
と、女子生徒は顔を真っ赤にして、テキストに書いてある問題を見つめた。しかし、問題の事など全く頭に入らず、少女漫画っぽい展開になった事に対して、テンパっていた。彼女は小学校からずっと女子校にいて、男の家族も父親だけだったため、男性に対する免疫が無かった。
そして飛鳥が苦笑いすると、女子生徒は耳まで真っ赤にした。
(あやつ…。女たらしの才能があるわ…!)
モニターで見ていた神様が絶句していた。やっぱり自分が見込んだとおりの男だわ。ワシの目に狂いはなかったわ。やっぱりワシ人を見る目があったと。これでもかという程、自分で自分をほめていた。
そして周りにいた女子生徒もドギマギしながら、飛鳥と女子生徒を見つめていた。本当に少女漫画みたいな展開だったうえに、飛鳥の顔もそこそこ悪くなかった為なのか…。
「え、えっと…臥薪嘗胆です!」
「正解よ。でも、今度からちゃんと聞きなさいね」
「は、はい…。すみませんでした…」
と、隣の女子生徒は飛鳥を見つめた。
「…ありがとう」
「いえいえ。まあ、今の季節暖かいですもんね」
飛鳥が口角を上げると、女子生徒はモジモジと俯いた。
その頃…
(どうしてくれようか…どうして穂乃果達を手籠めに…)
と、転生者Aが下種な笑みを浮かべながら授業を受けていると、
「A! ちゃんと授業を聞いてるのか!!?」
「は、はい! 〇〇をやってるんですよね?」
「お、おう…」
と、チート能力を駆使して返答して納得させようとしたが、山田としてはちゃんと授業を受けて欲しいし、周りの生徒は気味悪がっていた。山田は本当にこの生徒で大丈夫なのかと心配するばかりだった…。
授業が終わって…
「ね、ねえ。一丈字くん」
「ん?」
飛鳥が女子生徒達に囲まれていた。
「あ、お騒がせしました。すみません」
「いや、それはいいんだよ///////」
「なんていうかその…////////」
「…ん?」
女子生徒達がモジモジしていたので、飛鳥が困惑した。
「私達ともお話しましょ!」
同じころ、転生者Aは穂乃果達に話しかけようとしていた。
「ねえねえ! オレと仲良くしようよ!」
「は、はぁ…」
海未とことりは困惑するばかりだった。
「あ、ごめんねAくん」
「!」
「穂乃果達、ちょっと行かないといけない所があるんだ。行こう」
と、穂乃果が海未とことりを連れてどこかに行こうとした。
「ま、待ってよ!」
Aが穂乃果の手をつかんだ。
「離して」
「どうしてそんなに素っ気ないんだ? 君はそんな子じゃないだろう?」
「今日会ったばかりなのに、穂乃果の何が分かるの?」
「!!」
穂乃果がAを睨みつけた。
「穂乃果達の事はほっといてよ。それから授業中、あんまり変な顔しないで。他の子が気味悪がってるから。ことりちゃん、海未ちゃん。行こう」
「う、うん…」
「分かりました…」
と、ことりと海未は穂乃果を連れて去っていった。
「……!!」
穂乃果に嫌われているという事実に驚きを隠せないA。
(な、何でだ!? 何でこのオレが穂乃果に嫌われてるんだ!!? オレは今までも世界を救って、チート能力も持っているイケメンなんだぞ!!)
ただし、異性関係に関しては、これでもかという程モテないというステータスに書き換えられている事をまだ彼は知らない。そうやって表情を歪ませていると、他の生徒が恐怖に陥っていた。本当にイケメンがしていい顔をしておらず、イケメンに嫉妬するキモメンの醜い顔だった…。神様のチカラで能力は上げて貰っても、心の強さは変わらないのだ。はい、ここテストに出まーす。
そして穂乃果達は1組の教室に向かっていた。
「!!」
穂乃果達が現れた事で、1組の生徒は皆穂乃果達を見た。
「あ、穂乃果…」
クラスメイトの一人がそう呟くと、穂乃果が飛鳥を見た。飛鳥は状況が全く呑み込めておらず、「あれ? ラブライブの人がどうしてこっちに…?」としか、思っていなかった。飛鳥の心情にお構いなしに、穂乃果は飛鳥に向かって歩を進める。
「あの、何か御用でしょうか」
と、飛鳥が事務的に穂乃果に問いかける。穂乃果と一緒にいる海未とことりも困った顔をしている。今の状況では穂乃果の友達というより、子分みたいになってしまっている。
すると…
「何で…?」
「?」
穂乃果が涙目になり、そして大量の涙が噴水のように出た。
「どうして君が1組なのぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?」
(えええええええええええええええええええええええええええ!!!!!?)
飛鳥は心の中で絶叫した。
(いや、高坂さんこんなキャラじゃなかったよね!!? どういう事だよ神様ァ!!!)
『あー…すまんすまん』
心の中で飛鳥が突っ込みを入れていると、神様が飛鳥の心の中に話しかけてきた。
(まあ、君の力なら神の力を遣わずともハーレムを作れると思ったんじゃが、せめて主人公は君にぞっこんでないと…。話の中心人物でもあるわけじゃし。ある程度落ち着いたら元に戻す!)
(本当にお願いしますよ…(汗))
本当にオレは無事に成し遂げることが出来るのだろうか。と、飛鳥は思った。
つづく