やる気がある時にキーボードカタカタしてたけどまさかこんなに筆が進むとは……!!
やっぱモチベは大事定期
「ここは……ああ、やっと着いた!海だ……!」
「東の海だ!!」
「この先に行けば、きっと何かがある!」
何処か侘しさを感じる枯れた草原で、少女達の声が反響する。
彼女等――いいや、彼女というたった一つの、一つだけの意識は喜びに打ち震えた。
思わず歓喜の念のあまりあらゆる土地でガッツポーズを繰り返し、ヒーローインタビューよろしく過去を振り返る。
これまでの苦労をともかく言い連ねたいのだ。そうする事でなおのこと達成感を感じられる。元社畜のアリシアはその事をよく理解していた。そうでもしなきゃモチベーションなんて保てない……!
靴屋の青年と別れたあとも海を目指す旅路は続き、彼女はいくつもの苦難に見舞われた。
街を越え、村を過ぎ、そして山を、谷を踏破して……時には偏屈な翁と釜飯を共に喰らい、はたまた友好的なふりをした少女に付いていけば監禁されかける。時にはドストレートに「お前を抱くぞ」と言って襲いかかる山賊にも出会った。無論その首は撥ね飛ばした。こんにちは!死ね!!
……ともかく、その道のりはいつだって平坦じゃない。
超長距離をすべて徒歩で移動する……というのは、いくら肉体運用のノウハウがあるとはいえ流石に辛い。アリシアは全ての個体が経験した重苦しい行軍に疲弊し――けれど、幾らか日にちを跨ぐうちにその疲れは感じられなくなった……気が、する。
大陸の西に位置する森から始まった旅路も中盤の時。
ふと違和感が脳裏に浮かぶ。
己の事でありながら、アリシアは首をひねった。
全ての肉体は、たった一つの意識が操作している。
いうなれば『アリシア』という実体無き脳が、40万の肉体という名の手足を操作している。
だからそこに他人もなにもなく、全てたった一つ、唯一無二の己だけが存在し、それだけで完結しているのだ。
……ううむ、しかし……。
けれど……と。
アリシアは再び首を傾げた。自分という総体の――受け止めきれる『外界の刺激』、その容量に違和感を覚えたのだ。
これまでの道筋でつくづく実感した事だが。ありとあらゆる容量――たとえば思考能力であったり、記憶力であったり、はたまた耐え切れる刺激の許容量。それらは全て自身の肉体の数とイコールであるらしい。
だからこそ、始まりの始まり。あのラサールのねぐらに拠点を作っている時、木槌で打ち付けた指先の痛みに『アリシア』はのたうち回った。
けれど、その逆も然り。
かつては耐え切れなかった筈の、戦闘による負傷――その痛みはどうだ。
その答えを告げんばかりに、更に更に、遥か南の土地を移動する肉体が傷を負った。
ちっとも、痛くなかった。
痛みが存在する事は理解できても、これっぽっちも実感できない。
……なら、その先はどうなる?
自分自身が更に増えた先。
『アリシア』という自己が拡張を続け――その果てに容量がどうしようもないほどに増えたら?
……アリシアはその未来を思い浮かべて背筋が震えた。
あまりにも恐ろしい未来が見えた。
あまりにも、悍ましい。
まさか、人との触れ合いに何も感じられなくなるなど―――。
それを思い返したアリシアも、過去の思考の再演にも関わらず肝が冷えた様に震える。
これは『警句』だ。
己はもう、油断しない。
もう、あらゆる事象から目を逸らさない。
だから、いくら考えたくも無い"最悪"であろうとも、決して。決して、それを切り捨ててはいけないのだ。
常に最悪を想定し、覚悟を決める。
そうでなくてはならない。
もし二度も油断の果てに最悪を招いたのなら――きっと、今度こそ俺は耐えきれない。
アリシアはそれを自覚している。
「……おお、どんどん海に到着しだしたな」
先駆けとなった一団から殆ど間を置かず、次々と東の海へ到着する集団が増えた。
とはいえそれは全体の3割程度なのだから、全ての肉体が到達するまでいくらか待機する必要があるだろう。
「まずは……そうだな。人里から最も離れた場所に集合するか」
「そこで海を渡る準備を」
「するために……拠点を作るか」
「船を作る必要がある」
「船を買おうにも、そのための金を貯める方が時間がかかるし」
ザッザッザッ。キィコキィコ。
荷車を二つ掛かりで移動しつつ、人里から離れた位置を探る。
地図をバサッと開き、これまで通った町や村の名称からそれぞれの肉体のおおまかな現在位置を探った。
キュッ、キュッ、キュッとペンでバツ印を引き、より多くの集団がほど近い位置で、尚且つ人里の無い場所を目指すのだ。
……こういうときに思うのだけれど、創作にありがちな"自分自身の位置を俯瞰的に把握できる"という機能がなぜ己にも備わらなかったのだろうか。
『アリシアネットワーク』みたいなものが欲しかった。まっこと不便な異世界である。
「しっかし……」
「もう五年経つのか」
「時間が経つのは早いな」
歩きながら独りごちる。
時折立ち寄った街で暦を確認し、一応現在の時期――乾季や雨季を調べ、ある程度の世論の調査を欠かさぬように注意していた。
そうしているうちにもう5年。やはり多くの時間を掛けてしまった。
とはいえアリシアが旅をした大陸は非常に広大であり、それこそ前世におけるユーラシア大陸さえ上回る。
それを徒歩で横断しようというのだから時間がかかるのは当たり前だ。
それにこれでもかなり早く動けたほうだろう。常人の40万倍の速度で経験を積むのだから、動作の最適化は恐ろしく早く進んだ。
それが無ければ……これにプラスして100日程度は必要じゃあないだろうか。
「あー、のどかだあ……」
「……予定地まであと一日ぐらいか」
「『ここ』からだと近いなあ」
テクテク、テクテク。
ひたすらに歩き続け、何事も無く荒野を突っ切っていく。
あれから5年も経ったというのに、ちっとも変化しないアリシアの身体。それはつまり歩幅も小さいままという事だ。アリシアは少し悲しくなる。自分の……胸が、これ以上は育つことはないのだ。一度でいいから……それこそ嬉しくもない自分の物でいいから、終生お目にかかれなかった生のでかぱいという物を揉んでみたかった。
……夕日が目に染みる。
……夕日か。
もう日が沈むのかぁ……。
アリシアはか細く声を漏らし、ガサゴソと荷車を漁った。
「ここをキャンプ地とする!!」
「うおおおおおお!!!!」
掲げられた五対の手に持つのは木槌や杭、布。
つまりテント設営に必要な道具。それらを駆使し、徹底的な効率化を図った動きを――というか、そもそももう数え切れないほどの設営を経験しているんだ。アリシアの設営技能はもはやそこらのキャンプマニアさえ軽々と凌駕する。
もはやアリシアはキャンプマスターと呼んでもいい。いや、もはやキャンプの神様であっても不足なし。
その滑らかな手の動きは瞬く間にテントと焚き火を設置した。
荒野特有の乾いた土の上に造られた焚き火に火を着け、つかの間の休息を取る。
「……飯は……ま、いいか」
アリシアは殆ど食事が必要ない。
それこそ3日に一回、一食を取るだけで十分だ。
だから焚き火で暖を取るだけとって、沸かした湯を飲むとすぐに就寝の準備をする。
本来ならば火の番が必要なのだろうが、どっちにしろ殆ど眠れない――或いは眠りが極端に浅いアリシアは何らかの刺激が有ればすぐに目が覚める。
それに、一つの肉体が眠っていても他の肉体が眠るわけではないのだ。
『アリシア』という総体は決して眠らない。
眠る時があるとするなら――それはきっとすべての肉体が眠りについた時だけだろう。
「「「「「よっこいしょーいち」」」」」
むぎゅ、と。
次々とテントの内に身体を収める。
このテント……五人用という触れ込みで商人から購入した品だが、これは些か小さ過ぎではなかろうか。
アリシアの小さな体でもギュウギュウにスペースを押し潰さねば収まりきれない。
これがアリシアという特殊な存在だから良かったものの、一般人――それこそ冒険者が購入すると目も当てられないことになる。
すし詰め状態の5人のマッスル。籠もる熱気、迸る汗。それは隣のマッスルと混じり合い――地獄かな?
それを想像してしまったアリシアは"未知の恐怖"に震え、思わずこの大陸のいたる所に"
「あったけえ……」
「これが自給自足の人肌のぬくもりよ」
ともかく此処に居るのは美少女だから!アリシアは自分に言い聞かせた。
自分で言うにもおかしいが、ともかくむさ苦しい光景ではない。
冒険者のすし詰めと一緒にするのはやめてもらおうか……!!
「……ぬくぬくぅ……」
5つの全く同じ顔がふにゃふにゃととろけた。
確かに狭苦しくはあるものの、このテントで眠る時間は嫌いじゃない。
それにどの肉体も自分の手足のようなもので、手と手をすり合わせているだけで変なことじゃないし。
はああぁ……深く息を吐き、痒くなった腰を掻こうと身じろぎを――
――もにゅ。
『ふぁ!?』
――ビリリ!
甘い声が『アリシア』の口から溢れる。
とっさに口を抑える。
まずいぞ……!!
人里に居る肉体も思わず声を上げてしまった。周囲の人に聞かれてない?大丈夫?聞かれてたら死ぬよ?
周囲をキョロキョロと見回すが……幸い、誰にも聞かれていないようだった。
ほっと胸を撫で下ろす。
…………。
……………。
手のひらを翳す。
今のは、一体……?
俺に何が起きたのだろうか……。
アリシアは未だ余韻の残る手のひらを見つめる。
今、身動ぎをしようとして隣の肉体の胸を鷲掴みにした……それだけだった。
――けれど、胸から迸る甘い刺激。
それが、響いた瞬間……未知の感覚に驚いた。衝撃だった。
あの甘くて、鋭い……そして、浮つくような……。
なぜだか、顔が赤く染まった。
――アリシアは、人間としての三大欲求が薄い。
それは肉体の数が増え続けた故の弊害。
40万の容量を持つが故に、限界値が恐ろしく高いのだ。
だからある程度容量を満たさねば影響もなく、認識もできない。
元々食事も睡眠も余り必要のない肉体が故か、ますます三大欲求は必要なものという認識から外れていった。
……しかし、ここで思い返してほしい。
人は刺激に慣れる。
刺激に慣れると、それまでとは異なり何も感じなくなってしまう――それは、多くの人間が知っているだろう。
けれど、未知の刺激であれば?
それはそれは痛烈に響く。
実際受けた刺激を何十倍にも増幅させ、その総身を震わせるだろう。
アリシアはつい最近まで自身が女という認識さえ無かった。
意図的に、認識しないように目を逸らし続けていたとも云うが。
だから自分の体に意識を向けることもないし、女としての機能だって知識として知っているだけ。
……そう。故に、自身の『女』としての刺激は経験したことが無い。
『ふおおぉ……!?』
これが初めて得た『女の快感』。
それは全ての肉体に伝播し、一様に赤面し体を震わせる。
体が熱い。
胸が、下腹部が酷く疼く。
今の刺激を、人の本能が求めてやまない……!!
もにゅ、もにゅ、もにゅ。
あの電流をもう一度――。
あの頭が痺れる甘い震えを、もう一度……!
アリシアは大陸中のあらゆる土地で体を震わせた。
そしてアリシアは人目に付かない場所にいれば隣の肉体に詰め寄り、人里にいるものは宿屋へ足を運ぶ。
そのまま安全な場所に移動した瞬間、互いが互いに手を伸ばし、震える指先のままに胸や腹の下へと優しく触れた。
――めちゃくちゃ気持ち良くなった。
チュンチュンチュン!!
鳥の声が宿屋の窓から、そしてテントの外から響き渡る。
アリシアはのっそりと頭を持ち上げた。
少し汗ばんだ顔に張り付いた髪の毛を振り払い、グググッと背筋を伸ばす。
「ああああああ………よく寝、た………?」
アリシアは眠っていた。
そう、眠っていた。
つまり、全ての肉体が眠りについていたということ。
『アリシア』という総体は、初めて完全な闇の中に意識を落とすことが出来たのだ。
「は、はぇー……? いや、まあそうか……あんなのが全ての肉体で起きてたら……まぁ」
のそり、のそりと隣で眠っていた肉体も目を覚ます。
どの身体も皆一様に汗だくで、身に纏う服がはだけていることもあって少しばかり恥ずかしい。
誰かに見られるわけでもないが、ともかく身だしなみを整えた。
「しかし……うん、あれはあんまし良くないな……」
アリシアは昨夜を思い出し、再び赤面した。
いい経験ではあったろう。
それに、自分自身を知るということで、まあ理解しておこう。
けれどあれはもうやるべきではない。
封じて、記憶として留めておくに限る。
まるで自分が自分じゃなくなるようで、とても恐ろしかったから。
「よし、よし……早く移動しよう。さっさと海を渡らなきゃ……」
彼らの影だって、そう語りかけてくる。
立ち止まるな、と。
だから、常に進み続けなければ。
前へ。
前へ。
前へ。
前へ。
前へ。
己の存在意義は、きっとその先にある。
そして為すべきことを為した時、その時になって漸く、俺が存在することを許される。
テントの幕をくぐり抜け、テキパキと後処理を進める。
残り火の燻る薪に土をかけ、テントの杭を引き抜き分解する。
それを荷車に再び詰め込めば出発の準備は整った。
腰に佩いた剣が揺れぬように手で抑え、再び移動を開始した。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
黙々と足を前に運ぶ。
じっとりと浮き上がる汗を手の甲で拭い、周囲を見渡しながらも行動を続ける。
「……………。」
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
歩く。
歩く。
アリシアはただ前へ足を突き出す。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
ザッザッザッ。キィコキィコ。
…………。
………おかしい。
………おかしい……!!
何かが、おかしい。
アリシアは声に出さずに訝しむ。
その何かというのは分からぬが、ともかく違和感が凄まじい。
相変わらず乾いた土と枯れた草ばかりがあるだけのこの荒野にのみ、何かも分からぬ異常が表れている。
何だ、何がおかしい……?
…………空気が、黒い?
左手で鞘を抑えたまま、右手を柄に乗せる。
「一体、何が……」
「そう警戒なさらずとも、あなたに危害は加えませんとも」
ギャリィ!
甲高い摩擦音を掻き鳴らし剣を引き抜く。
両の手で構えた剣の先に、一人の男が立っていた。
執事服を身に纏い、片眼鏡越しに紫の瞳をアリシアに向けている。
「誰だ」
「魔族の、ただの名もなき執事でございます」
「……魔族?」
魔物ではなく、魔族。
アリシアはそんな存在を知らなかった。
けれど、実体無き脳が酷く疼く。
何故だか彼の言葉を無視できない。
「ええ、そうです。魔物の近縁種であり上位存在。人間と相克する存在であり、対極に位置するもの」
「……そうか、それで?そんなお前が何の用だ」
「ええ、ええ。そうやって結論を急くことは嫌いではありませんよ。むしろ、余り時間の残されていない私にはありがたい事です」
そこで、アリシアは漸く目の前の男が死に体であることに気付く。
何かに覆い隠されていたようにぼやけていた男の体、その胸に大きな穴が開いていた。
そこにあるはずの心臓はなく、ただ空虚な風が吹いているのみ。
「『逸脱者』のお嬢さん。私はあなたを探していました。ただの人類では成し遂げられぬが、その軛を超えたあなたならば為すことができる」
「……どういう、事だ」
脳が震える。
脳が震える。
実体がないにも関わらず、震え、増大し、高まり、熱を持つ。
まるで新たな回路が生まれるように、『アリシア』の脳の中で、何かが開こうとするのだ。
――許されぬ。許されぬ。許されぬ。許されぬ。許されぬ。お前は違う。そっちに行ってはならない。奴等に与するな。お前は、
彼らの呼び声が煩く反響する。
ガンガンとひっきりなしに叫びを上げた。
けれど……ああ、どうしても彼の言葉を無視できない。
アリシアの中の何かがそうさせる。
「ええ、他ならぬあなたに。この仔が選び、呼び込んだあなたにこそ頼みたい」
男の隣に、見上げるほどに巨大な体躯を持つ黒馬が音もなく現れた。
空気から滲み出すように表れたそれにアリシアは見覚えがある。この姿は死して尚、記憶の奥底にこびりついて離れない。
――それも当然だろう……。 この黒馬は己を殺したのだから。
「ヒヒィン!」
「そうですね。このお方ならば託すことができる。良くやりましたね、スレープ」
「ま、待て待て待て。お前達は一体何を……!?」
「この子を託したいのです」
スッ、と。
男は、いつの間にか白いおくるみを両腕に抱えていた。
アリシアはそのおくるみから目が離せない。
ピッタリと視線を吸い寄せられる。
そんな中でますます脳内で彼らの――彼方からの呼び声が絶叫を繰り返す。
けれど、ああ。
もうまったく気にならなくなっていた。
「どうぞ」
「あ、ああ……?」
ズイっと白いおくるみが押し付けられる。
――思わず、アリシアは固まった。
そのおくるみを受け取り、その
それは赤ん坊だった。
黒い髪と虹色の瞳を持つ、まだまだ産まれて間もないような赤ん坊。
ニコニコと笑顔を浮かべてあー、うーと言葉にならない声を漏らす。
脳が震える。
脳が震える。
脳が震える。
脳が震える。
脳が震える。
――そして、新たな扉を開くように、アリシアの総身を熱が貫いた。
「このお方を育ててほしい。このお方は魔族の希望ではあるが、同時に人類からは憎まれる。それは本能から湧き出る殺意……この世に存在する限り、人々はこのお方を殺そうとするでしょう」
「……ああ」
「あなたこそが数ある世界の中でスレープが探しだした『逸脱者』。慈しみ、守ることが出来、力を持つ。だからこそあなたに託します……。私は、もう消えますから」
「…………ああ」
「それでは、後は頼みました……。 スレープ、あなたも好きになさい」
サアアアァァ。
男は砂のように身体を崩し、風に吹かれて消えていった。
ただ忠節に生きた男の死に様を――しかし、アリシアは見ていなかった。
赤子の顔をただただ見つめ、呆然と抱きしめていた。
スレープと呼ばれた黒馬がブルル!と鼻を鳴らし、アリシアの顔を舐めたことで漸く我に返る。
「そっか……そっか」
アリシアの瞳に炎が灯る。
ようやっと、ここまで来た。
ついに見つけたのだ。
東の海を目指した旅は此処で終える。
為すべきことを、見つけたから。
<TIPS>
「アリシアの石剣」
アリシアが作り、多くの肉体で運用する石製の剣。
丹念に磨かれ刃と為したが、度重なる殺戮によりどれもボロボロ。血や脂が染み込んでいる。
なあ、お前は敵なんだろう?
俺から奪う、敵なんだろう?
なら死ねよ。死ね、死んでしまえ。
お前らが居るから世の中は腐る。
お前らが居るから、俺は大事なものを取りこぼす。
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