SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名   作:暁刀魚

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私の世界に色がついた日

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

このツイートがつぶやかれている時、私はコンテストの決勝へとコマを進め、そして舞台に立っていることでしょう。このツイートは予約投稿です。これから少しの間、未来の私へ、手紙を送ります。その答えが、ここで開かれているのです。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

……コンテストを開催しよう、と思った時、私は不安でした。私のしたいことに、皆様がついてきてくれるだろうか。楽しいと思ってくれるだろうか。話を聞いたカルネ様は、ダンデ様は、父様は、母様は、それは素晴らしいと喜んでくれました。だから私はやろうと決めたのです。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

そして結果は、少なくとも、開催までは大成功でこぎつけることができたと思います。多くの人の協力を得て、ガラル中でコンテストのことが話題になっていました。私個人が起こしたムーブメント、話題の中で、最も大きなモノになったことは、間違いありません。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

あとはそれを完遂するだけ。この決勝戦を戦い抜いて、そしてこのコンテストを終わらせるだけ。三ヶ月に渡って、プロリーグとともにガラルを賑わせ続けたお祭りが、そこで終わるのです。そこからは、現実のお時間。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

このコンテスト終了をスタートとして、ガラルでのコンテスト事業が始まります。ポプラ様を始め、私も色々とご協力をさせていただくつもりです。気の早い話ですが、来年もこのコンテストを開こう、という話は持ち上がっていて、来年の主催も誰がやるかと話し合いをしている最中です。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

他にも各地でジムが使用されていない時、特にオフシーズン中を使って、コンテストを開催しようと企画が動いています。これは、もう既にかつてお話したことです。ここからは、一つだけ新しい情報を、ここで解禁したいと思います。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

私をパーソナリティとした、コンテストに関わる様々な情報をお届けする番組が、来月から始まることが決まりました。番組名は「アリシアのコンテストTODAY」、なんと、アシスタントとしてビートくんがレギュラーを務めてくれるんですよ。彼、本当にコンテストにのめり込んでますねぇ。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

こうやって、コンテストは少しずつガラルでも広がっていて、今回のコンテストには、昨日のプロリーグ最終戦と変わらないくらいの観客が、詰めかけてくださっています。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

そんな輪の中心に、私がいます。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

お恥ずかしい話ではありますが、言い出しっぺである以上、中心にいることは義務だと思います。そして同時に、私なんかが中心にいていいのだろうか、と思うことも、少しあります。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

私はいっつもPoketterで長話をしていますが、多くの場合それは「誰かのこと」をつぶやくものです。私の記憶にある限り、私はPoketter上で、自分語りということをしたことがありません。誰かのことに合わせて自分についてつぶやくことは、あったとしても。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

どうしてか……自分を話しの中心に据えるのは、少しだけ怖かったからです。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

私は、他人の考えていること、他人の心の奥にあることを見る力があります。才能を見抜く才能、というべきでしょうか。けれど、その中には例外が一つだけあります。当然、それは私のことです。少しだけ言い換えると

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

私は、私が他人からどう見られているかが、わからないのです。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

それがわかる人間は稀有だろうと思います。それが普通なのだろうと思います。これっぽっちもわからないわけではありません。自分が炎上家で、変な子だって見られてるくらいなら、わかります。でもそれは、言葉にだした表のことです。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

言葉の裏。その人が考えていることはわかりません。その人が、本当に私のことをどう思っているのかは、読み取れないのです。だから、自分のこととなると、不安で不安で仕方がないのです。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

私が輪の中に入っていって、その中心にすわることが。私が世界の中心になることが。

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

でも、そんな恐怖の中でも、今日、少しだけ前に進もうと思います。世界の輪の中に入っていくことが怖かった私を、過去にして。

 

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

私の世界に、色がついた日。

 

 

アリシア 私の世界に色がついた日@Alicia_butterfly

今日、私は15歳になりました。

 

 

【コンテスト“IN to THE PASTEL”決勝】

 

 

「さて、ここまでお付き合いいただき、誠に感謝の極みでございます。いよいよ、このコンテストも最後の章と相成りました」

 

 男が、透き通るような声を響き渡らせる。男の名をミクリ。このコンテストにおける審査員にして、コンテストの進行役だ。

 

「はあい、おまたせしました。ここまで随分長い道程だったね。あたくしと、ミクリもとても楽しませて頂いたわ」

 

 女が、華やぐような笑みを浮かべてそう告げる。女の名をカルネ。ミクリと同じく審査員であり、ミクリと同じく……チャンピオンだ。

 

「まったく、あんたらは相変わらずだね。ミクリの坊主は格好つけすぎ、カルネはもう少し威厳をもったらどうだい?」

 

 そんな二人と並ぶのが、ポプラ――元フェアリータイプジムリーダー。

 

「まぁ、まぁ。ともあれ、今回はこうしてポプラさんにも進行に加わっていただくことになりました」

 

「ま、解説くらいしかやることはないけどね。んじゃ、とっとと進めておくれ」

 

「もう、ポプラさんってば、相変わらずね。そんなにあの子たちを見るのがたのしみなら、そういえばよろしいのに」

 

 やかましいと叫ぶポプラ、そんな彼女たちのもとに、待望の子どもたちがやってくる。

 

 ユウリとムゲンダイナが。

 

 マリィとモルペコが。

 

 ビートとブリムオンが。

 

 そして、アリシアとバタフリーが。

 

 それぞれ、周囲の歓声を受けながら入場した。

 

「ずばり、ポプラさん。誰が勝つと思いますか?」

 

「誰だっておかしくはないだろうさ。ユウリもアリシアも完成度が高い、ビートはアタシが手ずから仕上げたんだ。マリィのあの才能は突き抜けてる」

 

「なら、ポプラさん。誰に勝ってほしい?」

 

「……下手なこと言わすんじゃないよ」

 

 ふん、と鼻を鳴らして、ポプラは画面の向こうの愛弟子を見る。今、まさにコンテストは始まろうとしていた。一次審査に関しては、開始時点で既に終えていて、準決勝と決勝は、二次審査のみを行うことになっている。

 一次審査の結果は、ほとんど横並び。トップはマリィだが、誤差といっていい程度の違いだ。

 

『さぁ、決着をつけようじゃないですか!』

 

 ビートが、向かい合ったコーディネーターたちに声をかけ、今、コンテストが始まった。

 最初の一手、全員が己のポケモンに覚えさせた最もアピール値を稼げる技を繰り出していく。四者四様、マリィとユウリはかわいさを、ビートがかしこさ、そしてアリシアは、うつくしさ。

 

「静かな立ち上がりだね。皆、アピールの技術はたしかなものだ。ガラルのジムリーダーは凄い、たった三ヶ月で、ここまで仕上げることができるとは」

 

「あいつらが特別なだけさ」

 

「もう、またそうやって……」

 

 ポプラの言葉に、カルネが苦笑する。ミクリもふ、と笑みを浮かべてから、画面の方へと向き直り口を開いた。

 

「さて、ここでインターバルに入る。各自、次のパフォーマンスはどう出るか――」

 

 ポケモンコンテストは、必然的にインターバルが発生する。次のパフォーマンスへ向けて、方針決定が必要なのだ。バトルならば、ポケモン同士がやりあっている間に、次の手を考えるが、コンテストではそうはいかない。

 

「次で一気に動くでしょうね。最初に動くのは……ユウリちゃんかしら」

 

「だろうね。ここで稼いで、そこからが本番さ。さて……」

 

 カルネの言葉に、ポプラがうなずき、それから続ける。

 

「インターバルはそこそこ間が開く。だからね……年寄のひとり語りに、少し付き合ってはくれないかい?」

 

「それはもちろん、構いませんが……珍しいですね、ポプラさん。貴方がそんなことを言うなんて」

 

 ミクリが珍しいものをみた、と言わんばかりに視線を向ける。カルネも興味深そうにポプラを見ることで、その言葉への肯定とした。

 

「あたしゃね、思っても見なかったんだ」

 

 視線の先では、アリシアとバタフリーが額を合わせたり、ともにくるくると回ったりと、せわしなく動き回りながら、次のパフォーマンスについて話し合っている。

 その様子は、如何にも楽しそうだ。

 

 そんなアリシアに語りかけるように、ポプラは言った。

 

 

「……コンテスト企画は、今回限りだと思ってたのさ。今回はうまく言っても、これからが続かないだろう、ってね」

 

 

 それは、とても残酷な、死刑宣告のような一言だった。

 

 

 それから、インターバルが終わり、次のアピールが始まる。ポプラはいくつかぽつりぽつりと語った後、次のインターバルへと話を持ち越した。

 

 審査員たちの読みどおり、最初に突出したのはユウリだった。アピールの最高潮をもぎ取っていく堅実な動き。少しずつ、けれども決して失点すること無く、加点を続けていく。

 

 そこに動きを入れたのがアリシアだ。妨害行動で最高潮の順番を回し、ユウリに最高潮を渡さないようにする……が、これは失敗に終わった。

 

「チャンピオン・ユウリが二度の最高潮で大きくリード! 観客は湧いているね、さすがはチャンピオンといったところか」

 

「アリシアも堅実に妨害しているわね。でも、まずはこの流れを切り崩さないと一方的になるわ!」

 

 アリシアの妨害は失策ではなかった。ただ、それがあってなお、ユウリが状況を掌握しているだけ。ユウリはコンテストに限らず、ポケモンバトルにおいても、初手に相棒を選択する先行逃げ切り型だ。

 

「小手先の技術。細かい戦術眼。こういったものは、基本的にアリシアよりユウリの方が優れてるんだよ。単純なセンスの問題だがね」

 

「つまり、アリシアよりユウリのほうが、コンテストの実力は上だと?」

 

「そうはいっていないさ」

 

 ミクリが、あえてそう突っ込むと、もちろんポプラは否定する。技術だけですべてが決まるほど、コンテストというものは甘くない。

 

「ユウリはとにかく覚えがいい。どんなことも、一度見て聞いて、やってみれば習得する。だからああいった技術的には優位に立てるが……センスは発展途上さ」

 

「今のユウリちゃんは、なんというかマスターランクでも通用する技術を習得したノーマルランク挑戦者って感じね」

 

 ユウリを強くするものはなにか。それは「技術」ともう一つ、「経験」だ。ジムチャレンジならば、順繰りにジムを回ることで経験を積むことができた。だが、コンテストはこれが実質初めての一発勝負。知識はあっても、圧倒的に経験が足りていない。

 故に、カルネはそう例えたわけだ。

 

 そして、それとは逆の人種も存在する。

 

『……あー、見てられんと! モルペコ、ダイマックス!』

 

 ――そこで、マリィが動いた。ユウリの独壇場に、ダイマックスという切り札で割って入る形だ。ダイマックスしたモルペコと、二人で合わせて大きくなった、と示威行動のような動作をする。

 

『ちょっと!? ボクのダイマックスをタイミング潰しで台無しにしないでください!!』

 

 同時に、ビートもダイマックスをするが、マリィのダイマックスのせいで、それは地味な印象に終わってしまった。

 

「マリィとビートが割って入る形になりましたね。ただ、先手をとったマリィのせいで、ビートが霞んでしまっている」

 

「不憫ね」

 

 ミクリの言葉に、うんうんとカルネがうなずく。

 

「そういうところが、才能がないってのさ。そんなやつが才能の塊と同時に行動すれば、まぁこうなる」

 

「相変わらず、教え子に対してはとても手厳しいですね。ポプラさん」

 

 苦笑するミクリに、ポプラはふん、と鼻を鳴らす。もう、これまで何度も見慣れた動作だ。

 

「事実をいっているだけさね。ともかく、アレが才能の極地ってやつさ」

 

「マリィちゃんのこと? 確かに私もびっくりしちゃった。世の中には、とんでもない才能の持ち主っているけど……あれは別格ね」

 

 そういって、カルネは誰かを思い出すようにユウリを見る。ミクリもその言葉に、思い当たるフシがあるようだ。同時にユウリに視線を向いた。

 ガラルにおける、ダンデ以来のバトルの天才。無敗チャンプを破ったチャンプ、ユウリ。

 

 ある意味、マリィのコンテストに対する才能は、それを凌駕するものがある。

 

「才能がありすぎて、実力が追いついていないってのは、アタシも初めて見るね。大抵の場合、才能は段階を踏んで磨かれる。今回みたいな促成栽培あってこそさ」

 

「とはいえ、三ヶ月の突貫でここまでコンテストを“乗りこなしている”のは、素晴らしいことだと思います」

 

 ミクリはいう。マリィは、きっとこれから素晴らしいコーディネーターになるだろう。ガラルジムリーダーと兼任でなお、世界的に有名なコーディネーターとして名を馳せることができるのは、ポプラが証明してきた道だ。

 とはいえそこは、本人の意志次第にはなるものの。

 

「マリィちゃんとユウリちゃんは、対照的よね。……今のところは、だけど」

 

「そうですね、才能のマリィと技術のユウリ。互いにセンスも、知識の吸収量も本来は負けてない……恐ろしいね、ガラルは。あれだけのコーディネーターが埋まっているなんて」

 

 思いを馳せるように、ミクリがつぶやく。

 

「ユウリが特別なのは解り切ったことさ。ああいう手合ってのは、時折世界のどこかに現れるもんだ。マリィも、ああいった特殊な才能の持ち主は、探せばどこかにいるもんさ」

 

 ポプラはいう。特殊なのは、それとは正反対の者たちを言うのだと。

 

「……そんな才能に、根性とか、想いとか、そういうもので食らいつく。普通はくらいつけない壁の向こうに手をかける。そんなやつらのほうが、アタシは特殊だと思うけどね」

 

「おや、弟子自慢が始まってしまいますかね?」

 

 ミクリがからかうように言う。ポプラがいう特殊、とはそれこそビートのことだろう。おそらくはアリシアもその中に含まれるか。

 

「そんなんじゃないよ」

 

 ふん、と鼻を鳴らし、ポプラたちは状況に注視する。今も状況はうごき、ユウリの優勢は覆された。現在トップはマリィだ。ダイマックスが効いた。

 

「インターバル……ですね」

 

 何度目かのインターバル。各人が己のパフォーマンスを見つめ直し、次へと行動を移す。現在は中盤戦開始直後。状況はこれから更に動くだろう。

 

「……続き、話してもらえる?」

 

 カルネが、ポプラにそう告げる。先程の話は、いくつかポツポツと続けた後、棚上げになっていたのだ。

 

「――もともと、ガラルの気質とコンテストってのは致命的に噛み合わないだろうって、アタシは考えててね」

 

 ふむ、と二人は首をかしげる。

 ピンとこなかったようだ。二人にとって、ガラルの地はかなりコンテスト向けの舞台に見える。なにせ、ポケモンたちのショーの地盤が既に盤石なものになっているのだから。

 

「ガラルのエンターテイナーが、コンテスト向きじゃないのさ。キバナやマクワがそうだったろう。あいつらは典型的なガラル式エンターテイナーだよ」

 

「つまり?」

 

「最強の自分を追い求める連中さ。そしてそれをポケモンに求めることを信頼とする連中」

 

 ともに最強になること。

 それこそが、ガラルの気風なのだとポプラはいう。事実、ガラルのトレーナーも、その手持ちポケモンも、強くなることに非常に真面目だ。真面目すぎるくらいに。

 

「クソ真面目に修行して、その上で自分を飾り立てる。キバナの自撮りや、マクワのナルシストなんか典型もいいところじゃないかい?」

 

 彼らは軟派な人物と見られているが、彼らのもとに集まるジムトレーナーは真面目一徹の者ばかり。本人も、根は真面目すぎるほどに、愚直である。

 

「……なるほど」

 

「それはたしかに……コンテストには合わないわね。コンテストは人間よりポケモン、だもの」

 

 そしてガラルでは、人間とポケモンはイコールだ。常に共にある存在。ワイルドエリアという、ポケモンの大きさを実感しやすい場所が存在していることが大きな理由か。

 

「ともあれ、なんとなくわかりました。ですが、それは実際には違った……と、先程も注釈されていましたよね?」

 

「……ああ。まさか、ここまで誰もが夢中になるなんてねぇ」

 

 原因は、一人しかいないだろう。

 このガラルにおいて、ダンデやユウリ、ネズの音楽のような「特別」を持たず。それでいて、ガラルのそれとは異なる、独自の道を行く者。

 

「――アリシア」

 

「コンテストの始まりは、やっぱりあの子なのね」

 

 そんなアリシアに道をしめしたカルネが、そううなずく。彼女の表情は満足げだ。そして、ふとミクリの方をみて続ける。

 

「そういえば、ミクリ。このコンテストのタイトル、貴方が考えたんだって?」

 

「彼女の事情を聞いた時に、ふと思いついてしまってね。お恥ずかしながら、ボクは未だにポエミーな面が残ってしまっているらしい」

 

「ナルシストの間違いだろう」

 

 ポプラの皮肉に、二人が笑い。

 それから、ミクリは大きく頷いた。

 

「――ボクは、彼女に送りたい言葉があるんだ。私の世界に色がついた日。これは、その問いかけでもあるんだよ」

 

「送りたい言葉?」

 

 興味深そうに聞いてくるカルネ。

 しかし時間は非情だ、もうすぐインターバルが終わる。次のパフォーマンスが始まる。

 

「それは――」

 

 ミクリは、目を細めて会場のアリシアを見た。

 

 楽しそうにバタフリーと目線を合わせて、それから再び戦場へと戻っていく少女。その背には、どこか不安と自信がないまぜになっていて、

 ――これから、コンテストの後半戦が始まる。

 

 そんなアリシアの顔つきは、これまでと少し変わっていた。

 

 

 原因は彼女がつけている、メガネのデザインが変わったためだと、この場にいる誰もが知っていた――




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