SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名   作:暁刀魚

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ビートくんのご冥福をお祈りいたします。

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

前回のあらすじ。前回ってなんですか!

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

まぁぶっちゃけ本にすることを前提にした文章ということもありまして、こういうあらすじとかも、あって困ることはないですが、ぶっちゃけ先程の発言からまだ一時間も経っていないので、あらすじが必要な人がこの世界にどれだけいるか……

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

@KIBANA_Galaxy

いま来たところですか。とりあえずTLを見てきてください。

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

あらすじはどこいったってなんですかー! 別にひと目見れば解るじゃないですか! というかもう既にRTしててこれ以上晒せないんですよあれ! ビートくんがピンク卒業を宣言しました! やばいですよ!

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

あわわわわわわわ、皆様外を見てください! 何時ぞやのブラックナイトを思わせる黒い雲が、アラベスクタウンの方からバチバチやってきています! このままではムゲンダイナ事件の二の舞ですよ! あわわわわわわわ

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

今の所、各地で被害は確認されていないようです! そりゃまあ出どころが出どころなので、害はないでしょうが見た目上の雰囲気がやばいですよあわわわわわあわわわわわわわわ!

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

と、とりあえず先日のアレがあって、私もあまり騒いでいると眼をつけられそうなので、今日はだまります、とりあえずしばらくは、ビートくんのPoketterの動向を見守るとしましょうか……

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

私は泡だらけじゃあないんですよ!!

 

 

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

ふう……やはり来ましたね……さて、では今回の宣言について、軽く経緯を話させていただきましょうか。まず、ボク、ビートはフェアリータイプのジムリーダーであり、ガラルリーグに所属するプロトレーナーです。一応、メジャークラスの。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

とはいえ、そんな自己紹介を聞きに来たわけではないでしょう? 皆さん、暇ではないのでしょうから、さっさと続けていくとしましょうか。暇なら適当にカレーでも作りながら聞いててください。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

リプにカレーの写真しか流れてこない……というより、時間がないのだからさっさと続けていきますよ、暇人の皆さん! なんで時間がないかは、今もガラル全体を覆いつつある黒い雲のせいです。ボクは悪くありません。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

さて、なぜボクがピンクを卒業するに至ったか、という経緯についてですね。これについては、そもそも語る必要があるのでしょうか。というより語ったところでどうなるというのでしょうか。まず端的に言わせていただきますと

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

そもそもボクまでピンクである必要はないんじゃないですか?

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

確かにポプラさんはそりゃあピンクの体現者でしょう。ピンクオブピンク、ピンクオブポプラ。彼女こそピンクそのもので、彼女以上のピンクはありえない。そしてボクはそんな彼女の後継者です。色々言いたいことはありますが、それは事実です。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

そしてそう、彼女以上のピンクはありえないのです。ボクは仮にもフェアリージムリーダー、そしてチャンピオンを目指す身です。多少出遅れましたが、ボクのエリートとしての人生はまだ続いており、そしてボクはメジャートップ、最上位クラスに並ぶ実力を身に着けつつあると、ここに宣言します。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

何が言いたいか。ボクは未だ発展途上なのですよ。それに対し、ポプラさんのピンクは既に完成している。そうなれば、ボクがピンクになったとしても、成長は望めないのではないですか? そりゃあポプラさんはピンクであるべきです、でもボクまでピンクであるべきではない。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

先程アリシアさんも言っていましたよね。後継とは、後を継いで、発展しなければならないものだと。ボクはポプラさんより先に進まなくてはならないのです。そのために、ピンクを卒業しなくては、ボクは前に進めないのです。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

ただでさえ、あの人にはもううんざりするほどしごかれて、理不尽なまでにいろいろなものを押し付けられました。中には感謝しているものはあります、それが必要なことだったと理解できることもあります。ですが、それだけじゃあない。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

そもそもの始まりが洗脳じみた教育だったのですよ! 一年半前のあの日、ユウリさんの前に乱入した日、ボクは何もかもをめちゃくちゃにされたとかたった! そこに今も嘘はないとボクは思っている!

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

その原因がユウリさんであり、そしてポプラの婆さんだったんだ! そんな彼女の後を継ぐ? そりゃあジムリーダーとして、ボクを道に戻してくれたことは感謝していますがね! 継ぐのは彼女の強さだけでいい! ピンクまで継ぐ必要はない!

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

以上がボクの考えです。何をためらう必要があるでしょう。決まってしまえば、ボクはもはや止める必要はありません、卒業を宣言するのです。たとえ第三のブラックナイトを引き起こしたとしても! それを今度はボクが止めてみせましょう。

 

ビート ピンク卒業三分前@Beats_pinkpinkpink

ユウリさんとホップさんのような英雄に、今度は、ボクがなってみせるのです! ええ、自作自演だとしても、それでアリシアさんしたとしても! ボクに後悔はありません! さぁ、来るならこいポプラックナイト!!!

 

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

ツッコミどころしかない……あと人を巻き込むのはやめてください! っていうか私だけじゃなくガラル全土まで巻き込んでるんじゃないですよ! これ、もはや炎上どころじゃ済まないですよ! どうするんですかもー!

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

えー、只今ブラックナイト……改ポプラックナイト、ってこれほんとに正式名称にするんですか? は、アラベスクから、エンジンシティまでを覆い、ガラルの三割を征服しつつあります。今日はガラルではドームではないスタジアムでのイベントごとなどは、特になかったはずなので、まずセーフ。

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

各地のポケモンがダイマックスしているという情報は入ってきていません。とりあえず見た目だけみたいですねこのポプラックナイト……とか言ってると私がダイマックスしたりするんですが。

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

……しない、ということはネタを潰したということでいいでしょう。それにしてもこれ、どうなるんですか? そもそもビートくんはどこにいるんですか!?

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

……ん、え、あれは……?

 

 

 

キョダイマックスポプラ 登録者数3千万人ありがとうだよ!@pinkmaster910

あたしだよ

 

 

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

が、が、が、ガラル全土のどこからでも見渡せる、超キョダイマックスポプラ様ーーーーーーっ!?

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

んん? なにやら連絡が……ビートくんから……?

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

テレビをつけて、チャンネルをエンジンTVにあわせろ……?

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

そこって、確かフェアリージムのスポンサーの一つでしたよね……?

 

 

 

 ――その日、ガラル全土から、“彼女”を確認することができた。

 キョダイマックスポプラ。ピンク卒業を宣言した、ビートに対抗するように現れたポプラックナイトによって、こうして現れたポプラである。

 

 そんなキョダイマックスポプラ出現と同時刻。ガラルのあるテレビから、緊急の生放送が始まった。エンジンTV、フェアリージムを長くスポンサーしてきた企業である。

 

 そのテレビには、ビートが一人、映っていた。

 

「本日はこの放送をご覧いただき、まことにありがとうございます。先程から発生しているブラックナイトのような現象……通称ポプラックナイトについて、ボク、フェアリータイプジムリーダー、ビートから説明をさせていただきます」

 

 その光景は、どこか。あのブラックナイトの日、テレビ放送を乗っ取り、チャンピオンダンデに呼びかけた、ローズ会長を思わせるものだった。

 

「まず、このポプラックナイトによる、物理的な被害は、現在起きておりません。あくまで、ポプラックナイトはポプラさんがキョダイマックスしたことによるものです」

 

 ガラル中で、その放送は放映され、まちなかで、スマホロトムで、多くの者達が、ビートの放送と、ガラル中から見渡せるポプラとを見比べて、ざわついていた。

 

「そも、なぜ人であるポプラさんがダイマックスできるのか。ダイマックスという現象は、ポケモンの巨大化現象と思われガチですが、実際にはポケモンを巨大に“見せる”現象です。つまり、実際に巨大になっているわけではありません」

 

 あまりガラルでも、浸透していない知識を説明するビート。各地でそうなのか、と話題が広がっていく。

 

「このキョダイマックスポプラさんも、それを応用した技術によって成り立っています。この技術には、マクロコスモスの社員の方に協力をいただきました。ボクも元はあそこの出身みたいなものですからね」

 

 ふ、とジムチャレンジ時代を思わせる仕草で髪をかきあげるビート。

 

「ですので、あのポプラさんに直接的な害はありません。ですが、皆様を心配させてしまったのも、また事実。故にここは、ボクが彼女を鎮め、ことを収めて見せましょう」

 

 そんなビートの言葉に、そこで

 

 

『バカいってんじゃあないよ!』

 

 

 ポプラの声が、ガラル中に響き渡った。

 しかし、どういうわけかその声は、どの場所でも一定の音量で聞こえたという。

 

『ピンクを卒業? 自分にピンクは必要ない? 随分と啖呵切ってくれるじゃないか。まだチャンピオンどころか、ジムリーダーの頂点にも立ったことがない坊主が!』

 

「お言葉ですが、ポプラさん。ボクはまだ自分が発展途上であることは理解しています。ですが、その上でボクの進むべき道に、ピンクは必要ないという結論が出たのです」

 

 ビートは、一礼しながらそういった。

 

『ほぉ、言うようになったじゃないか』

 

「――貴方の弟子ですから」

 

 物理的にガラル全土を見下ろすポプラに、それを見上げるように、礼をしたまま、顔を上げて不敵に笑うビート。

 バチバチと、火花が散るのが誰の眼にも見えた。

 

「でしたら一つ、提案があります」

 

『言ってみな』

 

 指を一本立てて、ビートは言う。

 

「決着をつけましょう。ボクにピンクは必要ないのか。貴方の全力と、ボクの全力で」

 

『…………』

 

 ポプラはその言葉に沈黙し、そして、

 

『……面白い』

 

 そう言って、提案を呑んだ。

 

「そう――」

 

 ビートが一瞬溜めて、そしてポプラがそれに“合わせた”。

 

 

『この、ポケモンコンテストで!』

 

 

 二人の言葉が唱和すると同時。ガラル中の、エンジンTVを移すテレビに、そのロゴは現れた。

 

 

 “ついに、その時は来た(Come on the TIME)”byポケモンコンテスト

 

 

「来シーズン。時期をタイトル戦期間に移したコンテスト。この主催を今年は、このボク、ビートが担当することに決定しました! アリシアさんの意向により、コンテストは“主催”と言う枠が設けられ、進行を務めることが決まったのです!」

 

 ガラル中が、ざわついていく。

 それは、様々な感情によるものだが、とりあえず言えることは、その言葉に否定的なニュアンスは今の所ない。

 

『そのコンテストでは、このアタシが“全力”で参加させてもらう。言っておくが、アタシの全力はマスタークラスだ。去年のおままごとみたいなコンテストじゃあ、優勝はアタシが貰っちまうよ』

 

「だからこそ、皆様の協力が必要なのです。今年のコンテストでは、昨年のような出場制限はありません。他のタイトル戦と同じく、推薦状があれば誰でも参加が可能!」

 

『アタシを倒せるもんなら、倒してみな!』

 

「皆さんの挑戦を――」

 

『待ってるよ』

 

 ――二人がテンポよくそう宣伝をして、気がつけば。

 

 キョダイマックスポプラの姿は、どこにもなかった。

 

 

 

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

…………

 

アリシア SNSサイトにて、ツイ廃と化したガラルジムリーダー総勢一名@Alicia_butterfly

プロレスじゃないですか!!!???




現在最終話まで毎日投稿継続のため、執筆を優先させていただいております。
感想返しは後日まとまったときにできればと思います。
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