モモンガ式領地経営術   作:火焔+

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●メインキャスト
パンドラズ・アクター
シャルティア

モモンガ以外のキャラクターを最初に書いておこうと思います。
導入にはいいかなと思いますがどうでしょう?



06. シャルティアのしこり

 

―――― ナザリック(モモンガの執務室)

 

「モモンガ様、シャルティア様とパンドラズ・アクター様が参られました。」

 

「うむ、通してくれ。」

 

 モモンガ当番のシクススがシャルティア達を迎えるために扉の方へ向かう。

 

「シクススよ、私は今日も出かけてくる。

 帰りは夜になるだろう。それまでは自由に――――」「嫌です♡」

 

「うむ、そうか――――」

 

 今日も笑顔で喰い気味に拒絶されてしまった。

 

(なんだか、拒否されてもヘコたれないメンタルの訓練をしてる気がしてきたぞ!)

 

 そんな事を考えているうちに、シクススは二人を部屋に招き入れていた。

 

 

 

「二人とも来たようだな。マーレは忙しい身だから現地で合流する事となってい――――」

 

「モモンガさまぁ――――!! 愛しのシャルティアでありんすぅ――――♡♡」

 

 シャルティアが俺に抱き付こうとするが、俺はシャルティアの頭を手で押さえる。

 身長差が大きいのでシャルティアは俺に抱きつく事が出来ずに手をジタバタさせている。

 

「あぁ~~ん♡ モモンガさまぁ~いけずでありんすぅ~~。

 ――――はっ! もしかして、これはお預けプレイっ!?

 届きそうで届かない……わたくしの心はモモンガ様に弄ばれていんす♡♡

 なんという快感でありんすっ!!」

 

 ここでシャルティアの頭を押さえている手をどければ抱きついてくるから、どかす事は出来ない。

 しかしプレイをしているつもりは無い……。シクススも羨ましそうに見ているし――――

 

(えっ!? 羨ましいの!?

 はぁ……やっぱり大丈夫かなぁ…………。)

 

 俺は視線をパンドラズ・アクターに向ける。

 あいつのハニワの様な表情は殆ど動く事はないが、自分が作ったからだろうか微笑んでいるだろう事は推測できる。

 

 そして昨日の夜の事を思い出す――――

 

 

 

―――― 昨晩のナザリック(モモンガの執務室)

 

「モモンガ様、パンドラズ・アクター様が御相談したい事があると参られました。」

 

 本日のモモンガ当番はフィースだ。

 

「うむ、通してくれ。

 あぁ、そうだ。今日はよく働いてくれたからな。明日はゆっくり羽を――――」「嫌です♡」

 

「そうか。」

 

(うん、眩しい笑顔だ。これは引き下がるしかないな。)

 

 

 

「よく来たパンドラズ・アクター。なにやら相談があるとのことだが?」

 

「ハイ!ソウダンデス!」

 

「うん、ギャグは要らないぞ。

 用というのは何かの案件でトラブルでも発生したかな?」

 

「アッハイ。

 ではなく、トラブルは御座いませんし、新たに僕が必要という事もありません。」

 

 パンドラズ・アクター案件にトラブルが無いという事は、他のメンバーで何かあったか?

 こいつは周囲をよく見ているからな、誰かがトラブルを抱えかけているという事だろうか?

 そんな設定にした覚えはないのだが、パンドラズ・アクターは和を重んじる様な傾向がある。

 

 

「ふむ、では一体?」

 

「はい、シャルティア嬢のことです。

 何故、モモンガ様はシャルティア嬢に仕事を御与えにならないので?

 ナザリックの仕事ではなく、外に出る仕事でです。」

 

 そういえばそうだったな。

 だが、シャルティアはナザリック防衛という我が家を護る重大な任を与えている。

 総合戦闘力が最も優れているシャルティアだから任せられることだ。

 

「今は他の守護者も外に出ている事が多い。だからこそシャルティアには防衛の任を最優先してもらいたいのだ。」

 

 

 

 此処を失えば俺は『全て』を失う。

 

 

 

「だと、してもです。

 シャルティア嬢は目先の利益に流され易い性格をしています。

 ザイトルクワエの時も、モモンガ様に給料を貰うことになったときも、演劇の練習をした時も。」

 

 確かにザイトルクワエの時は真っ先に手柄を取りに行ってアウラとコキュートスとも揉めてたし、

 給料を与えようとしたときはアルベドの計にハマって自滅していたし、

 演劇の練習をした時もカルカンを使ってアウラを買収しようとして逆に告発されてたし。

 

(添い寝権? 悪いけどあの辺りは全部却下させて貰った。

 

 結構欲に目がくらんでるな。ペロロンチーノさんってそうだったっけ?)

 

 

 

『いやぁ……昨日発売したエロゲ、一目見てパケ買いしちゃったんだけど……ハァ……』

 

『まさか?』

 

『そうなんですよ……。ヒロインの一人が姉貴が声を当ててて……。』

 

『あー……それは……ご愁傷様です。』

 

『はい…………』

 

 

 

(ペロロンチーノさんも結構そんな感じだったな……)

 

 友人を懐かしみつつ、目の前のパンドラズ・アクターに向き直る。

 

「シャルティア嬢は洗脳された時の失敗が、未だ何処で引っかかっている様です。

 それ故に今回も自分は不適格だから外されたと思い込んでいる。そう感じるのです。」

 

「そんな事は決して無いぞ。」

 

「ですが、その想いはシャルティア嬢には伝わってはおりません。」

 

「む…………」

 

 確かに状況だけ考えればそう思うのも無理はないか。

 統治関連での各員の状況は以下の通りだ。

 

 アルベド:石材確保、帝国業務関連のサポート、計画立案

 デミウルゴス:街道敷設、計画立案

 アウラ:木材確保、トブの大森林の手入れ、●●●、●●

 マーレ:木材確保、トブの大森林の手入れ、街道敷設、開拓村建設のサポート、開墾のサポート、●●●●

 コキュートス:石材確保、●●

 シャルティア:なし

 パンドラズ・アクター:各貴族との商売、開拓村建設

 セバス:帝国業務関連のサポート、帝国にある屋敷で働くメイド達の教育

 

 プレイアデスはオーレオールを除いて、各員のサポートにあたっている。

 確かにシャルティアだけのけ者にされていると思い込まれても仕方ないかもしれない。

 

 

「ナザリックの防衛に関しては、ルベド、オーレオール、ニグレド、その配下達が居ります。

 戦力的には守護者達が戻ってくる時間を十分に稼ぐ事は可能です。

 それにデミウルゴス殿もアルベド嬢も、このあたりにナザリックを落とせるだけの存在はいないと判断されております。」

 

 

(そうだな。皆の事を信じなければな。)

 

 

「わかった。であれば明日の開拓村の建設開始と開墾の作業にシャルティアを充てよう。」

 

「はい。ありがとうございます。」

 

「こちらこそだ、パンドラズ・アクター。

 本来、シャルティアの事は私が気付かなければならない事。」

 

「それはどうでしょうか?」

 

「ん?」

 

「シャルティア嬢はモモンガ様の前では平気であろうと振る舞うでしょう。

 こういう場合は、同僚である我々の方が気付き易いものです。

 我々が揃ってのナザリックです。独りで背負い込む必要は御座いません。」

 

 

「フフフ、そうだな。

 ほどほどに皆に頼るとしようかな?」

 

 

 大分皆には苦労をかけていると思うが、どこかで自分で解決しなければという想いが何処かにあったのだろうな。

 

 

「ええ。存分に。

 モモンガ様が道を外れそうになったときは、しっかりと諫言を申し上げますので。」

 

 

「ああ。頼むぞ」

 

 

 と、自分でも結構いい話だと思ったのだが――――

 

 

―――― ナザリック(モモンガの執務室)

 

 暴走するシャルティアを見ていると、本当に大丈夫だろうかと不安になってくる。

 だが、シャルティアがこんなにもはっちゃけているのは、空元気なのかもしれないな。

 

「さて、そろそろ遊びの時間は終わりだぞシャルティア。」

 

「はい! でありんす!」

 

 もっとゴネるかと思ったが意外にすんなりだ。

 

 

「今日はマーレとデミウルゴスが敷設した――――」

 

 

 

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