転生したら、レイヴン、リンクスだらけの街に住むことになった…   作:とある組織の生体兵器

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ただの傭兵…。もうそんな風には生きられぬ時代か…。(AC新作)


2話

…………

インテリオルグループ社内

 

「おはようございます…。」

 

ソルディオスは怪我はなかったものの、遅刻した。

 

「遅かったじゃないか…。」

 

「あっ、ジャック・O先輩、遅刻しました。」

 

この会社の先輩、ジャック・Oで、ソルディオスの隣の席だ。

 

「ジャック・O先輩って、入社したの何年前でしたっけ?」

 

ソルディオスは席に座り、仕事をしながら聞く。

 

「2年くらい前だ。私は地元のバーテックスという小さな会社の社長だったが、金欠でな。この会社と併合をしたのだよ…。その時の社員も、ここの会社で働いていたが、一部は別の会社にいる…。」

 

「色々あったんですね…。」

 

ジャック・Oは哀愁満ちた声で言う。そこに…。

 

「ギャハハハハ!ソルディオスく〜ん、君が遅刻なんて珍しいねぇ。」

 

「あっ、主任。お疲れ様です。」

 

ここの場所の主任、主任だ。歩いてソルディオスのところまで来た。

 

「今日は少し変なタクシーに乗っちゃって…。」

 

「変なタクシー?」

 

「あぁ、穴タクシーか…。」

 

ジャック・Oが答える。

 

「「穴タクシー?」」

 

「知らんのか…。あのタクシーは有名だ。…事故が90%以上起きる確率でな…。」

 

どうやら、ジャック・Oも乗ったことがあるらしい。

 

「先輩の時はどうだったんですか?」

 

「警察署長に追いかけられて、壁に激突して全治1週間の怪我をした。」

 

「状況が同じじゃないですか…。」

 

ソルディオスは苦笑いする。

 

「ま!それより時間もったいないから仕事してねっ!社長に怒られちゃうよ〜。」

 

笑いながら主任は戻っていった。

 

「…仕事するか。」

 

「…そうですね。」

 

そして、仕事をするのだった。

ここ、インテリオルグループの仕事は、俗に言うIT企業である。

 

…………

お昼休憩

 

「はぁ…。仕事がうまくいかないなぁ…。」

 

「何か困りごとか?」

 

「あっ、ジャック・O先輩。」

 

隣からジャック・Oが覗いてくる。

 

「いや、クレームだらけですよ…。」

 

「それも、この仕事の一つだろう?」

 

「まぁ、そうですが…。」

 

「それより、お昼休憩だ。」

 

ジャック・Oは弁当箱を開ける。

 

「…先輩の弁当って、いつも豪華ですよね…。」

 

「む。そうか?」

 

ジャック・Oの弁当箱の中身

クレスト社産の牛ステーキ

本場だし巻き卵

今朝とった新鮮な野菜のサラダ

ユニオン産の米

 

ソルディオスの弁当箱の中身

スーパーのチンする米

冷凍食品

昨夜のおかず

 

「いつも自分で作っているから分からん。」

 

「奥さんとかいないんですか?」

 

「ああ。」

 

そして、ジャック・Oと共に食べていると…。

 

「ねぇ、この仕事が終わったらどこか行きましょうよ。」

 

「ああ。そうだな。」

 

「本当に?じゃぁ、さっさと終わらしちゃうわね。」

 

「ああ。頼むよ。」

 

二人の男女が通りかかる。

 

「…リア充め…。末長く爆発しろ…。」

 

ソルディオスが悪態づく。

 

「……。」

 

「…て、先輩?何見ているんですか?」

 

ジャック・Oは二人をずっと見ていた。

 

「…いい尻だ。」

 

「先輩…ダメですよ?人の女に手を出しちゃ。あの男は一応、あんなに興味のなさそうな顔してますけど、心の中はめちゃくちゃ愛しているかもしれないんですから。」

 

ソルディオスが言う。が、ジャック・Oは聞いていない。

 

……あの男…、いい尻をしている…。

 

別のことを考えていたからだ…。この世界ではゲイキャラである。そのうちに、休憩が終わり、仕事をすることになった。

 

…………

会社終わり

 

「今日は残業なしだぁ〜。」

 

「早く帰れるな。…私はあるがな。」

 

「先輩…。お先失礼します。」

 

「ああ。」

 

ジャック・Oを残して、ソルディオスは一人、退社した。

 

……もうタクシーはこりごりだ…。電車で行くか。

 

ソルディオスは駅で待つ。

 

『こちら、バルダー。まもなく到着します。』

 

キキィ…。プシュー。

 

ドアが開く。

 

「よいしょ。」

 

ソルディオスは入り、座る。

 

『こちらバルダー。出発します。』

 

プシュー。ガコン。

 

電車は出発した。

 

……今日は残業なかったな。久しぶりに。でも、この電車、この街以外に行かないんだよなぁ。

 

ソルディオスは考えている。

 

……この街の外ってどうなっているんだろう…?何もないのかな?それとも、戻ってきちゃうのかな?もしかしたら…。

 

そんなことを考えていると…。

 

『こちら、バルダー。まもなく終点です。』

 

そして、電車から降り、ソルディオスは歩く。すると…。

 

「ちょっとRD。もっと荷物持ってくれない?重いんだから…。」

 

「無理っすよ…。」

 

中学生の二人が来る。

 

「ん?ロザリィちゃんにRDくんかい?」

 

「あっ、ソルディオスおじさん。」

 

「なーにっ?」

 

「…せめてお兄さんにしようか。」

 

ソルディオスは苦笑いする。この二人は近所に住んでいる。

 

「ところで、もう暗いのにどこに行くんだい?」

 

ソルディオスは聞く。

 

「こいつが何か食べ物が食べたいんだとさ。」

 

「学生ってそういうもんなんすよ。」

 

二人は答える。

 

「そうか。でも、もう暗いし…。…もし良かったらうちで食べてく?」

 

ソルディオスは言う。

 

「太っ腹ねぇ。…でも、お金払わないわよ?」

 

「流石姉さんだよ…。」

 

RDが微妙な顔をする。すると…。

 

「姉さん!ヤヴァイ!」

 

RDが突然叫ぶ。

 

「RDうるさーい。話しているんだから…。」

 

「生徒会の書記っすよ!逃げるっすよ、今すぐ!」

 

ソルディオスが目を凝らすと、腕に腕章をつけた子が来ている。

 

「何で逃げなくちゃいけないの?」

 

「忘れたんすか!?この前、生徒会の部屋の窓割って逃げたじゃないすか!」

 

「そんなことしたの?君たち…。」

 

ソルディオスが微妙な顔をする。

 

「あの腕章…。学校では『生徒会』なのに、外では『見敵必殺』ね。」

 

「そんなこと言っている場合っすか!?」

 

話していると…。

 

「シャーーーー!」

 

「やば、見つかったわ。RD、あんた囮になりなさい。」

 

「嫌っすよ!無理無理無理!」

 

「いいからやりなさい。」

 

ドカッ。

 

ロザリィが蹴りを入れる。

 

「痛っ!痛いってー!蹴ることないじゃないすかー!やればいいんすよね!やれば…!」

 

そして、RDが囮になる。

 

「大丈夫かい…?」

 

ソルディオスは聞く。

 

「やれる…!やれるんだ俺は…!」

 

そして、あろうことか突っ込む。

 

「おお…!RD…!」

 

しかし…。

 

「無謀だぞ…。」

 

「姉さん!ヤヴァイ!」

 

「シャーーー。」

 

「あーあ。すぐに捕まっちゃった。」

 

RDは一瞬で捕まった。そのあと、二人仲良く謝った。




次もかかりそうです。

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