~Eren side~
俺はアニと弁当を食べていた。最近、アニと良く飯を一緒に食べるようになった。前までは、ミカサとアルミンと3人で昼食を囲むことが多かったが、"あの日"なぜが以来良く弁当を食べたり、暇な時は時々喋ったりするようになったりした。
入学当初、俺は何故かアニから目の敵にされていた。あの時、俺は本当に嫌われている理由が分からなかった。だから、"あの日"までアニのことを頭がおかしい奴と思っていたんだ。
でも、俺の考えは変わった。"あの日"、調査団の存続をかけてアニと「たたいてかぶってジャンケンポン」で対決した。結局、引き分けだったけど憎んでる理由を聞けたし、調査団も無事存続された。
まあ、自分が目立ち過ぎたせいでアニに迷惑かけたから謝ったけどな。それにしても、そんな小さな理由で怒ったアニが何だか可愛く見えた。
「何故、アニ、あなたはそんなにエレンと一緒に食べたがるの?」
そんなことを考えていると、殺気溢れた声が聞こえる。ミカサだ。毎回、どうしてあんなに仲が悪いんだ?ただ、アニは俺と一緒に弁当食べているだけなのに。
「別にいいじゃないか。エレンはあんたのものじゃないだろう?」
すかさず、アニも言い返す。これに関しちゃ、俺はアニの方が正しいと思うんだよな。俺もアニと食べてて楽しいし。
「やめなよ、二人とも。いいじゃない、アニが一緒に弁当を食べるくらい...」
アルミンも止めに入る。流石にアニが可愛そうだ。俺も一言ミカサに言ってやらなきゃな
「おい、ミカサ!俺が良いって言ってんだからいいだろ。頼むから、仲良くしてくれよ...」
ちょっと、強く言いすぎたか?ミカサの顔が瞬時に歪んだ。
「ご、ごめんなさい...」
あぁ、言いすぎた。ミカサの顔はもう泣きそうだった。
「ミカサ、別にそんな怒ってないから俺はただ楽しく食べたいだけだからさ、仲良くしよーぜ」
落ち込んでいたミカサの顔が、ホッとした顔に変わったようだ。良かった。
「まあ、いいよ。エレン、チーハンあげよっか?」
「お、よっしゃ!ありがとな、アニ!」
俺は即座にチーハンに反応した。アニのチーハンは特に美味い。本当に何個でも食べたくなる味だ。
「いいよ、今日は沢山あるし..」
アニは快く俺にチーハンをくれた。最初は怖くて頭おかしいヤツだと思ったけど、意外と優しくて可愛い所あるじゃーねか、俺は心の中で笑った。
弁当の後、午後の授業を終え、ミカサとアルミンと帰ろうとしてるとアニが俺のクラスまで尋ねてきていた。
遠目なので詳しくは分からないが、何やらミカサとアニが睨み合いながら何か言ってるみたいだ。相変わらず仲悪いな。仲良くすれば良いのにな。
「エレン、ちょっとこっちに来て」
アニにそう呼ばれた。何かあったのか?
「どうした、アニ?」
「エレンは関係ない、下がってて!」
語気を強めてミカサが俺を制止する。またかよ...
「待てよ、ミカサ!アニは俺に用があるんだろ?別にいいじゃねーか。で、何だ、話って?」
いくら、仲悪いからって言い過ぎだぞ、ミカサ...
何やらアニは言いにくそうな顔をしている。不思議なヤツだな。
「ふ、二人っきりで話したいんだけど...」
「いいぜ...ア..」
「ダメ、エレン!!」
俺が言うや否や、ミカサは語気を荒くして叫ぶ。何なんだよ、怒らなくてもいいじゃねーか...
「もう、あんたはいいよ!エレン、ちょっとこっち来て!!!」
その瞬間、俺の腕はグイッと引っ張られる。俺は、一瞬何が起きたか分からなかった。
「エレン、走るよ!」
アニに手を引っ張られながら、走る俺とアニ。急なアニの行動にただただ、驚くしか無かった。
階段を降りた所で、俺達は止まった。
息を荒くしたまま口を開いたのはアニだった。
「ねえ、エレン...今度の日曜日空いてるかい?」
「ああ、空いてるが...」
「一緒に買い物に付き合ってくれないかい?」
アニの口から出たものは意外と平凡だった。
「おう!いいぜ!」
今週暇だから、たまには買い物に付き合うのもいいかもなと思い、快く俺は引き受けた。
「ありがとう、エレン...」
アニの顔から笑みが零れる。なんだ、アニ.、そんなに買い物楽しみなのかよ。
「でも、何で俺なんだ?別のヤツはいなかったのか?」
「あ、あんたが1番暇そうだったんだよ!!あ、あの子には内緒ね!」
確かに俺が1番暇かもしれねーな。誘ったのはその理由かと自分でも納得してしまった。
「あの子って....ミカサか?」
「そ、そうだよ。言うとまためんどくさい事になるし...」
まあ、そうだな.、あいつら何してても喧嘩してるし、言わねー方がいいか。
「おう!分かった! アニとの買い物、楽しみにしてるぜ!」
「う、うん!」
アニ、結構嬉しそうだったな。アニの笑顔に、ちょっと心が温まったような気がした。
あいつ、結構可愛い笑顔するんだな...