ハイスクールD×D 案①『遠坂凛に転生したら』 作:ら・ま・ミュウ
時刻は午前一時三十分になりました
どうも皆さんこんにちは遠坂凛です。
本日深夜行うのは『英霊召喚』第2弾。名付けて【セイヴァ―を召喚してみよう!】です。
あ、そこのfate歴の浅い坊や。今、誤字ったと思いましたね?
違います。セイヴァ―と言うクラスは救世主。
宗教上の理由から声を大にして真名をいえないFate/ EXTRAに出演したあの方とかクリスマスが誕生日のあの方とか、ただの英雄の枠には収まらない、グランドクラスとか鼻で笑うレベルの凄い人達なのです。
今まで魔力問題で絶対に召喚出来ないと諦めていましたが、「○○○を英霊として召喚出来るかもしれない」「………マジで!?
協力するからよ、そいつ堕天使のトップやってくれねぇかな?」もう少し重苦しい空気で懇願された気もしますが、堕天使勢力から大聖杯に迫る魔力炉を提供してもらい、部屋に溢れかえる大量の宝石と私の手元には聖槍ロンギヌス(投影品)があります。
「いいかマスター。己の手に余ると少しでも思えば令呪で自害を命じろ。英霊は所詮、座から切り離された末端に過ぎん。相手は神霊…召喚される以上多少の格落ちはありえるが、下手な情をかければ一瞬で持っていかれるぞ」
「分かってるわよ。私だってこんな博打みたいなもんに命捨てるつもりはないわ。私が死ぬときはセイバーの膝元って決めてるもの!」
ピピッピピッピピ―
時刻は午前2時。遠坂凛の魔力が一番満ちる時。
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュヴァインオーグ。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、
王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻は破却する
告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者
汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、
天秤の守り手よ!」
魔力炉の魔力がごっそりと抜け落ち、凛の魔術回路が熱く輝く。
それは間違いなく召喚された英霊とパスが繋がった時に起きる現象に似ていて凛は少し、そう少しだけ気を抜いた。
「成功した?」
「ッゥ!?令呪を使えマスター!」
「■■■■■?■■■■」
黄金に輝く何かが凛に手を伸ばす
アーチャーが投影された宝具を投擲する
凛は訳が分からず呆然とそれを眺める
「■■■■■■■」
黄金が額に触れた。
その瞬間、遠坂凛の存在は大いなる
「……………人間が神を召喚するなんて面白そうだから割り込んでみたら、へぇ観測次元の器なんて掘り出し物じゃない」
それは遠坂凛の姿であって中身は別物だ。
溢れる神性、金髪に紅い瞳。人と神が袂を別つ前から存在した神代の女神。ここに彼女がいれば「FGOの融け合うなんてレベルじゃない、完全に乗っ取られた!」そう叫ぶだろう。
「………女神イシュタル!」
「そう私は金星の女神イシュタル………ってあれ?何で貴方が私の名前知ってるの?」
「それは鏡を見てから言って貰おうか」
剣の丘から手鏡を投影するアーチャー
それを
「えっ、嘘…ここってまさか!」
「己の不運を呪うのだな」
女神イシュタルは冥界に訪れた。サーヴァント扱いのため逸話から物凄く弱体化した。
「何よこんな物!」
「抵抗するな!」
今日は生憎だがマスターがいない。変わりに私が挨拶しよう。皆さんこんにちはアーチャーだ。
現在我がマスターは女神イシュタルに肉体を乗っ取られ自我を深層意識に沈めている。不幸中の幸いマスターが堕天使から借り受けた聖杯の代替品を冥界から持ち出す作業を躊躇い、女神イシュタル最大の弱点ともいえる冥界で儀式を行った為、肉体を持ち逃げされるような最悪の事態は避けられたが――この女神、甘やかされて育ったせいか、
あーだこうだと言い訳をしながら一行にマスターの体から離れようとしない。一度手に入れた物は絶対に手放したくないという子供のような駄々を捏ねて、私の『
「いい加減にしろ!マスターは日本神界の後ろ盾を得ているのだぞ!」
「ハッ!辺境の大した神性も持たない数だけが多い東洋の神が何だって言うの?悪魔ならまだしも私ぐらいの女神になると、とても脅威なんて呼べないわね!」
「クッ!ならば魔術協会はどうだ!マスターの記憶をサルベージしたのなら分かるだろう、魔術師は狂っている!根源に到達する足掛かりとなるなら神であるキミですら発狂する実験の数々に付き合わされることになるぞ!」
「それは並行世界のギルガメッシュが上手くやった世界での話でしょう?私のお父様は存命よ!そんな事になる前にロンドンは火の海になるわ!」
「貴様ッ人の心はないのか!」
「無いわ神ですもの!」
英雄と女神が睨み合う。
「「ァ――!」」
――話の途中だが