ハイスクールD×D 案①『遠坂凛に転生したら』   作:ら・ま・ミュウ

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『たぶん誰も思い付かなかった展開よ!』『これを安易に思いつくようでは抑止力も過労死するだろうよ』

前回のあらすじ

 

『凛とエレシュキガルは並行世界のイシュタルの策略によって消滅しようとしていた』

 

 

 

 

 

 

 

圧倒的な神性により自我が押しつぶされる魂の悲鳴を見かねたエレシュキガルは召喚されて直ぐにマスターの魂を冥界の更に深淵へと連れ去ったが、マスター()は消滅を受け入れるわけでも恐怖に心が折れてしまうわけでもなく驚くべき行動に出た。

 

「貴方を生前に限りなく近付けるわよエレシュキガル」

 

『はぇ!?近付けるって受肉ってこと!?聖杯もないのにどうやって!ただの魔力炉じゃ不可能よ!抑止力がないから誤魔化す必要のない英霊召喚は簡単に済んだけど過程をすっ飛ばして願いを叶える魔術式を組み込むなんて今の魔術師に出来る芸当ではないわ!』

 

エレシュキガルの口から語られたのは正に正論。神代の魔術師でも、それに教えを乞うたわけでもない魔術師に一から聖杯が造れる訳がない。遠坂もそんなことは始めっから分かっている。そもそも聖杯を造った御三家の一つに遠坂家はカウントされているが実際は上質な霊脈の提供が主で、聖杯製作の重要な部分はアインツベルンが行った。魔術刻印を受け継いでいる凛が当時の当主を実力で越えたとしても聖杯は造れないと彼女自身も感じている。

 

―――でも、英霊の受肉だけなら抜け道があるのよ

 

Fate/Prototypeのペルセウスのマスターは類い稀なる魔術の才能と三画の令呪を使うことでペルセウスを受肉させた。

この世全ての悪って方法もあるにはあるけど、正直エレシュキガルじゃ飲まれる。言い方は悪いけどあのヘラクレスにも無理だったのにエレシュキガルが耐えられると思えない。(ギルガメッシュ?あれは病気よ、病気)

…だから私はこの五十三画の令呪を用いて願う!

 

「我がサーヴァント、ランサーに令呪を持って命ずる、今再び神話を再現させよ」

 

『えっ』

 

「重ねて命ずる、イシュタルから全能を剥奪し、肉体を取り上げよ」

 

「重ねて命ずる、傲慢な姉にお灸を据えてあげなさい」

 

『あ、あぁ。そういうこと』

 

「残り全令呪を持って命ずる、宝具を使いなさい!」

 

『…了解したのだわ!』

 

 

 

 

 

『天に絶海、地に監獄。我が踵こそ冥府の怒り! 出でよ、発熱神殿!

反省するのだわ!霊峰踏抱く冥府の鞴(クル・キガル・イルカルラ)!』

 

 

 

 

 

エレシュキガルの宝具は端的にいってしまえばその空間を冥界に変えてしまうもの。

 

「ぐだぐだかァァー!」

「キヤァァァ!!!」

 

既に冥界なら発動しても意味がないと思うかもしれない。

しかし思い出してほしい。ハイスクールD×Dの冥界は複数の神話系統で区切られている。冥界の主として多少自由に動けるものの他の神話系統の冥界ではエレシュキガルは権能を奮えないのだ。

なら、宝具によって強引に塗り替えてしまえば?

 

「私の冥界に落ちた以上、貴方はもう私に逆らえない。返還するのだわイシュタル!」

 

「ちょっアンタ何でこんな所に!」

 

「問答無用!」

 

エレシュキガルは手慣れた様子でイシュタルの魂と遠坂の肉体を分離し、イシュタルの魂を籠に詰める。

その際に全ての権能を奪い、遠坂の肉体に本来の魂を戻した。

 

――そして、

 

「告げる!

  汝の身は我の下に、我が命運は汝の剣に! 聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら―――”

 

 「―――我に従え! ならばこの命運、汝が剣に預けよう……!」

 

「貴方を主として認めるわ凛!」

 

イシュタルに侵食され殆ど切れかけていたパスを繋げ直して契約成立。

いぇ~い!凛さん大勝利!

 

 

 

 

 

 

 




凛はエレシュキガルのマスターになった(まだ受肉してない)
イシュタルはエレシュキガルに捕まった
凛の肉体ではなく魂に令呪が宿っていたのは、凛の改造令呪だからと今は思ってくれ。後々情報は解放する

次回、『イシュタルが行方不明だけど最後に確認されたのって悪魔の領地だって。もしかして悪魔が誘拐とかしたりしてw』『………なん、だと?』最高神、動く
ハーデス「お前の娘達が上で暴れてな?(怒)」

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