ハイスクールD×D 案①『遠坂凛に転生したら』 作:ら・ま・ミュウ
「(アーチャー!何で?何でバレてるの!?)」
「(分からんっ!だが、この宝具は英雄王の
「そろそろ、『それ』取ってくれると嬉しいのですが♪」
「ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!申し訳ありませんッッ!」
子ギルが怒ってらっしゃる!
どうも皆さんこんにちは遠坂凛です。プリズマ☆イリヤの世界に訪れた私たちですが、手違いでエレちゃんだけ平和な方に転移してしまい急いで戻らねば!と、宝石剣を掲げたら鎖が飛んできて奪われた次第であります。
正直、奪ったのがクソえいむの爆乳娘なら恐れる所かむしろボコボコにして差し上げようかと思いましたが、子ギルは慢心を捨てたあの英雄王。小学生相手に躊躇いなくエアを抜いちゃうヤバい系の御方です。あんな百発中五十発は外しているような爆乳娘とは比べものになりません。
いくら財宝の何割かを奪われているからとはいえ
「アーチャー、慢心を捨てたギルガメッシュに勝てると思う?」
「ははっ面白い事を聞くな、無理に決まっているだろう」
今の私たちでは手も足も出ない。せめてエレちゃんがいれば何とかなったかもしれないけど、宝石剣を取り返さないことにはどうしようもない!
「あ、これはお返しします」
「えっはい」
「申し訳ない。並行世界の貴方に興味があり、少しでもお話を…と思ったのですがいきなり帰ってしまわれそうでしたのでつい、手荒な真似をしてしまいました。これに措かれましては賠償金は以下ほどにも――」
「いえいえいえ!大丈夫です、気にしていませんから!」
「それは良かった」
「じゃあ私たちはこれで――!」
「待って下さい、僕は「ごめんなさい!急いでいるから!」
――ほう、
子ギルは、王の財宝からエアをチラつかせた。
「…何でもありません」「それはよかった♪」
やっぱりこの人、大人の時より怖い。
己の足に巻き付く神の鎖を見て遠坂はそう思った。
「へぇ、並行世界の僕は神々に負けてその世界で神々は今も、のさばっているんですか♪」
「はいそうです」
「この麻婆豆腐どこかで?」
場所を移動して子ギル行きつけの飲食店。
遠坂は微妙にトゲのある発言を繰り返す子ギルに怯えながら自分が観測世界の人間である。その情報だけは秘匿し、元々隠す必要がないので聞かれた事を素直に喋っていた。
「三大勢力……人の可能性を潰すカス。神は未だあり方を変えられないか、人はいずれ真なる無を受ける…冥界は妨げでしかないと云うのに……本当に並行世界の僕は何を………はぁ」
ただあんなに明るかった子ギルの顔が遠坂の話を聞けば聞くほど曇っていくので、遠坂の胃は
「もう少しこの世界を視たかったですが、並行世界の僕の過ちは正さねばなりません。遠坂凛、僕をその世界に連れて行ってくれませんか?」
「「えっ?」」