ハイスクールD×D 案①『遠坂凛に転生したら』 作:ら・ま・ミュウ
『遠坂凛とアーチャーの!三分グランドアサシン召喚コーナー!』
はい皆さんこんにちは遠坂凛です。今日は初心者マスターの為にグランドアサシンの召喚の仕方をレクチャーするわよ!
『これは、聖杯戦争ではない?』
『何が…』
『…えぇ?』
先ず魔方陣に呪腕、百貌、静謐のハサンを触媒として置く。触媒なしで召喚すると大抵がアサシン(ハサン)だから魔力に余裕が有れば直ぐ揃うわね。
この時、詠唱が終わるまで彼らを魔方陣の外に出さないのがポイント
陣を敷く場所は冥界でエレちゃんの宝具の中だと最高よ!
じゃあ試しに召喚してみるわ
「素に銀と鉄――
―――天秤の守り手よ!」
「…………そんな方法でグランドサーヴァントが召喚出来るわけ」【教示を忘れ………誇りを忘れ……死して尚、満たされぬ己が欲の為に“ハサン・サッバーハ”の名を穢すか…………首を出せェ!!!!】「「「ハハッー!」」」
「何でさ!?」
ゴーン ゴーン
「何ですかこの音は…………鐘?」
北欧もあと少しで終わりだという頃、子ギルは頭に響く謎の音色に眉をひそめた。
(精神干渉系の呪いか?)
この盾は展開したまま攻撃する事が出来ない。子ギルは攻撃をする瞬間だけ遮断の宝具の効果を切るのだが、そもそもエアを抜いた彼に近づける存在など片手で数えられるほどしかいないのでデメリットにはなり得なかった。
(だから距離的猶予を保ったままでいられる呪いを僕がエアを使う瞬間を狙って、と言う訳か……惜しい残念でしたね)
神にしては人間臭い事をする。冷笑を浮かべた子ギルは天高く飛び上がりエアを掲げた。
「僕の鎧は呪いに対する強い耐性を持っています。この呪いが如何なる物であろうと3日は正気を保っていられるでしょう―――少々無作法ですがこの一撃の元に北欧の神々を消し去り、ゆっくりと解呪を行いたいと思います!
エアを握る腕がボトリと墜ちる。
遅れて子ギルの首に線が入り鮮血が迸った。
それはあまりに唐突だった。北欧神話を破滅の一方手前まで追い詰めた人類史最も強き王は一人の暗殺者によってその首を落とされたのだ。油断もなく慢心もなく、古今東西敵なしと思えた無敵の王。けれど、その首を落とした暗殺者は言う。
【若き王よ…………未だ未熟な孤高の王よ…………晩鐘は汝の過ちを断罪した…………その胸に刻むがよい、民を知らぬ王の弱さを】
お前は未熟である、お前が王として成熟していたのなら、私は勝てなかったと。
フザケル…な、僕があんな奴ニ劣る訳ガ!?…………
屈辱的な笑みを浮かべた子ギルは吼える
僕ハ人類ノ為ニ!今ノ人間ハ神ニ勝テナイ…ダカラ!
僕ガ僕ガ僕ガ!!!!
――阿呆、
…………エッ
そして、血塗られたカードが地面に落ちた。
キングハサン「聖杯を欲する?私欲ですね。根性叩き直してやる!首を出せ!」
遠坂凛は――
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諦めた
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諦めなかった