ハイスクールD×D 案①『遠坂凛に転生したら』 作:ら・ま・ミュウ
「明けましておめでとうございます。遠坂凛です。」
「明けましておめでとう、アーチャーだ」
「ねぇ衛宮君、新年にクラス名で挨拶はいけないと思うの、時代は違うのよ?一区切りでアーチャーと言っても赤や金なんてありふれてる。貴方は衛宮切嗣さんの息子で衛宮士郎って名前がちゃんとあるのだし、カード名のエミヤは二人いるの、イベントを逃した私は復興が来るまでずっと!フードエミヤは正義の味方時代の――ムゥ!?」
褐色の腕が遠坂の口を覆う。
「マスターは、ガチャがダブって少々気がたっている。聞き流してくれ」
「ほう、zeroイベ後のzeroアニメ視聴者であったか……」
バシンッと、乾いた音を立てて右へスライドする障子。
「「ギ、ギルガメッシュ!?」」
この
ちなみに『スペースエミヤ』は平均再生回数200万。そこそこの人気である。
「ラスボスである黄金帝を差し置いて新年挨拶とはなるたる事か!我自ら衣装を用意し登場してやったぞ!」
「だってあんたシーズン6で死んだじゃない!死人を出せるわけないでしょ!」
「ツノをとってチャッカリ新キャラとして登場した女がぬけぬけと……おのれ、ならば黄金帝に憧れる十字架の騎士は主演のケリィに金を握らせ子ギル化した我で再登場してくれるわ!」
「それは横暴だ英雄王、スペースエミヤは子供達が楽しめる作品を目指したアザゼルと私の共同合作だ!相棒兼監督の私がそんな大人の事情が絡みまくった主演交代など見過ごさん!」
「黙れ珍獣!」「そうよ、着ぐるみ出演の癖に監督とか調子に乗りすぎよ!」
「クソッ名前からして私がス○イ○ォ○カーであろう!何故チ○ー○ッカなのだ!」
「―――あぁ!もう、どうせならエレちゃんにアーシア、一誠も呼んでオールスターで撮るわよ!」
スペースエミヤの魅力の一つはその登場キャラの多さに反して演じる俳優、女優の少なさである。
現実はFGOみたいにイベントで英雄は召喚されないし、ふざけてくれないのだ。
誤認の魔術を使い数人で数百のキャラを使い分ける。
ネット世界ではそれが反響を呼び、「化け物かよ(良い意味で)」「七つの顔……所じゃねぇわww」などよく草を生やしている。
「わ、わ!久しぶりにこの姫様の服着ました!」
「いきなりパンイチになれってやっぱこれかよ」
「えっ今日は飛ばなくていい……挨拶だけなのね」
「僕は泥に侵され死んだ筈では……」
「じゃあみんないくわよ!」
「「「「明けましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いします!」」」」
失踪はする、だがいつか帰ってくるとも!(マーリン風)