ハイスクールD×D 案①『遠坂凛に転生したら』   作:ら・ま・ミュウ

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『期待してもいいわよ』『フラグだな、分かるとも』

冥界降りなんてFate世界では、英雄の武勇伝の一つに数えられるなるて大層なものだけれど、この世界だと小旅行感覚で行けるのよね。

 

どうも皆さんこんにちは遠坂凛です。

体の中の毒素を分解する礼装を装備して何気なく冥界に降りた私ですが…………何これ。

 

見渡す限りの泥、そしてラフム。

 

「Aaaaaaaaa!!!!」

 

ティアマト神。

 

……完全にFGOやん。どっからどうみても『絶対魔獣戦線バビロニア』じゃん。私知ってる、だって死ぬ前に某有料アニメアプリで見たもの。エレちゃんがギルがいて、第七特異点ちゃうん?

 

「ア、アーチャー!これどういう事なの!?」

「凛……か」

 

何かホッと息を吐く……お前が来れば安心だ、みたいな雰囲気出さないでよ。説明して、詳細な説明を要求します!

 

特にティアマト神が召喚されている事実を早急にね!

 

「後ろだ遠坂!」

 

そんな彼女の背後に迫るラフムが一体。

英雄派の誰だったか。黒い影を操る青年は顔を真っ青にして声を上げる。

奇怪な鳴き声を上げるラフムは腕を弦のように絞った。

 

刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)

 

その宝具、その技量。彼を思わせる最速の一撃が――

 

「―――遠坂、死なせてはいけない」

 

オーフィスが伸ばした手の平に止まる。

 

「ギギギィ!!!!?」

「グレートレッド、遠坂消したがってる。きっと、グレートレッドは遠坂が弱点。遠坂、我に必要」

 

そこからはあっという間だった。

オーフィスは腕をドラゴンの物へと戻して握り潰す。そこに一切の躊躇いはなくこびりついた泥を軽く払い、翼を広げた彼女は泥の海の中央に佇むティアマト神を見下ろした。

 

「……無限の力を感じる」

 

ただ、それだけ。力に振り回される器ではないだろうに怒りに狂い、冥界を滅ぼそうとする彼女にオーフィスは期待しなかった。

グレートレットを倒す為とはいえ、あんな泥に棲家を汚されたくはないし、何より地球上の生きた生命を()()()()()()次元の狭間においてアレの無限は死滅したも同然で有限とそう変わりない。

 

「雑魚は任せて!」

「ん、遠坂はタンニーン。我はあれを倒す。」

 

オーフィスはドラゴンとなり、ティアマトとその子らを含めて火を放った。

所詮、無限と無限との戦いに勝敗はないがティアマトと対峙しながら、この泥を全て焼き払う程度オーフィスには造作もない。

 

後は遠坂お前の番だ。

 

「英雄派の皆ぁ!受け取ってぇぇ!!」

 

遠坂は七枚のタロットカードを英雄派の人間に投げる。

 

フェニックスの涙により傷を癒したばかりの

曹操、ヘラクレス、

そして彼らの近くに居た

ジーク、ジャンヌ、ゲオルグ。

原作とは違い特に現メンバーと確執があった訳でもなく普通に在籍していた

アーサー、

 

彼ら六名はそのカードを手に取る。

 

遠坂はそれを見て自身満々に鼻を膨らませる。驚くんだろうなぁ~、ビックリするんだろうなぁ~、まるでドッキリ仕掛け人のような愉悦感に口を弧に歪め、使い方を施した。

 

「これが……遂に完成したんだな」

ゲオルグの言葉に満足そうに頷く彼女。

 

「何か、よく分からないけど……やるわよ皆!」

 

「「「おうっ!」」」

 

金色のカードを掲げる英雄派の六名。

 

「「「夢幻召喚(インストール)!」」」

 

簡略化した詠唱の後、全員を包む黄金の光。

とてつもない魔力が渦巻き、次の瞬間それらは!

 

 

――砕け散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――へっ?」




ワカメ「プッぐ……フハハ!馬鹿じゃねぇの!
抑止力を魔力のゴリ押しなんかで突破できる訳ねぇじゃん!
それは、どの英霊とも繋がっていない正真正銘の屑カードなんだよぉ!」

新情報
グレートレッドは遠坂を消し去りたい。

屑カードだけど英霊達は力を――

  • 貸してくれる
  • 貸さない
  • 貸すけど乗っ取る

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