鉄血のビルドファイターズ(旧題 ガンダムビルドオルガーズ) 作:にくキャベツ
波打ち際のログハウスにて。
「僕がガンプラバトル選手権に出るだって?」
「そうですわ、キラ」
「……確かに僕も自信はあるけど今からそれ用のガンプラを仕上げたって間に合わないよ……ムウさんだって出場してるんだし僕なんか優勝出来るわけ……」
「大丈夫です。ガンプラはこちらで用意しましたわ」
「……なんでこういう時は用意周到なんだい? ラクス……」
孤島の屋敷にて。
「お連れしました。挨拶しろ」
「ステラ。ステラ・ルーシェ」
「……で、俺はこの子の踏み台になれってのかい?」
「滅相も。それともう一人目をつけた者をスカウトしたのですが……まだ来ていない様子で」
そして、アリアンロッド本社にて。
「……これが新しい私のガンプラか」
「その通り。アメイジンググリムゲルデ、気に入ってくれたか?」
「あぁ」
「そりゃあ良かった。……メイジンアグニカ」
次々と世界大会に出場するであろうファイターたちがその芽を見せていた。そして……
「フォーエバーガンダム。確かに俺の最高傑作と言える機体だがまだ足りない」
「……今に見ていろ。全滅だ」
一方その頃、部屋にこもり三体のガンプラを見直すオルガ。
「あいつら全員狂ってやがる。マクギリスのヤツのガンプラは確かにすげえ完成度だったが、それ以前にマクギリスの操縦技術がヤバい。そこまではいいんだ、常識的な範囲だ……だがあのアプサラスはなんだ? なんだあの足はふざけてるのか。狂ってやがる。それもそうだが沙慈の兄貴のアルトライザーも狂ってる。そもそもガンプラバトル大会に他のプラモ持ち込む時点で頭おかしいんだがあの狂ったように引っ付いたジョイントアーム、ありゃ完全に狂ってやがる。ダメだダメだダメだ。あんな狂人どものこと考えてたら俺も狂っちまう……」
狂うという文字がゲシュタルト崩壊しそうなほど狂を連呼するオルガだが、彼が苦心しているのは確かなようだ。
「俺のガンプラはもっと常識的な範囲で強くなって常識的にあいつらをぶちのめしてやれるようなガンプラにするんだ。それまでは俺は止まれねえ。狂わない範囲であいつらに対抗する方法っつったら……こいつしかねえ」
オルガが見据える先には新作のガンプラ、ガンダムマックスター改弐の姿があった。
デビルガンダムの圧倒的な攻撃を躱しながら接近し、胴体を斬りつけ撃破するラゴゥ。
《trial battle end》
「……へえ。ラゴゥでデビルガンダムを……やるじゃないか」
「どうですか少佐。勝てそうですか?」
「……お前は結局どっちに期待してるんだ?」
「くらうがいい! 絶望蝶だ!」
タキオンフェイズのエクストリームガンダムが月光蝶より強いという設定を持つ絶望蝶を撒き散らしながらビームアローを乱射し、目の前のフリーダムに挑みかかる。が、フリーダムはライフルを避け、逆にアローをビームで撃ち抜き爆発させた。
「何!?」
「やめてよね」
それに怯み絶望蝶の放出を解除したエクストリームガンダムの左腕をビームサーベルで斬りとばす。
「本気でガンプラバトルしたら」
さらに右腕、前足と次々と切断する。
「エクストリームガンダムが僕に勝てるわけないでしょ」
さらに後ろ足二本、頭部を斬り裂き、ダルマになったエクストリームを小突いて吹き飛ばし、後方の岩肌に激突させた。
『……な、なんと!? 強豪ファイターのエクストラ選手をあっさりと撃破し今回初出場のキラ・ヤマト選手が勝……』
勝利した、と思われたが……武装ユニットを脱ぎ捨てたエクストリームが岩をかき分け現れる。
「……僕はこれ以上戦いたくない」
「ならば降参すればどうだ?」
「でも僕には負けられない理由がある」
「ほざけ」
ビームサーベルを抜き襲いくるエクストリーム。それに対しビームサーベルを投げ捨て腰にかけたガーベラストレートを抜くフリーダム。
「自由と邪道……その二つが合わされば」
ビームサーベルを振るうエクストリームの下に回り込み、そのまま胴体を斬りつけ真っ二つにする。
「……新たな道が生まれる。これが僕たちの、フリーダムアストレイだ!」
その頃。
「ナックルボンバー」
アメイジンググレイズとアルトライザーを同時に吹き飛ばす謎のガンダムが放ったロケットパンチ。
「ダイナマイトキック」
さらにその機体が放った飛び蹴りはガンバレルを背負ったターンXを貫通しその後ろにいたフリーダムアストレイをも貫く。
「バズーカシュート」
まだまだその機体の活躍は終わらない。腕に装着されたバズーカで走行してきたガイアガンダムとソードカラミティガンダムリベイクをまとめて吹き飛ばす。
「ジーグブリーカー」
そして襲いくるユニコーンガンダムマーズキングを抱きしめる形で締め付け、真っ二つにして破壊する。
《battle end》
「素晴らしいですよ大尉! 収集したトップファイターたちのデータを再現したAIに対してここまで圧倒するなんて!」
「……所詮データとはいえレベルが低すぎる。本番ではもっと強いファイターと戦えるんだろう?」
「さて……どうでしょう。大尉のお眼鏡に叶うファイターは……」
「いや。いるさ。そんな予感がする。俺と……俺のマグネットガンダムを楽しませてくれるファイターがな」
かつてチャンプとして名を馳せたファイター、アムロ・レイ。その手には、緑色のガンプラが握られていた。
「ついに始まっちまったぞ…もう止められねえ!」
「トマラナイ!トマラナイ!トマラナイ!」
「止まるんじゃねえぞ…」
次回『開幕、世界大会』
「え?1話飛ばされた回がある?あんなもん再現できねえよ!」