「おはよう~」
さあ、今日も新たな一日の始まりだ…などと呑気なことは言ってられない。
なにしろ、今日はとても大事な一日だから。
「行ってきま~す」
人通りも多いいつもの通学路も、今日はなんだか空気が張り詰めている気がする。
「おはよ…」
クラスのピリピリした空気に、自然と挨拶も小さくなってしまう。
「よう、瀬川」
「早原も今日は何だか暗いな。 やっぱりアレのせいか?」
「ああ、間違いなくアレのせいだよ」
そう、今日は何を隠そう、
入部期間の始まりなのだ。
「お~し、朝のホームルーム始めるぞ~」
クラスメイト達がパタパタと席についていく。
「さあ今日は入部期間の始まりだ。 みんなの望む部活に入れるよう応援してるからな」
クラスが静まり返る。
「まあそういうことだ、頑張れよ」
授業の空気もいつもとは違う。
少し面白い先生はそれをネタに雑談をし、優しい先生は気分をほぐすために軽いアクティビティを取り入れるほどであった。
そして帰りホームルーム。
「みんな、入部競争に負けんなよ!」
そう、この高校、入部競争なるものがある。
ほとんどの部活に入部希望の1年生が殺到することで起こってしまう競争。
それをさばく狙いもあって、ボードゲーム部は入部試験を行っているのである。ちなみにボードゲーム部は入部試験のために他の部活より3日ほど入部期間が短い。
「瀬川、俺たちは入部試験に勝とうな!!」
「おう!!」
まずは入部希望の旨を記した紙を顧問に提出。
ここまではすんなりと行った。
さあ、勝負は入部試験で決まる。
「瀬川、また特訓するか?」
「やるなら参加するよ」
「よっしゃ、じゃやるか!!」
「オッケー!」
――4日後、入部試験日――
「よし、特訓の成果、見せてやろうぜ!!」
「そうだね!」
意気込んで迎えた入部試験は、3日間にもわたる部員たちとの実戦。全部員と1回ずつ対戦し、戦績で入部の可否が決まる。
「皆さんに対戦カードを配ります。」
僕のカードは、なんと4戦目で部活史上最強とも呼ばれる部長、17戦目で副部長と当たるカードだった。しかも他の1年生に比べて対戦の抜け番がない。
早原は11戦目で2年生最強ともいわれる先輩、さらにその次に部長と当たる代わりに、抜け番が多めのカードだった。
「お互い頑張ろうな」
「部長には奇跡でも起こさない限り勝てないし、部長に負けても落ち込まなくていいよね」
「そうだよな」
「それでは、入部試験、開始です!!」
1戦目、僕は特訓の成果を見せて勝利、早原も楽々と勝ったようだ。
2戦目、少し厳しい場面もあったが、終盤で粘って結果は勝利。しかし早原はよほど強い相手と当たったのか、惜しくも敗北となってしまった。
3戦目、早原は抜け番だったが、休憩中も悔しさを隠し切れていない様子だった。僕は楽々勝利をつかみ取った。
いざ、4戦目。抜け番の早原が応援する中、僕は奇跡を起こせるか。
こんにちは、作者の浜風快速です。
瀬川の運命や、いかにといったところで、続きとさせていただきます。
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それでは、また次回をお楽しみに!!
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