いざ、4戦目。
僕の相手はなんと部長、しかし得意なエアホッケーでの11点先取の対戦。
「よろしくお願いします」
そう言ってパックを打って試合開始。
部長はエアホッケーが得意ではないと見えて、なんとなく動揺を隠しているのも伝わってきた。
序盤はすんなり得点できて4-2。
しかし、僕はここから部長の真の強さを目の当たりにすることになる。
早いショットを次々と繰り出され、なんと手も足も出ずに5-8と一気に劣勢に立たされてしまった。
早原もがっかりしているのが分かった。
僕の猛反撃が、始まった。
反射を使って6点目のパックを押し込む。
相手の逆を突くショットで7点目、自己最速といえるショットで8点目。
「これで、同点か」
しかし部長も強く、9点目、10点目と取られてしまい、もう後がなくなってしまった。
それでも、防御の隙をついて9点目、自分でもよく分からないトリックショットで10点目をとった。
デュースだ。
この接戦に、既に4戦目の対戦を終えていた1年生や部員、抜け番の1年生たちも見入る。
応援はできないので静かだが、僕を心の中で応援してくれている人が多いことを願って、対戦を続ける。
長い長いラリーの末に僕がアドバンテージを獲得。
次を決めたら勝利という場面で、ほとんどの人が固唾をのんで見ている。
早いショットが次々と繰り出されるが、何とかかわしてこちらもショット。しかし部長の鉄壁の防御の前に得点できない。
入ってくれと願いを込めて打ったショットは、壁に反射して――――――――敵陣ゴールへと、吸い込まれるように入っていった。
僕の勝ちだ。
「負け、ました」
部長の落ち込みが分かる声が聞こえた。
「ありがとうございました」
「やったな、瀬川、やったな」
早原も感動気味。泣きそうな早原なんて、初めて見たなぁ。
そして早原が頑張る番。
11戦目、2年生相手に苦戦。
一時は明らかな劣勢に立たされるも、猛反撃を繰り出して何とか勝利。
副部長相手に早原は12戦目、僕は17戦目で惜しくも敗れて、17戦目終了時点で全勝者はついに不在となった。
その後もなんだかんだ全40試合を3日間で終え、運命の結果発表。
「今年入部できる20名を発表いたします」
頼む、二人とも入っていてくれ…
「1位、瀬川 優、38勝2敗」
なんとトップで入部確定。喜びやら感動やらが詰まった熱い涙が流れた。
頑張って、良かった。
特訓して、良かった。
そう思えた。
「4位、早原 拓弥、34勝6敗」
早原も上位で呼ばれた。
「いや~、良かったな」
「そうだね」
「ボードゲーム部で、頑張ろうぜ」
「頑張ろうね」
さあ、念願かなってボードゲーム部に入れた。
これから、どんな仲間と活動していくのだろうか。
「はじもの」へのご感想をお願いします。
-
読みやすい/面白い
-
良くも悪くもない
-
読みにくい/つまらない
-
感想を求める前に更新頻度を上げて
-
感想はないし、今まで通り更新して