BLACKSOULSⅡ腹パンRTA 0:19:19:19 作:メアリィ・スーザン・ふ美子
腹パンRTAを飛ばして分からせRTAから読みにきた方へ。
はじめに必ずしも腹パンRTAを読まずとも問題ない構成だと前書きしたな。
あれは嘘だ(落下死)
「やっほっ♡
あたしに逢いに来たのかな、おじさんっ♪
それともえっちしに来たのかな~♡ くふふっ♪」
地下牢に閉じ込められたという事案が発生しているはずなのに、全身色白すぎてちょっと透けてる妖女カキはずいぶんと余裕そうであった。
あれだけ分からせてやったのに、前後の記憶がないのか?
もしくは……いや、そういった疑問も含めて、聞けばいい。
さあ、インタビューの時間だ。
私が知りたいことをすべて話してもらおう。
話さなければ惨たらしく殺す。
「おじさんがきっと、あたしの探し求めてた人間だよっ♪
決して消費する事のない最高級の傀儡的かつ果実……♡
不出来な妹には勿体無いよ~っ♡」
感情が篭っているはずなのに、どこか定型文めいた台詞の言い回し。
あらかじめそう言おうと決めていたかのような違和感。
さっそく尋問を拷問に変える必要がありそうだが――――どこか引っ掛かりを感じる。
いま何と言った? 【妹】と言ったか?
【妹】!
そうだ【妹】だ!
どうして私は気付かなかった!
はじめから分かっていたことだろうが!
脳髄まで亡者か私は!
あんなに可愛いアリスが私の【妹】の筈がない!!
まてまてまてまて、まずは落ち着け。
するとどうなる?
私には生き別れた妹が居た気がしたが別にそんなことはなかったぜ。で終わる話ではない。それはつまり、前提が破綻して、そう、迷い込んだ、引き摺りこまれた、ということではなくなって、というよりはむしろ、アリスを疑似餌に――――そういうことなのか?
この不思議の国にとどまりたいと思っているのは……私だったのか?
いや、正しくは私ではない。
……ああっ! それどころじゃない!
思考が混乱する。
千々に乱れる。
落ちっ、おちちっ、ままままだあわわわわわわ。落ちケツ!
……そう、私の中に居る無数の我々のうちの誰かが、偽りの家族愛に囚われ、引き寄せられている、のだろう。それだけじゃない、時に肉欲で、時に英雄願望で、時に冒険心で、他にも色々エトセトラ、私には賛同し得ない様々な趣向に引き寄せられている。だから離れられない。個々が離れたいと思っても、黒く染まったソウルがお互いに引っ張り合い、一抜けを許さないのだ。そんなことは分かっている。それどころじゃないんだ! いま私は二回目を言ったな? そう! それどころじゃない! 三度繰り返したぞ!
瞬間。
閃き一閃。
脳髄に、電流が、走る。
アイディアが。
湧いて。
ああ。
アイデアロールが。
成功。
成功、してしまう。
なんてこった。
これが真相なのか?
本当に?
信じられない。
信じたくない。
だとすれば。
なんて、苦い。
私は。
我々は。
こんな、苦いものを、ああ。
苦虫を噛み潰したなんてもんじゃない!
うう、胸が、苦しい!
そんな!
真相と言うのは、もっと気持ちがいいものじゃないのか?
真実を見抜いたとき、名探偵はもっと、晴れやかな気分になるものじゃないのか?
こんがらがった謎のすべてを、快刀乱麻に断つ快感。
犯人はお前だと切り捨て、あらゆる反論を封じ込め。
反論せんとするその心を巧みな話術と誘導でへし折る。
鮮やかに暴かれた謎に啓蒙を得た者が抱く爽快感はそれこそ病み付きになるというもの!
それなのに!
これが、真相に至る瞬間が、真実が、こんなものがそうだというなら!
名探偵は!
あああっ! 違う! 違うんだ!
私は! 我々は!
そんなつもりじゃなかった!
信じてくれ!
頼む!
そんなつもりじゃ! なかったんだ!
順を追って説明しよう――――と言いたいところだが、生憎いまの私は冷静じゃないおかしいと思わなかったのか? 私はいつもそうだ。記憶にある限り、誰を見てもそうだ。理性的に言葉をかわせる相手を見るたび、心のどこかで【殺害する】意思を秘めてはいなかったか? 選択肢に加えてはいなかったか? 普通しないだろう。しないに決まってる。人に会っては人を殺せるかどうか考慮するなど、とてもじゃないが正気とはいえない。では何故あるのだ? 答えは簡単。様々な感情嗜好思考思想が複雑に交じり合う内面に、殺人を厭わない意思があるからだ。
犯人はこの中にいる。私は親指で己の胸をさし宣言するしかない。
そうとも。ミステリ作家の脳髄など、なにをどうやったらうまく警察にはバレないよう(ただし自分が考えた最高の名探偵にだけはバレるよう)人を殺せるのかとばかり考える、そこらの殺人鬼よりもよほどの狂人の類。先に宣言させてもらうが、私はこれまで空想では満足できず実際に殺してみたかったと考えたことはない。だがどこかの誰かからそういう性質を引き出されていないと言い切れるか? どこの誰にもその影響を与えていないと断言できるか? 隠し味は、ほんの少しでも、料理全体に影響を与えるというのに?
……しかし、ミステリ作家がこのソウルの内にあるという証拠は、残念ながらない。犯人から得られた証言は童話作家の三人だけだ。しかし状況証拠ならばある。
証拠提示――――見立て殺人。
ミステリ小説の題材は多数あるが、そのうちの一つにそういうものがある。
そして、見立て殺人が素材にしているのは――――童話。童謡。わらべうた。
分かるな? 彼女の大好物、だ。
もうわかるだろう。己の犯した、罪の重さが。
まだしらばっくれるつもりか私よ。
ああ、自己批判とは恐ろしいものだな。いまなら良く分かる。
例え不死者であろうとも、人は誰しも自分の心からは逃げられないのだ。
ああ、死にたくなる。
死にたい。
誰か殺してくれ。
追い詰められた犯人が自殺するわけだ。
リアリティ。
――6ペンスの唄
――誰がコマドリを殺したの?
それになにより――――
それなら彼女の真名を暴いてやれば、
きっと出てくるんじゃないかなっ
ここまで来た君なら答えを導いているはず……
さあ、メアリィ・スーの正体を暴いて!
犯人はお前だと、そう口に出させる筋書き。
あれも、これも、それも、どれも。
ああ、なんてこった。
許してくれ。
許してくれ許してくれ許してくれ。
参考にされたんだ。
だが違うんだ。
違う。
言い訳させてくれ。
ミステリは、そうじゃないんだ。
あれはもっと純粋で、知的な……
そう! 読者と知恵比べする、知的遊戯で!
ああっ!!
ああああっ!!
私は! 我々は!
童話を使った殺しを繰り返す犯人像という具体例を!!!
謎を追う者が答えに辿り着くまでにあがく具体例を!!!
彼女に見せつけたも同然ではないか!!!
この日をどれだけ待ち望んでいたか……!
結論から言うと大正解っ!
■■■■の黒幕、メアリィ・スーだよっ!
どれか一つ決めなくちゃいけないだなんて、創作者の辛いトコだよねっ
……そーだっ!
全部混ぜ混ぜしちゃえっ♪
ああ!! ああ!! キサマァァァああああぁぁぁぁああああァあぁぁあああぁぁぁぁぁああアあああああああああアアッ!!!
……
…………
……………………
……ここはどこだ……?
いや、私はここを知っている。
行き場を失くした人間だけが訪れる事ができる領域。
その地に不釣合いなほど豪華なテーブルが用意され、並べられるは様々な料理。
テーブルの様子は見えるのに、列席する人々の顔が見えない。
彼ら彼女らの顔にだけ、濃霧がただよっているのだ。
そんなことはない。
本当は見えているはずだ。
既に霧は晴れているのだから。
ああ、私の意識は、いまはもう遥か過去にいるのか……罪悪感に耐えきれず逃避した先が聖森とは、なんたる皮肉なのだ。
ならば目が曇っているのは私のほうだ。
もう心が汚れているのは私のほうだ。
穢れた心では、なにも見えない。見ていいはずがない。見る資格がない。
それでも、優しみだけは確かに感じるのだ。
こちらのあらゆるすべてを何もかも全肯定するような思いが、伝わってくる。
それがなにより、辛い。
ああ、皆のところに帰りたい……心が折れそうだ。
「おーっ! やっと主役が来たなー
みんな祝杯を待ち望んでいるんだぞっ
なんたってあんたはこの国の救世主だからなっ!」
「……やるじゃんあんた。
さすがはリィフちゃんのお気に入りだねー」
「不死者さん……貴方を見下していた私達が恥ずかしいわ
不死者だからこそ、何度でも立ち向かえる……
そういうことだったのね」
「わんっ!」
「英雄の誕生か……本当に素晴らしいね。
その心、いつまでも清らかなままでいてくれ」
すまない……その約束は、守れなかった。
「結局最後まで……貴方に助けられてばかりでしたね。
この国の王子のはずが……情けないばかりです。
母上を……止めてくれてありがとうございます……
今はもう、その気持ちで胸が一杯です」
「見事、魔姫を倒したようだね。
まずはおめでとう、かなっ。
……これが君の望んだ結末なら僕も幸いだよ。
さあ、パーティを楽しんでいってね」
すまない……本当にすまない。
私はこの結末で、満足すればよかったのだ。
「さすがは俺の弟子だな。
もう俺から教える事はないよ。
だがお前がどうしてもというのなら……
まだ傍にいてやってもいいがなっ!」
「■■■っ おつかれさま…っ!
エルマね、もっと大きくなったら
■■■のお嫁さんになるのっ
だめ、かな……?
……やったぁ……! ■■■だいすきっ!
「えへへ……パーティと聞いて腕を振るいましたよっ
あそこの料理、全部私が作ったんですっ
戦いの疲れを癒してくださいね。
ご主人様……本当にお疲れ様でしたっ!」
「やれやれ……こういう場はどうも苦手ですねぇ。
ところで、■■■さん。
事件は一件落着といったところで……
あたしとの婚約儀式も考えてくれませんかね?
嫌って言ってもだめですよっ!
ぜーーーったい夫婦になってもらいますからねっ!」
「うふふ……あのメイド、中々に美味しそうですわね
あら……?
料理の事を言っていたのですわ。うふふ」
「■■■さん……私と貴方が出会えたのも
神のお導きがあったからこそ、でしょうかね。
それとも運命でしょうか……なんて。
私ったらなんて恥ずかしいことを……っ
わ、忘れてください……」
「貴方が本当に希望の光になってくれるなんて……
実に喜ばしい限りです。
貴方は英雄として私の国でも永遠に語り継いでいきます」
「……美味しい。
お前……も、いっぱい食べて……」
「うふふー、魔姫は死んで世界は救われた。
がんばった■■■にちゃんとお祝いしないとねっ♡
君は英雄になることを選んだ。
それは間違っていない、ボクたちも救われた。
本当にありがとう、■■■っ♡
大好きだよっ♡」
ああ、みんな、すまない、すまない……
その笑顔を、守れなかった……
どうして、おまえが……どうして!
どうしてお前だったのだ!! 愛し始めていたのに!!
グガッがああああああ! クソがああァアああ! あああァァァアアアアア!!!
「それじゃあ、■■■が世界を救った事に……
かんぱーいっ!」
あのとき。あの直後。
瞬き一つなく起こった現象の正体は。
きっと童話【十人の】いや、【X人の小さな兵隊さん】
……だから「そして誰もいなくなった」のだ…………だから、私は……我々は……うっ、頭が! これ以上過去を、振り返っては、いけない。
まるで誰かに脳を弄られたみたいで、
私が私でなくなっていく
私をこんな運命にした神がいるのなら……。
私はそいつの首を刎ねてやりたい
ああ、大変だ大変だ。
遺さなければ。
急がなければ。
私に続く第二第三の己のために、アリスは家族ではないという助言を遺さなければ。
家族のアリスは偽りだと記さなければ。
あの後に続いた、より良いもっと素晴らしい最高の結末があるはずだと足掻きつづけた、長く苦しい冒険の日々を、今度という今度は覚悟無く繰り返させてはならない。
そうとも。
言っておくが「覚悟」は「幸福」だぞ。
悪い出来事を助言で知ることは「絶望」と思うだろうが、逆だッ!
「覚悟」は「絶望」を吹き飛ばすのだッ!
この黒く染まった我がソウルはッ!
「覚悟」に「覚悟」を塗り固めた証なのだッ!
ああそうだとも! そうとでも思わなければやってられるかッ! クソッ!
だが私は頭脳や肉体だけではなく、精神が体験して知っておいたとしても、いずれ忘却してしまうサガにある。
ならばこそ遺志を、この遺志だけでも遺さなくてはァーーーーッ!
この身に宿すソウルが強い意志に反応し、満ちていた保有ソウルが抜けていく。
青白いソウルは赤き血痕となり、幾重も折り重なる魔法陣を描いた。
【私に妹は 】
【私に は居ない】
【私 居 い】
【三度繰り返し 完全に証明 】
【 っ 少女 家族じゃ 】
抜けていく……私の保有ソウル……断片的に、途切れ途切れに、謎の声の主の不愉快な笑い声が耳障りなほどよく聞こえる……声が近くなったり、遠くなったりしている……ああ、私はこの声を知っている……この不愉快な笑い方を知っている……忌々しい! お前がいるからっお前がいたからっ!
ビッキビキビキビキビキビキッ!
――――早く彼女を
私は都合よくちょうど目の前にいる生意気なカキで代替することにした。
やられたらやり返す。倍返しだ。
オラッ! ポジ昏睡ッ!
「カハ……ッ!!♡ ま、負けましたぁ~~~~~~~♡♡♡」
――キノコの盾――メリケン――分からせる――メスガキ!
動くな! まんじりともせずポジ昏睡を受け入れろ……!
私は! 私はァ! もうお前の傀儡ではない!!!!
分かったか! このクソメスガキッ! 負けろ! 負けろ負けろ負けろ!
「ガッ……♡♡ まっ、負けました参りました屈服しましたっ♡♡
あたしでは勝てません♡ もっ、止めてっ♡ なんでっ、許して♡」
――押しつけ――打ちつけ――叩きつけ――メスガキ!
誘ってんじゃねーよボケ! 気安く目にハートマーク浮かべやがってよ! 痛いところはございませんか♡ 絶対に許さねぇ! 徹頭徹尾懲らしめてやる! こんな催眠誘導で創造神名乗ってるなんて各界の著名人に失礼だよね。
「ぐうっ♡ ……うう……Zzz♡」
――ポジらせ――昏睡させ――また起こして――メスガキ!
……おいおいキノコの盾がぬるぬるじゃねーか……なんだよこの分泌物……白くべたつく何かかなにか? こんなんじゃ毒になんないよ。この変態度マックスモンスターがよ。全身とんでもないモラルハザードだよ! おいこら聞いてんのか! 寝るな! 寝たら殺すぞ! そんな寝顔もかわいいね♪ 死ねよ。
「ごっ……ちょっと死ぬっ♡まってぇ♡これ死んじゃうううぐっ!♡」
ちょっと死んでんじゃねぇ! 生きよっ! 生還せよっ! どうせ死ぬなら前のめりになって死ねっ!
――メスガキ!
――メスガキ!
――メスガキ!
……………………
…………
……
◇
…………今後、私の頭がまともに働くことはないだろう。
他の意思に押され揉みくちゃになり、翻弄されるばかりだろう。
体の主導権を握る機会もなさそうだ。
遺した助言を、彼らはナンセンスな詩だと笑うだろうか?
それとも読み取れないとでも?
けれどそれが、いまの私の精一杯だったのだ。
……どうかそのメッセージを、受け取ってください。
名も知らぬ己よ。
私はきっと進むべき道を間違えました。
どうか願わくばこのありさまを反面教師に、その屍を越えていけ。
それだけが私の望みです。
――――アリスはどこにいる?
○原作シナリオ
寿司勇者トロ
○二次創作作者
生意気な少女メアリィを絶対許さないマン・ス(リ)ー
○チャート構築
生意気な少女メアリィ・アン
○二次創作内グラフィック等
なし(絵のない本のどこが面白いんだろう?)
○二次創作内BGM・効果音等
なし(だが聞こえるはずだ。SEN高ければあんな曲やこんな曲が)
○二次創作者が執筆時の燃料として再生していた作業用BGM等
Queen より[Bohemian Rhapsody]
うみねこのなく頃に より[継ぎ接ぎキメラ]
スーパーロボット大戦シリーズ より[ダークプリズン]
BLACKSOULSⅡ より[危機的トラジェディ]
メリー・バッド・メルヘン より[アリスサイド・キャスリング]
Jamiroquai より[Virtual Insanity]
Guilty Gearシリーズ より[Good Manners And Customs]
名探偵ポワロ より[ベルギーの探偵]
ひぐらしのなく頃に より[ひぐらしのなく頃に]
這いよれ!ニャル子さん より[太陽曰く燃えよカオス]
東方地霊殿 より[ハルトマンの妖怪少女]
ひぐらしのなく頃に より[奈落の花]
○デバック
二次創作にデバックなど必要ないのでは?
○添削・改定等
随時実施しているため割愛
○作品投稿先
WEB小説投稿サイト・ハーメルン
○使用ツール
ハーメルン内、マイページ左側のメニュー各種
多機能フォーム
WAKARASE END
Thank you for reading!
To be continued
「NEW GAME」から計測を開始し
主人公に偽りのアリス真実を示す助言を遺させるまで。
(参考記録・生意気なカキに「負けましたぁ~」と言わせるまで)
Ver.は非実在パッチを適応した
チートを無くした生意気な少女メアリィ・アンに
限定的チートを与え狂言回しとする
二次創作限定Ver.であることを留意されたし
このモードは二次創作者にとって色々と都合よく独自設定した結果、
無限の腹パンRTA地獄に囚われた生意気な少女メアリィ・アンが
DLC第二弾 GOD OF THE DEEP OCEAN【ver3,0】次元に改訂された際に
ボイス操作による木目絶影チャートが完全に崩壊したため
「こうなったらボクもこの世界を崩壊に導いてやる!」
と開き直り裏ルートにたどり着くための仕込みを始めたものです。
いわば区間練習みたいなものですね。
生意気な少女メアリィ・アンは果たして
ファッ!?ピーエンドたるFエンドに辿り着く事ができるのでしょうか?
(答え③たどり着けない。二次創作者は非情である)
分からせRTAの実走者視点はこれにて完走です。
お兄さんさんの勇気が無垢なる少女アリスを救うと信じて
彼の視点はこれにて打ち切りです。
中時間のご閲覧、ありがとうございました。
閑話、あるいは後付け解説実況風味の前日譚【分からせRTAを走ろうと決意した生意気な少女メアリィ・アン】さらっとダイジェスト
ある日、二次創作者の愉悦的好意により、DLC第二弾 GOD OF THE DEEP OCEAN【ver2,0】から【Ver3,0】へとバージョンアップした次元においてRTA走者属性を持つよう改変されたメアリィ・アンは試走の時点で混乱の極地にあった。
「ひ、ひぃぃぃいいいいいいいいぃぃぃぃ!?!?!??
なんで胞子の森にアリスがいるんだよおおおおお!!!
あーバレるもうバレる!! ボクが身バレしちゃうらめぇえええええええ!!!
ブゥドッハァ!(チャート崩壊)」
進行度0の際に胞子の森に居座るようになった偽りのアリスたちにより初手から風神の指輪が拾えなくなり。
「こ、混沌ダンジョぉぉぉんんん???????
ナンデ? なんで地下牢に入り口あるの?????
名無しの森の、あの、名前忘れたけどあいつのとこに出来るんじゃないの??????
クッソなんだよ思わせぶりに間違った未来予知したボクが馬鹿みたいじゃないか!
あー無視してほも無視無視無視! 入るなホモ! ホモが入る門じゃないから!!!
おいなんで興味深々なんだ入るなっつってんだろゴルァ! 聞けよ!!
あああああああああああ行くなよぉぉぉぉぉおおおこのホモ野郎ぉぉぉぉぉ!!!」
名無しの森のヘルカイザーの骸のあたりに出来上がると(勝手に)予想していた混沌ダンジョンが地下牢に(しかも白鴉にいるすぐ近くに!)出入り口ができたことで、キャンディーを木目指輪に交換させに行こうとすると勝手に混沌ダンジョンに吸い寄せられるようになり。
「速さが足りない! このチャートじゃ速さが足りない! あー許して! エリザベート許して! エリザベート許して! ほらいまイケるブレイクブレイク! あー回復する回復する投げナイフもうないおっつかないむぃぃぃいいいいいいいいい!!!!?!?!?!?!」
木目無しの絶影投げナイフチャートを構築したところ素早さが足らず。
「いままで御免ね? プリケットってば、たま~に【支配】したいって欲求に逆らえなくなっちゃって、イヂワルしたくなっちゃうときがあったのだっ♪
でも宇宙からラヴの波動が降り注いできたからもう大丈夫なのっ☆
もう虐めようとしたりしないから安心してねっ♪」
「はー? いまさら清純ぶってんじゃねーよ。
結局はお前もボクと同じ穴のムジひっ何でもありませんすみません謝罪は受け入れます気にしないでもうお構いなくぅぅぅうううう!!!!」
そのうえ二代目赤の女王プリケットのヒロインパワーが圧倒的に増大したことにより、ホモが奴隷帝たちとの戦闘前に確定で特大ガバを発生させる始末。
あまりにもチャートを直撃するバージョンアップに、
「どこを、ううっ、どうすれば、ァアア……えーん!
これじゃお腹も殴ってもらえないじゃないかー!」
そもそも完走すらおぼつかなくなり、手段と目的をとりちがえるどころか、本当の目標、規定タイム以内に愛し合えれば牢獄から脱出できるという建前設定すら忘却しかけそうになるありさま。彼女の無様な足掻きをメタ的な意味で高みから見下ろし、御満悦の二次創作者。苦しめ。もっと苦しめ。という声が次元を超えて浸透するかのよう。
「クソッ! ボクが創造神の権能もってたらこんなやつっ!
……勝てるかなぁ、いや勝てるよ? 負けるわけないじゃん。
やめてよね。ボクが本気になったら君がボクに敵うわけないだろ。
けどさでも100%じゃないかもしれないし……
っていうかさあ! そもそもボクたちは仲間じゃないか!
どうして仲間にこんなひどいことするんだよ! ばーかばーか!
裏切ったな! おかーさんと同じで、ボクの気持ちを裏切ったんだ!
もう許せるぞおい! こうなったらマインドクラッシュRTAだ!」
あるときは一方的に支配され、またあるときは一方的に支配する側に立つというあまりにも歪んだ生活は、メアリィ・アンを卑屈で生意気な少女にするには十分であった。いや、元々彼女はそういった性質であった。万能然とした神の権能をもっていた旧名のときには残酷さばかりが際立っていたが、それを取り除いて残るものは、ただ口ばかり達者で尊大な態度の無力な少女。
つまりメスガキだ。
生意気な少女メアリィ・アンはただのメスガキ。
ちょっと脳に瞳(((訳注・口にするのも憚られる監視する者を独自解釈したものども)))を得ているだけの普通のメスガキだ。
あとRTA属性なる、何をするにもタイマー計測せずにはいられない性格に改変されただけ。
だからだろうか?
心が折れかけ、何一つ指示を出さないというフリーランを眺めているとき、妹アリスや紅城フリッセルにいる心臓の女王、オイスターの腐死海にいる生意気なカキに目をつけたのは。
ツンデレ、そしてメスガキ。
悪意が滴と化し溢れてしたたる瞳には、それら『素材』が使えるものとみなした。勿論RTA的な意味で。
この時点では、まだメアリィの中に具体的なチャートが出来上がっていたわけではない。
だがその脳裏に『ツンデレ騙りチャート』『メスガキ騙りチャート』のベース、たたき台を造り始めていた。元々『アリス騙りチャート』を根幹に置いて木目絶影チャートを構築していたメアリィである。騙りチャート構築には一家言もっていた。
「『うー……!
この私がおねだりしてるのにぃ! ばかばかっ!
はやくやりなさいったらっ!』
……くあー違う! ボクがいいたいのはそうじゃない!
ツンデレ語わっかんねぇえええええ!! 理解しがたいツンデレのような何か!!
馬鹿! 馬鹿! 穢れた黒のソウル!
ああああああホモがまた死んだ! この人でなし!」
何か活かせないかとちょこちょこ干渉しては新チャート構築に精を出すメアリィ。
参考元の彼女らの言葉を借りて与える影響を検証する日々。
やがて進行度0で胞子の森に登場するアリスを逆に利用するチャートを思いつく。
お兄さんと呼びかける。妹のポジションに納まるにはたったそれだけで十分だと理解したメアリィであったが、半端に妹騙りしていると一度の綻びから簡単にすべてが決壊した。
「アイエエエエエエエエ!!!??? 身バレナンデ!!!
は? アリスはそんなこと言わない、だぁ? 言ってるよ!!
おまえは妹アリスのこと好きかもしんないけど妹アリスはおまえのこと嫌いだって言ってるよ!」
多数の試走の果て『ツンデレ妹アリス騙りチャート』に拘泥しすぎていては完走しえないことを悟る。
「あーほんとムカツクなーもー! 全部ぶっ壊してやろっかなぁ! ホントもう! こんなにモーモー言ってたらおっぱいからなにから牛さんになっちゃうよっ!(ペタンコ)
……待てよ? そもそもなんでボクは用意されたレールに乗っかって助かろうとしてんの? そうだよ全部ぶっ壊しちゃえばいいじゃん! ボクってあったまいいっ!」
彼女はRTA走者としては三流もいいところ。
しかし雑に世界を破滅に導くことなら百戦錬磨の熟練者だ
一度そうと決めたとたん、メアリィ・アンの悪意は不思議の国を改めて総ざらいし、独自の視点で得た情報からその綻びを見つけ、やがて全てを明かしたとは到底言えないが、箱庭を決壊させうる謎へと徐々に迫っていった。
それら行為は言うまでもなく二次創作者に読み取られている。童話内描写として書かれてるからだ。そこで二次創作者は一計を案じた。
ほんのすこし希望を見せておいて。
その後の一手で希望をすべて奪い絶望させる。
まるでメアリィ・スーのような所業だ。
そんな自己嫌悪が彼を著しく興奮させた。
もうだめだコイツ。ハッキリわかんだね。
そうともしらず、メアリィは道化のように無様にあがき続けた。
直接的な妹アリス騙りではいつ身バレするか不安定。
ここは安定を取って(密やかに拡がり続ける冒涜的なBiimチルドレンの鑑)別チャートを模索する必要があると思い至ったメアリィは初手『おじさん』呼びからスタートする『妹アリス騙りメスガキ変換チャート』を新たに組み始めた。
その後の研鑽の末にガバガバチャートは徐々にそれらしい形となり――――やがておおかたの土台が完成し――――本走に至る。
完走した感想後のオチとして約束された、彼女に待ちうける急転直下の顛末は後付け解説実況風味を読んで確かめてみてくれ!(レトロ攻略本風)
二次創作者の中の中の人のコメント
先日、私は夢を見た。感想返しをした後のことだった。夢の中で私は故の知れぬ深遠の淵を彷徨い……そして一個の超越者と出会った(即1D100)
それはまるで名状しがたい生命の輝きのような色をしていて、理解しがたい生命の輝きのような形をしていた。それは深遠の淵で、踊っていて、跳ねていて、弾んでいて、だから生きていた。それは声無き囁きで私に何事かを呟き――気付けば私は夢から覚めていた。目覚めの脳に配信要素を加えいれろという叡智が湧く。私は一も二もなく後付け解説実況風味を後付け解説配信風味に改変すべきだと確信した。冒涜的なクトゥルーバー(((訳注・Vtuberとクトゥルー神話を組み合わせた全く新しいカバン語)))を書かなければ。ああ、これが啓蒙というものか。私は闇よりもなお暗き太陽の中心に向け両腕を掲げて賛美した。太陽万歳!
二次創作者からのコメント
実走者視点はここで完結です。この後に予定していた執筆内容を変更し、次回からBiim兄貴リスペクト風味を感じさせる後付け解説配信形式で第二部の文章量10万文字到達を目指します。
追記・2020/10/12 誤字報告を適応