BLACKSOULSⅡ腹パンRTA 0:19:19:19   作:メアリィ・スーザン・ふ美子

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後付け解説実況風味2

 アリスより先に指輪を探すRTA、はーじまーるよー。

 今回は図書室の夢で目覚めるところから。

 

 はい。ちょうどいままさに図書室の夢で目覚めました。このシステムはブラボリスペクトですね。にしても篝火システムと夢システムの両採用とかコレもう分かんねぇな。考えるんじゃない感じろ? ここ感じるんですか?

 

 いまこの図書室にいるのはシロクマくんだけです。シロクマくんの正体は……ナオキです……(((訳注・よくわからない、という意味。個人名ではない)))でもアイテム販売員であることだけは分かります。

 

 救済用アイテムである「貪欲な銀の指輪」「貪欲な金の指輪」があること。そして地下牢があることから、この場所はおそらく聖域をベースに改変した領域であるとは思うんですけどねぇ……聖域にシロクマくんみたいな人いたかなぁ? いないと思うんだけどな~。

 

「ノーデンス(女性アバターのすがた)」が呼んだナイトゴーントかな? いやそれがアイテム販売員として思わせぶりなこと喋るなんて"規格"に合わないはずだし、絶対ないと思うんですけど。

 

 あえて可能性を上げるとするなら(((検閲・主人公の名前)))成分を(((検閲・主人公の名前)))から切り離した残りカスを突っ込んだ存在、なのかもしれません。だってこの世界の住民だれも(((検閲・主人公の名前)))の名前呼ばないじゃないですか。アンデルセン童話は面白い筈なんだけどなぁ……特に赤い靴なんかは愉悦成分たっぷりで最高じゃないですか! きゃひひっ! あー誰かがボクを助けてくれたらちょっと出来がヤバすぎて流石に自重した、ボク秘蔵の赤い靴二次創作童話読ませてあげるんだけどなーっ(チラッ)誰かが助けてくれたらなー(チラチラッ)

 

 

(((お前らさっきからチラチラ観てるのは分かってるんだぞ! ボクが救われる展開を望め! その望みが脳に得た瞳を通して出る力となってボクのパワーにもなるんだからっ! このボクを二次創作することを許してやる! ボクが救われてハッピーエンド大勝利するご都合主義展開を二次創作しろっ!)))

 

 

 まーそんな世界構造の推察はともあれ、ここでほも君が彼に魂無しクソ雑魚亡者であることをアッピールすれば哀れに思ったシロクマくんから500ソウル恵んでもらえます。モットォイッパイッパイホシイ! でも一回だけのイベントなのでソウルを貰ったらすぐに兎の鍵(25000ソウル)を売っぱらい、メインウェポン『投げナイフ』を99個(2475ソウル)購入してもらいましょう。

 

 残りは誓約レベル上げと、のちのソウルレベル上げに使います。

 

 やることやったら図書室の夢の篝火に点火し、さっそくリデル墓地に転移し目覚めましょう。篝火転移してるの? 悪夢に目覚めなおしてるの? どっち? まあどっちも同じようなもんかぁ! きゃっひひひひひ!

 そこから再び血涙の池に(走って)戻ってもらい、ドドっぱいとの誓約レベルを最大である3まで上げます。

 

 っテメー何してんだァ!? ちょっと誓約してやっただけで勝手に恋に落ちやがってオラァン? ほも君が間違って乳揉んじまったじゃねえかガバァッ! 抵抗しろっ!

 ……以後大人しくソウルを受け取ったら誓約に同意したものとみなす。

 おらっ! ほもとの誓約レベルを最大まであげた感想を述べよっ!

 

 

『もうむりぃ。堪忍してぇ。しゅごいよぉ』

 

 

 もう許さねぇからなぁ? 女として墜ちるところまで墜としてから……おっとっと。それでは、いけませんね(SE:ブッブー)

 

 えーはい。2000ソウル+6000ソウル+10000ソウル、合計18000ソウル捧げることでほも君の素早さを20%アップさせることができました。これは強い。素早さは正義ですからね。そう考えれば18000ソウルは安いもの。2割は非常にリーズナブル……! 良心的誓約でございます……!

 

 さて、誓約による強化を得たところでお次は鉄の処女の指輪です。時間差でフリートーク内容をドドっぱいと連携させ、ほも君に連想ゲーム的アイデアロールしてもらうことで、無駄な指示だしをすることなく「禁断の小さな鍵の小部屋」まで全力疾走させることができます。

 

 

 

『アリスを監禁調教するのはこの俺だ!』

 

 

 

 はい。このように導くのだ。望んだタイミングでほぼ確定っぽくアイデアロールを起こさせる、独自のフリートーク内容を確立するまでには無数の試行錯誤が必要ですが、推定100%導けるであろうパターンが出来上がると我ながら自画自賛してしまいます。やっぱりボクってあったま良い! えへへっ♪

 

 それにしてもほも君、すっかりこの世界に馴染んでますね。

 

 ボクが【NEW GAME】で干渉し始められるのは(((検閲・主人公の名前)))がこの世界を何十と周回した後の時間軸みたいなんですけど、その間に結構色んな経験してるみたいで、素性ごとのパターンが出来上がっちゃってる、っていうような話は前回しましたよね? してませんでしたっけ? なんでそんな中途半端なとこまでしか遡れないのかは、ちょっとわかんないです。そのへんで状況保存(セーブ)されて時間軸固定されたんじゃないですか?

 

 まあいいや。で、まあ、素性ごとに色々あるんですけど、素性が狩人の場合はどうやら「シャンタク鳥(女性アバターの姿)」にとってもご執心のようです。でもアリスの次にね!

 一切指示出しせずに完全放置していると、この世界に狂気が蔓延する前に「シャンタク鳥(女性アバターの姿)」を殺しに行くルートを取ろうとするんです。聖職者も最終的にそっち方面目指しますが彼は間に合いません。

 やっぱり狂死イベントはソウルの奥底にこびりつくトラウマなんだろうなぁ……ま、でもボクに言わせてもらえば、この改変世界は素材の無駄遣い以外のなにものでも無いですけどね!

 

 ほんとにもう!

 愉悦がもったいないったらありゃしない!

 もったいない女神がでてくるよっ! きゃひひっ!

 

 この構成ならもっと愉悦できる展開にもっていけるはずじゃないですかっ! ボクなら今の世界構成の素材だけを弄ってもパッと思いつくだけで20の愉悦は創れるね! 

 

 きっとクトゥルフ神話の連中は人の心が分からないんでしょうねー。(((検閲・黒幕の名前)))は、ボクとは相容れない。ボクが(((検閲・主人公の名前)))を引っ張り込んだのはその神話がソウルの核にする素材にピッタリだったからなのに、そこを基点に世界改変するなんてさ。

 

 恐怖に狂わせて怖いよー、って、え? 何それは? それで終わり? もっとこう、人の心って、いろいろあるやん? 複雑怪奇やん? それをそんな十把一絡げに……狂気! 狂気! 狂気! 神として恥ずかしくないのか!

 

 クトゥルフ神話の神性のみなさん、もっといろんな童話読んだほうがいいですよ? 人間っていうのはこう、ほんとスッゲー生き物なんだって分かるからさ!(((訳注・別次元には地球のサブカルチャーに傾倒するクトゥルフ神話キャラクターが多数登場するライトノベルがあるらしい)))

 

 ボクは人間のことが大好きです♡ でも(((検閲・主人公の名前)))の方がもーっと好きです♡

 

 はい。CM代わりのメインヒロインアッピールタイムおしまい。ほも君が青ひげの元につきました。間合いに入ると逃げられないので、そのことを良く言い含めて鉄の処女の指輪を回収してもらいます(いっ敗)

 回収直後、青ひげの移動速度が二倍になり、ボス霧に入るまで血涙の池にいる間ずっと追いかけてくる青鬼モドキになりますが[ドードー走り]を習得していれば追いつかれることはありません。別エリアまで移動したら流石に追ってきませんが、以後の青ひげは拷問室内を巡回しほも君を見かけたら追いかけてくるようになります。カラダニキヲツケテネ!

 

 大丈夫。安心して。ボクが救われたらきっとジャンヌにも会えるよ……くすくす♪

 

 鉄の処女の指輪はHPが1500、MPが100、その他各種ステータスが50も増加するRTA最強クラスの指輪です。ただしHP再生率が-20%……つまりはスリップダメージを受け続けるデメリットがあります。でもそのスリップダメージで死ぬ事はないですし、怨念の剣装備で取得できるスキル[亡者の一撃]を最大火力で繰り出せるメリットとして捉えることも可能です(((訳注・亡者の一撃はHPが減っているほど火力UP)))

 

 まともに完走できるルートを構築できるまでは、このコンボを駆使する鉄処女亡者チャートを組もうとしてましたが、火力が足りなくて諦めました。

 

 あーどっかに会心率が100%あがる無謀な戦士の指輪があればよかったんだけなー! どこにも無いんだもんなー! ったく。あいつから殺してでも奪い取るところから(((訳注・主人公の名前)))のソウルが黒く染まっていったっていうくらいのキーパーソンだっていうのに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 そんなこんなで世界構造の考察している間に胞子の森に到着。

 次は風神の指輪の回収ですね。

 風神の指輪は素早さが50上がる指輪です。

 鉄の処女の指輪に比べればウンコみたいな雑魚性能の指輪ですが、このRTAはとにかく素早さ重視! 今夜は守銭奴のように速度……っ! という方針ですので是が非でも回収します。

 

 風神の指輪の近くにはディーフェンス! ディーフェンス! してくる糞茸がいますが、ほも君なら容易く回避……ほも君?

 

 

『ああ、アリス、アリス、ありすありすありすありすあぁぁああぁぁぁああああぁぁぁぁあああぁぁあああああああありすはかわいいいいぃぃいいいいいいぃぃぃぃいいいいなああああぁぁぁあああああぁぁぁああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ』

 

 

 おーいどこ行くねーん!

 ああ、SEN乱高下による安定した不定の狂気が発症してしまいました! アリスの事を想い過ぎるあまりこちらの声が届かなくなる状態異常です! 通しの練習ではここで一回しか発症しなかったから無視してたのに! ちょっと幻覚作用がある胞子なんかでキマっちまいやがって!

 

 こうなったら出来る手はありません。祈ります。

 

 お願いします! お願いします! 二次創作者様お願いします! ボクにとって都合がいいご都合主義展開起こしてください! 起きろ! 起こせ! ボクが助かるよう取り計らえ! はい早くホラ!

 

 そんなお願いが通じたのか、はたまたただの偶然か、ほも君はダッシュして血涙の池に戻り、下層に降りてドドっぱいに行きずりのキスをしに行ったようです。

 

 

『ふふんっ! 我が輩にここまで夢中になるとは。

 さては君……すっかり我が輩に惚れているなっ?

 しょうがないなぁ……君がどうしてもと言うのなら付き合ってあげても……良いんむっ!?

 ……ちゅぅ……♡

 ふは…っ……君という男はずるいな……。

 そんなに我が輩の口から好きと言わせたいのかい?

 もう……しょうがないなぁ。

 ふふっ……大好きだよ……っ♡』

 

 

 ……よし! キスですませた!

 ほも君はえっちなことをするとSENの乱れが落ち着いて微上昇します!

 愚鳥ドドと愛し合わなかったのは、彼女があんまりアリスと似てなかったからでしょう。

 おまえホント……丁度いい位置におるわ!

 都合の良い女! 最高!

 でもほも君はキスだけでは満足できなかったようで、またアヘ顔さらしてリデル墓地のほうに走っていきました。

 

 ほもくーん! ボクの声が聞こえますかー! オーバー! ボクの声が聞こえますかー! オーバー! おっ反応した! そこ左行って! 死体から盗賊装備一式剥ぎ取って! ……ここで我に返ったようです。よしよし♡ もう怖くないよー♡ は? ヘビ? そんなの無視して。

 

 ほも君は無事ヘビを無視し、リポン大聖堂のほうに走ってくれました。

 ……アリス妄想を発症したってことは、SEN下がってるってことですよね多分? ボクからは実数値見えないからアレなんですけど……SENって概念も脳に得た瞳が教えてくれただけだし……よし。ここでオリチャー発動。

 

 そのまま真直ぐ大聖堂に行って。

 あ? 普通できるわけねーよ。でもミスったらリセRTAするだけだし。

 こんだけガバったらもうリセRTAにチャート変更したいくらいなんだよね。

 だから突っ込め……突っ込めって言ってんの!

 おらアリスの暗黒微笑想像しろ! 妄想でSEN高めろ!

 どうせ再走するなら……前のめりにイッて死ね!

 

 イケイケイケ!

 

 …………通った♡(ほっこり)

 

 ほもぉ~♡ 君ならきっと成し遂げられるって信じてたよ! だってボクが用意したどんな愉悦だって全部全部乗り越えてくれたんだもん! 愛してるよぉ好きだよぉあああ格好良すぎて濡れちゃう! あ、そこ右ね。左は行き止まりだから。

 

 リポン大聖堂の篝火まで到着してぇ。ハイ雑魚乙~(ぼんふぁいや~)♪ わぁいやったやった! 今夜はすごいもの見た! それじゃ次は――――

 

 

「スミマセェ~ン。プリケットですけどぉ~。

 ま~だ時間かかりそうですかね~?」

 

 

 あああ! 地下に! 地下に! 助けてほもっ!

 

 

 

 

 

 

☆RTAの途中ですが☆ここでプリケットの視点を介入させるよん☆きらりんっ☆記述内容を上書きしちゃえ~☆キラキラキラッ☆

 

 

 

 

 

 

 ……ニャルラトホテプの化身が一形態、赤の女王(Queen in Red)がこの箱庭世界の基本構造を壊さぬように降臨するべく纏っているアバター「赤の偶像プリケット」は、つい先ほどまで地下牢内で白目を向き虚空を見上げ、楽しそうな笑みを浮かべてよだれを垂らしビクリビクリと痙攣していたメアリィ・アンを見てため息を吐いた。いま彼女の表情は、見られたくないところを見られた恐怖で歪んでいる。自然と口角が吊り上がった。

 

 ――――まるで白痴だな、メアリィ・アン。もはや話に聞いていた傍若無人さの欠片も見えん。

 

 素直にそう思う。もちろんそんな言葉は口に出さない。

 いまのため息を吐く態度でさえよろしくないのだが、この程度なら問題あるまい。

 

 この箱庭世界の流儀に合わせる、というのは別の自分、別のニャルラトホテプの化身の決定したことで、ここが格別に面白可笑しい世界であるようだからその決定に異論はなかったが、この創造神の慣れの果てを生かしておく必要性が初めのうちは理解できなかった。

 

 なにせ出自を正せば千匹の仔孕みし森の黒山羊の娘であり、小さいながらも一個世界を構築した創造神というではないか。何かの拍子で名を取り戻し、何を生み出されるか分かったものではない。

 

 事実この通り、無力な小娘であるらしい配役(キャスト)を与えてあらゆる権能を奪っていたにも関わらず、いつの間にやら脳に瞳を得て認識次元を拡張している。

 

 これは凶兆ではないのか? 排除すべきでは? 初めはそう思った。今は違う。

 

 赤の女王(Queen in Red)は地下牢の扉を開け、メアリィ・アンに歩み寄った。自身の在り方もまた今纏っているアバターの配役(キャスト)に縛られているため、その枠内に収まるようにして口を開き語りかける。騙りかける。

 

 

「きゃは☆ どうかなメアリィちゃん?

 なにか良い事あった顔だね?

 愛しの彼は今晩ここに間に合いそう?」

「うっせーばか。すごいばか。いま良い所なんだから邪魔しないで」

「もう! 口が悪いお姫様だなぁ!

 君がホントにホントのお姫様なら、王子様が来てくれるのを信じようよ☆」

「……(((検閲・主人公の名前)))は一周目には来ないよ。

 そのことはそっちも知ってる筈だけど」

「……むー! ダメダメ!

 そんな態度はツーバット! ヒロインポイントダウンだよっ♪

 プリケットってば気持ちがすぐに口からでちゃうから、うっかりバラしちゃうかも☆」

「ひっ」

「そしたら今持ってるっぽい権能も没収だね♪

 君は無力化して生かしておくっていうのが基本方針なんだから☆」

「プ、プリケット様!

 ナマ言って誤魔化そうとしてすみませんでした!

 許してください! 何でもしますから! どうかコレだけは!」

「ん? いま……」

「ひうっ!」

「んっふふ♪ もう。すぐそれ言う~☆

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

「ぐっ……! ぐっ……っ! が……っ!」

「そのぐにゃぐにゃ顔かわい~☆ おもしろーい☆ 記念写真とろっか♪

 はい、チーズ♪ ぱしゃり☆」

「ひぅ、そんなひどい……」

「んっふふ……だいじょぶだいじょぶ♪ 

 プリケットはチクリなんて真似しないよ☆

 だってプリケットは恋する乙女の味方なんだからっ♪

 そうそう! わざわざここまできた理由なんだけど、新曲のアイデアが湧いてきたからなんだ♪

 その名も『恋はRTA・リベンジver』♪ ちょっと感想聞かせてよ☆」

「アッハイ」

 

 

 ああ、小水を垂れ流しながら慈悲を懇願するこの少女のなんと愛しいことか!

 赤の女王(Queen in Red)は嗤い、唄い、思う。

 

 一分一秒に追われていて、間に合わなければおしまいだ、というような歌詞をメアリィ・アンの前で歌い上げる。

 今の自分は無力な存在だけれど、制限時間にさえ間に合えばいつか救いの時が待っているんだ、などと唄いあげる。

 

 彼女は別の自分、別のニャルラトホテプの化身との間に、とある契約をかわしている。その内容を再確認させる歌詞を、ちょいとばかりこの偶像好みに改変したものを朗らかに唄いあげる。

 

 これで良い。

 これでこの元創造神の心には「あのとき乱入さえされなければ」という希望が残る。

 希望を胸に秘めたものが無駄なあがきをするのは、面白い。

 この遊園地で一番の娯楽は、間違いなく彼女だ。

 これが愉悦というものの一側面。

 新たな出会いの予感を感じさせる素晴らしいものだ。

 元創造神がこの悪あがきを始めてから、赤の女王(Queen in Red)はそのことを理解した。

 悪くない。いや、むしろ良い。

 やる気がむくむくと湧いてくるようだ。

 ただ国を意のままに操って暴政を行わせ、大規模な混沌と破壊を招くよりよほど楽しい。

 操るべきは国家ではなく個人、楽しむべきは無秩序なる混沌ではなく混沌とした個人の感情だったのだ。

 あたかも一つの答えを得たかのような感覚。

 この考えは、この偶像の身によく馴染む。

 

 しかしこうして彼女に権能が発現したことを黙秘することは、消極的にとはいえメアリィ・アンにゲームへの参加を認めているようなもの。

 

 だが何が問題であろうか? 別に構うまい? 今ではそう思う。

 

 軽く下調べした話によると、赤の女王とはアリスへと(チェス)ゲームへの参加を助言した登場人物だというではないか。誰に何を言われようと、自身はただ「アリスと見間違えた」と言えば良い。法則に従って考えるならば、その発言は有効であるはずだ。なにより風刺が効いている。

 

 自身とアリスを見間違えられたメイドの少女、メアリィ・アン。それがいま彼女に割り振られている配役(キャスト)であり、名前なのだから。

 

 言うまでも無く、いま彼女が行っていることは明らかに『ズル(チート)』だ。

 

 しかし見方を変えれば、彼女は自身に配られたゴミクズのような手札を最大限活かそうとしているだけとも言えるのではないか? 見間違えられる事もあれば聞き間違えられる事もあろう、というような解釈で、グレーは白だと言わんばかりに抜け穴を通しているのだ。

 

 この赤と白の勢力が争っていたらしい鏡の国で、そして白を赤く染めあげた領域の真っ只中で、()か白かを言外に問われども白を自負するわけだ。何とも面白い。面白すぎて嗤いが止まらない。有象無象のピエロなどよりもこの小娘一人の方がよほど道化師に相応しい。

 

 そんな滑稽な彼女は、聞き間違えられるということは見間違えられるということにも転ずるなどという屁理屈のような再解釈の末、本来ならば見えざるものを見せる権能まで発揮している。素晴らしい。感動的だ。だが無意味だ。

 

 この権能の使いこなしようをみるに、如何にこちらがこちらの法則にあわせて徐々に世界を改変しようとも、メアリィ・アンのほうが箱庭世界そのものの法則(ルール)に精通している。自身とは別のニャルラトホテプの化身は、とある一人の作家にだけ特化しているらしいが、元創造神のほうがこの箱庭世界の根底にある種類(ジャンル)全体に知識が深いのは疑いようのない事実。

 

 赤の女王(Queen in Red)は嗤う。いつか自分の元へと辿り着いてくれるという運命の存在を信じる別のニャルラトホテプの化身のことも、それを相手にうまく出し抜き、そして自身に媚びへつらいつつもいつか自身を二度刺さんともがく元創造神のことも嗤う。

 

 来るはずの無い救いの時を目指して、あがいてあがいてあがきぬいて、行きつくところまで行きついた果てに、どうやっても救われることはないと知ったとき……この少女は、どんな顔をするのだろうか?

 どんな不幸の絶頂マゾ笑顔を浮かべてくれるだろうか?

 きっと彼女は(((検閲・主人公の名前)))から、そういった愉悦を味わいたかったのだ。

 いまならそれが良く分かる。同好の士よ。

 そして自身は、同好の士こそがそのように墜ちる様を見たいと思っている。

 

 ああ……楽しみだなぁ……実に楽しみだ。愉悦とはまるで魔法のようだ。自然と笑顔が浮かんでしまう。

 

 その日がくるのはいつになるかは知らないが、いつかその日がくるまでこの地で偶像の真似事をして過ごそう。

 この繰り返される一夜の夢を、好き勝手に楽しみながら。

 

 

 

 

 

☆以上☆プリケットでした☆二次創作だからこんな言葉は真に受けないでね☆馬鹿みるよ☆プリケットの視点はこれでお仕舞い☆きゃはっ☆じゃあねーバイバーイ☆

 

 

 

 

 

 ――――――――ぺっ。雑魚が。お前調子コイてられるのも今のうちだけだかんな。

 ボクが全盛期でなおかつ隣に(((検閲・主人公の名前)))がいたらお前なんかちょちょいのちょいだし。むしろボクが本気ださなかったこと感謝して欲しいくらいだし。嘘じゃないしホントだし。今はちょっと拘束されて力がでないから、今回はこのへんにしといたるわ。

 

 はい。RTA中にプリフラが発生する(((訳注・プリケットフラグの略。地下牢にプリケットがふらっとやってくるというランダムイベント)))というトラブルが発生してしましたが、なんとか脳内でほも君を導けてた……筈!

 ダメみたいだったら当然リセRTAにチャート変更です。

 でもこちとら無限コンテニューできますからね。

 ボクが諦めない限り何度でも再挑戦できますから理論上いつか救われます。

 

 

 

 

 まあ、まだ、救われてないんですけどね。

 でもなんか、たまにですけど百万回生まれ変わって恨み晴らしたら許してあげる、みたいな感じの台詞叫びながらお腹殴ってくれますし、合計百万周走ったらイケるイケる(ぐるぐるおめめ)

 なお、ほも君が再走毎に記憶リセットしている点については考えないものとする(思考停止)

 

 あ、また実況風味を出すために当時をイメージした喋りかたに戻しまっす♪

 

 

 

 

 異次元の瞳を開いて……うん。見える。見えます? 見えるよね?

 いまほも君がいるのは、霧の公園、みたいです。

 素性狩人なので首狩りのビースト戦については心配してませんけど、道中で必要アイテムは拾ってくれたでしょうか? ボク、とっても心配です。拾ってなかったら強化石買うときソウル足りなくなっちゃう。でもここまで来たら、覚悟を決めて走ってもらうしかありません。

 

 ……って、なんか霧の公園にグリフィいるし。

 なにこれ?

 どういう状態?

 ふつうグリフィは霧の公園になんか来ないはずなんですが。ナンデ? ほもがホモのアリスフィリアだから?

 

 いや、何だっていい! メインヒロイン攻略RTAを続行するチャンスだ!

 

 ほもくーん! ボクの声が聞こえますかー! オーバー! ボクの声が聞こえますかー! オーバー! 駄猫! 駄猫! 駄猫からチェシャ猫の指輪貰ってきて! おっ反応した! 駄猫探して……話しかけた! わあい!

 

 霧の公園にいる駄猫と会話すると、ミニゲーム()が始まります。ミニゲーム()をクリア()するとチェシャ猫の指輪が手に入ります。ミニゲーム()はとっても簡単だから、どんなほも君でもクリア()できます。

 

 あー。ミニゲーム終わってほも君放心状態になってる。これロスだけど……今なら音声誘導できたりリカバリできたりするかも?

 

 おーいほもー。聞こえてるー?

 私の声が聞こえてますかー。

 おーいほもー。聞こえてるー?

 私の声が聞こえてますかー。

 ボクが誰か、わかりますか?

 

 

 

『アリスだ!』

 

 

 

 きひひひっ! 外れ~~っ! きゃはははははあはあはあははっ!

 っと。嗤ってちゃダメダメ。いまはRTA後付け解説実況中なんだから。

 

 やっと繋がったぁ……ほもぉ~♡

 ちゃ~んとチャート通りに走っててえらいぞ~♡

 じゃ、チェシャ猫の指輪つけて下水道から飛び降りよっか♪

 

 箱庭世界の下水道といえばハーメルンの笛吹き男を愉悦成分たっぷりに配置した場所なんですけど、次元の壁を越えた先にいるあなたは、笛を無くしたハーメルンの内臓を自分の好きな部分から順番に食い散らかして、たまたま見つかったこの二次創作RTA小説を読んでるんでしたっけ?

 

 ねえ。

 そこにいるのは、ボクと同じ穴の狢なんでしょお?

 なにかがどうにかなった世界。

 誰かが何かを自分好みに改変した世界。

 二次創作の世界を楽しんでいるはずでしょお?

 ねえ? どうなの? 違った? きゃひひっ。

 ごめんね? 違うよね? ボクなんかとは違うよね?

 

 でもね。

 

 物語を読むときは、物語の登場人物もまた君のことを読んでいるんだって、君のことを呼んでいるんだって、覚えていてほしいんだ。クトゥルフの呼び声は、いつでもどこでも読者が読者を呼ぶように、TRPGプレイヤーがTRPGプレイヤーを勧誘するように、いつも新参者を歓迎してるらしいよ。

 

 勿論、ボクもね。くすくすっ。

 ねえねえねえ! この世界のこと気にならない?

 ブラックソウル、プレイしてみない? 

 どこもかしこも、楽しいよ?

 なんちゃって♪ きゃひひっ♪

 

 

 

 

 

 

 ……ん? 今回の後付け解説実況風味の描写はここまでのようです。

 もう、いいところだったのにぃ。なんか中途半端じゃな~い?

 ボクからの要望としては、二次創作者はもっとボクを救われるべき悲劇のヒロインとして書くべきだと思うな。

 ほら……すっごい可哀想だよね? ボクのこと、可哀想に見えたでしょ?

 メアリィちゃん可哀想! 助けてあげなきゃ! って応援お待ちしてまーす♪

 それではここまでのご閲覧、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後付け実況風味のおまけ

『SEN』について。

 

 SENは特殊なパラメーターです。

 このSENの値によって、主人公が見聞きできるものが都度変化します。

 見えないものが見えてきたり、聞こえていたものが聞こえなくなったりする、というとシンプルかもしれません。

 

 ではこの【SEN】という言葉は何の略語なのかというと、ブラックソウルⅡでは特にクトゥルフ神話の設定を積極的に取り込んでいることから、SENとはクトゥルフ神話TRPGのサプリメントのひとつであるキャットルフのSENtience(理性度)ではないか……と思わせつつ、原作内でSENが変動するタイミングからSENsuality(官能性)を意味しているのではないか、という説の「両方」をこの二次創作者は採用しています。

 

 いわゆるダブルミーニングということですね。

 

 キャットルフとはなんぞや? という方のために軽く触れますと、人間が探索者になる代わりに猫が探索者になる、という点が大きな違いであり特徴です。

 

 つまりブラックソウルシリーズの主人公の正体は猫だったんだよ!

 

Ω、ΩΩ<な、なんだってー!

 

 ちなみにこの二次創作者はマジで主人公猫説を考慮に値する価値があると思ってます。

 無印ブラックソウルCエンドの公式回答でみんな納得して、同じ考察してる人いないんじゃないかな? 考察内容というか妄想内容については完走した感想回にでも。

 

 閑話休題。キャットルフにおいてSEN値を失うということは理性を失い野生に返ることを意味します。

 

 上記を踏まえ、SENを高めるということは煩悩に支配されたエロエロ大魔神に近づきつつ独創的なエロ文章のアイデアが脳裏にぽこじゃか湧いてくる(俺のチンアナゴが棲家を求めている等)状態であり、SENを失うということは官能から醒めて、同時に理性をも失っている状態なのではないかと推察しています。どっちにしてもかなりヤバい。

 

 

 

 

 

 おまけのおまけ、ほならクトゥルフ神話TRPGで正気度を指すSANityは関係ないん? という疑問点については気にしなくていいです。なにせこの作品の主人公、正気度なんか最初からゼロといっても過言ではないのですから。

 

 実は主人公は存在自体が狂気な冒涜的存在だったんだよ! 狂気的な神話生物だったんだよ! キャロル神話は当時の倫理観への無理解から生まれた風評被害を小洒落た表現に言い換えただけのものだったんだよ! なんて、原作既プレイ者には既知の事実でしょうしね。

 

 だってもう、最初から主人公は不死者なんだって明らかにされてますから。

 不死者は生死の概念を愚弄する冒涜的存在。ハッキリ分かんだね。

 故にSAN=0

 Q.E.D. (証明終了)

 

2020/1/5奉仕の森という誤字を胞子の森に修正

 

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