欠陥兵器の提督生活   作:かげぬい

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お、お気に入りが20件を超えている(震え声)
遅れてすいませんm(_ _)m
では5話をどうぞ!


和解

私はベッドから起き上がる

『起床時間となると今は4時か・・・早急に実験室に向かわなくては』

そこで私は、ふと違和感を覚える

『何故ベッドから起きた?私の牢にこんなのは無かったはずだ・・・そして何故兵士が私を撃ちに来ない?』

私は周りを見る

『あぁ、ここはあのクソみたいな施設では無いのだったな。昨日私はここ横須賀で提督になったのだ』

 

そして私は時計を見る

『やはり4時か・・・慣れというのは恐ろしいものだ。これが習慣になってしまってるから寝る気にもなれん』

「少し散歩でもするか」

 

『こんな風に海の近くを散歩するなんて事今まで無かったな。今までは潮風に当たると武器が錆び付くとかで近寄らなかったし、海上での作戦はそれ用の装備をしてだったしな』

 

「こんな時間に何してんだ?提督」

私は後ろを振り返る

「目が覚めてしまってな散歩をしていたのだよ。そうゆう君こそ何をしていたんだい?出来れば名前も教えて欲しいのだが・・・」

「アタシは高雄型重巡洋艦2番艦の摩耶様だ!アタシも寝付けなくて」

 

『摩耶は私に対しての警戒心が薄い気がするな・・・何故だ?』

「少し気になるのだが、何故君は私に対する警戒心が薄いのだ?ココの艦娘はほとんどの娘が私に対して恐怖心・嫌悪感・殺気・警戒心等があったのだが・・・」

「いやー、昨日天龍が提督の事を熱く語ってきて・・・深海棲艦にボートで突撃して殴り続けたって本当か?」

「あぁ、事実だとも」

「ならなら!長門に勝ったって噂も?」

「アレで勝ったとは言えないが認めては貰えたな」

 

「凄いじゃねぇか!」

バンバン!

摩耶が私の背中を叩いてくる

「い、痛い痛い。私はか弱い女の子なんだぞ?」

「か弱い女は深海棲艦にボートで突撃しねぇよ」

「それもそうだな」

 

「どうした?こちらを見て」

「いや、提督の髪が綺麗だなと思ってな」

「そうだろうか?白髪(はくはつ)というのは珍しいとは思うが、そうか綺麗・・・なのか」

「どうした?」

「いや、綺麗・・・と言われたのは初めてでな」

 

「話は変わるが、今日から飯の時間を楽しみにしてくれたまえ」

「どうしてだ?またレーションだろ?」

「違う違う、間宮さんに頼んでちゃんとした料理を作ってもらう予定だよ」

「ホントか!レーション以外も食べて良いのか!」

「良いとも。となると食材等を買わないとな・・・鎮守府の付近に商店街等はあるか?」

「あるにはあるが・・・前の提督が好き放題やってたからここの鎮守府の印象は良くないぞ」

「はぁ・・・ホント人間のクズだな」

 

「話し相手になってくれてありがとう。感謝する」

「おう!こちらこそありがとうな!」

 

私は自室に戻った

『ここは前の提督も使っていたのだろうか?もしかしたら金庫等があるかもしれないな。昨日は疲れて寝てしまったし隅々まで確認してみますか』

 

『フム・・・財布に金庫か、前の提督は貴重品は自室に置くタイプの人だったのかな?どうでもいいけど。さてと、財布の中身はどれくらいあるかね?』

 

パカッ

『約10万円といったところか。さてと金庫の方は・・・ダイアル式か、そんなの関係無いし何であれこじ開けるだけだ』

 

バキッ!

『こうゆう所は兵器化の改造も悪くは無いな。そして肝心の中身は・・・と600万円ぐらいか?これなら食料等は余裕も持って買えるだろう。ベッドも買い替えたいな・・・このベッドにあのクズが寝てたと思うと・・・』

 

そしてやることが無くなった

『さて、どうするか。暇だし書類仕事でもしますか』

 

私は自室から提督室に移動する

『書類仕事・・・あまり得意ではないんだよなぁ。佐藤提督やその秘書艦の赤城さんにも教えて貰ったが・・・やはり私は戦場に立っている方が楽で良い』

 

時計の針が5時20分を回った

 

コンコン

「アリス?居るかい?」

「ん?響か入っていいよ」

「おはようアリス」

「おはよう響」

 

「アリスは朝に強いのかい?それとも今日はたまたま起きれたの?」

「うーん、目が覚めたら朝の4時だったよ」

「ふーん、ところでアリス1人で書類仕事は出来るのかな?」

「ウグッ・・・出来ないです。手伝ってください」

「全く、これじゃあ先が思いやられるよ」

 

「アリス、今後の出撃予定等はどうする?」

「しばらくは出撃・遠征は無しだ。幸いと言っていいか分からないが資材は結構あるしな、それよりも皆の心のケアの方が先だ」

「それじゃあ今日はどうする?」

「今日は間宮さんと一緒に鎮守府の外に出て商店街に行き食料等を買いたいと思う。今後は艦娘の皆にも普通のご飯を食べてもらう予定だし。そうなるとかなりの量が必要だろ?」

「その買い物に私も着いて言っていいかな?」

「良いけど、どうしてだい?」

「2人だけだと心配だからね。それにこの鎮守府の評判は悪いから・・・アリスが襲われないとも限らないだろう?」

「その時は私が撃退すれば・・・」

「それだとまた問題になってしまう可能性があるからね。なるべく穏便に済ませたいから」

「なるほど、なら今日は頼むよ響」

 

そして時間は進み朝食の時間

「アリス、食堂に向かおう」

「そうだね、お腹も空いてきたし」

 

「おはようございます提督それに響ちゃん」

「おはよう間宮」

「間宮さんおはよう」

 

「間宮この後って空いてるかい?」

「どうしてですか?」

「食材を買いに行きたくてな。私は何を買ったら良いかが分からないから間宮が居ると心強いのだが・・・」

「分かりました!この間宮に任せてください!」

「お、おう」

 

「さてと、私は提督室で食べる事にするよ」

「何でですか?」

「まだ私に怯えている艦娘も多いのでな、私がここに居ては食べづらいだろう?」

「そ、そうですか・・・後で食べた感想を聞かせてください!」

「分かったよ」

 

「響まで私に付き合う必要は無いんだぞ?暁達と一緒に食べないのかい?」

「暁達とも食べたいけど今はアリスと一緒に食べたい」

「そうは言ってもなぁ・・・この体勢だと食べづらいんだよ」

今は私が椅子に座り私の上に響が座っている状態である

 

ナデナデ

「ん、アリス?」

「あぁ、すまない。ほぼ無意識だった・・・なんか響が可愛らしくてな」

「アリス・・・くすぐったい」

「す、すまない。早く食べちゃおうか」

「う、うん」

 

「アリスは箸の扱いが綺麗だね」

「そうかい?」

「うん」

 

「この料理は美味しいね。この魚の焼き加減と良いスープの味といい」

「これを毎日食べていいのかい?」

「あぁ、毎日3食は食べていいとも。私も食べたいよ、だから今日は食材を買いに行くのさ、商店街とかもあるらしいしね」

 

「「間宮さんごちそうさま」」

「こ、今回はどうでした?提督」

「とても美味しかったよ。こんなにも美味しい物が食べれる私は幸せだよ」

「そこまで言って貰えるとは・・・ありがとうございます!今後も頑張ります!」

「それで、この後なのだが」

「お買い物ですよね、着替えてきます!」

 

「提督お待たせしました」

「よし、響案内を頼むよ」

「了解」

 

「近くの商店街では前の提督が色々とやってきたと聞いたのだが・・・具体的にはどうゆう事をしてきたのだ?」

「私もよく知らないのですが、商品をタダ同然の値段まで値下げを行っていたとか・・・酷い時は店主を殴って商品を押収していったとか」

「理由は?そのような事をするのならば理由があるはずだ」

「私は深海棲艦からお前達を守ってやっているから貴様らは私に物を貢げ・・・とからしい」

「響、何でそんな事を?」

「夜中に鎮守府を抜け出し、商店街の人に聞いたんだ」

「なるほど・・・とゆうより軍人なら国民の命を守るのは当然だろう。守ってやっているとか言っている時点でそいつはクズだ」

「まぁ、私も守るはずの国民を殺した事はあるのだがな・・・」

「アリス?どうかしたかい?」

「いや、なんでもないよ」

 

「着いたよ。ここが商店街だよ」

「おお、こんなに人が多いところに来るのは久しぶりだな」

「提督まずは何から買いましょうか?」

 

「提督?」

そう呟いて私達の元に40代ぐらいの男性が歩いて来た。

 

「あんたら鎮守府の方角から来たようだが、ここに何の用だ」

「買い物をしに来たんですよ」

「買い物?押収の間違いだろ」

「そのつもりはありません。間宮さん、お金は渡しますから食材を好きに買ってきてください。私は待ってますので」

とりあえず10万円を渡す

「こ、こんな大金受け取れませんよ!」

「鎮守府に艦娘は結構な人数が居ます。みんなの食を賄うとなるとこれでも少ないかもしれませんけどね。まぁ、何かあったら私を呼んでください、すぐに駆け付けますから」

「はぁ、それでは行ってきます」

「行ってらっしゃい」

 

私達はすっかり現地の人に囲まれてしまった。

「それで?あなた方は私達に何の用ですか?」

「あんたらがあの鎮守府から来たってなら商品を売るわけにはいかない」

「何故ですか?」

「あの男が寄越してきたんだろう?だからだ」

「あの男?あぁ、前の提督の事でしたか」

「前の提督?」

「えぇ、あなた方の言う提督は不慮の事故で死んでしまいましたよ」

「なに?じゃあ今の提督は誰なのかね?」

「目の前に居るじゃないですか。私ですよ今の提督は」

 

「おいおい!提督ってのはこんな女でも成れるもんなのかぁ?」

私達を囲んでいた人達が割れそちらを見ると包丁を持った青年が立っていた。

 

「おい誰か!あのイカレ野郎を止めろ!」

「俺の親父はなぁ・・・あんたの所の提督に殺されたんだよ」

 

「だからなんなのだ?」

「貴様ァ!殺す!絶対に殺す!」

 

青年包丁を持って突進してくる

パシッ

包丁は私に刺さる前に止まった

 

「アリスがここに来たのは私達艦娘を想ってのことなんだ。みんなにも美味しいご飯を食べてもらいたい、幸せになって欲しいって、そしてアリスは私達の事を人間として見てくれてる」

「あんた、それは本当なのか?彼女達を兵器として扱ってないのか?」

「ええ、私からすれば何故響達を兵器として扱うのかが分かりません、どう見ても人間です」

 

「すまない、色々と迷惑を掛けた。私達の知っていた提督は酷かったものでな」

「何故、前の提督が艦娘を兵器として扱っているのを知ってたんですか?」

「ある時に鎮守府から1人の艦娘が逃げて来てね、その娘を追いかけて来た提督が兵器のくせに逃げるんじゃない!と言ってその娘を蹴ったり殴ったりしていて・・・あんたは提督としてどのようにありたい?」

「どのように・・・ですか、私は艦娘達に帰る場所を作りたいです。彼女達は私達に変わって命を掛けて戦ってくれてます。だから鎮守府は彼女達が心身共に休める場所にしたいです」

「そうか・・・どうやら俺達は勘違いをしていたようだ。あんた、名前は?」

 

「私はアリス・カータレットです。貴方は?」

「俺は鈴木正義だよろしくな」

「よろしくお願いします」

 

「さてと、その男をどうするか・・・」

「離せ!離せよ!」

「響、離してあげて」

「でも」

「大丈夫だから」

 

「本来なら殺人未遂で警察に通報する所ですが・・・今回は見逃します。鎮守府とここでは仲が悪かったようですから、ですが次はありませんよ。また同じ事をやってきたら警察に通報します」

「クソ!覚えてやがれ!」

その青年は何処かに行ってしまった

 

「提督!買い物終わりました!」

「おお、随分と買ったな。私も少し持つよ」

「大丈夫です!おっとっと」

「ほら、やはり重いのだろう?持たせてくれ」

「提督・・・ありがとうございます!」

「響、また鎮守府までの案内を頼むよ」

「ん。了解」

 

「また買い物をしに来いよ!」

「ええ、その時はお世話になります」

 

「ふぅ、着いた着いた」

「提督ありがとうございます。ここからは私が運びますので」

「じゃあ、よろしくね」

「はい!」

 

提督室にて

「アリス、書類仕事するよ」

「あーめんどくさい・・・」

「やらなきゃいけない事なんだからさ」

「それは分かってるけどさ・・・」

 

ピラッ

1枚の書類が落ちる

「おっとと、ん?戦艦ビスマルクの着任について?」

『ビスマルク・・・確かドイツの艦だったか』

「響、この事知ってたか?」

「いや初耳だね」

「いつに来るんだ?・・・明日ぁ!?」




まさかこんな短期間でお気に入りが10件以上増えるとは思ってませんでしたΣ(゚д゚;)
前話とかでアリスちゃんの身体が再生してますがそこが想像しにくいよ〜って方は実写X-MENのウルヴァリンに近い感じでやっているつもりなのでそちらを見ていただけるとちょっとは想像がしやすくなるかもしれません
本当に遅れて申し訳ございませんでしたm(_ _)m

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