機動戦士ガンダム 死のデスティニー   作:ひきがやもとまち

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予定してた全部を書けた訳じゃないんですが、正直疲れましたので一旦投稿。
ロゴス・セレニアによって変えられたオーブ攻略戦の続きとなります。

相変わらず、本格的な戦闘が始まるまで無駄に長い作品だと自分でも思うのですけど、それ飛ばすと面白さが無くなりそうで怖い…微妙な気分の作者です。

謝罪:すっかり略した解釈してたの忘れてましたが、《フェイズシフト搭載機そのもの》はユニウス条約違反に当たる機体ではなく、保有数の上限を大幅に超えてしまうと判定される機体でした。
作者の端折り過ぎた誤った解釈でしたので、修正しておきます。


PHASE-18

 国内にザフト軍MS部隊が侵入し、発砲した!!

 その報告がもたらされ、オーブ国防本部は無音の驚愕に包まれ騒然となった。

 続く報告によって、確認に向かった部隊がムラサメの残骸とザフト軍機ゲイツRの武装が現場で発見されたことが判明し、驚愕は確信へと転じてザフト軍の卑劣行為への敵意へと転換され、パニック寸前にまで陥りかけた瞬間。

 

 オーブ代表にして現在は臨時で軍総司令も兼任しているカガリ・ユラ・アスハは、掌を机に叩きつけながら激高する部下たちに向かって怒号したと歴史は記録する。

 

「騙されるな! それは陽動だッ!!」

 

 それが今回の一件における報告内容を聞いた上で出した、カガリの結論だった。

 

「連合の援軍が新たに北方からも出現した現状で、ザフト軍が我が軍との戦闘を再開して一体なんの得がある!? 今そうなって得をするのは連合だけだ!

 戦う相手を間違えるな! 我らは国の理念に従い、オーブの国土を犯そうとする者だけを打ち払えばそれでいい! 各員は現在の任務に専念せよ!」

 

 停戦の申し込みに返答も得られぬ内にザフト軍機からの先制攻撃という、ロゴスを彷彿とさせる事態に動揺していたオーブ軍高官たちは、理路整然としたカガリの戦況分析と判断に「ハッ」とさせられて我に返り、現在の正しい状況を思い出し、そして赤面した。

 

 この時期のカガリには、明らかに政治家としての識見でも、軍司令としての戦略眼においても著しい成長が見受けられる部分が散見しており、アークエンジェルと合流する前までの傀儡でしかなかったオーブ代表時代を知っている者たちからは別人のように思えた程だ。

 

 あるいは単純に、『騙され慣れた』『利用されることに慣れて強かになった』というのが理由による変化だったのかもしれないが、有事の際の政治的トップが正しく現実の戦況を判断できるようになったことは、そうならないより遙かに良いのは事実でもある。

 

 できればオーブを家出する前から現在の判断力を発揮してくれていれば――そんな非建設的な思いを抱く者も0ではなかったものの、藪を突いて蛇を飛び出させたい戦況でもなかったため大方の者は、たとえ思っても言わない道を自主的に選んで指示だけを実行していく。

 

 ・・・・・・だが皮肉なことに、カガリ自身は部下たちを納得させた自分の判断に基づく命令に対して、絶対の自信を抱いていた訳でないのが実情ではあった。

 

(――あのデュランダル議長なら、こんな状況でさえ利用できる方法を考えついてしまえるのではないだろうか・・・?

 もしこれがオーブ軍との戦端を開かせるため、犠牲を承知で議長が仕組んだ罠でしかなかったとしたら、今度こそ我々は、オーブは・・・ッ!! だが――)

 

 そんな疑念を内心で抱かされ、今回の件でもデュランダル議長がなにか企んだ結果ではないか?という疑惑を晴らすことができないでいたのである。

 

 これは完全に誤解であり、今回の一件に関してだけはデュランダルは全くの無関係で、主犯も実行犯もカガリ自身が述べたように連合軍の指揮官と部下たちでしかなかった。

 カガリの疑念は過大評価に類する類いのもので、デュランダルに脅威を感じる思いが強くなり過ぎていたが故に影に怯えるレベルにまで達しつつあるものでもあったのだが――そこまで疑われて警戒されるのが仕方のない部分も、デュランダルにあったのは事実でもある。

 

 考えてみれば、《アーモリー1》での連合軍襲撃のときから自分は彼の掌で踊らされていたことが、今から考えれば分かってくる。

 ファントム・ペインに奪取された三機の新型《G》にしても、何故『VIPたちが大勢招かれた軍事セレモニーの進宙式』に『ユニウス条約違反を批准していない新型MS』を配備しておく必要があったのか?

 公の場で『定められた上限数を超過する数のMSを開発してました』と披露する予定だったとも思えない以上は、奪われることを前提として運び込んでいたとしか考えようがない。

 

 つまりデュランダル議長は、あの時の事件で戦死したザフト軍将兵たちでさえ生け贄として切り捨てたのである。

 味方でさえ目的のためなら平然と、敵に殺させてしまえるような人物が次に何を狙ってくるかなど、カガリのような少し才能に目覚めただけの善良な子供に想像できるはずもない。

 

 だが、トップに立つ者からの指示で動く現場の者たちに、命じる側自身が自信なさげな本音を晒す訳にいかない。先程強い口調で言い切ったのも、それが理由によるものだった。

 

「ムラサメ隊の主力を、北方から近づきつつある敵巨大MA迎撃のため、ザフト軍を支援させろ。この状況下だ、相手だって教条主義にはこだわることは無いはずだ。

 彼らにアークエンジェルの力が加われば、戦力は大幅に増強できるのだから」

「・・・だが、いいのか? カガリ。彼らは先程までオーブを――」

「分かっている。だが今は敵対する時ではなく、友好関係を結び直す時だ。アイツらへの悪口は、プラントとオーブの中が修復された後にでも、いくらだって言ってやるさ」

「フ――」

 

 急に可愛げのないセリフを吐くようになった愛娘の成長でも見守るような視線で側近のキサカが、カガリの小さな背丈の頭頂部を見下ろしながら息を吐き、即座にオーブ代表の命令を実行するよう現場に指示を出し始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方で、オーブ軍艦隊と相対する位置関係に布陣していたザフト軍の派遣艦隊もまた、オーブとは異なる情報と異なる部隊の侵入によって混乱を来されていた。

 

 

「光学映像出ます! 敵陣熱紋を再度照合――こ、この反応は・・・《フリーダム》と《アークエンジェル》!?」

「ええっ!? アークエンジェルって、そんな・・・」

「ミネルバが、ユーラシアの海に沈めたはずじゃなかったのか!?」

 

 艦隊旗艦セントヘレズのモニターに映し出されたMSと白色の戦艦を目撃したことで、艦橋内のクルーたちはパニック寸前の驚愕に包まれつつあったのである。

 ミネルバと違って潜水空母であるセントヘレズは、突如として海上に現れたアークエンジェルとフリーダムの姿を、すぐに肉眼で見ることができない。

 レーダーで感知した二つの『現れるはずのない存在』を確認するため、ホログラフィで再現された光学映像をモニターに映し出させたことで本物であることが判明してしまい、乗員たちの間で驚愕が走って収めることが出来なくなっていたからだった。

 

「ウィラードの狸め! 手柄顔で語っておきながら、仕留め損ねていたのか!? あの野郎・・・・・・生きて帰ったときには覚えておれよ!」

 

 艦隊司令は口汚く罵り声を上げながら、両手をパシン!と音高く打ち合わせて怒りを露わにする。

 彼もしばらくの間はモニターに映し出された映像に唖然とさせられていたのだが、戦闘開始から衝撃の連続だったことで耐性が付いてきたのか、それとも感覚が鈍くなってきただけなのか。とにもかくにも理性を素早く回復させると、同じ地上部隊に所属する同僚の白服を激しく非難しはじめる。

 

 《エンジェルダウン作戦》――ザフト軍によるアークエンジェルの包囲殲滅作戦における責任者だった隊長の、小狡そうな細い両目と陰湿そうな顔つきを思い出し、司令は嫌悪感と共に悪態を吐く。

 

 『軍人たるもの作戦を完遂させることが務め』だの『前大戦の英雄艦から敵艦に変化したあの船が別のものに変化しない共限らない』だのと、賢しげな理屈を振りかざして現実主義を気取っている男だが、何の事はない。

 

 たんに如何なる政治家が政権を取っても、地位を失わずに側近で居続けられるよう風向きを確かめるのに躍起になっているだけの、保身主義者に過ぎない小物なのだ。

 デュランダル議長も、あの男の性質は理解している節があり、便利屋として幾つか任務を任せているようだが、それが政治というなら仕方がない。

 

 だが、その尻拭いで自分たちが危険に晒させられるというのでは、話が違う!!

 あれだけの大部隊を投入した包囲殲滅作戦でさえ落とせなかった艦と、連合とオーブ軍に前後を挟まれた態勢で対峙しなければならなくなるとは!

 

 完全に予定が狂ってしまった! ・・・・・・だが一方で、コレは好機でもある。

 この状況で、“あの”アークエンジェルが出てきたとするならば、あるいは――― 

 

「で、ですが司令。あれがアークエンジェルだとすれば、連合の巨大兵器撃退のため手を組める可能性もあるのでは・・・・・・?」

「・・・・・・」

 

 副長から進言されて無言を返した提案こそ、まさに司令が考えている『アークエンジェルの登場が好機となり得る可能性』を言語化したものだった。

 それは、前大戦を経験しているザフト軍の古参兵の中には《アークエンジェル》を敵ではなく英雄艦として捉えている者が多く、司令もまた同じ意見を持つ一人だったことが関係している。

 

 それは前大戦終盤において、連合ザフト双方の首脳陣が『敵を攻めること』に傾倒しすぎるあまり、『味方を守ること』が疎かになっていった流れと関係している心理によるものだ。

 

 地球軍の実質的な司令官となっていたブルーコスモス前盟主『ムルタ・アズラエル』は言うまでも無く、ザフト軍を率いて戦場に立ったパトリック新議長も超兵器《ジェネシス》が完成してからは個人的復讐心を満たすことを優先させ、味方の被害を顧みようとしなくなっていた混沌の戦況。

 

 この頃になると、連合軍の《ピースメーカー隊》から発射された核ミサイル攻撃を撃墜して、味方を『核の炎で焼き殺される恐怖』から守っていた数はアークエンジェル隊と、彼らが属したクライン派が最も多くなってしまっていたのである。

 

 結果として、その成果が《血のバレンタインの悲劇》を嫌悪するコーディネイターたちの心に感謝を植え付け、アークエンジェルとクライン派を《連合の核からプラントを守る英雄》としてイメージを定着させていくことになる。

 一方で、この戦いを経験しておらず、『核ミサイルから守られた経験がないザフト兵士』にとってアークエンジェルは、ただただ被害だけを被らされた記憶しかなく、彼らが大天使を『敵でしかない』と思うのも当然の評価でもある。

 

 今次大戦におけるザフト軍内部での、新兵たちと古参兵とのアークエンジェルに対する評価が大きく隔たりが生じていたのは、そういう個人的経験に基づく心情面が強く影響している故だったのだ。

 

 

 また、心情面だけの問題ではなく、『アークエンジェルが沈んでいなかった』となるとザフト軍内部では別の現実的な問題が浮上してくることにもなってくる。

 それは、『デストロイによるベルリン虐殺』まで遡って生じる問題点。

 

 シン・アスカなどには心情的に受け入れがたかったことから無視されていたが・・・・・・大前提として、ミネルバより先に到着して【デストロイの脅威からベルリンの人々を守っていたのはアークエンジェル】なのである。

 

 その船を指して議長は、アークエンジェルとフリーダムが自分たちより先にベルリンを守るため戦っていたシーンを省いた映像を報道し、【目的も示さぬまま戦局を混乱させて戦火を拡大させている】と断言して撃沈を命じていた。・・・・・・時系列で考えれば些かおかしな話ではあった。

 

 矛盾している、とまでは言わないが説明を要する理屈ではあっただろう。

 だからこそデュランダルは都合の悪い部分をカットした映像を世界中に流したのだろうが、セレニアによってノーカット版が再放送されてしまった今となっては、姑息なプロパガンダという悪印象を強める理由にしかなっていない。

 

 沈んだと思われていた今までなら、『今さら真実がどうだろうと・・・』と敢えて割り切ることが可能となっていた出来事だったが、こうして目の前で再び復活されてしまえば司令としては悩まずにはいられない。

 

 だが、しかし―――

 

「なにを仰っているんですか副長! あれは敵です! 敵は討たねば! ・・・そうでなければ、オレの戦友は・・・・・・っ。大体あの船がなんだって今、この海に!」

「ミネルバを追ってきたのか!?」

 

 ブリッジクルーの中で、今次大戦から参加している若い兵たちの言葉も飛び交い、その一つが司令の心に深々と突き刺さるトゲとなる。

 彼がアークエンジェルとの共闘という案を提案され、自身でも思いついていながら否定はしないまでも採用もしなかった迷いの理由が、その言葉には凝縮されていたからである。

 

 

(・・・・・・たしかに、連合の核兵器から守るための戦いなら、アークエンジェルと共闘できる可能性はある。ベルリンでの実績もあり、あの力を敵に回して連合とも戦うのは不利でしかない――だが!

 我らは既に、あの艦を《エネミー》と断定して、一度は沈めかける寸前まで行ってしまっている! その事で彼らが我々を恨み、撃って来られた時に我々は・・・・・・ッ)

 

 

 そういう懸念をしなけれなばならない立場に、今の相手と自分たちは位置を入れ替えてしまった後になっていたことが、司令に即断を躊躇わせた理由だった。

 生きていたとは言え、撃沈したと報告を上げれるだけのダメージは与えたことは確認していたからこそ、ウィラードも大口を叩くことが可能だったのだろう。

 その際にはアークエンジェル側も、相応の被害と犠牲者をザフト軍の攻撃によって生じさせられているはずだ。

 

 自軍における若き兵たちが、アークエンジェルに被らされた被害だけを恨みに思い、「あれは敵だ」と叫んで撃つことを求めてきているのがザフト軍の現状だ。

 ならば、同じ状況が向こうでも生じていないと信じ込めるほど司令は楽天家になれない人物だった。

 まして自分たちは今、オーブへと軍を進めてきた直後なのである。停戦は提案されたが締結されたわけではない。

 アークエンジェルが足止めをし、地球軍の援軍による自爆でザフト軍だけが壊滅してくれるなら、オーブにとっては願ったり叶ったりの状況でもある。

 

 

 連合の巨大兵器を倒すためには、間違いなく有効だと思えるアークエンジェル隊との共闘。

 だが一方で、手を組んだ後のアークエンジェルに後ろから撃たれて戦線崩壊してしまう危険性。

 

 その二つを天秤にかけた末に、このときザフト軍司令が選んだ決断が歴史を変えることになる――

 

 

 

 

 

 

 

 

『ミネルバは即座に転進し、連合の援軍である巨大兵器撃滅に向かわれたし。

 アークエンジェルは我々、派遣艦隊本隊が動きを押さえるため前に出る』

 

「ええっ!? そ、そんな・・・!」

 

 突然のアークエンジェル介入に対して、旗艦セントヘレズの艦橋から対応の方針を告げられた瞬間。

 副官のアーサーは狼狽えた声を返事代わりに叫んでしまい、艦長のタリアも思わず驚きに即答することが出来なくなってしまっていた。

 

 自分たちが撃沈したはずの艦が現れ、シンが打ち倒した機体の後継機と思しきモビルスーツが舞い降りてきた時には不思議と驚きを感じなかった彼女だったが、それに対する対応を決めかねていると予想していた司令部に自分から打診するより先に命令が下されたことには意外さを感じさせられ、次いで命令内容には驚愕させられそうになってしまった。

 

(あの艦と戦うというの!? この状況でッ!?)

 

 それがタリアの素直な思いだった。

 思い出されるのは、あの艦の艦長マリュー・ラミアスと通信回線で交わした会話。

 

『――本艦には、まだ仕事があります』

 

 静かな中にも不屈の意志を漂わせた表情で語りかけ、その意気を快く感じていた彼女には、自分たちが追い詰めた作戦とはいえ、アークエンジェルがあれしきの危機的状況で屈するはずはないと思わされていたから、生きていた事それ自体は計算外と言うほどではない。

 

 だが、そんな不屈の艦を連合とも戦いながら相手にする『敵』として考えたなら話は別だ。違いすぎる別次元の問題である。

 とうてい片手間で相手にできるほど生やさしい敵ではないと。司令部はなにを考えているのか!?

 

「・・・ですが司令、状況は我が軍に不利です! ここは連合の援軍撃破を優先し、アークエンジェルとまで戦う二正面作戦は避けるべきかと愚考しますが・・・っ!」

『その程度のことは、貴官に言われるまでもなく承知しておる!!』

 

 怒号による即答で返され、タリアとしては続く言葉が見つからずに口を開閉させることしか出来なくなってしまう。

 ――分かっているなら何故・・・? その気持ちで頭がいっぱいになっていた彼女には、司令が抱かされた懸念を考えつくことが出来なかった。

 

『あの艦と手を結んで連合と戦うため背中を晒した時、撃ってこない保証がどこにあるというのだ!? 忘れたのか! 我が軍は一度あの艦を撃沈しかけているのだぞ!?

 そのことは他の誰よりも旗艦らミネルバ隊が、最も良く理解しているはずではなかったのか!?』

「それ・・・、は・・・・・・」

 

 血走った目で告げられた司令の言葉に、タリアは一瞬言葉を失って唖然とさせられる。

 司令が語った危険性について、全く考えていなかった自分に今初めて気付かされたのだ。

 

 考えてみれば、それは当たり前の発想だったはずだが、どういう訳だか自分たちは完全にその懸念を頭の中から外して考えるようになってしまっていた。

 あの艦は信じられると、根拠もなくそう思っていたからこそ出来たことだが―――今の自分たちとアークエンジェルでは、状況も政府もなにもかもが変わってしまっている。

 たとえミネルバに対して恨みを抱いていなくとも、アークエンジェルが『ザフト軍を』背後から攻撃してくる可能性は捨てきれない。

 

『どのみち、あの連合の巨大兵器相手には、通常のモビルスーツの武装や戦艦の副砲程度では歯が立たんっ。

 ミネルバ隊のモビルスーツ隊のみで対応せざるをえん以上、我ら本隊はアークエンジェルの押さえに回った方が兵力を無駄にせずに済む!』

「は、はっ。・・・ですが・・・・・・」

『迷っている時間はない! 急げ! ここで奴らを落とさねば、その代価は我らこの場のザフト軍総員の命であがなわされる羽目になる!!』

 

 そう告げて通信は向こうから切られ、灰色の平板に戻ったモニターを前にしてタリアは唇を噛み、心配そうに見つめてくるアーサー副長を「キッ」と睨み付けるように見上げると鋭い声音で命令を発する。

 

「離水上昇! 面舵いっぱい! 本艦は直ちに転進して、北から来る連合軍の援軍を叩く! 時間がないわ、急げ!」

「で、ですが艦長!」

「時間がないと言っているでしょう! 早く全員に伝達して、レイとシンたちを援護する準備を! 急いでッ!!」

「は、はいぃ―ッ!!」

 

 強い言葉と声で叱責されて、有能にはなってきても小心者なのは相変わらずな副長が転がるような勢いで側を離れて駆け出していき、テキパキと職務を遂行していく後ろ姿を見送りながら―――タリアの胸には苦い想いを拭いきれない。

 

「・・・・・・因果なものね。攻守があのときと逆になってしまうなんて・・・」

 

 そう小声で呟くタリアの脳裏に蘇るのは、アークエンジェルと戦ってきた過去の記憶。

 撃沈に成功しかけたユーラシアでの戦闘――ではない。黒海で初めて敵として遭遇した戦いの中での記憶である。

 

 あのとき自分たちは、戦争の思わぬ長期化によって不足した地球軍の戦力を補わせるため、ジブリールからの要請に応じて共同歩調を取っていたオーブ軍艦隊と矛を交えていた。

 その戦闘でミネルバは、先鋒を担っていたオーブ艦隊に向けて《陽電子砲タンホイザー》を発射しかけ、それを妨害しようとしたアークエンジェル隊のフリーダムによって狙撃され、発射寸前にあったタンホイザーを撃ち抜かれて爆発し、多数の死傷者を出させられている。

 

 その時に被った被害について、自分がアークエンジェルを恨まなかったと言えば嘘になるだろう。部下たちの仇を討つため報復戦を望む気持ちもあった。

 自分でさえそうなのだから、他の部下たちにはシン以外にも強い憎しみと恨みを彼の大天使に抱かされた者とて少ない数とは思えない。

 フリーダム撃墜の際には整備班など、祝勝会を催す勢いだったと報告を受けている。

 

 

 ・・・・・・そんな自分たちが、アークエンジェルが仲間たちを大勢死に追いやったミネルバを恨んでいない、復讐してこないと保証することなど出来るわけがなかった。

 

 無論タリアにもミネルバにも言い分はある。

 地上でのタンホイザー使用は、やり過ぎの面があったことは認めるが、艦隊を相手に単艦で挑むためには仕方がなかったし、距離もあった。犠牲は最小限で済んだはずだ。

 

 ――だが、それはアークエンジェルの側にも恐らくは同様。

 発射寸前になっていたタンホイザーを撃たせないためには、他に方法があったとは思えない。

 彼らが戦闘に介入してきた理由や目的はメチャクチャだったが、元々『青き正常なる世界のために』だのという、メチャクチャな理由で起こされた戦争に巻き込まれた自分たちが身を寄せる国の人間を死なせたくなかった彼らである。

 やり方は支離滅裂だったとしか言いようはないが、そうした理由の方は理解できる。

 

 

 何より、今この場において自分たちは『オーブ国にとっての侵略者』なのである。

 国を守るために必要なら、勝つために必要なら『仕方がない』――

 

 ・・・・・・結局、彼らを信じ切れない状況を造ってしまった責任の一端は、自分たちの側にもあるのだ。

 敵だから討たねばならない。戦争だから仕方がない。あれだけ酷い事をしてきた連中には当然の報い――それらの理屈が正しいとするなら、『敵が』『自分たちに』使ってくる場合にも正当性を持ってしまうものなのだから・・・・・・。

 

 

「ランチャーワン、テン、《ディスパール》装填。

 《トリスタン》、《イゾルテ》照準、連合軍の巨大MS。――てェェーーッ!!」

 

 

 艦長の意を受けたアーサー副長の指示を受け、ミネルバからはミサイルが撃ち出され、主砲が副砲がともに火を噴き、有効射程に入りきっていないデストロイ小隊に向けて牽制の艦砲射撃を開始初め、向こうからも応報が開始される。

 

 こうしてミネルバは、アークエンジェルから発信されていた通信信号が届くより先に、ミネルバは彼らに背を向けて連合艦隊の援軍に向けて舵を切る。

 それは同時に一つの可能性が失われ、あり得たはずの歴史が消滅した瞬間でもあった。

 

 彼らにも、そして彼らに道を選ばせるよう促した者達も誰一人として気付く事は出来なかったが―――このとき歴史は間違いなく、大きな変化をもたらされていた。

 

 ・・・・・・崖下へと突き落とすため背中を押される、という形での変化ではあったが、それが変化だった事は間違いようのない事実だったのだから・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、フリーダムとアークエンジェルという思わぬ乱入者たちに驚愕させられ、行動に影響を受けさせられた者達は、ザフト軍以外にも同じ戦場に存在していた。

 

 

「バカなっ!? 《アークエンジェル》だとっ! それに、あの機体は・・・・・・っ!?」

 

 目を剥くようにして前線から届けられた映像を凝視し、激しく動揺を誘われていた連合軍艦隊本来の司令官ダーレスが、そんな彼らの中心人物だった一人である。

 

「間違いない! 《オーブの悪魔》がアークエンジェルと共に、また現れおったのかっ!

 ええぃ、つくづく永遠の厄介者共が! どこまで我らを殺し続ければ気が済むのだッ!!」

 

 ダーレスは叫び、自分たち連合軍にとっては悪夢の象徴でしかない二つの存在を、怒りと憎悪――そして隠し切れない恐怖の込もった瞳で睨み付ける。

 

 かつてアズラエルの音頭取りに従わされ、オーブに攻め込んだときの艦隊司令だった過去を持つ彼にとって、あの《連合からの脱走艦》と《謎の敵モビルスーツ》は恐るべき悪魔の記憶として心に刻み込まれて、忘れさせてくれない存在だったからだ。

 

 確かにオーブは当時から恐るべき国だったが、あのモビルスーツと、途中から現れて援護し始めた赤い機体は常軌を逸した存在だった。

 アズラエル子飼いのパイロットたちが乗る三機の新型を押さえるため、他の味方が被った被害は少なくて済んでいたが、もし直進して艦隊に襲い掛かってこられたら何隻落とされたか知れたものではないほどの強敵。

 あの機体さえ邪魔に入らなければ、犠牲は多くともオーブは攻め込んだ夜か、あるいは翌日の明け方頃には確実に占領できていたとダーレスは今でも信じ続けている。

 

 それ程に恐ろしいバケモノのような強さを持ったモビルスーツが、再びオーブの領海内まで進軍してきた自分たちの前に立ちはだかってきたのである。

 ダーレスとしては、オーブという国に迷信めいた怖さと力を感じさせられずにはいられない、そんな心理状態に陥りかけていたのである。

 

「し、しかし司令。如何に強かろうと、たかが一隻の戦艦と一機のモビルスーツが新たに現れただけで何ほどの事があるのです?

 むしろ敵が混乱しているのに乗じて全軍でかかればザフトの化け物共ごと一息に・・・」

「バカ者! 貴様は知らんのだろう! 第一次、第二次のオーブ攻略戦どちら共を!?」

「は、はあ・・・・・・まぁ、確かにそうですが・・・」

 

 戦後組らしい参謀将校の一人がダーレスに進言し、怒号でもって応えられた事に不満とは言わぬまでも少し憮然とした引き下がった後。

 前線から、新たに現れた《アンノウン》と識別されているモビルスーツに対して、対応の指示を求める通信が届けられたという報告を受け取り、

 

「距離を保って一時後退しろ! 向こうから撃ってこない限り、コチラから余計な色気は決して出すな!!」

 

 ダーレスは怒鳴り声で返答し、その命令を聞かされた士官の一人は消極的すぎるとしか思えない内容に不満を感じて反論しようとして、

 

「ですが司令、そのような悠長な戦い方をしていたのでは、こちらがザフトに追い込まれるだけです! ここは待ちに待った“デストロイ”と共に我らも攻撃を開始した方が――」

「愚か者! あの機体を相手に貴様らに一体なにが出来る!? 無駄死にしたくなければ攻撃命令あるまで待機していろと厳命せよ!!」

「は、ハッ!!」

 

 圧倒的な貫禄で以て怒鳴られた若い士官は怯えすくみ、慌てて指示を前線に伝えるため持ち場へと戻り、ダーレスはその背中を苦々しげな表情で黙って見送ると、自分の背後をチラリと眺めやる。

 

「・・・・・・・・・」

 

 越権行為と言って差し支えない自分の行動を目前にしながら、ジブリール氏から正式に援軍艦隊総司令の地位を与えられている少女指揮官は無言のまま、ただ茫洋とした無表情の中に不機嫌そうな色を浮かべているようには見えない瞳で、黙ってことの成り行きを見守っていた。

 

 正直ダーレスとしては、アズラエル以上にやりにくさを感じさせられる相手だった。

 感情の起伏が激しく、胸クソの悪くなりそうな秘密を多く抱えていそうだった秘密主義者の思想結社盟主もたしかに扱いにくい相手だったが、感情の向かう先と感情的になる出来事は把握しやすい人物でもあった。

 見え透いたお世辞でも、楯突いてくる部下よりかは好ましく感じているのが見え透いていた、俗物めいた部分も多く持っていた権力者だった。

 

 ・・・・・・だが、この少女はいまいち何を考えているのかが分かりにくい。

 それもまた、部下に反逆を決意させづらくさせ、真意が分からず恐怖感を抱きやすい、ある種のカリスマ性と呼べるものなのかも知れなかったが・・・・・・

 

 そんな悩めるダーレスを救ったのは、前線に潜入させていた潜水艦から、中継器を通じてもたらされた吉報を、通信士官の一人が持ち込んできた事による。

 

「閣下、中継用に潜行させていた小型潜水艦より入電です。

 特殊戦MS小隊は、ユウナ・ロマ・セイラン氏を無事に保護した模様。合流次第、こちらに帰投するとの事です」

「そうですか、ご苦労様でした」

 

 ようやく声を発して、通信士官をねぎらった若き司令官は指揮官席を立ち上がるとダーレスの近くまで歩みを進めていき、オーブ国防本部に詰めている面々が聞けば目を剥くような発言を平然と口に出す。

 

「これでコッチの目的は、とりあえず達成ですか。オーブ軍の人たちも、ユウナさんが脱出したことに気付いてないか、大したことじゃないと思って警戒してないみたいですし。

 バカ騒ぎを起こして、夜逃げを誤魔化した甲斐があったようで何よりですね」

 

 夜逃げ。そう、夜逃げだ。

 ユウナ・ロマ・セイランを密かに保護してオーブから脱出させ、それをオーブ政府に気付かぬ事。それがスヴェンたちに命じて、脱出前に何発か撃たせて、セイランの私兵部隊まで一人残らず連れ帰らせた理由。その全て。

 

 手札として使える駒を、自分たちが確保したと知られる事なく確保するため、だから敢えて騒ぎを起こしてユウナ救出をカモフラージュするため偽装に使ったのである。

 彼が何に使えるのか今のところ未定だが、何に使うにしろ『隠し札』は隠していることを知られていない状態で出すのが一番効果的なのは間違いない。

 

 どーせ脱出の際には、騒ぎを起こして注意を引きつける必要がある事だし、それなら一石二鳥を狙える内容でやらせた方が少しは得だろう―――その程度の思惑でやらせただけだったのが、オーブ国内に侵入させた偽装ザフト軍MS部隊による発砲。それが真実だったのである。

 

 もし、これら事の裏側にあった真実をカガリたちが知る日が訪れたときには、彼女たちは怒るだろうか? 呆れるだろうか? いやいや、鼻で笑うだけで終わるのかも知れない。

 どれだろうとセレニアにとって関知する問題ではなかったし、相手が自分の行動に対してどのようなリアクションを返すかは相手の自由であり勝手でもある。

 

 自分はただ、相手のリアクションに付き合うことが、自分たちの得になるようなら付き合うだけでしかない。

 付き合っても得にならないなら、『どうすれば特に出来るか?』を考えて実行するだけが自分の仕事。そう理解していたし、それ以上を望む気もなかった。

 

 そんな彼女にとって、今の段階までこれたからにはオーブは既に眼中になく、少なくとも今回の戦いでは気にしなくていい存在になったと言いきって良いと判断していた。

 ならば、懸念すべき事柄は二つだけになる。

 

 

「向こうの方も、そろそろ予定時刻になりますし、お客さんも回収できた。正直さっさと帰ってしまってもいい状況にはなった訳ですが・・・・・・せっかくデストロイたちも間に合ってくれた訳ですしね。

 花火見物をする前に帰ってしまうのも味気ないですし、もう少し踏みとどまって花火大会が始まるまで待つとしましょうか」

 

 その、“戦争を遊び半分でやらせている”ような言動にダーレスの細い眼が更に細まって、かつて同じ目を向けた椅子の上に座る別の人物に針のような視線を何本も何本も突き刺してやるが、にこやかな作り笑顔と無表情という違いはあっても、どうやら面の皮の厚さは同レベルの硬度を持っているらしい。

 

 ダーレスからの悪意に気付いていない訳でも無かろうに、全く意に介さず、反感を抱いた様子もないまま、年下の上官は肩をすくめると年上の艦隊司令に向けて穏やかな声で『続き』を付け加えて納得させる。

 

「今の段階で退くため後ろを見せれば、ザフト軍オーブ軍アークエンジェル隊、その全てに背後を襲われて全滅させられるだけですからね。

 デストロイの爆発に乗じて、撤退するより被害少なく逃げる方法はありません。その為にも彼らが無事に本懐を達するのを見届けるまでは、私たちも逃げるのは無理ですよ」

「・・・・・・了解しました。全軍に徹底いたします」

「お願いします」

 

 薄らと淡い微笑みを浮かべて許可を与えてくれる有能な司令官に背を向けて、『イヤな相手だ』という想いを新たにしつつ、ダーレス自身はやる気が薄かった作戦の最終段階に入るための合図を、“彼ら”に送るよう伝達する。

 

 

 

 そして再び“彼ら”は、この戦場にも姿を現す。

 

 

 

 

 

「フリーダム・・・!? 何だよ、そんな・・・・・・何でッ!?」

 

 自分が打ち倒したはずの機体が、ステラの仇を討ったはずの存在が、再び自分たちの前に天空から舞い降りて翼を広げた姿を前にして茫然自失し、足を止めるシン・アスカ。

 

 《フリーダム》と《デストロイ小隊》という二つの敵の、どちらを相手にするべきなのか、狂おしいまでの選択に心揺さぶられる彼の葛藤が機体の足を止めさせている無様さを眺めながら、

 

 

「ひはッ☆」

 

 

 と、蛇のような瞳を光らせ、逃した獲物を追い詰めトドメを刺すことを望む猛禽の如く、欲望の翼を広げながら、スーパーコーディネイターの少年と、一度は彼を倒したコーディネイターの難民兵士と、そして―――スーパーコーディネイターのなり損ないによる三つ巴の戦いは、果たして始まってしまうのだろうか?

 

 それは、シン・アスカの選んだ選択次第で全てが決定される、運命へと続くかも知れない未来の可能性。その一つ―――

 

 

つづく

 

 

 

 

オマケ【没ネタ演説】

 

*今話で使う予定で考えながら、結局は使う事なくボツになった演説ネタを折角なのでオマケとして追加掲載してみました。

 

ユニウス戦役後の状況変化の中で、ラクスたちにプラント市民たちが抱いてたかもしれない感情と評価を推測し、こんな噂が囁かれていたからデュランダルに広報担当として招かれたんじゃないかなーと妄想した次第↓

 

 

 

 

 

 

『ラクス・クラインの父シーゲル・クラインは、パトリック・ザラに暗殺された。

 そしてパトリック率いるザラ派一党は、シーゲル派の議員たちを反逆の共犯として拘束させ、プラントに軍事独裁政権を敷いて地球のナチュラルたちに復讐戦争を仕掛けるため利用したのである!

 かねてより暴走する軍首脳とザラ派の専横に危機感を強めていたラクス・クラインは、華々しい戦果を上げながらも生まれの素性故に評価されることなく、最後には使い捨てられたオーブ生まれの同胞たるコーディネイターの少年を戦力として迎え入れるため、来たるべき決戦に備えて力を与えた。

 父シーゲルが使用を禁じた核兵器を密かに用い、ザラが極秘裏に開発させていた核搭載MSを敵だった少年に託し、パトリックの欺瞞に正義の鉄槌をくだす役を彼に委ねたのだ!

 その器に感銘を受けた少年は、連合を見限りラクス・クラインに忠誠を誓う平和の歌姫の騎士となる道を選ぶ。全ては将来の危機を予見した、ラクス・クラインの天才的戦略の結果だったのだ!

 いずれ再び、『プラント市民の平和の歌姫』は我らの前に姿を現し、国家と市民を危機から救う!

 そしてプラントに永遠の平和をもたらした時、ラクス・クラインは父シーゲルのもとへ召されるだろうッッ!!』

 

 

 

 

 

 

……当人たちが聞いた場合でも、開いた口が塞がらなくなりそうな過大評価と英雄崇拝に満ちすぎた、時代錯誤な誇大妄想の類いを参考にしてみました。

 

アホらしいとは思いつつ、自分たちが信じた歌姫が、自分たちの仲間を殺しまくった敵エースに秘匿兵器を横流ししたと信じるよりかは、英雄崇拝を肯定する話の方が受け入れやすいだろうなーと思いまして。

 

真実だの事実とかを認めて、今まで信じてた人を疑うより、虚像を磨き上げるだけでいい英雄伝説を尊ぶ方が、多くの人は選びやすそうだなーって。




*『今話の描写に関する補足』

指摘を受けてから気付き、念のため書いといた方がいいかと思ったので補足説明を付け足しました。

原作において、ウィラード隊からの『アークエンジェル撃沈に関する報告内容』は、【議長宛のもの】として【未だ撃沈は確認できず。ただしフリーダムの撃墜は確実】というものでした。

ただ今作では、テレビ放送で大々的に宣言しちまってた後でしたので、敢えて完全に成功した事にしてミネルバ隊のイメージ上昇を計ってたであろう、原作で描かれてなかった部分を推測で補完してます。

そうじゃないとミネルバに討たせた意味が薄れますし、既成事実化はデュランダルの十八番でもある。
そうしない理由は無いと思われましたので、その前提で書いてます。

説明不足でスミマセンが、ガンダム作品とはそういう物だとも思ってもらう必要が少し……そこまで書くと文字数が…
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