ヒカリがその事を知ったのはリンドウとブルーそしてククイ博士とバーネット博士の結婚式が終わり、ホワイトとデントと共にカントーのコンテスト会場を巡っていた時だった。
この頃、ホワイトはコンテストで身に付けたポケモンのパフォーマンスを応用した
「孤児院?みなしご?」
マスコミをマスゴミと称する事は多々ある。ゴミと称するからには厄介な事をしてくれるのだ。無責任な報道は勿論のこと、事実無根だが噂話を記事にしたりと様々だ。
クチバのポケモンセンターに滞在し、コンテストまでの時間潰しを行っていたヒカリ御一行。だったが、ヒカリはたまたま手に取った雑誌に書かれていた言葉に衝撃を受けたのだ。
『コンテストとバトルの超新星、ポケモンパフォーマー ホワイトは孤児院出身の孤児であり、シンデレラの階段を駆け上がるシンデレラボーイだった!?』
と雑誌には記されていたのだ。
「ヒカリ、どうかしたの?」
そんな記事を見てヒカリは複雑になる。ポケモントレーナーが活躍すれば一躍有名に成るのは確かだ。あのシロナは勿論のこと、リンドウやレッドだって1年以内にジムバッジを集めきったのだから当時は大きな注目を集めた。ヒカリとしてもホワイトが有名に成ってきたのは喜ばしいが、こんな秘密を大々的に報道して良いのだろうか?と疑問に思ってきたのだ。
「デント、これどう思う?」
ヒカリはデントにも件の記事を見せる。その記事にはホワイトが孤児院出身であり、どのように育ったかまで記されており、両親の詳細は一切不明と記されていたのだから。
「マスコミは真実を報道する事は勿論だ。だけど、彼等はお金の為なら何でもやる負の側面が有るからね。
実際に嘘を報道しても彼等は罰則は無いし、やりたい放題。カントーやジョウトじゃマスゴミなんて呼ばれかたも有る程だ。気にしない方が良いよ」
マスゴミと呼ばれるマスコミの記事をイチイチ気にしてはいけない。だったのだが……
「うわ~凄いねマスコミって。わざわざ、イッシュのヒオウギシティまで行ったの?」
ぴょこっとデントとヒカリの間に割って入るようにホワイトが入ってくる。
「えっ?」
「確かに僕、ここの施設出身だけどな」
「お父さんやお母さんは?」
「お父さん?お母さん?それってどういう意味?」
場所と時は変わって現代 ウラウラ島のポケモンセンター。
「私とデントがホワイトの真実を知ったのは、その雑誌が切っ掛けだったんです」
「チャマ…」
午後10時。子供は寝る時間だが、大試練が待ち受けているサトシ、大人であるリンドウとブルーにシロナ、そしてホワイトの保護者であるヒカリは起きていてポケモンセンターの休憩室に居たのだった。
ポケモン組ではピカチュウ、ポッチャマ、シロナのガブリアス、リーフィア、そしてキュレムが出ている。
「マスコミってやっぱりマスゴミよね」
「まあ、マスコミも生活がかかってるからな。しかし、これは無いな」
マスコミはマスゴミだったと評価を告げるブルー。マスコミの事情は有るがやって良い事とダメな事は別けるべきだと持論を述べるリンドウ。
『マスゴミは半殺しにしてはダメか?』
「辞めときなさい。正当な理由とは言え、悪人ではない民間人に伝説のポケモンが技を振るってはいけないわ。最悪、その事を悪くネットニュースに書かれるわよ」
そしてマスゴミに対して怒りをぶつけようかと考えるキュレムパパとキュレムを宥めるシロナであった。
「まあ、キュレムの音速飛行を知らないマスコミはホワイトがアローラに居ることは知らないだろ。マスコミの捜索が終わるまで、アローラに滞在したらどうだ?」
リンドウが提案する。確かにカントーとジョウトのマスコミの皆さんはキュレムのスーパーマッハ飛行までは流石に知らないだろう。まあ、いずれ知っていても何処にキュレムが飛んだのかは捉えてはいない筈だ。ならば、マスコミの手が届きづらいアローラに滞在すれば良いだろう。
「そうね。それなら私の別荘に泊まっていく?最近買ったのよ」
するとシロナも提案した。何でもシロナは観光の他に、考古学者としての仕事でアローラにやって来たそうだ。アローラは独自の風習や文化、更には古来より守り神を祀っていた遺跡等もあり、調べることは多いのだ。
「良いんですか?」
「勿論よ」
ほとぼりが冷めるまで、ヒカリ御一行…アローラに滞在。
「しかし…それにしてもだな。ホワイト、冗談抜きで素質がエグいぞ?バトル一本ならレッドを越えれるんじゃ無いのか?」
そんな休憩室。テレビも置かれており、テレビではヒカリが録画していたホワイトのジム巡りの記録映像が流されていた。
―-まあ、ゲームじゃレッド公式で倒すわ、トーナメント形式で歴代のジムリーダーとチャンピオン倒すから素質がエグいのは理解してたけど。
と心の中で思うリンドウ。確かにゲームでのホワイトはぶっ壊れ主人公だった。レッドをトーナメントで倒すわ、ポケウッドの俳優になるわ、とんでもスペックの主人公であったのだから。
「ミロカロスとアーマーガア、そして珍虫カイロスだけで悉く後半のジムを倒してるな」
特にミロカロスはコンテストでの技の応用を使っている。波乗りでフィールドを水浸しに変えたあと、瞬時に冷凍ビームで凍結。その後、フィールドを砕き…散った氷をサイコキネシスで操り全方位からの攻撃。地上での苦手な移動もサイコキネシスで高速移動し、あろう事か冷凍ビームとハイドロポンプをサイコキネシスやミラーコートで曲げてフレキシブルに相手にぶつけたりと使い方がエグい。
アーマーガアもそうだ。特性が珍しいミラーアーマーであり、クリアボディの上位互換。しかもコンテストに出ているためか、軽やかなフットワークで動きが読めない。
カイロスは…
『マカセロス』
「俺達の専売特権!!」
ハサミで挟み、ゼロ距離でじしんを相手にぶつけていたのだ。しゃべるし、この色違い珍虫は一体、なんなのだろうか?インファイト使うは、じしん使うわ、苦手なタイプさえも倒すわ、普通のカイロスを越えている。例えるなら、サトシのピカチュウと同じだろう。
「サトシ…マジでウカウカしてたら不味いぞ。数年以内…早かったら3年以内にホワイトの手でどっかの地方のチャンピオンは間違いなく変わるぞ?てか、このままじゃアローラリーグ攻略されるぞ」
「マジっすか!?」
しかも恐ろしい事に最古参であるキュレムとイーブイ、ベイリーフは使っていない。
深夜2時。
「サトシの兄ちゃんや。此処が主ポケモンとの試練の場所さ」
「此処が…なんだか廃墟ですね」
「当然だ。ここの主ポケモンはゴーストタイプ、それも狂暴でな。
メレメレ島とアーカラ島…2つの島での大試練を終えた子じゃないとここの主ポケモンとは戦えないようにしてるんよ」
サトシは島キングであるクチナシの手で、とある場所にやって来た。そこは海沿いの廃墟であり、スーパーメガヤスの看板が朽ち果てるように残っていた。
「メガヤス?」
「此処はおじさんがアローラに来る前か。前の島キング…おじさんの部下の婦警のお爺さんの反対を押しきってな…メガヤスの会社が守り神さんの遺跡を壊してメガヤスを建てたんだ。そりゃ、守り神さんであるカプは怒ってな、此処を壊して廃墟に変えたのさ」
クチナシは教えてくれた。なんでもここの廃墟は看板から分かる通り、スーパーメガヤスだった。しかし、クチナシの前任者が反対したのにも関わらず、メガヤスの会社はスーパーメガヤスを建造。だが、此処はウラウラ島の守り神であるカプ・ブルルの遺跡だったのだ。当然、遺跡を壊されてメガヤスを建てられた守り神は激怒し、此処を廃墟に変えてしまったのだ。
「お陰か此処は誰も住んでいないし寄ってこない。主ポケモンの住みかにはピッタリだったって訳よ。じゃあ、夜は遅いが試練頑張れや」
「はい!!」
「ピカピ!!」
サトシはピカチュウを連れて廃墟の中に入っていった。
「相手はゴーストタイプだったな」
「ああ」
廃墟を歩き、主ポケモンを探すサトシ。サトシはピカチュウを肩に乗せて、ルカリオとルガルガンを出して歩く。
現在、サトシの試練に参加できるポケモンはピカチュウ、ルカリオ、ルガルガン、モクロー、ニャビ-、ラティアスの6体。残念ながら切り札であるリザードン、ギラティナ、ゲッコウガは強すぎて試練に参加できないのだ。
ゴーストタイプが相手ならエスパータイプのラティアスは分が悪い。ドラゴンタイプの技で対抗は出来るが、サトシが今まで戦った主ポケモンはどれもアローラで初めて見たポケモン達ばかりだった。
だとすればシロデスナかミミッキュだろう。しかし、シロデスナは浜辺に暮らしている。海沿いとは言え廃墟に暮らすだろうか?だとすれば主ポケモンはミミッキュの可能性が高い。アセロラやムサシのお陰か、ミミッキュの特性とタイプは理解しているサトシ達。ミミッキュはフェアリー・ゴーストでありラティアスの天敵。ならば、彼女は今回の戦いには参加できず、ボールの中で待機である。
そして…ソイツは現れた。
「ミミッキュゥゥゥゥ!!」
自棄に低いミミッキュの鳴き声が廃墟に響く。すると、サトシ達の前に3メートル程の巨大なミミッキュ…主ミミッキュが現れたのだ。
「デカイ!!コイツが主か!!」
「ワン!!」
初めて主ポケモンと対峙するルカリオとルガルガンは巨大なミミッキュを見て、驚く。
その瞬間、主ミミッキュは目にも停まらぬ速さで消え、腕をルガルガンとルカリオに振り下ろす。
「はっ!!」
だが、此方も唯ではやられない。ルカリオはルガルガンを抱え、神速を使って素早く回避する。
「サトシ!!」
「ああ、分かってる!!あのミミッキュ…今までの主ポケモンより遥かに強いぞ!!」
「なあ、クチナシさん。サトシ君だったか?別にあの主ポケモンじゃなくてホクラニ岳の主ポケモンでも良かったんじゃないのか?」
「なに、あの兄ちゃんなら乗り越えられると思って難しい方を与えたのさ」
廃墟の外。そこでは島を巡回してたプルメリがクチナシと合流し、そんな会話を行っていた。
2人の会話からも分かる通り、実はウラウラ島の主ポケモンはもう1体存在している。そのもう1体はホクラニ岳に居るのだが、現在進行形でサトシが戦っている主ポケモンと比べたら狂暴性は低いのだ。
「なーに、レッドの従弟だろ?俺達の代わりにロケット団を滅ぼしたトレーナーの従弟なんだ…このぐらい乗り越えてもらわないとな」
ニヒルな笑みを浮かべてクチナシはそう言った。
「ぐっ…」
「ガルル…」
戦闘開始から結構の時間が経過した。なんとかルカリオとルガルガンは主ミミッキュの化けの皮を剥がす事に成功したが、防戦一方。このままでは倒されてしまうのはサトシも分かっていた。
だが…まだ此方には切り札が残っている。そう、サトシが大誤算…げふんげふん、ダイゴからもらった秘密兵器が。
「よし!!ルカリオ!!出し惜しみはなしだ!!」
「行くぞ!!」
サトシのメガバングルとルカリオのメガストーンが輝き、ルカリオは眩い光に包まれてメガシンカを発動させる。そう、サトシがダイゴから貰ったのはルカリオのメガストーンだったのだ。流石は鋼が大好きな大誤算!!
「ルカリオ神速だ!!」
ルカリオは神速で主ミミッキュを翻弄。そして
「神速のスピードを乗せてコメットパンチ!!」
「ハァァァ!!」
神速の速度が乗せられた状態で、メガルカリオのコメットパンチが解き放たれる。コメットパンチは主ミミッキュの腹部に直撃し、ミミッキュは九の字に身体が曲がる。効果は抜群だ!!
「ケケ!!」
だが…主ミミッキュは未だ倒れない。
主ミミッキュはシャドーボールを解き放つ。しかし…
「ルガルガン!!アクセルロック!!」
「ワン!!」
ルガルガンのアクセルロックが主ミミッキュの背後から直撃する。
「ルカリオ!!今だ!!」
「ハッ!!」
そして再び放たれたコメットパンチ。そして…ようやく主ミミッキュは沈黙した。
サトシ、メガシンカという奥の手を使ったがなんとか主ミミッキュと戦う試練を突破する。
数年後のアローラリーグ。サトシVSホワイトでエグい事に成ったとか(笑)
オリジナルメガシンカ…もっと出す?
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イッシュ三龍とギエピーでお腹一杯
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出してくれ、不遇なポケモン達の為に!!