カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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ロケット団の悲劇(笑)


休み時間 その3

カラカラ、フジ老人と呼ばれる男…そして先行したグリーンを連れ戻す為に、レッド、リンドウ、ブルー、彼等のポケモン達はポケモンタワーを登る。

 

ポケモンタワーはポケモンのお墓が有る施設であり、一階には参拝する人を受付する受付の人や嘗てのパートナーを想い、涙を流す人達が居た。

しかし、リンドウ達は彼等に想いを掛ける余裕は無い。ポケモンタワーはロケット団が占拠しており、更にフジ老人が囚われているのだ。もしかすれば、カラカラとグリーンも囚われているかも知れない。

 

ポケモンタワー3階…そこは頭の可笑しい祈祷師は勿論、ゴーストタイプのポケモン達がうようよしている所だ。

そんな空間をリンドウ達はレッド、ギエピー、リンドウ、ブルーの順番で進む。

 

「出ていけ…呪ってや」

「邪魔だっピ!」

「ほんげぇぇぇ!?」

 

しかし、そんなリンドウ達の道中を祈祷師とゴーストタイプのポケモン達は邪魔する。だが、此方には我等が理不尽な名前だけのピッピ(ギエピー)がゴーストタイプと祈祷師をぶっ飛ばして、リンドウ達は問題なく進める。

 

「この調子なら、俺達のポケモンは必要なさそうだな」

「そうね…てか、このポケモンタワー…何だか血の臭いがしないかしら?それに地味に寒いんだけど」

 

リンドウとブルーはギエピーのお陰で、ポケモン達を温存出来ている。この調子なら、ロケット団と遭遇するまでギエピーだけで充分そうだ。いざとなれば、レッドの肩に乗っているピカチュウもといバグチュウの力を借りれば問題は無いだろう。

 

「………?」

 

ふと、レッドが足を停める。続けてリンドウ達も足を停める。

 

「レッド?」

 

リンドウが問うが、相変わらず無口なレッドは答えない。だが、何やら上でドタドタと足音が聞こえる。やがて、その足音は上階に向かう為の階段の向こうから聞こえ来た。

何事かと思い、リンドウ達は階段の方を見る。すると、階段を物凄い速さで何かが下り、その人物は真っ直ぐ此方に向かってきた。

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

それは…まるで見てはいけない存在でも見てしまったのか、ポッポがアトミックバズーカの直撃を受けたような表情をしたグリーンであった。

 

「「グリーン!?」」

 

グリーンはリンドウ達の側に全力で駆け寄り、まるで腰が抜けてしまったのか…崩れ落ちるようにレッドにしがみついた。

 

「でた…出たんだよ!!お化けが出たんだよ!!」

「「へぇー」」

「ゴースと間違えたんじゃないかっピ」

 

リンドウとブルーは「何言ってるんだ?この緑」と言いたげに冷めた視線をグリーンに送り、ギエピーはゴーストタイプのポケモンと見間違えたのか?と告げた。

 

だが、グリーンの顔が何度も横に振られる。その振られる早さは正に高速移動であり、リンドウは人間が否定のジェスチャー最速の首振りを見てしまう。

 

「マジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジでマジで本当に幽霊なんだよ!!立ち去れ立ち去れって襲い掛かって来るし!!マジなんだよ!!」

 

グリーンは恐怖の余り、立ち上がる事が出来ない。しかし、レッドはグリーンの首根っこを掴んだ。

 

「案内しろ」

「案内しろって!?嫌だ!!俺はマジで無理だからな!!」

 

グリーンは何とか逃げ出そうとするが、右足をリンドウに、左足をブルーに確保されて持上げられる。

 

「「良し、旅は道連れ」」

「お願いです!放してくださぁぁぁぁぁい!!」

 

グリーン、後の世界最強のジムリーダー。後のホウエンチャンピオンとカントーチャンピオン、女性最強トレーナーに確保されて強制拉致&案内である。

 

ポケモンタワー…6階。

 

そこはポケモンタワーの上から2番目の階層であり、グリーンがお化けを目撃した場所である。

 

フロアの一番中心地でリンドウ達はグリーンを解放し、グリーンは「いて!?」と声を出して尻から床に落ちた。

 

「ねぇ…本当にお化けなんて出るの?」

「マジだよ!マジだから!!……あっあれ!!あれ!!」

 

グリーンが真っ青な顔をして指差した所を見るリンドウ達。グリーンの指先が示す先には、明らかにこの世の存在ではない、何かが浮かんでいた。

 

『立ち去れ…此処から立ち去れ!!』

 

その何かは間違いなく幽霊であり、リンドウ達に立ち去れとハッキリと告げている。

 

「マジで出やがった!!!!」

「ギエピー!!でたっピ!!」

「ぎゃぁぁぁあああ!!本当に出た!!」

 

上からリンドウ、ギエピー、ブルーの叫びだ。しかし、一行の一人であるレッドは特に驚かず…鞄の中から何かを取り出した。それは双眼鏡のようだが、双眼鏡ではない。

その正体はシルフスコープ。シルフカンパニーが開発した代物であり、お化け等の正体を見破る事が出来るアイテムなのだ。

 

レッドはそのシルフスコープを用いて、幽霊の正体を見破る。やがて、幽霊の靄が消えていき…シルフスコープを持っていないリンドウ達の目でも幽霊の正体がハッキリと見えるように成った。

 

幽霊の正体は…メスのガラガラだったのだ。やがて、ガラガラの言葉もハッキリと聞こえるように成る。

 

『此処に居てはいけない!!奴等にロケット団に殺されてしまう!!お願いだから、此処から立ち去って!

此処はロケット団が居て私達を殺したの…貴方達に危ない目に逢って欲しくない…お願いだから立ち去ってほしい』

 

ガラガラはロケット団に殺された。しかし、未練が有るのか成仏出来ず…このポケモンタワーにやって来る人達に、ロケット団が危ないから逃げてくれと警告していたのだ。

 

「マッマー!!」

 

すると、何処から声が聞こえた。何事かと思ったリンドウ達であったが、直ぐに声の正体を理解した。声の正体は未成熟の幼いカラカラであり、間違いなくレイナの言っていたカラカラで…この幽霊ガラガラの子供だろう。

 

『カラカラ…』

「安心してほしい…俺はそのロケット団を必ず潰す。もう、アンタみたいな犠牲者を出さない為にも」

 

レッドはそう告げ、リンドウ達も頷いた。

 

『…あぁ…安心した……』

 

ガラガラはそう言うと…天に成仏していった。母が逝ってしまった為か、カラカラは小さく…悲しそうに声を出してしまった。

そのカラカラを優しくブルーは抱き抱える。

 

「行きましょう…まだフジって人を助けないと」

 

今思えば、この時がそうだったのだろう。ロケット団の滅亡が決定した瞬間が。

 

 

 

ポケモンタワー屋上。大きな祭壇が有る場所では縄で拘束された一人の老人、そして老人を包囲する黒装束のロケット団数名とロケット団の屈強なポケモンが居たのだ。

 

その老人の名前はフジ。嘗ては有数な科学者であり、現在はポケモンの家の主で、拠り所を失ったポケモン達を保護しては面倒を見ているのだ。

 

だが、フジは過去の功績等から…ロケット団に目を付けられてしまい、こうして誘拐されてしまったのだ。

 

「言った筈だ。私は2度とロケット団に協力はしない」

「はっ!笑わせるぜ!!メガ進化を発見し、更に最悪のポケモンを作り出した男のくせによ。

良いのか?此方がその気なら、アンタの施設の子供やポケモン達を全員…誘拐したり殺したりしても良いんだぜ?安心しな…女は殺さないよ、使い道が色々と有るしな」

 

嘗て…フジはロケット団に協力していた。

 

「大人しく…メガ進化の資料とミュウの居場所を教えろ、そしてもう一度ミュウツーを産み出せ」

「断る…私は2度と命を弄ばん。脅しても無駄だ」

 

脅しは無駄だと理解したのか、ロケット団は笑みを浮かべる。

 

「だったら…尋問と行こうか!アーボック!!この老人を毒に犯せ。さて…何時まで耐えられるかな?」

 

男の後ろに控えていたアーボックが、牙から毒液を出してきた。その牙で噛まれれば、フジは瞬く間に猛毒に犯されるだろう。

だが、フジが毒に犯せる心配は無い。何故なら…

 

「アボッ!?ぐぅばばばばば!?」

 

何かが高速で現れて、アーボックを吹き飛ばして…アーボックは壁にめり込んだ。その上、燃えている為に炎技を受けたのだろう。

 

「なんだ!?」

 

何事かと思い、ロケット団達は先程までアーボックが居た所を見る。

 

そこには…右手に真っ赤な炎を灯したリザードン…レウスが立っており、鋭い眼光を放っていた。

 

「「ふぁ!?」」

 

ロケット団が指示を出す前に、ロケット団のラッタはレウスの炎のパンチで殴り飛ばされ、一撃KO。

ゴルバットが応戦しようとするが、冷凍ビームの直撃を受けて凍ってしまう。

 

「今度はなんだ!?」

 

冷凍ビームの飛んできた方向を見ると、そこには2問の砲塔をロケット団に向けるブルーのカメックスが居たのだ。

 

カメックスは砲塔から波動弾、ねっとう、りゅうのはどうと…連続砲撃を放ち、レウスの援護をしながらロケット団とそのポケモン達を蹴散らしていく。

 

「今度はカメックスか!?」

「ぎゃぁぁぁあああ!?何なんだコイツ等!!」

 

カメちゃんの遠距離、レウスの近接…そのコンビネーションで吹っ飛ばされるロケット団とそのポケモン達。だが、追撃は終らない。

 

「おら!!やろー!!テメー等は赦さないっピ!!貴様が泣くまで、殴るのをやめないっピ!!」

 

ギエピーに何度も殴られ、意識を飛ばすロケット団員。更に黄色い閃光が駆けると…大勢のロケット団は黒焦げになり、感電火傷の重症に成った。勿論、黄色い閃光の正体は10万ボルトを放ちながらでんこうせっかを行ったピカ様である。

 

「「ひっ!!逃げろ!!」」

 

生き残ったロケット団は仲間も、ポケモンも見捨てて逃げ出す。

 

だが…下層へと向かう階段の前にはグリーンのユンゲラーがリフレクターを張っており、先には進めない。

 

「「出してくれ!!もう…悪さはしないから…出してくれ!!」」

 

リフレクターの壁をバンバンと叩き、悲痛な声を出すロケット団。だが、彼等は突如として後ろを振り向く。

そこには…(グリーン)の切札である緑の破壊神(バンギラス)が立っていた。

 

――なんですか…この化物は!?

 

それが、彼等のシャバ生活最後の言葉であった。

 

直後、バンギラスは咆哮を挙げてロケット団に襲い掛かり…シオンタウンに居座っていたロケット団の皆様は心と体に大ダメージを受けて、刑務所病院に入院。その後、トラウマを発症して精神病院で隔離されたとか。

 

翌朝…

 

「助けてくれたお礼だ。これには宝石としての価値は無いが、君達にあげよう」

 

フジ老人は密かに隠し持っていたキーストーンが埋め込まれた腕輪 メガバンクルをリンドウ、ブルー、グリーン、そしてレッドに授けた。

そしてリンドウにはメガリザードンXのメガストーン、ブルーにはメガカメックスのメガストーン、グリーンにはメガバンギラスのメガストーン、レッドにメガフシギバナのメガストーンを授けた。

 

だが、フジ老人は知らない。後日、ヤマブキ格闘ジムがメガリザードンXの圧倒的な戦闘力で崩壊し、格闘ジムは後日行われた統一戦でヤマブキエスパージムに敗北…格闘道場に成ったとか。

 

 

 

更に後日…

 

「フジお爺ちゃん!行ってきます!」

「カラ!」

「うむ、行っておいで。レッド君達に宜しくの」

 

フジの元でポケモン達の世話をしていたレイナ。彼女はレッドがポケモンマスターと呼ばれ始め、リンドウがホウエンチャンピオンに成った頃…パートナーとしてカラカラ、最初の御三家の一角 フシギダネを連れてポケモントレーナーとしての旅に出た。

 

成長したレイナがレッドやリンドウに挑戦するのは…また何時か語ろう。

 




次回!ムコニャ!逃げて!!メガリザードンXとメガカメックス、ピカチュウがupを始めたわ!!

現在…サトシの手持ちとして内定出演するのはゲッコウガとリザードンです。

剣盾リストラ勢で、サトシの手持ち(新規)に欲しいアンケートを取ります。場合によっては全部採用するかも

  • 準伝説のラティアスたん(アルトマーレ)
  • 600属の卵をグリーンから貰う
  • 吸血強化の元凶 マッシブーン!!
  • あの赤ちゃんロコン貰えば?
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