ビーレジェに戻すか
此処はエリアゼロ……パルデア地方の中央に大きく広がるパルデアの大穴、その中の空間の最深部だ。パルデアの大穴の中心地から恐怖を圧し殺してスカイダイビングする事が出来れば、綺麗に最深部まで真っ逆さまに辿り着く事が出来る。
エリアゼロの上層部は草木や花が咲き誇り、綺麗な川が流れており……滝のように水が中心の最深部に向かって真っ直ぐに流れ落ちている。此処はアーマーガアやパモット、ウルガモス等の珍しいポケモンが生息しており……特に野生のアーマーガアはパルデア地方で唯一エリアゼロが元気に過ごせる場所である(だいたいデカヌチャンのせい)。そんな上層部の景色を楽しむ事が出来ず、リンドウ、ウォロ、2人が乗っていたフトゥー博士のミライドンそしてギエピーはギエピーの重さで最深部に落下してしまった。流石のミライドンでも体脂肪率28%のギエピーの重さで飛べなかったようだ。
「リンドウさん!!リンドウさん!!」
「アギャッス!?」
「いてて、起きてるよ。マサラタウン生まれの身体の丈夫さで助かった」
本来ならリンドウ達は3グループに別れ、安全にコライドン、ミライドン×2の飛行能力でゆっくりと降下する予定であった。リンドウ、ウォロ、ギエピーの1グループ。ブルー、オーリム博士そしてサオリ先生の2グループ。ホワイトとペパーの3グループで降下だったのだ。
しかし、ギエピーの体重が余りにも重すぎたので……リンドウが手綱を握っていたフトゥー博士のミライドンはエンジン出力が落下エネルギーを下回ってしまい……物凄い速度、ほぼ落下と言える程の速度でエリアゼロの最深部に不時着してしまったのだ。
「ギエピーのヤツ……どこ行った?まあ、いっか。ギャグ補正の塊だから死んでないだろ」
なんとか起き上がるリンドウ。すごい速度でエリアゼロ最深部に不時着してしまったが、リンドウとウォロ、ミライドンは大きな怪我はない。ミライドンはウォロの手作りの回復の薬のお陰か体力も万全だ。
エリアゼロの最深部は吹き抜けのように成っている岩肌の洞窟だ。しかし、吹き抜けの穴から降り注ぐ太陽の光と最深部にある巨大な結晶体のお陰か中は明るい。
結晶は壁にも見られ、永い年月を得て侵食したのか様々な物が結晶に覆われている。
「それにしても……此処は本当にエリアゼロなのでしょうか?」
「全くだ。ありゃ……建物がテラスタルしたような代物だな?」
「アギャッス」
リンドウ達の視線の先には巨大な結晶体……いや厳密には違う。正しくは作られた研究所のような施設が結晶に包まれており、まるでポケモンがテラスタルしたように結晶に建物が包まれていたのだ。
見るからに怪しい建物であり、フトゥー博士の研究所なのかも知れない。だが、入口だと思われる所は厳重に閉じられており、入ることは出来なさそうだ。
「どっから見ても近未来的な建物だよな?だが、テラスタルのような結晶で包まれてるしな」
と考えるリンドウ。その建物の入口らしき物だけはテラスタルの結晶で覆われておらず、もしかしたらその覆われてない入口のような場所が唯一の出入口なのかもしれない。だが、その入口は厳重に閉じられており、中に入るのは難しい。入るとすれば、内側から開けられるのを待つか……強引に扉を破壊して侵入するしか無いだろう。
「ギエピー!!コイツら……なんだっピ!!」
ふと、ギエピーの悲鳴が響く。何事かと思うと、悲鳴の方からギエピーがサザンドラをロボットにしたようなパラドックスポケモン、ウルガモスをロボットにしたようなパラドックスポケモンに追いかけられていたのだ。
「仕方ないな。ボス、やれ」
リンドウはボスを繰り出してギエピーを助けようとするが、どういう訳かボスゴドラを繰り出す事が出来ない。何故か、ボールが反応しないのだ。まさかと思い、レウスとエンペルトのボールも確認を行うがボールを起動する事が出来ない。
「ボールが使えないだと!?」
「リンドウさん!?自分は使えますよ」
だが、ウォロはボールが使えるようでガブリアスを繰り出した。ウォロはガブリアスを繰り出し、ギエピーと共にパラドックスポケモンと戦う。
「ピッピさん。大丈夫ですか?自分達は未来ウルガモスを何とかしますんで、そっちは自分でお願いしますよ!!」
「任せろっピ!!」
未来ウルガモスのタイプは炎と毒、ガブリアスの地震でワンパンで倒すことが出来るだろう。未来サザンドラは現代のサザンドラと比べて少し弱体化しており、タイプは飛行と悪だ。ギエピーなら問題ないだろう。
(どうなってる?なんで、俺の主力メンバー全員のボールが封じられている?使えるのは……主力メンバーとは明らかに実力に開きがあるバンギラスとウルガモス、後はグラードンだけか)
リンドウはウォロとギエピーが戦っている間に自分の状況を確認する。レウス、エンペルト、ルカリオ、ボスゴドラ、リーフィアと言った主力メンバーのモンスターボールは封じられて開くことが出来ない。
対して使うことが出来るポケモンは主力メンバーと比べると実力は劣るバンギラスとウルガモス。そして期待の新人であるグラードンだけだろう。
(封じられたメンバーは全員、俺がエキシビションマッチや防衛戦で使った事があるメンバー。後はエキシビションマッチや防衛戦では使ってないメンバーだな……)
使えなくされたメンバーは全員エキシビションマッチや防衛戦で使った事があり動画記録等で世界に知られたポケモンだ。対して使えるメンバーは防衛戦やエキシビションマッチでは1度も使ったことがないメンバーである。
今、使えるメンバーでTウォロのポケモンと互角に戦えるのはグラードンだけだろう。グラードンの事を相手が事前に知っていれば、間違いなくグラードンを真っ先に封じる筈だが……封じてない事を見ると相手はリンドウがグラードンを持っていることを知らないのだろう。
「これは不味いな……」
主力、グラードン以外全員使えず!!モンスターボールを封じるというまさかの戦法に乗り出した相手にリンドウは苦笑いを浮かべる。今からでも撤退するか?その考えがリンドウの脳裏に浮かび上がる。
(モンボ封じるなんて、普通やるか!?邪神アルセウスの殺意、ロケット団より高くね!?)
リンドウは心の中で邪神アルセウスに悪態を吐くが、実はと言うとこの相手のモンスターボールを封じてポケモンで無力化したトレーナーを殺す戦法……原作のフトゥー博士も平然とやっている。いつからポケモンは物騒な物語に成ったのだろうか?
「なんとか、なりましたね」
「本当だっピ。てか、リンドウ……なんでポケモン出さないっピ?」
なんとか、パラドックスポケモンを退けたギエピーとウォロ。2人がリンドウの側に寄るが、リンドウの言葉をきき……
「多分、敵に俺の主力を封じられた。ボールがうんともすんとも反応しない」
「「えぇぇー!!」」
「一応、コイツ等は使えるが……話を聞かれてるかも知れないから誰が使えるかは言わないぞ?」
リンドウはそう告げ、ベルトに提げたバンギラス、ウルガモス、そしてグラードンのボールに触れる。だが、主力であるメガリザードン達が使えないのは余りにも痛すぎる。一応、ミライドンもリンドウの指示には従うがフトゥー博士のポケモンだし……ギエピーはギャグ要員だし。
「ふふふ、確実に白い少年を消すために、今の時点では白い少年より強い貴方の主力を封じる事は当然でしょう」
すると、テラスタルの結晶に覆われた建物の入口が開き……謎の民族衣装に身を包みアルセウスを模した可笑しな髪型の男ことTウォロが現れたのだ。しかも、Tウォロはアルセウスを小さくした量産型アルセウスを6匹も引き連れている。
「出たな!!並行世界からやってきたウォロこと虹ウォロ!!」
「でやがったなピ!!」
「虹ウォロ?…………私こそがこの世界のウォロですよ!!そっちの現代の格好をした男こそが、どっちかと言えばそっちの男が虹ウォロです!!」
そう、リンドウ達は知らなかったがTウォロこそがこの世界のウォロであり、ウォロこそがどちらかと言えば並行世界のウォロこと虹ウォロだったのだ。
「なんだってピ!!」
「私は白い少年を消すために、遥々過去からタイムスリップしたのですよ!!」
「なるほど、歴史を変えるためにタイムスリップか。つまり、ターミネーターウォロ略してTウォロか。T800?それともT1000?」
「リンドウさんピッピさん。TXかも知れませんよ」
「なんの茶番ですか!!ですが、どうですか?チャンピオンリンドウ。フトゥー博士が遺した侵入者を排除するためのシステムを応用し、パートナーを使えなくなった感想は?」
Tウォロは親切に教えてくれた。何でも、フトゥー博士は考え方が人間を辞めており……タイムマシンを破壊しようとした存在or不法侵入したトレーナーを排除するために1つの防衛システムを組み込んでいたのだ。
その防衛システムは認可したトレーナー以外のモンスターボールを封じて、フトゥー博士のミライドン等の選りすぐりの戦闘能力を持つパラドックスポケモンで相手を直接殺すという物である。Tウォロはサオリ先生から逃れてきた、元教頭ことウルベ・イシカワの協力の元でそれを改良。その結果、相手のポケモンを指定することが出来るように成ったのだ。
(つまり、グラードンの存在が知られたら真っ先に封じられるな)
「あれ?自分はポケモン使えますよ?」
「貴方と私は同一存在の別人ですからね。貴方のボールを封じたら、同じIDの私もボールを使えないでしょ!!それに旧式モンスターボールは対象外なんですよ」
ウォロがパートナーを使えるのはTウォロとIDが同じこと、そしてボールがインターネットが開発される前のボールである旧式モンスターボールだった為だ。
「まあ、白い少年は対象にしてませんよ?我が神が直接手を掛けたいそうでね!!」
なお、ホワイトは邪神アルセウスが直接殺したいのか対象外らしい。
「もう1人の私、そして白い少年の師である貴方は此処で消しましょう!!さあ、やりなさいアルセウス達よ!!」
「よし、いけギエピー!!お前のギャグ補正を見せてやれ!!」
「おう!!」
いざ、始まる量産型アルセウスVSギャグ補正のギエピー、ウォロのポケモン達の戦いが始まった!!
「アルセウス達!!重力!!」
「ギエピィィイ!!」
先ず、先手を繰り出したのは量産型アルセウス。量産型アルセウスはTウォロの指示に従い、重力を応用してギエピーを空の彼方に吹き飛ばしてしまった。
「ターミネーターよ。お前はギャグ補正を知らないようだな」
リンドウはふと、ギエピーが空の彼方に飛んでいった大穴を見上げてそう言った。その数秒後……
「我が魂はゼクトと共にありぃぃぃいい!!」
仮面ライダーケタロス……ではなく、仮面ライダーカブトのコスプレを行い、2頭身の仮面ライダーカブトと成ったギエピーが炎と共に落ちてきたのだ。しかも、彗星さえもビックリな速度で落ちてきた、これぞ元祖仮面ライダーメテオである。
「なにぃぃい!!」
宇宙からの落下速度+ギエピーの重さがのしかかり、ギエピーカブトの落下の衝撃に巻き込まれた量産型アルセウスは2体見事に倒されてしまった。
「「いや、そんなバカな」」
これには唖然としてしまうTウォロとウォロ。すると、落下の衝撃の煙が晴れて……カブトのライダースーツが破損して生身に戻ったギエピーが出てきた。
「苦労して作ったライダーシステムが壊れたっピ」
「ゼクトの技術再現したの!?お前、すげーな」
「くっ!!ですが、まだアルセウスは居ますよ!!」
「ちっ!!やろー!!これならどうだっピ!!」
あと4体……量産型アルセウスは残っている。すると、ギエピーはそこらへんに落ちていた普通の木の枝を拾い上げ、その木の枝を杖のように構えて量産型アルセウスに向ける。
「なんとかかんとかパトローナム!!」
ギエピーは魔法を唱えた。しかし、何も起こらず沈黙が場を支配する。
「…………なにがしたいのですか?」
これには数秒間びくびくしたTウォロも肩透かしを食らったのか、溜め息を吐きながら告げた。だが、その瞬間!!突如して4体の量産型アルセウスが爆発し、見事にKOされたのだ。
「そんな……バカな!?」
「「うそーん!!」」
「アギャッス!!」
これで量産型アルセウスは全滅!!やはり、ギャグ補正が最強であった。だが、Tウォロは笑みを浮かべる。何故なら、彼にはまだ切札が残っているのだから。
「ふふふ……なら仕方がありませんね。白い少年のキュレムを倒すために温存してましたが、此処で切札を使うしか無いようだ」
その瞬間……辺りの結晶の鏡のように成っている面に大きな影が映る。その影は生き物のようにうごめき、飛び出した。
「ギュルルルギャァァァア!!」
その影は怪獣のような雄叫びを上げて飛び出してきたギラティナ。
「ギラティナ!?」
「ええ、私の神が新たに産み出したのですよ。さあ、ギラティナ……打破せよ!!」
Tウォロが御決まりの決め台詞を吐き出すと。ギラティナを金色の光が包み込み……ギラティナがその光を突き破る。すると、ギラティナの姿が変わったなにかが降臨していたのだ。
「なんだ……その姿は?」
前世の知識が全く通用しない。オリジンでもアナザーでも異なるギラティナの姿。アルセウスを模した馬のように4本足の化身と成り果てたギラティナが居たのだ。
「ええ、ギラティナの正真正銘真の姿ですよ。アルセウスが宇宙を産み出した頃に、アルセウスが誕生させたギラティナの姿。名付けるなら、ゲンシギラティナですね」
そのギラティナはゲンシギラティナ。ギラティナの宇宙創世記の頃の姿だという。だとすれば、ギラティナがメガシンカを果たした強さを持っているのだろう。
「さあ!!やりなさい!!ギラティナ!!」
「リンドウ!!逃げるっピ!!」
その瞬間……ゲンシギラティナは影を操り、影は鋭利な刃となり……ギエピーではなく直接リンドウを殺しにかかる。だが、その瞬間……莫大な熱波が影を焼き払い……
「グラードン!!地震!!」
焼き払われた影から
そのポケモンは深紅の色をしており、横の突起は金色になり、背部には棘のような背鰭が生えている。
変えることが出来ないひでりが辺りを照らす。
「なんだ……そのポケモンは……アルセウスから教えて貰った全てのポケモンの姿に無かったはず」
地震パンチの一撃で膝をついたゲンシギラティナ。そのゲンシギラティナの背後で、Tウォロは呟いた。
次回……キズナグラードン……大暴れ!!なお、終わりの大地✕終末の大地◯じゃないのでご安心を。環境に優しいです(相手には優しくない)。
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