カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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キュレム大暴れ


キュレム・オリジン

昔、昔。1匹の孤独なドラゴン・氷タイプの強さだけが取り柄のポケモンがおりました。

 

その時代、人間はモンスターボールを作るより遥かに大昔でした。なのでポケモンと友情を結んだのはごく僅かであり、人々は領土を求めて争ってばかりでした。

 

そのポケモンがおりましたのは北米大陸。後にイッシュと呼ばれる事になる所であり、そこではカロスやパルデアから渡ってきた人々が領土争奪戦を繰り広げていました。

 

そのポケモンは物凄く強かった。ドラゴン・氷のタイプしか有りませんが、炎と雷の技もタイプ一致のように使えて尚且つ、フェアリータイプにドラゴンの技がどういう訳か当たるポケモンでした。その強さも有ってか、彼は危害を加えてきた人間や他のポケモンを返討にする日々を送っていました。

 

ですが、ある日のこと。彼は荒らされた傭兵集団のキャンプの側を通りすぎようとしました。その傭兵集団のキャンプは何者かの襲撃を受けたのでしょう。生存者は居らず、食料や武器も何もかも奪われた後でした。

 

『オギャー!!』

『オギャー!!』

 

いえ、生存者は2人だけ居ました。ですが、このままでは死んでしまう運命でした。それは布に包まれた双子の赤ん坊でした。本来なら捨て置くべきなのかもしれません。ですが、彼はそれが出来ませんでした。初めて抱いた感情…その双子を死なせたくないという思いが芽生えた彼は双子を育てる決心をしたのです。

幸いにも彼はテレパシーが使えました。お陰で双子に教育や言葉を教える事が出来ました。子育ては人間の見様見真似ですが、彼は双子を育てきりました。そして名前の無かった彼は我が子でもある双子から名前を貰いました……キュレムと

 

そして時は流れ2000年後。イッシュ神話の頂点に君臨する英雄の保護者が、並行世界から流れてきたゼクロムとレシラムの亡骸を吸収してパルデアの大地に完全復活を果たしたのだ。

 

「ガハッッ!?」

 

タイムマシンが存在する最深部。そこでトゥルーキュレム(完全体)と邪神アルセウスが死闘を繰り広げていた。邪神アルセウスは腹部にキュレムのドラゴンクローを受けて悶絶し、壁に叩き付けられる。邪神アルセウスは理解が出来なかった、なぜ?自分がこんな格下の唯の伝説と語られただけの権能もなに1つもないドラゴンに押されている?

確かにアルセウスの言い分も一利有るだろう。邪神アルセウスは我らの神様アルセウスと同じ能力スペックを誇る。だが、邪神アルセウスは神様アルセウスと違い…己の創造神としての無限に近い圧倒的なパワーを用いた戦い方や戦いしか知らない。神様アルセウスのように太古にレジギガス隊長と出会い、レジギガス隊長の手で己の過ちを正されたような事もなかった。アルセウスという種族値の暴力でなんでも出来た、だが邪神アルセウスは知らない。キュレムが経験してきた()()()()という殺し合う本当の戦いを。

 

「くっ!!フェアリータイプなのにドラゴンを無力化出来ない!?」

 

そこに追撃のコメットパンチがアルセウスの腹部に突き刺さる。壁を利用した完全なハメ技だが、キュレムは容赦はしない。

 

孤独だった時代の記憶がキュレムに力を与える!!キュレムの攻撃力と素早さがぐぐぐーんと上がった!!

 

双子を拾い、右も左も分からないで子育てを奮闘した思い出がキュレムに力を与える!!キュレムの防御と特防がぐぐぐーんと上がった!!

 

ホワイトと出会い、あの子の父親となり…祖父でもある事実がキュレムの力を限界まで高める!!特攻がぐぐぐーんと上がった!!キュレムの状態異常を防ぐ!!

 

「くっ!!ならば…」

 

アルセウスはテレポートで脱出し、キュレムに背後から破壊光線を浴びせる。タイプ一致の破壊光線。それが全てのポケモンを遥かに凌駕する能力から解き放たれた。だが、その破壊光線を突き破り、キュレムが蒼と黒い雷撃を纏い突貫してアルセウスに絶大なダメージを与える。

 

『グラァァア!!』

「がぁぅあ!!なぜだ!!なぜ……私が押される!?なぜだ…何故なのだ!!」

 

レジェンドプレートのお陰で不死身の邪神アルセウスであるが、キュレムの猛攻に理解が追い付かない。だが、レジェンドプレートが有る限り邪神アルセウスは無敵であり不死身だ。どんな致命傷を負っても瞬く間に回復してしまい、死ぬことはないのだ。つまり、このままジリ貧に持ち込むことが出来れば邪神アルセウスの勝ちだ。キュレムのスタミナまで無尽蔵では無いのだから。

 

『良いか?子供を守るためなら親はどんなに強くなれる。例え……血の繋がりが無くてもな!!』

 

『俺はどうして気づけなかった?ホワイトがトウコの息子であることを…………ハルモニア王に髪質は似ているが、髪色と顔立ちはトウコにそっくりだ。

お前は俺の娘と息子を奪い……娘の夫を奪い、国を奪い……俺の孫であり今を生きる息子を殺そうとしている。ならば絶対に生かしておけるか!!』

 

余りの殺気に邪神アルセウスはずり下がる。レジェンドプレートには既に皹が入っており、壊されるのも時間の問題だ。

 

尻尾の発動機が完全起動し、キュレムの尻尾から蒼と赤、そして紫の粒子が報酬される。キュレムは右手に巨大な氷の槍を産み出した。ブリザードランス、それを解き放つつもりである。

 

「キュレム!!ブリザードランス!!」

 

「消えろ!!消えろ!!イレギュラーが!!突然変異で産まれて、双子を拾っただけで伝説のポケモンに登り詰めた奴が!!お前さえ居なければ白の少年を消せるんだ!!」

 

邪神アルセウスはレジェンドプレートが壊される前に、神の力を用いてキュレムを遠方……パルデアから遠く離れたアローラに空間転移させようとする。

キュレムのブリザードランスが放たれるか、キュレムへの転移が成功するのか……速かったのは……

 

「ぐぁぁぁぁあ!!」

 

ブリザードランスであった。だが、キュレムがブリザードランスを投擲した直後、邪神の転移が発動されてしまい……キュレムはアローラに飛ばされてしまった。

ブリザードランスの直撃を受けた邪神は壁から壁まで吹き飛び、レジェンドプレートは粉々に砕けちってしまう。

 

「レジェンドプレートが…………私の神の力が」

 

粉々に砕けちったレジェンドプレート。レジェンドプレートを喪い、邪神アルセウスは全てのプレートを喪いタイプ変更の力と神としての不死性を喪った。だが、邪神は勝ち誇ったように笑いだす。

 

「ハハハハ!!だが、キュレムは消えた!!キュレムが最高速でパルデアに来ても最速で5時間はかかる!!ならば、その前に白の少年を殺せば良いのだ!!後は雑魚だけだ!!簡単に殺せますよ!!ハッハハ!!」

 

キュレムは消えた。邪神アルセウスはレジェンドプレートを喪い、不死性とタイプ変更が無くなった。だが、それでも他の伝説を凌駕する種族値を誇る。

 

「コライドンだけでどうすると?ただ戦闘力600の赤トカゲ風情で神たる私に勝てるとでも?」

 

史実のコライドンなら勝てるかもしれない。だが、此処でのコライドン&ミライドンは種族値600のパラドックスポケモンor化石ポケモンであり、勝てるかは分からない。

 

『諦める事はない。お前だからショウを託したのだホワイト』

 

『ホワイトくん!!貴方なら偽りのシンオウ様に勝てます!!未来の貴方は一方的に追い返しました!!今の貴方でも確実に勝てます!!』

 

『ホワイトさん!!貴方が勝てなかったら、誰が勝てるんだよ!!』

 

その時だった。ホワイトの背後にリンドウの知らない人だが、何処か面影を感じる3人が現れた。1人はアカギの祖母であるシマボシ隊長、もう1人はラベン博士、更に1人はヒカリのご先祖様であるテルだ。

 

『ホワイト!!お前だからこそ、カイを託したのだ!!偽りのシンオウ様なんぞ、吹き飛ばせ!!』

 

『ホワイトさん、コライドンさん……貴方なら勝てます』

 

『セキの兄貴のダチの貴様ならあんな奴、フルボッコであろう!!』

 

更にリンドウは知らないが、コンゴウ団とシンジュ団の方々の幽霊も応援に駆け付ける。なお、ハマレンゲ先生の肉体はサオリ先生に匹敵するとか。

 

(なんか……入口の片隅に忍者とナナカマド博士そっくりのおっさんがガクブルしてるけど良いの!?)

 

なお、入口ではこっそりと様子を見に来たデンボクとムベがブルブルと震えていた。因みに転生者であるリンドウにしか見えていない。

 

「ロト!!スター団にホワイトが戦ってると、キュレムが戦ってる間にメッセージを送っていたロト!!

返事が来たロト!!」

 

影が薄くなっていたロトム図鑑が、ホワイトとコライドンにメッセージを見せる。その瞬間、ホワイトとコライドンは勇気が沸いてきたのか笑みを浮かべる。すると、コライドンに持たせていたモトトカゲナイトがテラスタルの結晶に包まれる。

そしてホワイトには見えてないが、ホワイトの実母とレシラムの幽霊がモトトカゲナイトに触れる。するとモトトカゲナイトを覆っていた結晶が砕け散り、モトトカゲナイトは全く別のメガストーンに変質した。それはコライドンと強く反応している。

 

『行ってらっしゃい』

 

実母が優しく微笑み、それにつられて応援の幽霊達も笑みを浮かべた。

 

『勝て。そして大きくなって俺(私)達に会いに来るんだ』

 

ギンガ団(明治)、シンジュ団、コンゴウ団の応援を受けてホワイトはキーストーンを起動させる。

 

「コライドン!!メガ進化ぁぁあ!!」

 

コライドンを眩い光が覆い、光が砕け散るとメガ進化を果たしたコライドン……いやメガコライドンが降臨した。

 

「アガャッッシャァア!!」

 

コライドンの胴体は機械仕掛けの強化装甲を纏い、胸部の浮き袋はエネルギホイールに変化している。

腕部は青色の機械仕掛けの装甲に包まれ、脚部は白色の機械仕掛けの装甲に覆われており……脚部の装甲にはブースターまで見える。

腰部の飾り羽は大きく変質し、フレキシブルに稼働するストフリのような両翼と成っていたのだ。

 

メガコライドン(種族値700)

特性 ツバサノオウ 効果 ドラゴンタイプと格闘タイプの技を無力化されず、特攻と攻撃の高い方でダメージ計算する。場に出る限り日差しが強くなり、日差しが強い間は攻撃ステータスが上昇する。なお、隠し効果としてコライドンナイトを持っている間、テラバーストはテラスタル中と同じ扱いを受ける。

 

「己!!白の少年の覚醒は終っていたのか!!ならば、こっちはテラスタルだ!!」

 

邪神アルセウスは対抗の為にノーマルテラスタルを発動させる。

 

邪神アルセウス終了まで残り10分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギエピーくん。タイムマシンを起動させる」

「オーリム博士!?なにをやるっピ!?」

「あの邪神を大地が産まれた四十四億年前に転送させる」

 

オーリム博士、えげつない事をやるようだ。




次回、さよなら邪神!!そしてランセ地方誕生の秘密が明らかに(笑)

劇場版→アローラリーグだけど、アローラリーグ終わったらどうする?期限は決勝のサトシVSホワイトまで

  • 新アニメの時系列次第
  • 青年白が行く、ゴールデンアルセウス
  • 新無印(夏休み)
  • 新アニメまで7年後を進めてくれ
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