「気分が悪いよ……」
キタカミの中心地、センダイシティと比べると物凄く田舎で映画館もなくコンビニもなく、ボウリングもなくカラオケもない田舎町であるスイリョクタウン。
キタカミ国際空港から車で3時間かかる果てしない、道を潜り抜けてリンドウ達はスイリョクタウンに到着した。しかし、リンドウ達はスイリョクタウンの入り口にやって来ただけであり、此処から徒歩20分ほど歩かなければ成らないのだ。バスから降りた事だし、これから皆で田んぼ道を満喫しながら向かおうとした時だった……グレープアカデミーからの参加者であるショタっ子が3時間のロングドライブの為に体調を崩してしまい、気分が悪くなってしまったのだ。
「大丈夫か?車酔い、更には遠いパルデアからやって来た事で気候の変化もあって体調を崩したんだな……」
リンドウはショタっ子の背中を優しく擦りながらそう言う。幼い子供が親元や地元を離れ、林間学校とは言え何時間もかけて日本のキタカミにやって来たのだ。疲れも貯まってるだろうし、仕方がないだろう。
「ウォロ。薬有るか?」
「残念ですが、税関のお陰で手作りの薬は持ち込めなかったんです」
此処には薬学のスペシャリストであるウォロがいる。だが、国が違えば飛行機で国に入る最は税関で荷物のチェックを受ける。そこでは手作りの薬品、材料等の持ち込みが厳しく……ウォロはお手製の薬を持ち込めなかったのだ。
「リンドウさん。自分は子供達を見てますので、先に公民館に向かってくれませんか?公民館の人にこの成分が入ってて、この効き目がある薬をもってきてもらうようにお願いします。無かったら薬草とオレンをお願いします……この場で調合するので」
「分かった。頼むぞ」
ウォロとリンドウという頼れる大人組のお陰か、速やかに行動に移る。なお、ブライア先生が動く前にリンドウとウォロがテキパキと動いた為に、ブライア先生は出番がなかった。
「ホワイト行くぞ」
「はーい!」
リンドウはウォロから薬のメモを受け取り、ミライドンをボールから出して跨がる。勿論、ボールはフトゥー博士の形見でもあるマスターボールのままだ。
何かが起きても大丈夫なようにホワイトも連れていく。公民館の管理人さん達に、リンドウが呼び止められてもホワイトに薬を届けてもらう為だ。
ホワイトもボールからコライドンを繰り出し、ホワイトはコライドンに跨がった。
今居るバス停から公民館までは徒歩20分ほどかかるが、コライドンとミライドンならあっという間に公民館に到着できる。
リンドウを乗せたミライドン、ホワイトを乗せたコライドンは駆け出して田園風景の田舎道を通り……スイリョク公民館に向かっていった。
スイリョクタウン。そこは日本の古き良き田舎であり、田んぼに畑、りんごが名産の田舎町だ。ポケモンセンターはなく、公民館が町の中心に存在している。
「あら、残念だけど……余所者はスイリョクタウンに入れてあげないよ?」
だが、公民館の入り口前にある広場では2人の良く似た姉弟と思われる少女と少年が立っていたのだ。しかし、制服はブルーベリー学園の制服を着ており、間違いなくブルーベリー学園からの参加者だろう。
姉はゼイユ。歳はサトシと同年代であり、キタカミの里出身のポケモントレーナーだ。ポケモンバトルの関して専門的に学べるブルーベリー学園の生徒でもある。
弟はスグリ。歳はホワイトと同世代だ。今年、ブルーベリー学園に入学したばかりであり、バトル専門学校でもあるブルーベリー学園では内向的な性格もあってか……友人が居ないのだ。
「まあ、どうしてもって言うならバトルすれば入れてあげるわよ?」
「姉ちゃん……戦いたいだけじゃない?」
「スグ!!アンタは黙ってなさい!手、出るよ!!」
世の中にはこんな言葉がある。兄と妹は非常に仲が良い、兄と弟は友人関係、姉と妹は非常に仲が良い、そして姉と弟は仲が良いor舎弟上下関係である。
「時間がない。俺がやろうか?」
「僕でも良いよ!」
だが、此処を突破しなければ薬はゲット出来ない。なのでリンドウとホワイトは強行突破を決意。
「よし!!マルチね?スグ、アンタも手伝いな!!行きなさい、ヤバチャ!!」
「チャー!」
ゼイユは抹茶のようなポケモン ヤバチャを繰り出した!
「うう……俺は戦いたくないのに。オタチ、お願い」
「オタチ―!」
スグリはオタチを繰り出した。
「時間がない。やれ、ボス。但し、手加減しろよ」
「グラッシャァァア!!」
リンドウはボスゴドラのボスを繰り出した!!ボスゴドラの余りの迫力に、ゼイユ、ヤバチャ、スグリ、オタチはビビる。
「ゴー!!カイロスさん!!」
「マカセロス、キラリンチョ」
ホワイトは我らが紫色の珍虫を繰り出した。
「なによ、その珍虫!?」
だが、我らが珍虫はパルデア地方は勿論のこと、キタカミの里では生息しておらず、ブルーベリー学園でも生息していない。その為か、ゼイユは初めて見る珍虫に驚いてしまった。
「なんか、口がモゴモゴしてキモカワいいんですけど!?」
「あっ、お姉さん。カイロスさんの良さ分かるの?」
しかし、そこでゼイユは有ることを思い出した。ゼイユは2年前、テレビでアローラリーグの初代決勝戦を見ていたことを。そこでホワイトが出ていた事を思い出した。
(あっ、これ無理だわ。相手が悪すぎたわ。てか、あの大人の人……ホウエンチャンピオンよね!?ボスゴドラ単騎でチャレンジャー粉砕してたわよね!?)
そしてリンドウの事も気付く。
「カイロスさん!!出会い頭!!」
「ボス。加減してやれ、とっしんで良いだろう」
その結果、ヤバチャとオタチはトラウマが出来ない程度に倒された。ワンパンで。
「ギエピーさん。最期に言いたい事は有りますか?」
「ピェェエ!かんにんだっピ」
ギエピー。リンドウが旅行カバンをバス停に置いたことで、宿に着いたと思ってカバンから出る。だが、小さくなるを解除した瞬間……そこはバス停であり、シンオウウインディ(石頭)を出したウォロに捕まるのだった。
「ウインディ。いつでも諸刃の頭突きを出せるように」
「それ死んじゃうっピ!!サトシ、助けてくれっピ!!」
だが、サトシは笑顔でサムズアップした。
「ウインディ!!諸刃の頭突き!!」
「ギエピィィィイ!!」
「えっ?あのピッピ……どうなってるの?ブライア理解できない」
ブライア先生、ギエピーを理解できず、一時的に幼児退行する。
次回は公民館での歓迎会。からのペア分け。
見てみたい勝負
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サトシ&白VS青紫&赤
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リコロイ+ぽにお~VSギエピー
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少年リンドウVS少年レッド
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成長リコVSチャンピオンサトシ
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ギエピーのギャグ戦闘傑作選