カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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ぽにおーん!!


語られる鬼……オーガポンの真実

翌日。

 

『ホワイトだべな?良かっだ、姉ちゃんから番号聞いて家の電話でかけたべ。俺、スマホもってなが』

 

朝食を食べ終えたホワイトのロトムスマホに、スグリから着信が届いた。スグリはこのご時世では珍しく、スマホを持っておらず、家の黒電話を用いてホワイトに連絡をしてきたのだ。今のご時世、旅を始めた10歳のポケモントレーナーですらスマホを持ち歩く時代であるが……スグリはブルーベリー学園に通っている事も有ってか、スマホをまだ買っていないようだ。因みにゼイユは緊急連絡用として、両親から買って貰っている。

 

『お面の事で爺ちゃんが話があるべ。ウチに来てくれ』

 

スグリはそう告げて、電話を切った。なんでもスグリの祖父はホワイトとゼイユが昨晩出会った、可愛い謎のポケモンの事を知っているとのことで……話があるとの事。

ホワイトは早速、ゼイユとスグリの実家に向かうことにした。コライドンに乗れば一瞬で辿り着く事が出来る。

 

「ゼイユさん!!なんで今日はダメなの!?僕達、看板巡り1つも制覇出来てないよね!?」

 

公民館のロビーで、スマホロトムでゼイユと話しながら眼鏡くんが叫んでいるが気にしては行けない。今さらだが、眼鏡くんはゼイユに惚れており、ペアを組んだ時はテンションが天元突破していた。だが、ゼイユは眼鏡くんとオリエンテーションをするやる気は0であり、今日もスグリやホワイトと共に行動する予定である。眼鏡くん、どんまい!!

 

そんな眼鏡くんの慟哭をBGMにして、ホワイトは公民館を出てコライドンに跨がってスグリとゼイユの家に向かった。

 

 

 

スグリとゼイユの実家。そこでは縁側に座ったお爺さんとスグリ、壁に凭れたゼイユがホワイトの到着を待っていた。

 

「そろそろ来るわね……」

 

とゼイユがそう言った瞬間、コライドンが慣性ドリフトを決めて門から入り、華麗にゼイユ達の前でコライドンは停まった。そのコライドンの上ではホワイトが跨がっており、ホワイトは何事も無かったようにコライドンの背中から降りてニッコリと笑顔を浮かべた。

 

「おはよー!!スグリ、ゼイユちゃん!」

「アンタね、普通に来なさいよ!!なにコライドンもドリフト決めてるのよ!!リンドウ先生とミライドンみたいに、普通に停まりなさいよ!!」

「アギャッス?」

 

コライドン、慣性ドリフトで現れる。しかし、これで全員は揃ったことだ。スグリの祖父は深く息を吐き出して、ホワイトを見る。

 

「ホワイトくん。君はキタカミの伝承をどこまで知ってるかな?」

「伝承?うーんと、ともっこってポケモンが鬼からお面を奪ったんだっけ?看板にはそう書いてたよ?」

 

此処でキタカミの伝承を話しておこう。

スイリョクタウンが今から100年以上前。スイリョクタウンという町ではなく、1つの集落だった頃の話だ。山には鬼が住んでおり、その鬼は様々なお面を被ることで姿を変えることが出来たとされている。しかし、そんな鬼が有るとき、集落に現れた……鬼は我を忘れる程で暴れており、そんな鬼から集落を守るために居合わせていた3匹の毒タイプのポケモンが立ち上がり……鬼に戦いを挑んだ。毒タイプのポケモンは命と引き換えに鬼を撃退し、鬼を弱らせた。

人々はその毒タイプのポケモンを『ともっこ』と呼び、丁寧にともっこプラザの祠の下に埋葬した。そして、ともっこが鬼から奪ったお面はキタカミセンターに保管されている。

 

「でもさ、伝承って人の言い伝えだから事実と違う所も有るんじゃない。お母さんが言ってたよ」

「そういや、君は考古学の権威であるカラシナ博士の孫で、シンオウチャンピオンシロナさんの息子だったの。そうだ、君の言う通り……伝承は正しく伝わらない時もあり、人々が勝手に書いてネジ曲がる事もある」

 

お爺さんは下を向き、何かを決意してゼイユ→スグリ→コライドン→ホワイトの順番で見回す。

 

「今から言うことは村の人には絶対に言ってはいけないよ?」

 

お爺さんは語りだした。お爺さん、ゼイユとスグリのご先祖様はお面職人だったらしい。そしてそのお面職人は……鬼、いやオーガポンの真実を知っているとの事だ。

 

本当の歴史。今から100年以上前……海を越えた場所から1人の男とポケモンが現れた。そのポケモンこそがオーガポンであり、その男はオーガポンのパートナーだった。

しかし、当時の人々はやって来たオーガポンと男を見て、その男の容姿に驚き……鬼と判断して集落から追い出した。集落から追い出された男とオーガポンは、山……鬼が山の洞窟でひっそりと暮らした。オーガポンと男はそれでも問題はなかった、御互いが居ればそれだけで満足だった。

 

だが、1人のお面職人は2人を哀れに思った。お面職人は2人の為にお面を作った。そのお面は草、炎、水、岩をイメージした物であり、材料は男が母国から持ってきた宝石が作られた。そしてお面職人はお面を被り、祭りを楽しむ行事……オモテ祭りを作り、オーガポン達に楽しんで貰おうと働いた。

男とオーガポンはお面のお陰か、集落にやって来る事が出来た。オモテ祭りも楽しみ、2人が被るお面はたちまち遠方からも評判が集まった。だが、良いことだけではなかった。

 

有る時、4匹のポケモンがそのお面を奪おうと現れたのだ。その3匹が後のともっこであり、1匹はともっこの親分であった。ともっこはオーガポンが留守の間に、住み処の洞窟に侵入。洞窟には男が留守番をしていたのだが、ともっこは男に襲い掛かり……お面を奪いにかかった。

男は必死に抵抗して、お面を護ろうとした。だが、一部の例外を覗いて人間がポケモンに叶うわけがなく……男は草のお面を護ることが出来たのだが、他のお面を奪われてしまったのだ。

オーガポンが住み処に戻ると、そこには男が護り抜いた草のお面だけが残され、床には人間の致死量を遥かに越える真っ赤な血だけが残されていた。大切な男を奪われたオーガポンは残された草のお面を被り、文字通りの鬼となり、怒りのまま集落でお面を掲げていたともっこを撲殺。だが、事情を知らない集落の人々から悪役と判断されたオーガポンは寂しく山に戻るしかなかった。これが、真実の歴史である。

 

「なによ……それ……オーガポンかわいそう……ともっこマジで赦さん!!」

 

その場の全員の意見を代弁するようにゼイユが叫ぶ。

 

「でも……お面は返さないとね。残ったたった1つのお面だもん」

 

スグリがそう告げる。ホワイトが鞄の中に大事に仕舞ってるオーガポンのお面、このお面はオーガポンに遺された大切な人の形見でもある。だから、これだけでもオーガポンに返さなくてはならない。

 

「うん。ちょっとかけてたけど、僕が寝てる間にカイロスさんが直したよ」

「アンタのカイロス、マジで何者よ……」

 

お面はオーガポンが落としてしまった時に少し、欠けてしまったが、ホワイトが寝ている間にカイロスさんが直してくれたのだ。

ホワイトが鞄から草のお面を取り出した。そのお面は我らが珍虫が夜なべして修復したのか、新品同様に輝いている。

 

「てか、ともっこの親分はどうなったのよ?オーガポンが倒したのはともっこだけなんでしょ?」

「桃のポケモンはルシアスという若者が明治時代に倒して封印したそうじゃ」

 

「『ルシアスか……ククク……忌々しい名前を久しく聞いたな』」

 

その時だった。上からギエピーの声と何かの声が重なったような声が聞こえる。ホワイト達が上を見上げると、ピンク色のオーラに取り憑かれたギエピーが浮いていたのだ。

 

「ギエピー?」

「グルルル!!」

 

だが、そのギエピーを見たコライドンは素早く臨戦態勢に突入し、完全形態に変化した。

 

「いや、お前……ギエピーじゃないね!!ギエピーはもっと下品な言葉を使うもん!!」

「『ほう、この器はギエピーと呼ばれているのか。まあよい、このモモタロウの邪魔はするなよ?』」

 

ギエピー?はモモタロウと名乗り、ギエピーが覚えている技 トリックを使い、ホワイトの持つお面を強奪した。

 

「それはオーガポンの物だよ!!」

『「それは知らんな」』「やろー!!僕の身体であそぶなっピ!!このピーチドンめっピ!!お前は必ず、」『ちっ!!この器、魂の大きさ強すぎだろ!!』

 

だが、モモタロウ?ピーチドン?名前は分からないが、ギエピーの身体を完全には乗っ取れてないようだ。

 

『ちっ!!まあ良い……これは頂く。そして我が配下 イイネイヌ、キチキギス、マシマシラを蘇生させよう』

 

そしてピーチドン?はともっこプラザの方へ飛んでいった。

 

「姉ちゃん、ホワイト……あのピーチドン?とモモタロウ?ともっこ様を甦らせるなんて言ったてべ?」

「言ってたわね……てっことは……」

「ともっこが出ちゃうの!?」

 

そしてピーチドンはともっこを蘇生させると言っていた。このままでは不味い、ともっこは目的のためならば平気と人間を殺害するポケモンだ。何としてでも、復活を阻止しなければ為らない。しかも、ともっこは現代のキタカミでは英雄扱いされている。他のスイリョクタウンの人々はともっこをもてなすだろうし、護ろうとするだろう。何としてでも防がなくては!!

 

 

 

ともっこプラザ。

 

「『ほう、追い付いてきたか……』」

 

完全形態のコライドンに跨がり、瞬く間にともっこプラザに到着したホワイト、ゼイユ、スグリの3人。そこにはギエピーに取り憑いた仮称ピーチドンの姿があったのだ。

 

「『このモモタロウの力をみせて』「コライドン!!地震パンチ!!」ぐぅぅひー!!」

 

リンドウ先生の教えその一!!外道は容赦するな。

此処に来るまで、コライドンはギアチェンジを3回積んでおり、圧倒的な加速力で仮称ピーチドンの顔面に地震パンチをねじ込む。だが、ピーチドンはギエピーの肉体を乗っ取っている為に効果抜群にはならない。

 

「『くっ!!ならば邪毒の鎖!!』」←ゆびをふるで出てきた技、多分ピーチドンの専用技。

 

「コライドン!!石破天驚拳!!」

 

ピーチドンは謎の毒々しい鎖を出したが、それはコライドンの石破天驚拳でかきけされ、ピーチドンは石破天驚拳のダメージを受ける。

 

『「おっ己……てか何故、まだ生きているのだ!!てか、なんであの時より幼くなってる!!」』

「?」

 

ピーチドンが訳の分からない事をほざくが、気にしてはいけない。

 

「『貴様のタイプは分かってるぞコライドン!!100年前、貴様はヒスイで大暴れしてたからな!!くらえ、ムーンフォース!!』」

 

ピーチドンはギエピーの技を使い、ムーンフォースを解き放つ。当たればコライドンには4倍ダメージだ。

 

「コライドン!!テレポート!!」

 

その瞬間、コライドンは圧倒的身体能力でその場から消える。コライドンの立っていた場所にはコライドンが踏み込んだ後が残ってる事から、コライドンは思いっきり地面を蹴って消えたのだろう。ビシュン!って空気が震える音も聞こえたし。

 

「「それ、テレポートじゃねぇぇ!!テレポート(物理)!!」」

 

ゼイユとギエピーのツッコミが響くが、コライドンはピーチドンの真後ろに現れる。

 

『「なっ?」』

「連続で爆裂パンチ!!」

 

ピーチドン……もといギエピーの顔面にコライドンの爆裂パンチが突き刺さる。だが、コライドンが右手を引いた瞬間、コライドンの左手の爆裂パンチがギエピーの顔面に突き刺さる!!続いて左手が引いた瞬間に右手の爆裂パンチが突き刺さる!!それは何度も繰り返され、怒涛の爆裂ラッシュが繰り出される。

 

『「ぐっぐ!!まっまもるだ!!」』

 

ピーチドンはまもるを使おうとするが、ラッシュに捕まりまもるを発動できない。

 

「なにをまもるって?人の物とったら泥棒だよ!!」

「アギャッッシャァァアー!!」

 

『「ぐぅぅあ!!」』

 

そしてピーチドン?はギエピーの身体から抜け出した。しかし、その事にホワイト達は誰も気付いてない。

 

「待てっピ!!僕はもう大丈夫だっピ!!ちょっっまてやぁぁぁあ!!」

「アギャッシャァー!!」

 

そして渾身の右ストレート(コメットパンチ)がギエピーの顔面に炸裂し、ギエピーはともっこの社まで吹き飛び、社は粉々に砕け散った。効果は抜群だ!!

 

「よくやったわ、コライドン、ホワイト。誉めてつかわす!!」

「姉ちゃん、確かにそうだけどやりすぎだべ……」

「ギエピー……災難だっピ……」

 

ギエピー、元に戻る。そして奇跡的にオーガポンのお面は無事であり、ホワイトはそれを大事な物入れにしまった。

 

『ぐっ……バカな……これ程の力が!!ルシアスも居ないから、此の世の春が来たと思ったのに!!』

 

すると霊体のピーチドンが現れた。しかし、どういうわけかモザイクがかかっている。

 

『まあ、良い!!あと3年ちょっとは現世に介入出来ないが、我が魔力の最大限の解放を見せてやるわぁぁあ!甦るが良いぃぃぃい!!我が家来達よ!!』

 

ピーチドン?は不思議な力を使い、社が建っていた場所から巨大なピンクの光の柱が立ち上る。光の柱が止むと、そこには3匹のともっこが世に解き放たれた。

 

「ヌンダフル!!」

 

「マキッシャー」

 

「キチキー!!」

 

犬のポケモン、イイネイヌ。猿のポケモン、マシマシラ、雉のポケモン、キチキギス。キタカミの伝承に伝わる伝説のともっこである。

 

そして、ともっこ達はオーガポンに御礼参りをするかのように、山に向かって行った。

 

 




次回!!ともっこ、ヤヴェー奴等を怒らせる。

リンドウ「甦った事を後悔させてやる」

ホワイト&リンドウ「レギュラー(ガチパ)満タンで」
ブルー「オーケー!!粉砕してきなさい」

入学してみたい学校は?

  • オレンジアカデミー
  • グレープアカデミー
  • メレメレ島ポケモンスクール
  • セキエイ学園
  • ブルーベリー学園
  • タマムシ大学(オーキド博士の母校)
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