カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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ブルベリ一般生徒(そこら辺のジムリーダーの本気より強い)終了のお知らせ!!


1時間の惨劇(笑)

テラリウムドームの入口から歩いて30秒の所に有る休憩エリア。そこには生徒達や研究者、パートナーのポケモン達が休憩できる机や椅子等が備えられている。

椅子や机は兎も角、休憩エリアやブルベリーグの四天王と戦うスクエアは四角形のキューブが幾つも組合わさった物で作られており、何処か近未来感やVR世界を思わせる。そんな入口の休憩エリアで、ホワイト達はタロからブルベリ学園の事に着いて教わっていた。

 

「ブルベリでは基本的に自動販売機以外では現金もクレジットカードも使いません」

「へー、じゃあ購買とかどうしてるの?」

 

タロ曰くだが、自動販売機以外では現金を使うことが無いそうだ。テラリウムドームの中に備え付けられた自動販売機では回復薬、モンスターボール等を購入できる。しかし、現金を使うのは現状は自販機でしか使わないのだ。

ではどうするのか?それはブルレクと呼ばれる課題をクリアすることで、学園からBPと呼ばれるブルベリで使える仮想マネーを貰えるのだ。それを用いて食堂でご飯を食べたり、購買部で物品を買えたり出来るのだ。

ブルレクは『ポケモンを捕まえる』『バトルで勝つ』『テラリウムドームの野生のポケモンを10匹倒す』などがあり、こなしてBPを貯めるのだ。

 

「食堂もBPに成ったのかい?随分と変わったね。流石に食料は貰えるようにしないと、死ぬよ……いや本当に」

 

スグリが在籍していた頃もBPのシステムは存在しており、当時は購買で一部のわざマシンや技レコードとの交換だけであった。しかし、今では極論を言えば生徒の生き死に関わる食堂のご飯にさえも関わるようになったのだ。

 

「研究所としては優秀みたいだな」

 

テラリウムドーム、そしてブルレクをこなして貰えるBP。それらを客観的に見てリンドウはため息を吐き出してそう告げた。

そう、テラリウムドームとブルレク……そして生徒に報酬として支払われるBPは研究所としては合理的に出来たシステムなのだ。ブルベリ学園は生徒達にブルレクを頼み、それで研究データを大量に集める。そして生徒はブルレクを頑張り、学校生活を楽しい物にするためにBPを貯めて食堂で美味しい料理を食べたり……強い技レコードや進化アイテムをゲットする。

 

「だが、学校としてはどうだろうな」

 

ブルベリはバトル専門校。それ以外は捨て去った最新鋭の学舎。それは果たして学校と言えるのだろうか?スグリが在籍していた3年前の段階でもバトル専門であり、数学や家庭科(と言うかサバイバル)等々の生きるための授業は先ず無いのだ。思春期に色んな経験をさせて人生の実りを増やして文化的な知識を授ける、美術や技術に音楽と言った授業も行われて無いのだから。

 

「ねえ、タロちゃん。ブルベリの授業はどんな感じ?

メレメレ島はね?自然豊かで、その自然を活かしたフィールドワークは勿論!家庭科とか、算数とかさ、色々有るよ!!」

「家庭科と言うか、アレはサバイバルだけどね」

 

ホワイトがメレメレ島ポケモンスクールの楽しさを話したり、それに賛同するが少し訂正も入れるスグリ。この2人の言葉を聞いたタロは少し、下を向いてしまった。

 

「本当に……楽しそうで良いところなんですね。メレメレ島は。

私も最初はメレメレ島ポケモンスクールに通う予定だったんです。でも、私のパパや周りの人がブルベリの方が良いって言って、此方に通うことに成ったんです」

 

そう、タロが複雑に思ってしまった訳はメレメレ島ポケモンスクールに通う予定だったが、父親を含めた周りの人の薦めで最新鋭の学舎であるブルーベリー学園に通うことと成ったのだ。

 

「昔、私が10歳の時にメレメレ島ポケモンスクールの事がテレビで報道されていて、凄く楽しそうだったんです。

ポケモンとトレーナーが一緒に学べて、同じ教室で楽しそうに……笑ってたんです。今のブルベリじゃ考えられないほど、良い所でした」

「何があったの?」

 

タロの何処か悲しそうな声を聞いて、ホワイトはタロの顔を覗き込む。今のブルベリは何が起きているのだろうか?

 

「いえ……大丈夫です」

 

と強く見せるタロ。しかし、タロはその前に小さな声で「助けて……」と囁いた。

 

(大丈夫、助けてって言われたら絶対に助けるよ)

 

タロのSOSを聞いてしまったホワイトは頼まれた場合、或いはタロが限界を迎える前兆を出した時に助ける決意を決めたのだった。そして、ホワイトの意思を理解したスグリも同じく笑みを浮かべる。

 

(まあ、生徒に此処まで追い込ませるんだ。ここの教員はバカか?それとも気付いていて放置してるのか?)

 

タロの囁きは聞こえなかったが、リンドウも教員歴が長くなった為に、タロが何かを抱えていることを理解する。

 

そんな時だった。

 

『今から1時間後にコーストエリアの野外教室で、授業を始めます。希望する生徒は1時間後に、コーストエリアの野外教室に集まってください』

 

と校内放送が流れる。どうやらテラリウムドームでの授業はこうして、放送でお知らせしてくれるようだ。メレメレ島ポケモンスクールのように時間割等が有るわけではなく、参加したい授業に参加する所は大学に近いとも言えるだろう。

 

「そうだ!!皆さんでコーストエリアの授業に出ませんか?」

 

タロはホワイト達を授業に誘った。だが、これがブルベリ学園の生徒30名の地獄とも知らずにだ。

 

 

「じゃあ、お前達……楽しむことは良いが、遅れるなよ?来年からは高校生なんだからな?」

「ホワイトさん、スグリさん。迷ったら電話して下さいね」

「何だろう……嫌な予感が」

『羽目は外すなよ?2人とも』

 

リンドウ、タロ、リコ、そしてリコを守るために出てきた皆の保護者キュレム・オリジンは真っ直ぐ直線距離でコーストエリアの野外教室に向かう。

しかし、ホワイトとスグリは……

 

「じゃあ、僕たちは探索しながら行くね!時間が少なくなったら飛んでいくから」

「俺も楽しもうかな。元とはいえ、通っていた学校がこんなに変わったら楽しまないとね」

 

サバンナエリア~コーストエリアを制限時間1時間で探索しながら、コーストエリアの野外教室に向かうのだ。

 

コライドンに跨がったホワイト、ミライドンに跨がったスグリ、そしてタロとリコと共にお先に野外教室に向かうリンドウ&キュレムは各々別の道を歩きだしながら1時間後の合流を約束して三方向に別れて進み出した。

 

 

サバンナエリア

 

「スグリ!!」

 

「良くも帰ってきたな!!弱虫が!!」

 

スグリがホワイト達と別れて10分後。サバンナエリアを気ままに冒険していた時だった。

かつてのスグリを知るいじめっこがスグリに襲いかかってきた。

 

「へー、久しぶりとも言えば良いかな?」

 

スグリはオオタチを繰り出した!!更にカミツオロチを繰り出した!!

 

「いけ!!カイリュー!!フライゴン!!」

 

いじめっこAはカイリューとフライゴンを繰り出した。

 

「フライゴン!!ステルスロック!!」

 

フライゴンはトレーナーの指示に従い、ステルスロックを繰り出した。これにより、浮いた岩がスグリのパートナー達の周囲に漂い、迂闊に動けばオオタチとカミツオロチはダメージを受けてしまう。

だが、スグリの最も信頼するパートナー オオタチにはこれがある!!

 

「オオタチ。お片付け」

「たちー!!」

 

お片付け。それはステルスロックや毒ビシを片付け、更に自身の素早さと攻撃を上昇させる変化技だ。これにより、ステルスロックは無くなった。

 

「なに!?」

「カミツオロチ。きまぐレーザー」

 

そしてスグリのカミツオロチがリンゴから7つの首を出し、7本のレーザーを放ち……カイリューとフライゴンを瞬く間に倒した。

 

「バカな!?俺がスグリに!?」

「さあ、次は誰が来るのかな?」

 

スグリの後ろにウーラオス、ガオガエンがニヤリと笑みを浮かべて立っていた。

 

 

 

 

 

コーストエリア

 

スグリより一足先にコーストエリアにやって来たホワイト。しかし、その後ろでは……

 

「化物か……」

 

「これが……シンオウの白い悪魔」

 

ホワイトに倒されたトレーナー達が力無く、崩れ落ちていた。

 

「ここのトレーナー達、メレメレ島のトレーナーと違って違和感有るんだよな……あれかな?愛情もって育てて無いからかな?」

 

コライドンから降りて、のんびり歩きながら自販機で購入したアイスクリームを食べるホワイト。そんな時だった。

 

「君、次期シンオウチャンピオンのホワイトだろ?強いんだってね。私はコークン、勝負しないか?」

 

ブルベリ生徒のコークンが勝負を挑んできた!!

 

「良いよ……カメックス!!ARE YOU READY!?」

 

ホワイトはカメックスを繰り出した。だが、そのカメックスは訳有ってエリアゼロで最終進化を迎えた為か、恐竜的要素を持つ……ガメラと化したカメックスだった。

カメックス(エリアゼロの姿)通称 ガメラカメックス。タイプは炎と水。

 

「なっ!?いけ!!エンテイ!!コータス!!」

「カメックス、ハイドロスチーム!!」

 

コークンはエンテイとコータスを繰り出したが、ガメラカメックスは肩部の甲羅が開き、黒い鱗に包まれた2問の砲身が出てきた。その砲身から超高熱の水蒸気の砲撃が、エンテイとコータスに大ダメージを与えた。

しかし、コータスの特性のお陰か日差しが強くなっている。本来なら水タイプの技は弱くなるのだが、ハイドロスチームは反対に日差しが強くなると威力が強まるのだ。

 

威力の高まったハイドロスチームを受けて、エンテイとコータスはWノックアウトと成ってしまった。

 

「なら……プテラだ!!」

 

コークンはプテラを繰り出した。しかし、プテラの眼前にガメラカメックスが迫り、ガメラカメックスの左手に振動のエネルギーが圧縮される。

 

「カメックス!!地震パンチ!!」

「ガメガァァ!!」

「ブデェェェェラ!?」

 

卵技で継承された地震パンチ。レベル1から鍛練してきたその一撃はプテラをワンパンした。

 

 

 

 

 

1時間後

 

「なんとか間に合ったね」

 

ホワイト、コーストエリアの野外教室に到着。

 

「俺も間に合ったよ」

 

スグリ、コーストエリアの野外教室に到着。

 

その代償として、いじめっこ+コークン達は授業に出席できず、心に大きなダメージを負ったのだった。




次回!!カキツバタ(後のシンオウ四天王)登場からの入部!!

入学してみたい学校は?

  • オレンジアカデミー
  • グレープアカデミー
  • メレメレ島ポケモンスクール
  • セキエイ学園
  • ブルーベリー学園
  • タマムシ大学(オーキド博士の母校)
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