「ネモちゃん遅くない?」
リンドウがギエピーと共に調査に乗り出してる頃、ホワイト達は公民館で交流会を行っていた。そこではボタンがパルデアから持ってきたNintendo Switchを使って、全員で大乱闘スマッシュブラザーズで遊んでいた。
しかし、罰ゲームとしてブルーのお金でネモが売店で全員分の飲み物を買いに行った筈なのだが、遅い。ネモが買い出しに行ってから既に30分ほど経っている筈だが、ネモが帰ってこない。
「遅いな。売店まで歩いて1分もかからないんだけどな」
スグリが溜め息を吐きながらそう告げた。飲み物や駄菓子屋が売られている売店……駄菓子屋までは公民館から歩いて1分もかからず、迷うことはほぼ無い。
日が暮れた山は危険がいっぱいだから、スグリは珍しいポケモンに引かれたネモが山に入って遭難したのでは?と心配する。だが、冷静に考えてほしい……ネモはパルデアチャンピオンランク保有者で、めちゃくちゃ強い。キタカミで遭難はあり得ないし、迷子に成っても飛行出来るポケモンで空に飛んで戻ってくるだろう。だとすれば……
「キタカミの強いトレーナーや、リンドウ博士にバトルを挑みに行ったんじゃないかな?」
「ネモちゃんなら有り得るね。日頃からバトル、バトルって言ってるもん!」
しかし、バトルジャンキー ネモのことをよく知るバイオレットとアンナからすれば別の理由だった。ネモはバトルジャンキーであり、キタカミの里では鬼面集を含めた強いトレーナーも多く、彼らにバトルを挑んでいる可能性が高いのだ。
「だとすればキタカミセンターか。ちょっと見てくるよ」
「じゃあ、僕も行こう」
「ホワイトさんが行くなら私も行きますね」
ここまで遅いなら呼びに行くしか有るまい。腕が立ち、キタカミの地理に詳しいスグリとホワイト、同じく2人の事をしるタロが立候補した。
ホワイトの実力は特級だし、スグリはポケモンスケールではホワイトの次に強いし、タロの強さはブルベリ四天王だったから問題はない。
「じゃあ、お願いね。私はここで皆を纏めとくわ」
眠たそうなリーフを抱っこするブルーがそう告げる。ホワイト達はもう個別で動いても大丈夫だし、一応ポケモンの世界では15歳から様々な運転免許(タケシは色々やった)はとれるから問題はない。
「スグリが行くからネリネも行きましょう!!」
「いや、俺達は地理に詳しくないから、お留守番ちゃんまたは近所でネモの探索ちゃんだな」
ネリネも行きたかったが、ペパーに停められた。
パルデア組とブルー、リコとロイがお留守番or近所での探索。そしてホワイト達3人がネモの探索と決まった。
「あれ?こんなに静かだっけ?」
「おかしいな……人気がないな……」
「昼間と比べて随分と静かですね」
公民館の外に出たホワイト、タロ、そして夏油スグリ。今はオモテ祭りのシーズンであり、夜中でも人気はある筈だ。だが、人気は少なく、町には誰もあるいていない。
「いくら娯楽がパチンコ、銭湯、サウナ、イオン位しかないけど……今は祭りシーズンだ」
あまりの静けさに不気味さを感じる3人。そんなときであった、キタカミセンターに向かう道の向こうにネモらしき人影を見てしまう。
「今、ネモさん?」
「うん、ネモだね?」
「多分、ネモさんだね」
ネモがキタカミセンターに向かうなら、ホワイト達もキタカミセンターに向かうだけだ。
だが、この3人は知らない。これからホラゲー真っ青の恐怖体験が待っていることを。
歩いてキタカミセンターに向かうが、不自然と道中で誰ともすれ違わず……本来なら人気でいっぱいの筈なのに、誰もいない。今ではオモテ祭りで沢山の人々が行き来してる筈だが、誰もいない……それどころか祭りの賑わいの声も聞こえてこない。
「あれ?スグリのお爺ちゃんじゃん」
「本当ですね」
「爺ちゃん?」
キタカミセンターへの敷地内に入る鳥居の前、そこではスグリのお爺ちゃん……ユキノシタが立っていたのだ。
「ホワイトくん、タロさん、それにスグリ。こんな所で何をしているのだ?」
「実はかくかくしかじかで」
「そうか……その子は見てないな……」
ユキノシタはネモを見ていないそうだ。だとすると、ネモは途中からライドポケモンに乗り換えて何処かに行ったのだろうか?
「それで、爺ちゃんはなんでここに?」
「ゼイユの好きな焼き蕎麦を買いに来たんだ。あのこも好きな物を食べれば元に戻るかもしれんしな」
ゼイユは焼き蕎麦が大好きだ。特にオモテ祭りの焼き蕎麦は絶品であり、ゼイユはそれが大好きだ。そんなゼイユも好きな焼き蕎麦を食べれば元通りの元気になるのかも知れない……ユキノシタはゼイユの為に焼き蕎麦を買いに来たのだ。
「しかし、屋台に誰も居なくての……今から帰ろうとしてたのだ」
だが、お祭りの屋台に本来なら居る筈の店員は居らず、ユキノシタはこのまま帰ろうと思っていたのだ。
「爺さん、爺さん……お餅はいかが?」
その時だった。キタカミセンターの階段を降りてきたスグリの婆ちゃん……ヒエが現れた。だが、ヒエの瞳は紫色に成っており、紫色のオーラを放ってる。しかも、その両手には紫色のお餅……昼間にリンドウとホワイト、そしてギエピーが食べたお餅が沢山持たれていたのだったのだ。
「婆さん!?何処に行っていた!?」
「お餅をお食べ、キビキビキビィー!!」
その瞬間、ヒエはユキノシタの口を強引に開けて……お餅を押し込んだ。
「むごむご!?」
「キビキビ!!」
指で強引にお餅を押し込んで、ユキノシタの胃に落とされたお餅。
「うぐぐ!?」
「爺ちゃん!?」
ユキノシタは突如として胸を押さえて苦しみだした。世間ではお餅が喉につまり、老人や幼児が窒息してしまう事件が多い。スグリは祖父に最悪の事が起きたのでは?と思ってしまうが、直ぐにユキノシタは元気に成った……だが。
「キビキビ!!キビィー!!」
「爺ちゃん!?」
「スグリのお爺さんがバグった!?」
ゼイユと同じく、キビキビと叫んで謎のダンスを踊り出したのだ。
「と言うことは……もしかしてゼイユ先輩はお餅を食べて可笑しくなった!?」
「てっ事だよね!?爺ちゃんもお餅を食べて可笑しくなったし!!」
お餅を食べる=キビキビと異変が起きる。目の前で起きた事から、そのことを理解したスグリ、タロであったが……皆さん思い出してほしい。2話前、時間軸では昼過ぎ……
「あの……僕、お昼にあのお餅食べたんだけど」
冷や汗たらたら流してホワイトが苦笑いを浮かべた。そう、ホワイトはリンドウとギエピーと共に、今ユキノシタがヒエから食べさせられたお餅を食べてしまったのだ。
「ホワイトさんはなんともないんですか!?」
「いや、なんともないんだけど……」
「古代イッシュ人って肉体が頑丈なの!?いや、リンドウ先生もなんともなかったし……」
どうしてホワイトとリンドウ、あとはギエピーだけ平気なのかは分からない。だが、考える時間はない、何故なら……
「キビキビ!!」
「キビキビ!!」
ユキノシタとヒエはポケモンを出して、ホワイト達に襲いかかってきた。
ユキノシタはアーボック、ヒエはシャンデラを繰り出したのだ。
「爺ちゃん!?婆ちゃん!?どうしたの!?
仕方がない、爺ちゃんと婆ちゃんは凄腕のトレーナーだよ!!気を付けて……へ?」
スグリとゼイユの祖父母は凄腕のトレーナーであり、めちゃくちゃ強いとの事だ。だが、スグリがそう告げた瞬間……
「アギャッシャー!!」
「しゃんでらぁぁあ!?」
コライドン=ドモン・アギャッスの地震パンチがシャンデラの顔面に叩き込まれ、一撃でシャンデラを粉砕した。
「ドリュウ!!」
「アボー!?」
タロのドリュウズが十万馬力をアーボックの腹部に、飛び蹴りを喰らわせるように叩き込み、一撃でアーボックを粉砕した。
「「よし」」
「この2人、人の祖父母を手加減なしで粉砕したよ!?」
ユキノシタとヒエ、ホワイトとタロの手で粉砕された。
「キビキビ……」
「キビキビ……」
倒されたユキノシタとヒエは意気消沈した……だが、キタカミセンターの上から
「「キビキビ!!」」
「「キビキビ!!」」
「キビキビキビキビ!!キータカミカミ!!」
管理人さんを筆頭に、大勢の人々が「キビキビ」と声を出しながら走ってきたのだ。
「うおお!?」
「うわ!?」
「ひっ!?」
それだけではない……
「ヘラグゥゥゥロォオオオ!」
ズガシャァァァン!!と大きな音が響き、へラクロスを古代ウルガモス(チヲハウハネ)のように恐竜的進化を遂げさせて3メートル程に巨大に成ったポケモンが現れたのだ。
「「「なんじゃこりゃぁぁあ!!」」」
ホワイトは咄嗟にポケモン図鑑(XY仕様)を取り出してへラクロス?をスキャンする。すると、データ上ではへラクロスと出てきた。と言うことは……なんからの手段でへラクロスがパワーアップしたのだろう。
だが、へラクロスのメガシンカは別にあるし、だとするとへラクロスがゲンシカイキなどの別のパワーアップを受けたと言うのだ。
オーリム博士曰くだが、古生代ペルム期の酸素濃度はめちゃくちゃ高く、現代より酸素濃度が高かったジュラ紀より酸素濃度が高い。その為に、虫タイプが大きくなりやすいのだ。
ゲンシカイキをしたへラクロス(推定種族値600)+キビキビした町民軍団。その全てを同時に相手する余裕はホワイト達にはない。ならば、やる事は1つだ。
「こうなったら……」
コライドンが完全形態から制限形態に変化し、ホワイトとタロが跨がる。
スグリもミライドンをボールから出して、ミライドンに跨がった。
「逃げるんだよぉおお!!」
そこから全速力で撤退した。
「ネモ居ないわね……」
一方のブルー達。ブルー達は売店の前でネモを探していたが、一向に見つからない。だが、その前に妙な事を目撃したのだ。
「なあ、ボタン。本当に居たの?」
「本当だし!!なんか、見たことがない未確認飛行物体が飛んでたし!!」
ボタンが未確認飛行物体を目撃したのだ。なんでもまるっこく、桃色だったとか。
「ほらほら、喧嘩しない喧嘩しない。あら?ホワイト達が帰って……「ブルーママ!!緊急事態だよ!!緊急事態!!キュレムの使用許可がいる!!今すぐ、アローラのブレイブアサギ号からキュレムを呼ぶよ!!」どうしたのよ?」
コライドンはドリフトブレーク(通称 金田バイクスライドブレーキ)で停まり、ミライドンは急制動で停まった。
「キビキビパニック!!」
「「「キビキビパニック?」」」
「町の人達がバイオハザードみたいに!!」
「「「バイオハザード!?」」」
「爺ちゃんと婆ちゃんもやられたよ。それにゲンシカイキの野生ポケモンまで現れたんだ」
「「「ゲンシカイキ!?」」」
キビキビパニック、バイオハザード、ゲンシカイキ、色んな単語で告げられてブルー達は困惑するが……その時だった。
「皆さん!!あそこ!!」
リコが何かを発見した。売店の上に、何かが飛んでいた。それは桃を反対にしたような、未確認飛行物体であった。
「UFO!?」
「いや……あれはポケモン?」
その瞬間、その未確認飛行物体が2つに割れた。2つは殻のようであり、浮いており、中には桃太郎を人魂にしたような物が入っている……間違いないポケモンだ。
「モモモモワーイ!!」
その瞬間、殻から沢山の餅が解き放たれた。その餅はユキノシタがヒエの手で食べさせられ、身体に異変が出た餅そのものである。
「ぽにおーーん!!」
ホワイトのボールが勝手に開き、オーガポンが岩戸のお面を被って飛び出した。オーガポンはリコとロイ、ブルーに迫ってたお餅を弾き飛ばした。
「あぶな!?」
スグリはお餅を回避し、ホワイトも回避した。タロはお餅が危ない物だと理解してるので、おもいっきり口を閉じて防いだ。しかし……
「おっ、うまいな!!」
「甘くておいしー!!」
「けっこういける!!」
「程よい甘さだし」
「美味です」
上からバイオレット、アンナ、ペパーパイセン、ボタン、ネリネはお餅を食べてしまったのだ。その瞬間……
「「「キビキビ!!」」」
「「「えっ?えぇぇぇぇーーー!!」」」
彼らはキビキビに染まった。
「「キビキビ!!」」
アンナとバイオレットは普通のキビキビ
「きっキビ」
ペパーは恥ずかしいのか、堅苦しいキビキビ。お陰で大胸筋アピールに見える。
「うぉぉおおおおおおおおおお!!キビィー!!キヴィィビィィィブイ!!」
ボタンは超アグレッシブ!!
「スグリィィイィイ!!スキィィィイ!キビビィ!!サインキビビィ!!」
ネリネは何処から持ってきたのか、婚姻届を振りかざしながらキビキビ。
「モモモモワーイ!!フハハハハ!!我が傀儡は集まった!!さあ、鬼よ!!このモモタロウに仮面を寄越せ!!」
「がぁぁおおお!!ポニィィイ!!」
「「その声は…………昔、ギエピーを操っていたピーチドン!?」」
勝ち誇ったように笑う桃色の未確認飛行物体……いや、ピーチドン。だが、そのピーチドンの顔面にコライドンの地震パンチが叩き込まれた。
「ぐぅぅぁあ!!己!!一時撤退だ!!」
ピーチドンは操り人形に変えたペパー達の手を借りて、一時撤退した。
だが、リンドウがホワイトと合流したときには、ブルーはペパーとボタンに追われていたから、その頃には復活したのだろう。
「てっ事があったんだ」
「大変だったな」
ホワイトからの報告を聞いて、リンドウはどことなく納得した。
次回……遂に反撃開始!!
リンドウ「停めれるものなら、停めてみろ!!」
ホワイト「おりゃぁぁぁあ!!」
ピーチドン「こいやぁ!!こちとら、傀儡に変えたパルデアチャンピオン、元ガラルチャンピオン、そして元ガラルチャンピオンから奪った宝石でゲンシカイキさせた強力なポケモン達よ!!仮面を奪うのだ!!」
ミヅキちゃんに冒険してもらいたい地方
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リンドウ先生による魔改造ホウエン
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やっぱり、パルデアっしょ!
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ホワイトくんの魔改造シンオウ
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原点にして頂点 カントー
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メガシンカの聖地カロス
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サトシ率いる魔境アローラ
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ミカンちゃんの居るジョウト
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アメリカン!イッシュ!
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ワイルドエリア!ガラル!