カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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サンゴちゃん、相手が悪かった模様


リコのお婆ちゃん、ダイアナ

シュートシティの最寄り駅。そこに、ワイルドエリアを突っ切ってきたホワイト達が到着したが、残念ながらギエピーは見つからない。

 

「あのギャグポケモン……何処に行ったんだろう?」

「アギャッス」

「いや、コライドン……お前さんが全力投擲したからだろ」

 

ギエピーが見つからないためか、辺りを見回すホワイトとギエピーを投げた張本人であるコライドン。そんなコライドンに対して、フリードの突っ込みが軽く出たが、気にしてはいけない。

だが、近くにギエピーが落下したと思われる後、それもギエピーの形でくっきりと何かが落ちた後が有るために間違いなくギエピーはここに、落下して何処かに移動or連れ去れた可能性が高い。しかし、ギエピーの落下後の側にギエピーの足跡らしきものが残されており、ギエピーは自力で何処かに移動したようだ。

 

「まあ、くそ重たいギエピーを持ち上げられるポケモンや人間は限られているし、自力で移動したのが有力だね」

 

スグリが告げる。確かにギエピーはめちゃくちゃ重たい。例えるなら、滑空中のミライドンがギエピーの重さで落下してしまったり、後輪が重さで沈んでしまって前輪が空回りしたりする程に思いのだ。そんなギエピーを持ち上げて引っ張れるのは極僅かの存在だけだ。人間ではスーパーマサラ人や古代イッシュ王族、超人の皆様(サオリ先生、夏油スグリ)等々の一部位だろう。

 

「でも、足跡は直ぐに消えちゃってますね。落下した後の柔らかい土が足跡として落ちてるけど、数歩歩いて足跡は消えてますね」

 

次にタロが告げる。ギエピーの足跡は数歩位しか残されておらず、恐らくだがこの足跡はギエピーが落下して地面に埋まった後、自力で出てきて……地面の中の柔らかい土が足跡として残っただけだ。数歩歩いてく、その柔らかい土が全部とれてしまい、その後の足取りは分からない。

 

「よし……臭いと振動探査で探そう。この子の出番だ」

 

ホワイトは腰から1つのモンスターボールを手に取った。

しかし、ホワイトの手持ちで臭いでの探索が出来るポケモンが居ただろうか?犬のようなポケモン(ワンパチ、ルガルガンなど)やガチグマ類は嗅覚が凄く発達していると言われている。

 

「ホワイトさん、犬のようなポケモン持ってたっけ?」

「持ってないよ?でもね、嗅覚が凄いパートナーはいるさ!」

 

ロイの疑問に対して笑みを浮かべて答えるホワイト。そう、嗅覚が凄いポケモンは別に犬やガチグマだけではない。現実の動物でも犬やヒグマは勿論だが、魚類も嗅覚が凄いと研究で明らかになっている。シャケは臭いで産まれた川を判断して川を登っていき、サメは一滴の血を百万倍に薄めても判別できると言われている。

 

「ガブリアス!!ARE YOU READY!?スタンバイ!!」

 

ホワイトが軽くボールを投げると、そこから背丈170cm……一般的には小柄なサイズのガブリアスが飛び出した。

ガブリアスは嗅覚が発達しており、現実のサメの嗅覚も凄いし……ガブリアス系列は砂漠や洞窟で生息しており、臭いで獲物を探すことが出来る。

 

「ガブリアス!!地震!!」

「ホワイトさんアウト!!」

 

ホワイトがガブリアスに地震の指示を出す。だが、地震は地面タイプの攻撃技で命中率と威力が非常に優秀な技であり、とあるホウエンチャンピオンとその義息はパンチとして使っているが。

 

「だいじょーぶ、リコちゃん。僕のガブリアス、地震だけで5パターン有るから」

 

ホワイトのガブリアスは地震たけで5つの使い分けが出来る。

先ずは普通の地震としての広範囲攻撃、一般的な地震と言えばこの地震である。

2つ目、我らが地震パンチである。

3つ目、防御の地震……別名アサルトアーマーである。

4つ目、超高速移動の地震、原理は地震による振動操作での振動爆発を応用した超高速移動……別名クイックブーストorアサルトブーストである。

そして5つ目、これは振動による超音波や音を用いた探査であり、現実では超音波を使ってコウモリが、音の反響を使ってウマや訓練すれば人間も可能だと言われている。

ホワイトが今、ガブリアスに指示したのは5つ目だ。その地震をガブリアスが使った瞬間……超弱く……辺りに軽い音が出るような微弱な震えが空気を震わせる。

 

「…………えっ?今、揺れた?何も起きなかったよね?」

 

ロイが首を傾げる。そう、5つ目の地震は全く揺れを感じず、普通の人は何が起きたのか全く分からないのだ。

 

「グオン!!」

「さっすがガブリアス!!皆、ギエピー見つけたって、あと年配の女の人も見つけたってさ!!もしかしたらリコのお婆ちゃんかもね!!」

 

だが、ガブリアスはその振動による探索と優れた嗅覚で、直ぐにギエピーと年配の女性が近くにいることを理解して、ホワイト達に伝える。

 

「よし、それじゃあ……しゅっぱーつ!!」

 

ガブリアスを先頭に、ホワイト達はガブリアスの案内で道を進みだした。進むこと5分ほど、とある古城の前に辿り着いたが、その門は石の門で閉ざされており、開きそうにない。

 

「閉まってるね……ここであってるの?」

「あってるはずだよ?ガブリアスだって、ここからギエピーの臭いと女性の影を地震探知で見たってさ」

 

だが、ガブリアスの嗅覚と地震探知が正しければ間違いなく、ここにギエピーと年配の女性が居る筈なのだ。と、その時だった。

 

「ワォォォォォン!!」

 

遠吠えが聞こえ、神速で古城の屋上からウインディが疾走してきて、ガブリアスに襲いかかる。完全に先制を許してる状態であり、本来なら防ぐことは不可能だ。しかし……

 

「ガブリアス!!地震!!クイックブースト!!」

 

その瞬間、パンっと破裂音が響いた。その瞬間、ガブリアスの姿が瞬間移動したようにウインディの視界から消えた。

 

再びパンと破裂音が響く。その瞬間、神速……いやガブリアスの素早さ種族値を考えるとそれ以上の速度で、ガブリアスが側面からウインディに襲いかかり、ウインディが反応するより早く、ウインディを城壁に押さえ付けて拘束してしまった。

 

「はやい……てか、地震にそんな使い方あり!?」

「ありありだよ」

 

「参ったね、ちょっと試すつもりが……実力は本物みたいだね。流石は灰色の英雄だよ」

 

と新たな声が響く。その瞬間、石の門……いやポケモンのイシヘンジンが動いて扉が開いた。そこから、一足お先に到着していたギエピー、そして何処かリコと似た老婆が現れた。その老婆は年齢の割には現役バリバリと考えられ、背筋もしっかりと伸びてるし……体力の衰えも感じられない。

 

「お婆ちゃん!!」

「やあ、リコ。よく来たね」

 

その老婆こそ、今回の目的であったダイアナであった。

 

 

 

「しかし、大変だったね……このピッピから話は聞いたけど、テラパゴスが目覚めるし、おっぱいオバケに狙われたんだってね」

「「「おっぱいオバケ?」」」

「ブライアのことだっピ」

「「「あいつか」」」

 

ダイアナはギエピーがホワイト達を待っている間に、テラパゴスが目覚めたこと、目覚めたテラパゴスがブライア博士に囚われたこと、そして元に戻してリコのパートナーになったこと。リコがエクスプローラーズに狙われていることを話してくれたようだ。

 

「ここまで疲れたろう……ご飯にしようか」

 

ワイルドエリアを突っ切ってきたこともあり、ホワイト達はお腹が空いている。そんな彼等のために、ブライアは食事を用意してくれた……その食事は

 

「こんなのしかないけどね」

 

缶詰であった。スイートコーンの缶詰、コンビーフの缶詰、乾パンの缶詰、ぜーんぶ缶詰、デザートも缶詰、缶詰しかない。

 

「御馳走さまだっピ!!」

 

なんという事でしょう……リコ達が手をつける前に、ギエピーが全部食べてしまったのでした。

 

「「なに、お前1人で食べとんじゃぁぁぁあ!!」」

「ギョエピィィィイ!!」

 

そんなギエピーに、スグリとフリードのアッパーが炸裂した。

 

「仕方ありませんね。一応、非常食持ってきたから、これを食べましょう」

「ありがとう、タロ」

「タロってギエピーと違って頼りになるな!!」

 

タロはポーチから非常食を取り出してくれて、それをリコとロイに渡してくれた。これで一先ず、リコとロイのお腹は大丈夫だろう。

 

 

 

その時だった……

 

ズガシャァァァァン!!と大きな音が響いた。

 

「まさか……侵入者かい!?」

 

ダイアナが叫び、辺りを警戒する。その時だった……

 

壁が吹き飛び、その壁の周辺が煙に包まれる。間違いなく、何かが起きた。フリードとダイアナはリコとロイを後ろに下げて、ホワイトとスグリ、タロがモンスターボールを構えて準備を行う。

 

「コイツ……化物!!ホワイトだけじゃなかったのかよ!!オニヤバイ!!」

「サンゴ、お前やスピネルが好き勝手にするからエクスプローラーズが悪名高い集団だと思われるんだ。だが、これは……これ程とは!!」

 

煙が晴れると、そこには一撃で戦闘不能にされたのか、倒れたキョジオーン。キョジオーンの側には大男(後のクラスメートであるオニキス)とサトシのピカチュウと声が似ている少女 サンゴ、そしてサンゴのパートナーであるオニゴーリである。

 

「オニゴーリ!自爆!!」

 

サンゴは最後の手段なのか、奥の手としてオニゴーリに自爆を命じる。だが、その瞬間……ドラゴンクローだと思われる龍気を帯びた斬撃が地震エネルギーと共に飛んで……オニゴーリに大ダメージを与え、オニゴーリを怯ませて自爆を防ぐ。

 

その瞬間……煙が一気に吹き飛び、口から青い炎を出しているメガリザードンXが飛び出した。

 

「「「あのメガリザードンは!?まさか!?」」」

 

その瞬間、メガリザードンXの右腕に地震エネルギーが瞬時に集まり一点集中される。

 

「「「あの地震パンチはまさか!?」」」

 

「レウス!!地震!!」

 

めっっっっっちゃくちゃ聞き覚えのあるホワイトの保護者の声が響き、メガリザードンの地震パンチがオニゴーリの顔面に炸裂した。地震パンチとして打ち込まれた地震エネルギーは一点集中され、オニゴーリに絶大なダメージを与えて、そのままオニゴーリを吹き飛ばし……文字通りKOにしてしまった。

 

「あわわわわわ…………」

 

あまりの格の違いに、サンゴちゃんは脚がガクガク震えてしまい、その場に座り込んでしまった。

 

「やれやれ、出張でガラルに来てみれば怪しげな集団が居るわ。声をかけてみれば襲いかかってきたから、正当防衛したらこの様か……全く、ついてないな」

 

穴が空いた壁を通り抜け、その人物が現れた。

 

「リンドウパパ!?」

「「リンドウ先生!?」」

 

出張でガラルに偶然にも来ていたリンドウであった。

 

「よっ、お前達奇遇だな」

「なんでリンドウパパいんの?」

「出張。ガラルも将来的に、ポケモンスクール作りたいんだってよ、それで来たんだ。で、来たら、怪しげな集団が居たから声をかけてみたら、この有り様さ」

 

 

なお、壊れた壁の向こう側では

 

「岩テラスのボスゴドラの諸刃の頭突きからのゼロ距離メテオビームは無しでしょ……がく」

 

理不尽ボスゴドラにワンパン+ゼロ距離メテオビームで粉砕された、老紳士のハンベルさんとそのパートナーのヨノワールが倒れていた。

 

 

 

 

「お腹空いてるか?シュートシティに旨いステーキ屋さんが有るらしい。ダンデから旨いって聞いててな……行こうぜ?奢るよ」

「「「やったー!!」」」

「ただし、ギエピー。お前は自腹だ」

「なんでだっピ!?」

 

その後、リンドウの奢りでステーキを食べたホワイト達であった。




次回、ダイアナの婆さんの加入。

ダイアナ「ルシアスの痕跡は殆ど残されていない。でもシンオウなら残されていて、カンナギの博物館に浪人としてのルシアスの記述が残っているんだ。
それに……ルシアスの手記にホワイトってトレーナーの事が記されている。ホワイトはデタラメに強いミロカロス、理不尽なイーブイ、喋る珍虫カイロス、小柄なガブリアス、コライドンというモトトカゲの変わったリージョンフォーム、手品を使うマスカーニャ等々を使っているそうだ」
スグリ「十中十中で君だろ」


リコとロイ、アニメでグレープアカデミー行くけど……此処でのテラスタル研修どうする?当たり前だけど、ホワイト達+ギエピーも降臨

  • アカデミーで。パルデア、魔境に染まる
  • メレメレ島で。リンドウブートキャンプ
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