カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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大誤算!!


21時限目

アセロラ、ブラック、セレナ+レッド(ギエピー?知らんな)の歓迎会が終ってから数日後。

 

リンドウとブルーは自分の生徒達を連れて、校長室にやって来ていた。校長室にはオーキド校長とククイ博士が彼等を待っており、机の上にはケースに仕舞われたポケモンの卵が2つ置かれていた。

1つはサトシがブルーと共にオーキド研究所から持ってきた赤いポケモンの卵。そして、もう1つがアローラリーグ本部の予定地であるララキナマウンテンでククイ博士が見付けてきた卵だ。

 

「お前達にはこのポケモンの卵を1つ、育てて欲しい。勿論、産まれた子供はお前達誰かのパートナーと成るんだ。さてと…誰が育てるんだ?」

 

このポケモンの卵だが、ククイ博士とオーキド校長はどのポケモンが産まれるのかを知っている。知らないのはリンドウとブルー、そして子供達だけだ。

 

今回、サトシ達が行う授業は卵の観察であり、卵の日々を観察する授業なのだ。

 

「とは言え…もう、誰がやるのか、お前達は決まってるようだな」

 

リンドウが笑みを浮かべながらそう言うと、サトシ達は1人の生徒を見つめる。その生徒とはリーリエの事だ。リーリエはポケモンに触ることが出来ず、この中で唯一パートナーが居ない。

一応、人間に化けたラティアスなら触ることが出来るが…普通のポケモンは勿論、元の姿に戻ったラティアスには触ることが出来ない。触ってしまうと、見事に気絶してしまうのだ。

 

「えっ?私ですか?」

「「「当然!!」」」

 

サトシ…ピカチュウ、ゲッコウガ、モクロー、リザードン、ラティアス。

 

セレナ…テールナー、ヤンチャム、ニンフィア。

 

カキ…バクガメス。

 

マオ…アマカジ。

 

マーマネ…トゲデマル。

 

スイレン…アシマリ。

 

ブラック…レシラム、ダイケンキ、タブンネ。

 

アセロラ…ミミッキュ、フワライド、???(草・ゴースト)、???(ゴースト・ドラゴン)。

 

見事に生徒達でリーリエ以外はパートナーが最低一匹居ており、リーリエは居ない。ならば、リーリエがやるべきだろう。

 

「それに…人に変身したラティアスに触れたなら、卵もいけるでしょ?何時かトレーナーに成るんだから…」

 

ブルーもそう言う。確かに卵から触れていれば、その卵から孵化する子供には触れるように成るかも知れない。

 

「はっはい!やってみます!!」

 

リーリエは力強く頷き、白い方の卵に触れる。どくんどくんと卵が鼓動しているのを感じており、間違いなく卵が生きている事をリーリエに告げている。

それに…リーリエは卵とは言え、ポケモン(卵)に触ることが出来たのだ。

 

「さっ…触れた」

 

久しく生きたポケモンに触れた為か、リーリエの表情は嬉しそうだ。

 

「では…リンドウ君のクラスには、その白い卵を頼むよ。私はサトシとブルー君が持ってきてくれた、この赤い卵を育てるよ」

 

オーキド校長はそう言うと、赤色の方の卵を優しく抱き抱える。

 

「それとリンドウ君。君に来客だ」

「来客?」

 

リンドウに来客…その事を言われ、リンドウ本人は兎も角…サトシ達も首を傾げる。それにさっきから珍しくオーキド校長が駄洒落の1つも言わないのだ。

その来客と何か関係が有るのかも知れないし、関係が無いかも知れない。そして、オーキド校長はゴホンっと咳払いを行った。

 

「かなり重大な話だ。午後の授業はブルー君、そしてサオリ先生に任せる。

君は私とククイ博士と共に、来客と会談だ」

 

授業を行えない程の大事な来客とその来客との会談。サトシ達が心配しそうな顔でリンドウを見詰める。すると、校長室の扉が叩かれて3人の人物が入ってきた。

その人物は15歳程の少女、そしてサトシも良く知る超有名人が2人も入ってきたのだ。

 

「師匠!ダイゴに頼まれて、やって来たよ!」

「やぁ、僕の方がカッコいいけど、僕よりも強いリンドウ君」

「トレビアーン!リンドウ君、元気だったかい?君の先輩である私が遥々やって来た!」

 

15歳程の少女はリンドウの弟子1号であり、ドラゴンタイプや化石ポケモンの使い手であるヒガナ。ヒガナだけなら、旅行の序にリンドウに会いに来たで済むが…残りの2人が問題だったのだ。

 

「ダイゴ!?それにミクリ…なんで此処に!?」

 

ホウエンリーグ 現チャンピオンであり、大企業デボンコーポレーション社長 ツワブキ・ダイゴ。

ホウエンリーグ 前々チャンピオンであり、ポケモンパフォーマー(ポケモンコンテストやトライポカロン)の頂点に君臨する優雅な水使い ミクリである。

 

「彼女はヒガナ。リンドウ君がチャンピオン時代に弟子にした凄腕の少女だ。将来の四天王候補とも言われてるよ。

彼はツワブキ・ダイゴ氏。ホウエンリーグの現チャンピオンであり、リンドウ君の次にチャンピオンに成った人だ。

最後にミクリ氏。彼はリンドウ君の前のホウエンリーグのチャンピオンであり、その前はジムリーダーだった。今はポケモンコーディネーターの頂点、コンテストマスターと呼ばれており、日夜…ポケモンコンテストのメジャー化の為に活躍している」

 

サトシ達にヒガナ、ダイゴ、ミクリを紹介するオーキド校長。勿論、サトシとセレナ、ブラックはダイゴとミクリを知っているが…テレビを見ない限りはダイゴとミクリの事を知れないカキ達は大きな声で驚いた。

 

「「「えっぇぇええええ!?」」」

「宜しく。ふむ、リンドウ君の教え子達は皆、面構えが良いな。

さてと…リンドウ君。単刀直入に此方の用件を告げよう…僕は家業であるデボングループを継がなければ成らない。チャンピオンが負けることなくチャンピオンを辞任する際はポケモンリーグの規定により、そのリーグで殿堂入りしたトレーナーにチャンピオンの座を譲る事が出来る。よって、君にチャンピオンの座を返上する」

 

――デスヨネー…遂に来てしまったか。

 

そう…チャンピオンが辞任する際は殿堂入りしたトレーナーを後任者として選ぶ事が出来るのだ。

 

リンドウはミクリとの戦いで勝ち、彼からチャンピオンの座を譲られて殿堂入りした。その後は無敗を貫き、チャンピオンの座を辞任して…リンドウは後任者にミクリを選んだのだ。

その後…ミクリはダイゴに敗北し、彼の夢であったポケモンコンテストの普及に努めることに成るのだった。

 

「「「チャンピオン!?」」」

「そろそろ…場所を応接間に変えようか」

 

ククイ博士がそう言い、ククイ博士はリンドウとオーキド校長、そして来客である3人を連れて応接間に向かった。

 

残されたサトシ達だが…

 

「どうしよう!先生がホウエンに帰っちゃう!」

「落ち着け!未だ決まった訳じゃない」

 

慌てるリーリエに宥めるカキ。

 

「大丈夫大丈夫!リンドウはこの学校を辞めないわよ。仮に、彼がチャンピオンに戻ってもね」

 

ブルーは胸を張り、サトシ達を安心させるように言う。

 

「彼…絶対に物事を投げ出さない人だから。まあ…チャンピオン辞任は例外だけどね」

 

幼馴染みだからこそ、リンドウの事を良く知るブルーであった。

 

 

応接間。

 

「何時かは来るかもと思っていたが…」

 

応接間でククイ博士、リンドウ、オーキド校長はヒガナ、ダイゴ、ミクリと向かい合うようにソファーに座っていた。

 

「ホウエンチャンピオンのダイゴ。リンドウは今のアローラには必要不可欠な人材だ。アローラリーグの開設、いやその後に選抜されるジムリーダーの教育…俺ではなく、リンドウじゃないと出来ない事なんだ」

「ククイ博士。それは御安心下さい。リンドウ君にはこの学舎の教職員を辞める必要は一切有りません。今は通信技術等の発達で、遠方に居てもチャンピオンの仕事を続ける事が出来ます。

確かにチャンピオン防衛戦、リーグシーズンの開会式等…ホウエンで無ければ出来ない仕事も有ります。ですが、それ以外は自由に過ごしてもらっても構いません」

 

確かに今はチャンピオンはリンドウが現役だった頃と比べて随分と自由に動ける。それはシンオウ地方のチャンピオンであるシロナを見れば分かるだろう。

リンドウがチャンピオンだった頃はチャンピオンの業務をしながら、高専の学業や研修等も行っていた。今よりチャンピオンが自由に動けず…彼はハードワークで過労で倒れかけた事も有る。

 

「これはホウエンリーグの委員長も君の自由を尊重すると言っていた。

それに君は引退会見の時…何かが有れば何時でも呼んでくれと言っていたよね?」

 

どや!とダイゴは言い、当時の引退会見の写真を出してきた。

 

「わかった…それに、ホウエンは俺の第二の故郷でも有るしな。でもなダイゴ、俺は第三の故郷であるアローラを離れるつもりは無い。

ポケモンスクールの教師も辞めるつもりは無い」

「勿論。君の意思は尊重する…それが、ホウエン四天王とリーグ委員長、そして僕の意思だ。

あっ!四日後、防衛戦だから宜しく!」

「それ…先に言えー!!てか、1週間位…頑張れよ!御曹司!!」

 

リンドウは後に語る。「あの時、応接間で叫んだのは間違いじゃない」と。

 

 

 

後日、サイユウシティ。ホウエンリーグの本拠地であり、何処から見ても首里城を模した施設。そこの控え室で、リンドウはオーキド校長と画面越しで話していた。

 

「それじゃあ、校長。俺がチャンピオンの仕事をする時はモスラとバンチョーを頼みます」

『うむ!テレビ越しとは言え、応援してルンパッパ!』

 

チャンピオンに復帰したリンドウはホウエン地方に有る、サイユウシティに来ていた。今の彼は青紫のコートを着ており、アローラとは衣類が異なる。

画面の向こう側には、オーキド校長と共にウルガモスとバンギラスが映っているが、リンドウの腰にはモンスターボールが6つフルでセットされていた。

 

アローラの教員ではなく、ホウエンチャンピオンとしての手持ちを連れて…挑戦者を倒す。

 

「すごーい!見てよスイレン!この雑誌、美味しそうなご飯が沢山!」

「ホウエンって水ポケモンが豊富なんだ!」

 

だが、控え室にはリンドウの他にジャンケンで勝利し…少数校外学習(ホウエン旅行)の権利を得たスイレン、マオ、そしてリンドウの同居人であるブルーとブラックそしてアセロラだ。

 

「お前達な…遠足じゃないんだぞ?…時間か」

「「「えっ!?もう?」」」

 

もうすぐ防衛戦。だが、随分とリンドウはリラックスしている。

 

「所で…君達はリンドウの本気を知りたい?今日、分かるよ」

 

ブルーは意味深にそう言った。

 

 

 

 

 

その日のチャレンジャーは浮かれていた…それもそうだろう。何故か、四天王は戦わずに先に進めと言うし、元チャンピオンのダイゴはチャレンジャーと戦う前にチャンピオンを引退した。

 

「ついてる!これは…俺がチャンピオンになる時代なんだ!」

 

だが、先にはダイゴよりも強い…歴代最強のチャンピオンが控えている事を彼は未だ知らない。

 

30分後…

 

「クロマル…影分身。相手を翻弄しろ、そこでイカサマだ」

 

――なんなんだ…なんなんだ!?このチャンピオンは!?

 

チャレンジャーは焦っていた。何故なら、たった一匹のポケモンだけで手持ちを3体倒されたのだ。

 

クロマルと呼ばれたミカルゲは影分身で自身の分身を幾度もつくり、相手を翻弄。その上、的確にチャンピオン…リンドウの指示に従って相手を倒していく。

 

「みょーん」

 

イカサマが炸裂し、チャレンジャーの四体目のポケモン…ウインディは倒れた。

 

クロマルはリンドウがイッシュ地方で捕まえたポケモンだ。とは言え、普段はオーキド研究所の抑止力の為にオーキド研究所に預けてる一匹である。

 

「くそう!!いけ!!ボーマンダ!!」

 

チャレンジャーはボーマンダを繰り出した。

 

「クロマル、バトンタッチ」

 

クロマルはリンドウの手持ちに戻っていき、リンドウはボスゴドラを繰り出した。

 

「ボス、諸刃の頭突き」

 

ボスと呼ばれたボスゴドラは地面を蹴り、バトルフィールドの床を凹ませ、圧倒的な加速で…全力でボーマンダに突撃し…勢いは停まらず、ボーマンダを壁に叩き付けた。

 

「ボス、ゼロ距離で冷凍ビーム!!」

 

諸刃の頭突きを受け、更にゼロ距離射撃で冷凍ビームを受けるボーマンダ。その一撃を受けて、ボーマンダは倒れた。

 

「ボス。すまないが、戻ってくれ。

さてと…今から改めて教えようか…このホウエンで、誰が一番強いのかを改めて教えてやる!」

 

次、リンドウはリザードン…レウスを繰り出した。勿論、ホウエンでは鞍を着ける必要が無いので鞍は外されている。

 

すると…レウスは眩い光を放ち、黒い体色で青い炎を吐き出すメガリザードンXにメガ進化した。

 

「お前だけが頼りだ!!」

 

チャレンジャーはドサイドンを繰り出した。確かに岩タイプのドサイドンならば、炎タイプのメガリザードンとも有利に戦えるだろう。

 

だが、ドサイドンが気付いた時には…レウスはドサイドンの目の前に移動しており、レウスは右の拳を握っている。

 

「ストーンエッ「遅い!!レウス…じしんだ!!」」

 

じしん…地面タイプの技で、文字通り地震を起こす大技だ。

だが、レウスのじしんは厳密にはじしん?であり、普通のじしんではない。

 

レウスの右腕に地震を起こす震動エネルギーが目に見える程に集まる。本来ならば、この震動エネルギーを解放して地震を起こすのだ。

だが、あろうことか…レウスはその震動エネルギーを圧縮して…パンチとして繰り出したのだ。そう…レウスのじしんとはじしんを応用し、じしんパンチとして繰り出す必殺技である。

 

「ドサイッッ!!」

 

じしんパンチとして解き放たれたじしん。それはゼロ距離でドサイドンにダイレクトに震動が伝わり、ドサイドンに大ダメージを与える。

更にレウスは物理特化に鍛えられたリザードン、そしてメガリザードンXに成るとリザードンは物理特化に強化される。

 

最強の近接格闘能力を持つメガリザードンXのゼロ距離じしん。その直撃を受けたドサイドンは吹き飛び、壁に衝突して、壁は大きく亀裂が入った。

 

「勝者チャンピオンリンドウ!!」

「リンドウ…リンドウ?……えっ!?ダイゴの前にチャンピオンをしてた、無敗のチャンピオン!?」

 

チャレンジャー…ようやくチャンピオンの正体を知る。

 

 

 

その頃の教え子。

 

「モフモフ!」

「ウルガモス…リンドウ先生が仕事でホウエンに居るからって寂しいのは分かるけど…リーリエが怖がってるから」

 

モスラ、やることが無いのでリーリエの持つ卵に被い被さる。

 

「ひっ!?」

「モフ?ウル?」

 

だが、モスラは知らない。この特性のお陰でリーリエの持つ卵が早く産まれることを。

 

 

 

その頃のオーキド研究所

 

「リンドウ!!早く…早くボスゴドラとミカルゲを送り返してくれんか!!サンダーとファイヤーが謀反を起こした!!」

「ダネフシ~!!」

 

オーキド研究所、今日も魔境であり…オーキド博士と助手のケンジ君は今日も胃薬を飲む。




次回!サトシの島めぐりの始まり…その一。

リンドウ「サトシ、大試練は良いが…島めぐりで主ポケモンと戦う際はゲッコウガとリザードンは最後の奥の手な?
当分はモクローとラティアス(レベルは低い為)で頑張り、時点でピカチュウだ」

そして…サオリ先生に続く、公式CMキャラが登場!?

剣盾リストラ勢で、サトシの手持ち(新規)に欲しいアンケートを取ります。場合によっては全部採用するかも

  • 準伝説のラティアスたん(アルトマーレ)
  • 600属の卵をグリーンから貰う
  • 吸血強化の元凶 マッシブーン!!
  • あの赤ちゃんロコン貰えば?
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