サトシが無事に試練を終えて、ノーマルZを手に入れ、そしてぬしグースとデカグースにヤングースの力でラッタ達がメレメレ島から追い出された翌日。
リンドウとブルーは職員室で朝礼の準備を行っていた。
彼等の周りには同じく朝礼や授業の準備を行うサオリ先生やケイネ先生、そして他のクラスを受け持つ先生やサオリ先生のようにクラスを持たないが専門課目を受け持つ先生は授業の準備を行っていた。
とは言え、ポケモンスクールの教員は其処まで多くない。リンドウ等の常勤講師が10名程、ブルーのように非常勤講師が数名程で…十数名程しか居ない。となると、スクール全体のクラスの数も其処までは多くないのだ。
「リンドウ君、ブルーさん。卵の調子はどうなの?オーキド校長が見ている卵は未々かかるみたいだけど」
ふと、リンドウの近くの作業をしていたサオリ先生が2人に問う。卵とは勿論、ラナキラマウンテンで発見された卵だ。現在、その卵はリーリエが面倒を見ており、卵の観察という題目でリンドウのクラスの課題と成っている。
「この前見たときは…ゴロゴロと動いていたな。産まれるまでもう直ぐって所ですかね」
ゲームと違い、ポケモンの卵が孵化するのは時間が掛かる。ゲームでは自転車に乗って廃人ロードと呼ばれる育てやor預かりやの前に有る長い道を往復すれば直ぐに産まれるが、現実は大きく異なる。
アニポケの要因が有るこの世界では実際の卵が孵るように、長い時間がかかるのだ。
「随分と早いな?」
だが、リーリエの卵はもうすぐ産まれそうなのだ。これにはリンドウと同じく朝礼の準備を行っていたケイネ先生も驚いた。
当然だが、オーキド校長が面倒を見ている卵は「未々時間がかかりそう」だ。それに比べてリーリエの卵は「もうすぐ産まれそう」だ。随分と違いが出たものだ。
「サトシから聞いたんだが…俺達が防衛戦でホウエンに行ってる間、モスラがリーリエの卵を良く暖めていたらしい。
モスラ…ウルガモスの特性は炎の体だ。触れた敵を火傷状態にする他に、卵を早く孵す効果も有る。もしかすれば、それで早く産まれるように成ったかも知れないな」
「あっ!それ、聞いた事が有るわよ!イッシュ地方では多くの卵とウルガモスを連れたトレーナーも居るって聞くわ」
ウルガモスやファイアローのように炎の体を持つポケモン達が側に居れば、卵が早く産まれる。その為か、先程ブルーが言った通りに、イッシュ地方ではウルガモスを連れたトレーナーが沢山の卵を抱えて旅している珍現象も有るのだ。
そしてリーリエが預かる卵の事は学校中が注目しており、サオリ先生もケイネ先生も皆が注目している。とは言え、ククイ博士とオーキド校長はなんの卵なのかを知っているが。
一方その頃、教室ではリーリエを含めた生徒達が1つの机を囲っていた。その机の上にはリーリエが預かっている卵が置かれており、その卵の上には黄色い羽を持つウルガモスが卵を暖めていた。
「どうして…ウルガモスというポケモンは卵を好んで温めるんだ?」
「俺が聞きたいよ…」
このウルガモスはブラックのウルガモスであり、試しにブラック達がテレビ電話でアララギ博士に卵を見せた所…モフガモス(イッシュ産のウルガモスの通称、イッシュでは良くトレーナーと共にウルガモスが卵を暖める)の本能を刺激されたブラックの色違いウルガモスがアローラにやって来たのだ。
「モフ?モフモフ!!」
突如、ウルガモスは飛んでレシラムの頭に移動する。すると、リーリエの卵が光だしたのだ。
「うぉ!?」
「卵が光った!?」
「これは…なっなんだ!?」
各々の反応を見せるサトシ達。すると、卵が割れて真っ白な毛並みを持つロコンが産まれたのだ。
だが、カントー等で産まれるロコンではなく、アローラでのロコンだ。毛並みは白く、生息地であるラナキラマウンテンでの雪山での保護色の役割をしている。
「コーン?」
生れたてのロコン…その誕生を目にして、サトシ達は感動する。すると、そこに
「アローラ!席に着いてくれ!朝礼を始め……マジか」
「アローラ!…のは!?卵から白いロコンが産まれてるじゃない!?新色の色違い!?」
いえ、ブルーお姉さん。リージョンフォームです。
リンドウとブルーが朝礼を行う為にやって来た。少し遅く、卵の誕生には出会えなかったが、無事に卵が孵って何よりである。
「はい!無事にシロンが産まれました!」
リーリエは産まれたばかりのロコンの事をシロンと言った。
「「「シロン?」」」
「はい…白くてコロコロと転がるので、シロンです」
どうやら、リーリエは卵の頃からロコンの事をシロンと呼んでいたようだ。
「成る程な…ほい」
リンドウはポケットから空のモンスターボールを取り出して、リーリエに手渡した。
「モンスターボールに入れたポケモンは、法律が守ってくれる。それに、この子もリーリエの手持ちに成りたそうにしてるぞ?」
シロンは尻尾を振りながら、リーリエを見つめる。シロンはリーリエのポケモンに成りたいようだ。
「はい!行け!モンスターボール!!」
リーリエはモンスターボールをシロン目掛けて投げる。だが、ボールは明後日の方向に向けて飛んで行き、先ずはリンドウの顔面に当たる。
「ごは!?」
次にボールはブラックの頭に直撃する。
「いて!?」
そしてブラックの頭でバウンドしたボールは、落下の運動エネルギーで加速していき、サトシの能天に直撃した。
「ひでぶ!?」
まさかのピタゴラススイッチのように動いたモンスターボール。そのボールはようやく運動エネルギーが無くなり、教室の床をコロコロと転がる。
そしてシロンは自分の意思でボールに触れて、リーリエの手持ちに成ったのだった。
この日、リーリエとシロンは互いに運命に出会った。
次回!リンドウ先生、色んなクラスを巡る。
ケイネ先生のクラスには何処から見ても、あの作品とあの作品の子供達とあばれる君が居て、サオリ先生の体育が炸裂する!?
ケイネ先生のクラス
「マスタースパーク!」パートナー ムウマ
「夢想封印!!」パートナー メラルバ
「あたいったら、最強だい!」パートナー タマザラシ
「いっけーー!ヒポグリフ!」パートナー ワシボン
「あばれる君です!!」パートナー ドロバンコ
「ちょむすけ!エクスプロージョン!!」パートナー ニャビー
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