カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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サトシ…入学!!


3限目

社宅であるログハウスからポケモンスクールは歩いて数分の所に有る。その為か、余程寝坊しない限りは遅刻する事は無いだろう。

 

それに、リンドウやブルーは少年時代からカントー地方を初めとした様々な地方を巡ってはトレーナーとしての腕を磨いていた。その為に自然と早起きする事が出来る。何故なら、早起きしないと出会えないポケモンも居るためであり、シロガネ山のような危険地帯でキャンプをしようなら、必然的に早起き体質に成るだろう。

 

「今日からブルー先生の授業が始まるわよ!」

「いや、待てよ…ブルー…お前は物事を教えた事は有るのか?」

 

教師とは物事を教える仕事だ。一般科目は兎も角、ポケモンスクールならばポケモンバトルのコツや捕獲のコツ、更にはポケモンの特性や生態等の知識を教える必要は有る。

ブルーが今までのトレーナーとしての経験を伝える事が出来れば、問題は無いかも知れない。だが、自分でやるのと教えるのは別なのだ。

 

「無いわね…でも、成るように成るわね!リンドウで出来るなら、私でも出来る!」

「まあ…実践しか無いよな」

 

そう…実践して成長するしかない。リンドウも前世を含めて、今のポケモンスクールが初めての教師としての学校だ。

高専等で一応は指導方法を習っては居たが、習うと教えるは全く別物であり、最初はククイ博士やオーキド校長の指導方法を参考にしたりして成長したのだ。

 

そうこうしてると、2人はポケモンスクールの正門に到着する。だが、朝早いとは言え、何人かの生徒達は2人よりも先に登校しており楽しく遊んでいた。

 

「「リンドウ先生!アローラ!」」

「アローラ!朝から元気だな!」

「「ブルーお姉さんもアローラ!」」

「アローラ!今日から、お姉さんも先生だから、宜しくね!」

 

そう…今日からブルーも臨時講師で先生だ。その事を知ると、子供達は嬉しそうに声をあげた。やはり、子供達は美女なお姉さん先生の方が子供受けが良いのだろう。

 

事実、ブルー先生はあっという間に人気者に成った。と言うか、昨日の時点から人気者である。

 

「「えっ!?本当に!?」」

「勿論よ!カメックスことカメちゃんと共に宜しくね!」

「「やったー!」」

 

嬉しそうな子供達。そして、子供達はキャンパスの奥に向かって去っていった。

 

「あっ!リンドウ先生、ブルーお姉さん、アローラ!」

 

その声が聞こえ、声の方を振り向くリンドウとブルー。声の方には青色の髪をして、水タイプのポケモン アシマリを連れた少女が立っていた。リンドウが担当する生徒の一人である、スイレンである。

 

「アローラ!実はなスイレン、ブルーも今日から先生何だよ」

「えっ!本当ですか!ブルーお姉さんって、確かカメックスを持ってましたよね!?同じ水タイプ使いとして、見せてください!」

 

スイレンは水タイプの使い手、マオは草タイプの使い手、ブルーは未だ会っていないが…リンドウの担当する他の生徒でマーマネは電気タイプ、カキは炎タイプの使い手、そしてリーリエは未だ自分のポケモンを持っていないのだ。

 

「ふっふふ!良いわよ!出てきて!カメちゃん!」

 

ブルーはそう言うと、モンスターボールからカメックスを出した。因みにカメちゃんとは、ブルーがカメックスに付けているニックネームであり、彼女も基本的にニックネームを付けているのだ。

 

「ガメ!!」

「おぉぉぉ!これがカメックス!」

「ばぅぅ!!」

 

始めてみるカメックスの姿に感激するスイレンとアシマリ。

 

「因みにカメちゃんはリンドウのリーフィアと同じく、校長先生の従兄弟から貰ったのよ!私の初めてのパートナーね!」

 

そう…ブルーは旅立の日にゼニガメを貰い、グリーンはヒトカゲを貰い、レッドはフシギダネを貰い、リンドウはイーブイを貰ったのだ。

ゼニガメはカメックスに進化し、フシギダネはフシギバナに進化し、イーブイはリーフィアに進化した。そしてグリーンのヒトカゲはリザードンに進化し、現在はオーキド研究所の番長と成っている。

 

「そういや…先生は最初にイーブイを貰って、リーフィアに進化したんですよね?

それじゃあ、先生のリザードンは?」

 

そう…リンドウのリザードンはオーキド博士から貰っていない。

 

「俺のリザードンは……ヒトカゲの時に、元の持ち主に捨てられていた所を保護した」

「えっ?」

 

予想外の答えに、スイレンは言葉を失い…事情を知るブルーは視線を背ける。

 

「トキワシティの近くでな。元の持ち主は分かったが、雑魚は要らないって言われてな。

あの時のリザードン…いや、そん時はヒトカゲだったな。捨てたトレーナーに、当時…イーブイだったリーフィアと俺はそのトレーナーに挑んだが…ボッコボコにされた」

「したんじゃなくて、ボッコボコにされたんですか!?」

「そりゃ、そうだよ。だって、その時の俺は旅を初めて3日後だよ?相手は経験を積んだトレーナー…ボコボコにやられたわ」

 

どんなに強いトレーナーでも、弱いときは有る。それはリンドウも同じだったのだ。

 

「ヒトカゲを引き取ってな…俺はヒトカゲを育てた。その後、そのトレーナーとはカントーリーグの予選トーナメントの1回戦で再会してな、リザードン単騎でボコボコにした」

「今度はボコボコにしたんですか!流石は先生とリザードンです!」

 

そう…今度はリザードンだけで倒したのだ。とは言え、最後は隠し球であるメガシンカを披露して、とある技を応用した必殺を相手の切り札であったプテラに直撃させて、一撃で倒したのだ。

 

「あの時は凄かったわよね。まさか、飛行タイプに地面タイプの…それも…じしんをワンポイントで直撃させる応用をリザードンがしたもの。

私達の記憶を映像に出来れば良いんだけどな」

「カメ」

 

ブルーとカメックスも、当時のリザードン無双を思い出してそう言った。しかし、その時は予選トーナメントであり、映像記録には残っていないのだ。

 

すると、リンドウの腰に提げられているボールの1つが開き…中からリザードンが飛び出した。噂をすればであり、その張本人が飛び出したのだ。

 

「ぐぉぉお!!」

「おっ!レウス!お前も混ざりたかったか?」

 

リンドウの問いに答えるように、リザードンは頷いた。

 

嘗て、身勝手なポケモントレーナーの手で捨てられたヒトカゲは…元ホウエンチャンピオン(チャンピオン時代無敗)の絶対的なエースに成長したのだ。世の中、何が起こるか分からないだろう。

 

「先生!レウス!アローラ!」

「先生!レウス!アローラ!」

「先生!ブルーさん!アローラ!」

 

ふと、アローラ地方独特の挨拶が聞こえてリンドウ達は声の方を見る。

その方向からマオ、そして小柄でふくよかな体格の少年とハリネズミのような小さなポケモン、そしてライドポケモンとしてのリザードンを連れた褐色肌の少年がやって来た。

 

「アローラ!マオ、マーマネ、カキ!」

 

マオと共にやって来た少年2人はカキとマーマネ、そして2人のポケモンであるトゲデマルとカキのリザードンである。

以後、ややこしいので他者のリザードンが側に居るときはリンドウのリザードンをレウスと地の文で表す。

 

「ブルー。この子達は俺の生徒でな、マオやスイレンと同じく俺が受け持つクラスの子達だ。カキ、マーマネ。彼女はブルー、俺の幼馴染みで今日から臨時講師として共に過ごす人さ」

「カキです」

「マーマネです」

「アローラ!ブルーです。此方は相棒のカメちゃん!」

「ガメ!」

 

元気に挨拶を交わすブルーとリンドウの教え子達。

 

すると、今度は明らかに高級階層の人が乗ってそうなリムジンがやって来た。このポケモンスクールの関係者でリムジンを用いて通学するのは一人しかいない。

リムジンの後部座席の扉が自動で開き、白い帽子を被り、白い衣装を着た金髪の少女が出てきた。彼女が教え子の一人 リーリエである。

 

「先生!皆!アローラ」

「「「アローラ!」」」

「アローラ!リーリエ、彼女は俺の幼馴染みで今日から臨時講師のブルーと相棒のカメックスだ」

「アローラ!リーリエ!カメちゃん共々宜しくね!」

 

取り合えず、リンドウの教え子全員と顔見知りに成ることが出来たブルーであった。

 

「それじゃあ、俺はブルーを職員室に案内するから又後でな」

「じゃあね皆!後でね」

 

しかし、臨時講師と成ったブルーには授業が始まる前に職員室に案内したり、教師として何を担当させるかを伝える必要が有るのだ。

リンドウはブルー、カメックスとレウスを連れてお先に職員室の方に向かっていった。

 

 

 

職員室…そこは多くの先生達が既に集まって無かった。未だ時間が有ることと、アローラ自体がカントー等と比べると穏やかな人柄が多い故か、多くの先生達はゆっくりと出勤するようだ。

 

「あら?人が余り居ないけど?」

「何時もの事だ。此処が俺の席で、ブルーの席は此処だ」

 

リンドウはブルーを彼女が使うデスクに案内する。ブルーのデスクはリンドウの隣であり、分からない所が有ればリンドウに聞けば良いだろう。

 

「此処ね。それで、私は何を教えれば良いの?校長先生からはリンドウに聞けって言われたけど」

「何でもだ。ポケモンの捕まえ方、フィールドワークをしながらポケモンを探したり、座学でポケモンの特性や知識を教えたりな」

 

教える事は基本的にざっくり決められていない。ある程度の教育カリキュラムはオーキド校長とククイ博士の手で決められているが、基本的に先生によって違うのだ。

 

「えっ?そうなの?」

「基本的な教育カリキュラムは決められているけど、それを大幅に外れない限りは担当する教員の自由だ」

「そうだぜ、ブルー先生。君のトレーナーとしての経験と、ポケモンの愛情を生徒達に教えてくれたら、それで良いんだ!」

 

その声が聞こえ、ブルーとリンドウは声の方を見る。そこには帽子を被り、日焼けしてサングラスのような眼鏡を掛けた男が立っていた。歳はリンドウやブルーよりも歳上だろう。彼はククイ博士、ポケモンの博士であり、同時にこのポケモンスクールの学年主任である。

 

そして、ククイの側には右腕にZリングを着けたサトシと彼の肩に乗るピカチュウが居たのだ。

 

「ブルー。彼はククイ博士、俺の上司で学年主任だ」

「宜しくな。そうだ、リンドウ…君のクラスにだが、サトシを頼めるか?」

「サトシは転入するんですか?俺は全然構いませんよ、同じカントー出身ですし」

「はい!これから宜しくお願いします!リンドウ先生!」

 

こうして、サトシはメレメレ島ポケモンスクールに入学したのだった。

 

 

時間は流れ、朝礼の時間。

 

リンドウはブルーとサトシを連れて、教室にやって来た。

教室には既にリーリエ達が自分の席に座っており、空席はサトシが座るための席である。

 

「諸君!アローラ!皆も知ってると思うが、今日からサトシがこのクラスに転入し、ブルーが臨時講師と成った。宜しくな」

「紹介にあったブルーでーす!皆、分からない所はお姉さんに遠慮なく聞いてきてね!」

「マサラタウンからやって来たサトシです、此方は相棒のピカチュウ。皆…宜しく」

 

こうして、史実とは少し違うがサトシのメレメレ島でのスクールライフが始まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、メレメレ島の森側の海岸に丸太で作ったイカダが上陸した。

 

「コジロー、ムサシ、ここはどこにゃ?」

「どこでも行くしかないさ!サカキ様とアポロ様達が行方不明に成っても、ロケット団は不滅だ!」

「そうよ!それに、サカキ様が何時でも戻ってきても大丈夫なように…沢山ポケモンを捕まえないとね!」

「ソーナンス!」

 

レッド様のお陰で、帰る場所を完全に無くした愉快なマフィアの皆様である。

 

だが、彼等は知らない。このアローラライフが彼等だけ、とあるチートポケモン(最強キテルグマ)の手でシュールライフの始まりであると。




次回!サトシの歓迎会!?

サトシの昔のポケモンを合流させるか否か。もしかすれば、2つ以上採用するかも

  • 合流無しで、アニメ通りに
  • 良し!ゲッコウガ呼ぼう!
  • 良し!リザードンを呼ぼう!
  • いや、此処はジュカインだ!
  • 違う!マグマラシを呼んで、何時かバグフーンに!!
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