「帰ってきましたね」
「まさか、3人同じ時間にアローラに帰ってくるとわ」
「サナエは既に家に着いてるらしいぞ。ああ、それにしても、やっと上半身の服を脱げる」
アローラの国際玄関口と言っても過言ではない、メレメレ島国際空港。そこのロビーに3人の男が帰ってきた。男達は3人とも顔は整っており、1人はピンクの髪の毛をしており、もう1人は水色の髪、最後の1人は金髪の髪をしている。
この3人の共通点は歳が16歳であること、片腕にZリングとメガバンクルを嵌めている事だ。つまり、3人ともZ技とメガ進化の使い手であり、アローラでの島巡りを終えてメガ進化を使えるほどに強いポケモントレーナーである事だ。
「イリマはどうする?」
「イリマは取り合えず、実家に帰ります。オリヴィエは?」
「俺も実家かな…チルノが心配だ。取り合えず着替えたいな。ガラルは寒かったけど、アローラは温暖だしな」
「妹さんが心配なんですね。所でローランは…」
ピンクの髪の少年と水色の髪の少年は帰省してからの方針を話している。だが、金髪の少年からは返事が来ない。
不審に思った2人は金髪の少年を見る。そこでは金髪の少年が鍛えられたmuscleな肉体美を見せて、ブーメランパンツ一丁に成っていたのだ。
アローラではカキの上半身裸や、ククイ博士のように上半身裸の上から白衣を羽織る人は多い。だが、パンツ一丁に成るのは海水浴中の海パン野郎位だ。
「あぁ…やはり、アローラは良い。俺には裸が必要だ、裸は良いものだ!!」
更にあろうことか…彼はブーメランパンツさえも脱ごうとしたのだ。
「「服を脱ぐな!!」」
「ほんげーー!!」
メレメレ島国際空港のロビーに、パンツ一丁のmuscleが宙を舞った。
裸族が粛清されている頃、メレメレ島ポケモンスクールの職員室ではとある物が話題に成っていた。
ポケモンスクール処か、メレメレ島に一年以上は暮らしている人々からすれば実に楽しみなお祭りがもうすぐやって来るのだ。
その祭りとは…メレメレ島パンケーキレースである。
パンケーキレースとはメレメレ島の町興しの為に行われ出したお祭りであり、メレメレ島の都心部と言っても良い町 ハウオリシティからスタートしてメレメレ島のメインスポットをパンケーキを落とさずに巡るレースだ。
レースの参加資格はポケモンとペアで出ること。それが参加資格であり、それが満たされれば誰でも自由に参加できるのだ。
先ず、トレーナーが多重にも積み重なった大盛のパンケーキが盛られた皿を持ち、落とさずに障害物を攻略しながら進む。障害物エリアを過ぎると、次はカーゴに乗ったポケモン達が待っており、トレーナーはポケモンにパンケーキを託し、カーゴの紐を引っ張って登りメインの道を進むのだ。それが終わると、今度はポケモン達がパンケーキを落とさずに進み…ゴール地点まで届けるレースである。ポケモンとトレーナーが力を合わせて進み、パンケーキをゴールまで届ける。
因みに昨年度、重さ約200キロのバンギラスを引っ張り、男では1位(全体3位)という仰天記録を打ち立てた教師が居たとか。
「今年もやるのか」
ポケモンスクールの職員室。そこでリンドウは1枚のビラを見ていた。このビラは今日の放課後に全校生徒に配布予定の広告であり、メレメレ島ポケモンパンケーキレースの概要が書かれたチラシだ。
ビラには昨年度の優勝者である喫茶店の若い女性店員と彼女のパートナーであるライチュウ(アローラ)がレースに用いるパンケーキを担いで堂々と写っており、右下の方には『ホウエンチャンピオンであり、ポケモンスクールの名物教師が爆走します』とリンドウの顔写真付きで写っていた。
「いや、確かに出るけど…」
リンドウ。メレメレ島名物に片足を突っ込む。
「リンドウ!何よそれ…ポケモンパンケーキレース?」
ブルーはメレメレ島名物であるパンケーキレースを知らないようだ。最近ではガイドブックにも載っている程の知名度を誇るが、ブルーはサトシ親子と共に来たときはガイドブックを読まずに楽しんでいたのだ。
「メレメレ島名物のパンケーキレースだよ。メレメレ島に有る喫茶店及びパンケーキ専門店でパンケーキ食べ放題の年間パスが貰えて、只でどんなパンケーキも食べられる。
2位と3位はその店で使える金券だな。そんで、これが去年の写真だ」
リンドウはそう言うとスマホを操作して、1枚の写真をブルーに見せる。その写真は表彰台に登った人物が3人写っており、1位の所にはウェイトレスとアローラライチュウ、2位はサオリとカイリキー、3位はリンドウとバンギラスのバンチョーであった。
「バンギラスはちょっと重かったぞ」
「でしょうね」
リンドウ、昨年はバンギラスを引っ張りながら爆走した模様。いや、マサラ人であるブルーとリンドウは何も思っていないが、あえて突っ込まさせて貰おう。バンギラスの体重は200キロを越えている。普通の人がトロッコやカーゴ、キャリアを使ったとしてもバンギラスを押せたり引けたり出来るか?ぶっちゃけ無理である。
「いや、お前とサオリ先生は本気で可笑しいからな?」
ケイネが殆どの先生代表でそう言い、同意するように大勢の先生や職員は頷く。
トレーナーが走る区間ではぶっちぎりの走りを行った霊長類最強女子、そしてバンギラスを引っ張って何事も無く男1位に輝いたリンドウ。端から見れば、その2人が可笑しいのだろう。
「ふふふ…悪いが、本気で俺は優勝させてもらう。何故なら、今回のレースにはリーフィアを出すからな。パンケーキ年間パスは俺の物だ」
優勝すればメレメレ島のパンケーキが一年間、無料に成るのだ。故にこの学校教師23歳兼ホウエンチャンピオンは本気を出すのである。
リンドウの手持ちで軽い上に機動力が高いのはリーフィアだ。レウス重い、ペンペン(エンペルト)重い、ルカ(ルカリオ)軽いが…別の意味で熱い、モスラ(ウルガモス)軽いが機動力ならリーフィアの方が上、バンチョー…重い。その結果がリーフィアなのだ。
だが、ブルーはリンドウの右肩を掴み…
「年間パス?違うわよリンドウ、貴方は今年も2位以下。何故なら…その年間パスは私の物よ!!」
ブルーお姉さん、参加を表明する。
その日の放課後。
リンドウとブルーはメレメレ島の観光街であるハウオリシティに来ていた。勿論、ポケモンパンケーキレースのビラは放課後の際にサトシ達教え子に手渡しており、彼等は今からマオの家であるアイナ食堂でパンケーキレースの練習を行うそうだ。
「で?私達は何処に行くの?」
「買い物、そんで、ポケモンパンケーキレースに関わるパンケーキを今から食べに行く…まあ、本題は他の地方に向かってた卒業生から意見を聞くことだな」
卒業生?と言われ、ブルーは首を傾げる。
「飛び級で卒業したんだよ。あのクラスは全員色んな意味でぶっとんでたからな。
俺達程では無いけど、本気のジムリーダー相手なら互角に戦えるし、四天王にだって食らい付けるかも知れない」
「そりゃ凄いわね。む?色んな意味でぶっとんでた?」
「ノーマルタイプのジムリーダーに内定した奴は普通、チルノの兄も普通だがぶちギレたら爆発する。格闘と鋼を使う奴はジュンサー一族の一人だけど…何処でも脱ぐ変態。
あと…マシな部類では草タイプ使いの神社の子、バトルジャンキーなアストルフォの姉(一ミリも似てない)、ガラル出身のメイドな女の子位か」
当時、そのクラスはククイ博士が担任をしており、今のブルーのように補佐で新人だったリンドウが面倒を見ていた。
「結局、全員飛び級で卒業して…俺が面倒を見れたのは1年有るか無いかだったんだけどな」
リンドウが彼等の面倒を見れたのは極僅かな期間だった。
その後、彼等は他地方へと冒険に出かけ…各々の旅路を始めたのだ。ノーマルタイプのジムリーダーに内定した少年はカロスに、チルノの兄はガラル地方に、全裸に成りたい問題児はジョウトに向かったのだ。
「おっ!ここのパンケーキのお店がそうだな」
目当てのパンケーキのお店が見えてきた。その店の前には褐色ぎみの肌にピンクの髪の毛の少年、水色の髪に和服をアレンジした動きやすそうな衣類の少年、そして上半身裸の金髪イケメンが立っていたのだ。
「リンドウ先生、お久し振りです」
ふとピンクの髪の毛の少年がリンドウに気付き、挨拶をする。
「アローラ。良く来てくれた。
ブルー、この3人はククイ博士の嘗ての教え子だ。イリマ、オリヴィエ、ローランだ。この3人はアローラリーグの話は知ってるから、問題は無いぞ。
イリマ、オリヴィエ、ローラン。知ってると思うが…俺の幼馴染みのブルーだ」
ピンクの髪の毛の少年はイリマ、水色の髪の毛をした少年がオリヴィエ、そして裸族がローランである。
「そんじゃあ、店に入ってお前達の話を聞くとするか」
リンドウはそう言うとブルーと卒業生の3人を連れて店の中に入る。
店内にはアローラライチュウを連れたウェイトレスが居ており、良く見るとポケモンパンケーキレースの広告に写っているトレーナーとそのポケモンであった。
「いらっしゃいませ!」
「ライライ!」
「五名です」
「そこの窓際の席が空いてますよ」
リンドウ達は窓際に空いていたファミリー席に座り、リンドウとブルーは隣同士、2人と向かい合うようにイリマ、オリヴィエ、ローランが座った。
「初めまして、イリマです」
「オリヴィエです」
「ローランだ」
イリマ、オリヴィエ、ローラン。この3人はポケモンスクールの中でも色んな意味で伝説として語られている。年齢的には全員、未だポケモンスクールに在籍しても可笑しくない年齢だが…あろうことか、この3人を含め彼等のクラスメートは全員飛び級で卒業したのだ。
「イリマはノーマルタイプの使い手でな、アローラリーグが本格開催された際のジムリーダーに内定してる。勿論、ノーマルタイプだ。
オリヴィエもジムリーダーにスカウトしたんだが…タイプがバラバラでな、今は保留に成ってる。
ローランは人格故にジムリーダーには推薦してないが、リーグ創設の手伝いをしてもらってるんだ」
「子供の頃の私達より立派ね。感心するわ」
リンドウからのイリマ達の紹介を聞いて、ブルーはメニューを手に取り、全員に見えるように机の上に置く。
メニューのメインは10段重ねのパンケーキと成っており、トッピングやソース等の様々なフレーバーが有ったのだ。
「それじゃあ、俺はげきうまチョコ風味だな」
「僕はプレーンでお願いします」
「俺はメロメロメロン味で」
「私はそんなバナナ味で」
「俺はベリベリベリー味で」
上からリンドウ、イリマ、オリヴィエ、ブルー、ローランのご注文であった。
イリマ以外、作者とククイ博士が愛用している某プロテインの味と同じだが、気にしてはいけない。
注文は備え付けられたタブレットから行い、店員を呼ぶ必要は無いのだ。
「それはそうと、他の地方の感想を聞こうか。先ずはイリマから」
「はい。リンドウ先生やククイ博士の仰ってた通り、ポケモンリーグは凄かったです。ですが、先生の言っていたカントーと異なり、ジムリーダーの中で実力に大きなバラつきを感じました」
「だろ?次はオリヴィエだったな。お前の話は非常に気になる。なんせ、ガラルは後々のアローラと同じく四天王が無いポケモンリーグだからな」
ガラルはポケモンリーグが有るが、四天王は居ない。後々のアローラのポケモンリーグもガラルと同じく四天王を置かない予定なので、リンドウはオリヴィエの話が非常に気になる。
「実は…ポケモンリーグに挑めませんでした」
「「へっ?」」
リーグに挑めなかった。その言葉を聞いてリンドウとブルーは驚き、聞いてなかったイリマとローランは無言で唖然とする。
イリマとローランは各々、ポケモンリーグに挑戦した。だから、オリヴィエも挑戦したと思っていたのだ。
「なんでだ?お前の実力なら全然問題は無いだろ?」
「それが…ガラルリーグに挑戦するには…ジムリーダーやリーグ委員等の有力者から推薦状を貰い、推薦されたトレーナーしか受けれないんですよ」
ガラルリーグは他の地方と異なり、有力者から推薦されたトレーナーしかリーグに挑めない。つまり、実力や才能が有っても推薦されなければリーグに挑めないのだ。
「ガラルのそこだけは採用しないでおくか。やっぱり、リーグはカントーやホウエンのジム制度に限るな。
それで…ガラルはどうだった?」
「なんとか現地の調査をしながら、ジムリーダーと戦えないか打診して…リーグ委員の人から『リーグスタッフ10人連続で倒したら、ジムリーダーとのエキシビションマッチを考えなくても良い』と言われたので、10人連続で倒して何とかジムリーダーとは戦えました」
ガラルは他の地域と比べて敷居が高く、コネクションが要る地方のようだ。
「本気のジムリーダー…キバナさん以外倒せたんですけど、俺の事を聞いたチャンピオン ダンデと戦って…ボコボコにやられました」
「上出来だ。むしろ、その歳で本気の…それもガラルのジムリーダー倒すとか凄いな」
「あと…彼女が出来ました」
「それは後々、イリマとローランに自慢しながら話しておけ。ローランは?」
リンドウに言われ、ローランは口を開く。
「ポケモンリーグに挑戦した時はワクワクした。だが、上半身の服を脱いだだけでジュンサーに怒られた。
リーグに優勝してポケモンリーグにも挑んだが…ジョウトは美人が沢山だった。アカネさん、ミカンさん、カリンさんと言い…美女が沢山だった。オレンジ諸島も良かった…彼処はパン1に成っても咎められない…良いところだったよ」
「後半の話はぶっちゃけ要らなかったな」
そうこうしてると、店員がパンケーキを持ってきてくれた。パンケーキはタワーのように10段重ねに成っており、かなりのボリュームが有る。
「たか!?」
「そうそう、レースで運ぶパンケーキはこの大きさだから」
「「因みに俺(僕)達も出ますよ!」」
パンケーキレース、中々の激しい戦いに成るだろう。
その頃のムコニャとククイ博士。
ムコニャはククイ博士に連れられて、海岸の調査に来ていた。
「うわ!?なんだ!?」
「おっ!それはヒドイデだな……滅茶苦茶コジロウの方を見てるぞ」
その日、コジロウとヒドイデは運命に出会った。
次回!サトシとセレナ、リンドウとブルー、カキの家に向かう。
しかし、そこには既にレッドが居た!?
因みにオリヴィエの彼女はオリキャラでは有りません(笑)
剣盾リストラ勢で、サトシの手持ち(新規)に欲しいアンケートを取ります。場合によっては全部採用するかも
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準伝説のラティアスたん(アルトマーレ)
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600属の卵をグリーンから貰う
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吸血強化の元凶 マッシブーン!!
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あの赤ちゃんロコン貰えば?