「リンドウさん?どうして俺達は最前列じゃなくて、真ん中らへんなんですか?」
パンケーキレース開始直前。スタート位置に着いているポケモンスクール組。しかし、彼等はリンドウのアドバイスで最前列のグループではなく、少し下がった真ん中位の所に居る。
勿論、スタートするなら最前列が有利だろう。しかし、あろうことかリンドウは真ん中が良いと生徒達全員に言ったのだ。
「始まって2秒で分かるから安心しろ」
疑問を投げ掛けたブラックに向けてそう言うリンドウ。既に彼等はお皿に盛られたパンケーキを持っており、何時でもスタート出来る。
「えっ?」
「最前列に居たら…直ぐにリタイアしてしまう危険も有るからな。サオリ先生以外は」
リンドウは去年のパンケーキレースを思いだし、溜め息を吐き出した。だが、憂鬱で過ごせる時間を時は与えない。何故なら、もうスタートしてしまうからだ。
『では…パンケーキレーススタートです!!』
号砲と共に始まったパンケーキレース。勿論、パンケーキ食べ放題の年間パスを手にするためか、大勢の参加者は一斉に走り出す。しかし…突如として最前列のグループが弾けるように吹き飛んだ。吹き飛んだ参加者の中にはヒロキことあばれる君の姿も有ったのだ。
「だから言っただろ?」
予想外の事態に、サトシとブラックは唖然とする。何故なら最前列にはこの御方が居たためだ。
「年間パスは私の物よ!!」
霊長類最強女子ことスーパーマサラ人を上回る瞬発力の持ち主、サオリ先生である。
サオリはスタートの合図と共にコンクリートを蹴って瞬時に加速したのだ。そのコンクリートを蹴った時の衝撃波で最前列…それもサオリの直ぐ側に居た参加者は衝撃波で吹き飛び、見事にお皿からパンケーキが落ちた及び吹き飛んだ為に失格と成ってしまった。
ぐんぐんと加速するサオリ。
「それじゃあ…俺達も行くか」
最前列の選手(サオリ以外)がリタイアしたのを見てから、リンドウ達も一斉に走り出す。
先ず、スーパーマサラ人であるサトシとレッド、マサラ人であるブルーとリンドウが前に出て加速していく。その後ろをスーパーイッシュ人(スーパーが付いてもマサラ人より弱い?)であるブラック、伝説のポケモンで人モードのラティアス、昨年チャンピオンのノアが出てきた。その後ろを更にククイ博士やマオ、オリヴィエ、イリマが追い掛け、その後ろをスイレン達が追い掛ける。
しかし、一人…置いてけぼりを喰らってしまった人が居た。それは…
「皆!!待ってよ!置いてかないで!!」
リンドウのクラスの一人であり、電気タイプの使い手であるマーマネであった。
ぶっちゃけると、マーマネは運動が苦手だ。それ故か第一レースのトレーナーだけの区間で大きく皆と差が付けられてしまった。
「お先っピ!」
マーマネ…アローラに来てからメタボの階段を再び歩みだしたギエピーにも抜かされる。
だが、マーマネは急ぎたくても急げない理由が存在していた。それはマーマネ自身の体力と言うよりも、パンケーキであった。パンケーキは重心を確りとしてないと左右に揺れてしまい、ほんの些細なきっかけで崩れてしまう。事実、マーマネの後ろではバランスを崩してパンケーキを溢してしまい、失格と成ってしまった選手達が居たのだ。
「失格には成りたくない!トゲデマルが待っているんだ!」
マーマネにはトゲデマルが先に進んだ所で待っている。彼女(トゲデマルはメスです)の為にも負けられないのだ。
その頃、先頭を突っ走るサオリを視界に納めたリンドウ達は障害物…平均台に差し掛かっていた。
『おっと!毎年…この区間と次の区間だけ先頭を行くサオリ選手は兎も角、ホウエンチャンピオンに戻ったリンドウ選手、カントーチャンピオンのレッド選手、そしてリンドウ選手の教え子の皆さん、ククイ博士、次期イッシュチャンピオンのブラック選手に特別参加の人に変身できるサトシ選手のラティアス選手は平均台に差し掛かった!!』
実況が告げ、リンドウ達は平均台に差し掛かる。リンドウ達はパンケーキを更に多重に乗せており、少しのバランスを崩せばパンケーキは崩れてしまう。
その状態で平均台を渡るのだから、此処で多くの選手は脱落してしまうだろう。
「……!!」
だが、あろうことか最初に渡ったのはレッドだ。レッドはジャンプするように平均台を渡り、僅か2歩で平均台を渡ってしまった。
「待てレッド!」
「逃がさないわよ!!」
そんなレッドを追い掛けるため、リンドウとブルーも走って平均台を渡りきる。
「待てよ3人とも!!」
そしてククイ博士が渡りきり、残ったのはノアとサトシ達生徒軍団だ。
「俺達も行くぞ!!」
サトシ達は渇をいれて、リンドウ達を追い掛ける為に平均台を渡りきる。しかし、この中で一番運動に馴れていないリーリエがこの平均台で遅れてしまう。
「皆さん!先に行ってください!!」
リーリエ、サトシ達に後を託して自分のペースで進みだす。これはお祭りでも有り、自分のペースで進んでも良いのだ。とは言え、年間パスが本気で欲しいリンドウ達は全力で突き進むだろう。
リンドウ達が先に進んでから暫くし、マーマネが平均台にやって来た。マーマネの視線には何とか平均台を渡りきったリーリエが見えており、リーリエはマーマネに気付かず先に行ってしまう。
「まって!!」
マーマネも急いで平均台を渡ろうとするが、足を踏み外してしまい、マーマネは落ちてしまった。落ちた衝撃で皿からパンケーキは落ちてしまい…マーマネはリタイアである。
一方その頃…リンドウ達はポケモン達が待つ区間にやって来た。
この区間ではパートナーであるポケモンにパンケーキを託し、リンドウ達はパートナーが乗ったカーゴを引っ張って長い登り坂を登る区間である。
「おい…ちょっとまて…これは本当にキテルグマなのか?」
しかし、ギエピーのパートナーと思われるキテルグマは何処から見てもキテルグマではなく…キテルグマ?であった。中に誰かの気配を感じるし、何より除き穴のような物まで有ったのだ。
「リンドウ!先に行くわよ!!」
「カメ!!」
だが、大事なパンケーキ年間パスが掛かっている。その為にリンドウとブルー、そしてサトシ達は先行するレッドとサオリを追い掛けるのだった。
約2名を除いて。
「お前達!俺の事はほっといて先に行け!!」
重量級のポケモンを選んでしまった、選ばずには居られなかったカキとブラックである。
バクガメスの重さは200㎏以上、レシラムに至っては300の大台に乗っている。バクガメスとレシラムはカイオーガやハガネールと比べるとそこまで大きくなく、教室で普通に寛げる大きさだ(バクガメス 2メートル、レシラム 3メートル)。
「そうだ!!先に行くんだ!!」
登り坂に差し掛かり、カキの足は完全に停まってしまい、ブラックの歩みも遅くなる。と言うか、登り坂に差し掛かる所までバクガメスとレシラムを引っ張れただけで2人も充分に人間を辞めてる
女性で有りながらカメックスを引っ張り爆走するブルーお姉さん?彼女はマサラ人なので例外。
「…ゴメン!!行くぞ、皆!!」
サトシ達は覚悟を決めて前を振り向き、軽量級のピカチュウ達を引っ張って先に進む。前方を大人げなく爆走するリンドウ達の背中を見てだ。
カキの足は完全に止まってしまったが、徐々にブラックは前に向けて進んでいる。ほんの僅かなスピードだが。
一方その頃、後続グループだったケイネと彼女の生徒達(あばれる君は除く)とムサシとコジロウはポケモンと共に走る第二区間の所にやって来た。
しかし…
「ヒドイデ!!ヒド!!ヒド!!」
「ちょっま!?ヒドイデ!!アーーーー!!」
コジロウ。自分の事が大好きなヒドイデに飛びかかれ、パンケーキを落として失格。
「マタドガスかマイーカで出れば良かったじゃない。所でニャース知らない?」
「私達も知らないぜ?」
どうやら、ムサシとコジロウもニャースの居場所が分からないようだ。当然であるニャースとソーナンスは…
「ヤロー…滅茶苦茶重いっピ。グリーンのドサイドンと同じぐらい重いっピ」
ギエピーが引っ張るカーゴ…そのカーゴに積載されたキテルグマ?の中に居るのだから。
「当然ニャ。このキテルグマ君には最新型のニトロターボエンジン等が積まれていて超加速の回転に耐えられるチェーンやモーター、そして摩擦熱にも耐える特別製のタイヤを使ってるニャ!」
「ソーナンス!!」
この3匹…当たり前だが反則してた。登り坂さえ終われば、ターボエンジンで一気に加速し、優勝を貰う予定である。
一方、リンドウは…
「後は頼むぞ、リーフィア。レッドのピカチュウを頑張って追い抜いてくれ!俺達はゴールで待ってるからな」
「フィー!!」
第二区間を終らせ、リーフィアの戦いが始まろうとしていた。
次回!ポケモン達の爆走。
勝つのは誰だ!?ギエピーかリンドウか、レッドか、それともブルーとサトシか!?
ほしぐもちゃんの進路アンケート
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ルナアーラに成って飛ぼう!
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ソルガレオに成って駆け抜けよう!