カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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マーマネ…デンヂムシを捕まえる。


46時限目

「早く…学校に戻りたい」

 

日夜、テレビ出演、イベント出演、雑誌の取材などでイッシュの新チャンピオンであるブラックは疲れていた。無理も無いだろう、彼はポケモンリーグ史上初の様々な地方の伝説が集うバトルをレシラム+普通のポケモンで制したのだ。

 

「それにしても…ロケット団復活?か…」

 

イッシュリーグ本部のデスクに座り、手渡された資料を見る。そこにはロケット団復活?という文字が刻まれており…1枚の写真も納められていた。その写真には伝説のポケモンを引き連れるサカキらしき男、ロケット団の下っ端の服装だがRのマークが虹色の構成員…そして何やら様子が変なキュレムを連れたゲーチス?が写っている。

何故…サカキ?とゲーチス?なのかと言うと…サカキ本人はレッドに敗北し、再びトレーナーとしての熱い気持ちを取り戻した後はリンドウとブルーにバッチを手渡すという最後の仕事を終えた後は…刑務所に服役し、出所してから内縁の妻の所でひっそりと暮らしている。ゲーチスはブラックの手で倒された後は……駆け付けたギエピーの手で部下共々トラウマを植え付けられ…プラズマ団のゲーチス派の仲間と共に精神病院に入院。サカキもゲーチスも確認は取れており、間違いなく本人では無いのだ。

 

「でも…何処から見てもゲーチスだよな?それに…キュレムはベルから聞いたけど、ホワイトって子が目覚めさせたから違うし…」

 

キュレムとホワイトの無事もジョウトに居るウツギ博士から確認は取れている。

 

だとすると写真に映るサカキとゲーチス、キュレムは何者なのだ?メタモンが変化した訳では無いことは確からしく、物凄くそっくりさんの仮装という訳でも無さそうだ。

 

「分からん」

 

ブラック…取り合えず、考えるのを放棄した。しかし、ブラックは知らない。自分を含めたリンドウ教室の仲間達と+αの人達がこのサカキ?率いるレインボーロケット団と戦う事に成ることを。

 

しかし、考え事をしていた為か…ブラックは気付かなかった。スマホにリンドウからのメッセージで「半年以内にアローラリーグを開催するから、宜しく!勿論、俺とお前は選手として出れないけどな」と嬉しいお知らせが来ていたのだ。

 

ブラックとリンドウが出れない理由……チャンピオン掛け持ちなど、出来るわけが無いのでゲスト及び観客確定である。

 

一方その頃、アローラのメレメレ島ポケモンスクールの教室ではリンドウがサトシ達にアローラリーグの告知を行っていた。

 

「「「えぇぇぇーー!?アローラリーグの開催!?」」」

 

勿論、今までポケモンリーグの無かったアローラにポケモンリーグが出来、更に半年以内に開催される事が伝えられたのだ。

今までカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュ、カロスと旅してポケモンリーグに参加したサトシは勿論、今までポケモンリーグの事をテレビ中継や記録映像でしか知らないアローラ出身のカキ達は驚きながら声を出してしまった。

 

「おう!どんなに遅くても半年以内には開催だ。

今年は記念すべき第一回だから、他方のリーグチャンピオン以外は誰でも参加できる。使用ポケモンも当たり前のように制限なし。

俺やブラック、レッドは他の地方のチャンピオンだから参加出来ないが…ゲストとして開催エキシビションマッチ等を行うから参加してくれよ?」

 

記念すべき第一回の為か…誰でも参加でき(チャンピオン以外)、どんなポケモンでも参加できる(これは他の地方もそうである)。

 

「因みに…優勝者は歴史に刻まれる、アローラ初代チャンピオンの称号を手に入れて…その後に行われるチャンピオントーナメントに参加できるぞ」

 

チャンピオントーナメント…聞き覚えの無い言葉を聞いてサトシ達は首を傾げるが、リンドウは続ける。

 

「チャンピオントーナメントはエキシビションマッチだが、様々な地方のチャンピオンが凌ぎを削る戦いだ。

参加を決めてるのは俺とレッド、シンオウのシロナさん、カロスのカルネさん、ガラルのダンデだな。未だ返事は来てないが…ブラックは参加と考えて……最低でも6人のチャンピオンとアローラチャンピオンが参戦する」

「うぉー!すんげー!!」

 

様々な地方のチャンピオンと戦う事が出来るチャンピオントーナメント。その話を聞いてサトシは参加したくて、うずうずし…ガッツポーズを行う。

 

「そして…これは俺と一部のアローラリーグの関係者しか知らないが…………アローラリーグの優勝者はアローラのヒーローとも言える()()()()()()()とエキシビションマッチを行う事が出来るぞ?これは確定事項だ」

「「「ロイヤルマスクと!?」」」

 

ロイヤルマスク…その名前を聞いたサトシとセレナ以外の生徒達は大声を出して驚く。無理もない、ロイヤルマスクは他の地方で言えばチャンピオンと同じ…いや、それ以上の人気を誇るポケモントレーナーであり、プロレスラーなのだから。

 

「だったら…私は出る!」

「スイレン!?私だって!ロイヤルマスクと戦えるなんて…こんな機会ないよ!」

「俺も出るぞ!ロイヤルマスクと戦えるなんて…夢のようだ!」

「ぼっ僕も出るぞ!!」

「ししょー!アセロラちゃんも出るぞ!」

 

アローラ在住のスイレン、マオ、カキ、マーマネ、アセロラが参加を表明した。それほどにロイヤルマスクの人気は凄いのだろう。だが、未だバトルに自信の無いリーリエは参加を表明せず、気まずそうな顔をした。

 

「リーリエ…でないの?」

「興味は…有るんですけど…自信なくて」

 

だが、リーグに興味を持ってくれたリーリエ。そして参加を表明してくれた他の生徒達の気持ちを聞いてリンドウは笑みを浮かべる。

 

「そうかそうか!先生は嬉しいぞ。それとだな…今後の予定としては、来週から校外学習としてアーカラ島で三泊四日泊まりながら勉強を行い、その後はカントー地方とホウエン地方に合宿が有るぞ!

アーカラ島に泊まるときはアーカラ島のポケモンセンター。カントー地方の時はサトシの実家である民宿。ホウエン地方に泊まるときは…俺の別荘だな」

 

アーカラ島の校外学習ではポケモンセンター、カントー合宿の際はサトシの実家である民宿兼レストラン マサラハウス、ホウエン地方に泊まる際はリンドウの別荘(ホウエン業務の際のキープハウス)である。

 

「えっ!?俺の実家!?」

「既にアポは取って有る。貸し切りだ!」

 

こうして…リンドウ達の今後の予定が固まっていくのだった。

 

その日の放課後…

 

「先生!僕…デンヂムシを捕まえたいんだ!」

 

と告げたマーマネの想いに答えるために、リンドウはサトシとラティアス(人モード)と共に裏手の森に来ていた。

 

サトシ、マーマネ、ラティアスは虫取網を持っており…準備は万端だ。

 

「デンヂムシは基本的に土の中に居る。勿論、地上に出てくる時も有るが…彼等は基本的に動くことは少ない」

 

リンドウの言葉を聞いてデンヂムシの理解を深めるサトシ達。

 

「それに…出現率も進化前のアゴジムシと比べて低い。手っ取り早い方法はアゴジムシを育てて進化させる事だが、頑張れば今日中に出会えない事もない。

だが…デンヂムシを見付けるためには地面を掘る必要が有る。だから…これを使うぞ!」

 

リンドウは何かを取り出した。それはスコップである。

 

「「スコップ?」」

「くー?」

「ピカ?」

「これで地面を掘ってデンヂムシを見付ける。さぁ!やるぞ!」

 

こうして…地面を掘ってデンヂムシを探す戦いが始まったのであった。

 

10分後…

 

「出ないな…アゴジムシなら出てくるんだが」

「アゴジム?」

 

20分後…

 

「出ないな…」

「ピカピ…」

「くーん」

 

30分後…日も傾いてきた頃にようやく奴は現れた。

 

「デンヂ?」

 

緑色の体色に四角いボディー。電車やバッテリーを思わせる長方形のボディーをした虫タイプのポケモン、デンヂムシである。

 

マーマネが堀当てたデンヂムシ。だが、友情ゲットする場合以外には基本的にバトルをして弱らせて、ボールを投げる必要が有るのだ。

 

「やった!」

「喜ぶのは早いぞ。バトルしてゲットだ!」

「うん!お願い!トゲデマル!」

「マジュ!」

 

マーマネはボールを投げて、トゲデマルを繰り出す。トゲデマルは避雷針の特性を持っており、電気タイプの技は効かない。電気タイプ相手には有利だ。

 

「デンヂ!?」

「トゲデマル!体当たり!」

「マジュ!!」

 

トゲデマルの体当たりを受けて、デンヂムシは怯む。

 

「良し!いっけー!モンスターボール!!」

 

マーマネはデンヂムシにモンスターボールを投げ、デンヂムシをボールの中に入れる。ボールは三回程揺れたが、揺れは収まり…デンヂムシはマーマネのポケモンに成った。

 

「やった!やったぞ!」

「マジュ!マッジュ!!」

 

この日…マーマネとデンヂムシは運命に出会った。

 

「喜んでいる所、申し訳ない」

 

ふと…何やら神々しい気配が感じられ…北から風が吹いた。何事かと思い、リンドウ達は上を見る。

 

「嘘だろ?」

 

その存在を見たリンドウは唖然としてしまい、マーマネは尻餅を着いてしまい、サトシは驚くが直ぐに笑みを浮かべる。サトシの表情は懐かしい友人に再会したような微笑みだ。

 

――創造神 ミワセウス様じゃないか!!

 

「む?青年、何やら失礼な事を考えなかったか?」

「イエ…ナンデモアリマセン」

 

彼らの上には…巨体を持つ白き神、そしてその神が造り出した同じく巨体を持ちドラゴンゾンビのような複数の脚を持つドラゴンポケモンが居たのだ。

 

「アルセウス!ギラティナ!久し振り!」

 

白き神はこの世界を産み出した創造神 アルセウス。彼の隣に立つのはアルセウスの子供と言える存在でサトシの友人である伝説のポケモン…反転世界にすむ荒ぶる神 ギラティナである。

 

「ギエー!」

「ピカチュウ!」

「マジュ!?」

 

ギラティナは嬉しそうにピカチュウとトゲデマルを自分の頭の上に乗せる。彼は久し振りにサトシ達と出会えて嬉しそうだ。

 

「サトシ…いきなりだが、私とギラティナをモンスターボールで捕獲するんだ。私は進んで捕獲されるが、やるべき事が有るから力は貸せない。

ギラティナは君への好意だ。誰かに捕獲されるなら、君が良いんだ」

 

なんという事でしょう。アルセウス様とギラティナはサトシに自分達を捕獲しろと告げたのだ。

 

「えっ…それって」

「話は捕獲されてからだ。頼む…世界のためだ」

 

この日…ギラティナは再び運命に出会った。

 

現在のサトシのアローラのポケモン。ピカチュウ、ラティアス、ゲッコウガ、リザードン、モクロー、イワンコ、ニャビー、ギラティナ(普段はボールではなく反転世界)。そして守護神アルセウス(強すぎるので手持ちには絶対に入れません)。

 

「あの…世界の為って?」

「平行世界から侵略者が来た。その侵略者はどんなポケモンさえも捕まえるボール…マスターボールを幾つも持っている。私も全てを把握している訳では無いが…平行世界のミュウツー等を従えていたな」

 

――えっ?まさかのレインボーロケット団!?

 

だが…誰かがボールで捕まえてしまえば、マスターボールでさえもそのポケモンを捕まえる事は出来ない。アルセウスは最悪の事態を想定し、サトシのポケモンに成ったのだ。

 

「アルセウス。アルセウスのボールはどうしたら良い?」

「私が亜空間で預かろう」

 

アルセウス様…ボールを破壊されるという事態も想定してか、自分のボールを亜空間に仕舞う。

 

 




因みに…この作品、ゲーム要素も有るので…ほしぐもは彼女の手持ちに成ります。

ほしぐもちゃんの進路アンケート

  • ルナアーラに成って飛ぼう!
  • ソルガレオに成って駆け抜けよう!
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