『無事にマサラタウンに着きました。俺とレシラムはオーキド研究所で珈琲でも呑みながら、ゆっくりと待ちますよ』
クチバ国際空港からのレンタカーであるバスに乗り、マサラタウンを目指すリンドウ達。このバスは事前にククイ博士が頼んでいた物であり、運転手付きだ。だから、リンドウ達は客席に座っているだけで、後はマサラタウンに着くのを待つだけである。
「やっぱり、ブラックとレシラムはもう着いていたか。早いな、流石は音速飛行できる伝説のポケモン」
ブラックからのメッセージをスマホで確認するリンドウ。スマホのメッセージには写真も添付されており、写真には優雅に珈琲を飲む…私服の上ならチャンピオンとしての黒い羽織りを羽織ったブラックが写っていた。恐らく、タブンネか研究員辺りに撮って貰ったのだろう。
「てか…その羽織り、絶対気に入っただろ」
エロ仙人ことアデクさんお手製の羽織り。ブラックは気に入ったのか、熱帯な所以外では普通に着るようだ。と言うのも、エロ仙人が自分の為に作ってくれたと言うのも有るのだろうが。
「ブラックの奴、もう着いたのか早いな」
「流石はレシラムだね…この羽織り…気に入りすぎでしょ」
「ブラック君、元気そうですね!」
「そういや、スイレン。ブラックにカイオーガの事は伝えた?」
「未だだよ?でも、きっとビックリするだろうな!」
どうやら、サトシ達の会話から察するに…ブラックはクラスメート全員にメッセージを送ったのだろう。
「ピカッピカチュウ!」
「ピカチュウ。ブラックやレシラムに早く会いたいな!」
久し振りに友人に会えるためか、サトシとピカチュウも嬉しそうだ。だが、次のメッセージが届いた時…サトシとピカチュウは驚く。何故なら…
『サトシ!デントもマサラタウンに来てたぞ!マジで!』
とメッセージが届き、写真も添付される。その写真にはオーキド研究所の屋内で一緒に写真に写るブラック、デント、ヒカリ、ポッチャマ、ホワイト、キュレム、レシラム、ポッチャマ、ヤナップ、イーブイの姿だったのだ。
『この子はホワイト、サトシの2個下で最近旅に出た新人トレーナーだ。そんで、噂のキュレムの本当のトレーナーだぞ』
無論、サトシもホワイトがキュレムを再び復活させたのは知っている。伝説厨…げふんげふん、伝説使いのポケモントレーナー タクトの側をキュレムは離れ、ゴッドストーンに成ってホワイトが復活させたのは有名なニュースに成ったのだ。
だが、ホワイトが新人トレーナーだった事も有り、写真をテレビで映される事は無かった。だが、ホワイトはジム巡りをしながらコンテストにも出ており…そのマルチな才能で活躍してることはポケモンパフォーマーの間では有名な話なのだ。
「あっ!この男の子知ってる!最近、話題に成ってるポケモンパフォーマーだよ!サトシ、この記事を見て!」
サトシの隣に座るセレナは鞄から一冊の雑誌を取り出した。その雑誌はポケモンコンテストは勿論、カロスで話題のトライポカロンの情報が多く載っている雑誌である。
セレナはページを捲り、その記事をサトシに見せる。その記事にはホワイトの写真とキュレムの写真が写っていたのだ。どうやら2人のインタビュー記事であり、サトシはその記事を読む。
――ホワイト君とキュレムはカロスのトライポカロンの要素を取り入れた、パフォーマー部門で活躍してますが…ジムバトルの方も活躍は聞いてます。ですが、どうしてキュレムはジムバトルに参加しないんですか?
ホ『いや…それはキュレムが』
キュ『当然だ。俺はホワイトの為にそうした。確かに俺の力を使えば、簡単にジム等突破出来るだろう。事実、俺の前のトレーナーがダークライ一匹で殆どのジムを制覇したのだからな。だが、それではホワイトの為にも成らないし、イーブイやベイリーフ、カイロス、アーマーガアの為には成らない』
「セレナ?パフォーマー部門って?」
サトシは記事から目を反らし、セレナに問う。サトシは今までハルカやヒカリと旅した際に彼女達のコンテストを何度も観戦した。ヒカリやハルカのコンテストバトルはともかくして、パフォーマー部門とは初めて聞いたのだ。
「コンテストのパフォーマー部門はね、一言で言えばトライポカロンのポケモンコンテスト版かな?
コンテストにはコンテストバトルが有るでしょ?バトルだからトライポカロンと違って戦う。でもね、このパフォーマー部門にはトライポカロンと同じくポケモン達が直接戦う事は無いの。今までのコンテストと違って異質かも知れないけど、私は有り。
だって、これならトライポカロンに出たい男性も出れるし、色んな演技やパフォーマンスも見れるんだ」
パフォーマー部門とは一言で言えば、男でも輝けるトライポカロンである。
この部門を作ったのはミクリであり、彼は勿論カロスのトライポカロンも知っている。だが、トライポカロンは残念だが男は出れない、女性しか出れないのだ。そこで、ミクリはトライポカロンの重役の皆様であるカロスの人から許可を貰い…この部門を最近開設。なんと、それが大当たり。
「今ではトライポカロンに実は出たかった男の人も、このパフォーマー部門に出るためにホウエン等で活躍してるの」
むさいおっさん達が凌ぎを削るトライポカロン。サトシはそんなカオスを想像するが…有りかも知れないと思った。何故なら、再び記事に目を通した為である。
――キュレムはパフォーマー部門、イーブイや他のポケモンはコンテストバトルの有る従来の部門ですが…何か理由でも?
キュ『俺の独自の考えだが、パフォーマー部門は直接戦わず…技の美しさや見せや応用の演技も披露する。それに伝説のポケモン、普通のポケモンは関係ない。弱いポケモン、強いポケモン…様々だがバトルの実力は関係無い。
どんなポケモンでも対等に戦える。だから、俺はパフォーマー部門が好きだ』
ホ『うん!キュレムってコンテストの時は何時もよりイキイキしてるもんね!僕も好きさ!だって、トレーナーなら誰でもコンテストには出れるでしょ?』
誰でも平等に戦える。
「成る程な…」
サトシはそう言って、次のページを捲る。そこには写真が掲載されており、その写真にはキュレムとホワイトがコンテストで頑張ってる所が写っていた。
ホワイトはコンテストで着る派手な衣装。キュレムはフォルムチェンジ……いや、文を読むとメガシンカを行っていた。
その形態はトゥルーキュレム。ホワイトのメガバングルとキュレムに持たせたアイテム(間違いなく遺伝子の楔)を用いてメガシンカさせたのだろう。文章にはそれがキュレムの本来の姿と書かれていた。
トゥルーキュレムの姿は全体的に見ればホワイトキュレムに似ている。しかし、腕はホワイトキュレムよりも逞しくゼクロム程は有り、上半身は全体的に白く下半身は黒い。背部には大きな翼が有り、右の翼は黒く、左の翼は白い。尻尾の発動機は健在だが…ホワイトorブラックキュレムと同じく発動機からパワーケーブルが出ており、パワーケーブルは翼の根本と繋がっていた。
「これが…キュレムの本来の姿か…でも、テレビでのレシラムの言葉からすれば氷・ドラゴンなんだろうな」
だが、氷・ドラゴンである。妖精の力や筋肉には弱いのだ。
『まもなく、マサラタウンに着きますよ』
運転手のアナウンスが聞こえ、サトシとセレナは外を見る。バスの窓からはサトシとリンドウ、ブルーの故郷であるマサラタウンが見えてきたのだ。
「見えてきた!」
ポケモンスクール組。魔境マサラタウンに到着する。
マサラタウンの観光地と言えば、オーキド研究所だろう。
リンドウとククイ博士が引率するポケモンスクール組はオーキド研究所の前でバスを降りて、オーキド研究所の前で整列する。
「さてと、此処がオーキド研究所だ。しかし、オーキド研究所の敷地内には多くのポケモン達が生息している。
そのポケモン達はマサラタウン出身のトレーナーが預けたポケモンや、勝手に住み着いたポケモンが暮らしている。しかし、中にはミュウツーとかの危ないポケモンも居るので絶対に勝手な行動をしないように。分かったな?」
「「「はい!」」」
そう…オーキド研究所はシロガネ山真っ青な魔境なのだ。レッドとグリーンが捕まえたヤヴェーポケモン達が闊歩しており、中には伝説のポケモンも生息してるのだ。と言うか、世界に間違いなく複数居る伝説のポケモン(レジ軍団、エンテイとか)も居るのだ。
そんな危険?なオーキド研究所での授業。色んな意味で忘れられない日々に成るだろう。
リンドウ達はオーキド研究所の中に入る。屋内ではブラックとヒカリ御一行、そしてオーキド博士が談笑を行っていた。
「リンドウ先生!ただいまです!」
「「「ブラック!チャンピオンおめでとう!!」」」
ブラックの仕事が忙しく、ようやく言えたおめでとうの言葉。複数の伝説のポケモンをレシラム+普通のポケモンで倒したブラックは間違いなく、イッシュの歴史最強のチャンピオンに成るだろう。
「うん…ありがとう」
「サトシ!元気だった?」
「サトシ!元気だったかい!?」
久し振りにサトシと会えた為か、デントとヒカリは嬉しそうにサトシに駆け寄る。
「久し振り!俺は元気だったよ!ポッチャマとヤナップも久し振り!」
「チャマ!」
「ヤナッ!」
ヒカリとデントのパートナーであるポッチャマとヤナップとも再会したサトシ。彼等も元気そうでサトシも喜ぶ。
すると、デントとタケシが目が合う。すると、2人はお辞儀を行う。
「あっ、あの時の!」
「あの時はどうも」
「「「えっ知り合い!?」」」
そう…まさか、デントとタケシは知り合いだったのだ。
「皆、ようこそ。遠路遥々カントーへ!」
「「「博士、ボス(フシギダネ)(メタグロス)返して」」」
「あっ…それは厳しいの…」
オーキド博士、挨拶をしようとしたが…土下座をされてパートナーを借りられたリンドウ達の言葉を受けて挨拶が強制終了させられる。
「さてと、皆もオーキド博士は知ってるな。だから飛ばすぞ。
オーキド研究所の敷地内にはさっきも言ったとおり、多くのポケモンが生息している。直ぐ側の草原は安全地帯でな、危ないポケモンは居ない。そこで、皆のパートナーを出してやるとするか!」
魔境のオーキド研究所と言えど、安全地帯は存在する。それは直ぐ側の草原だ。そこならば、ミュウツーやサンダー、ファイアーの謀反三人衆は滅多に現れない。
魔境のオアシス。オーキド研究所の草原…
そこでも多くのポケモン達が暮らしており、池にはリンドウのラプラスやサトシのワニノコ達が暮らし、他にも様々なポケモン達が暮らしている。ケンタロスやポニータ、サイホーンや沢山の種類がだ。
「「「「うぉぉおお!すごーい!」」」」
だが、感激してる場合ではない。サトシ達は各々のポケモンをボールから出した。
サトシ。ラティアス(元から出てる)、ピカチュウ(元から出てる)、ゲッコウガ、モクロー、ニャビー、ルガルガン、リザードン、ギラティナ。
セレナ。テールナー、ヤンチャム、ニンフィア。
カキ。バクガメス、ガラガラ。
マーマネ。トゲデマル、デンヂムシ。
マオ。アママイコ。
リーリエ。シロン、ほしぐもちゃん。
スイレン。アシマリ、カイオーガ。
アセロラ。ミミたん(色違いミミッキュ)
ブラック。レシラム、ウルガモス。
「「「「ふぁぁぁあ!?カイオーガ!」」」」
だが、スイレンがカイオーガを捕まえている事を知らなかったタケシ、カスミ、デント、ヒカリは叫んでしまった。
「それじゃあ、僕も出そう!みんな!出てこい!」
「イーブイブイ!」
ホワイトも感化されたのか、全ての手持ちをボールから出した。
ホワイトの手持ちはキュレム、イーブイ、ベイリーフ、カイロス(色違い)、そして黒い鋼の鳥 ガラル地方のポケモン アーマーガアである。
「マカセロス、キラリンチョ」
何やらカイロスがそんな言葉を発したような気がしたが、気にしてはいけない。
「アーマーガアか…生では久し振りに見たな」
『俺達の頼れる仲間さ』
キュレムはリンドウの言葉に対してそう言った。だが、保護者であるキュレムが目を反らした為か、子供(仮)であるホワイトは近くの池に移動して一匹の貧相なバスを見ていた。
「君さ…どうしたの?元気ないね」
――関係ない…私は使えないからって捨てられたんだ。
貧相なバスは心の声でそう言った。
「さてと…ここには全国のポケモンが揃ってるロト!今の内に、カントーとジョウトとホウエンとシンオウのポケモンを撮るロト!!」
ロトムは魔境だと知らず、オーキド研究所の奥に進んでいた。その為か……
『おぉ…圧制者よ。汝を抱擁しよう!!全力の腕力とサイコパワーでな!』
魔境の元凶その1 ミュウツーに出会っていた。
次回!!ロトムを救え!!
伝説大決戦!?ロトムを救うために、サトシ達はどうする!?
ミュウツー『圧制者よ来るが良い!!』
リンドウ「アイツ…バグチュウとギエピーにやられて、スパさんに憑依されたんじゃないのか?」
ほしぐもちゃんの進路アンケート
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ルナアーラに成って飛ぼう!
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ソルガレオに成って駆け抜けよう!