カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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破壊神…激おこ


63時限目

「レウス!!そのまま押さえてろ!!」

 

何故か、顔が落書きまみれのリンドウがレウスに指示を出していた。

 

「フーディン!ナッシー!リフレクターと光の壁を張って、周囲の被害を抑えてくれ!!プテラはマサラタウンに飛んで、リンドウのボスゴドラと俺のリザードンを呼んでこい!!出来たら、レジギガス隊長もだ!!」

 

リンドウと同じく顔に落書きを施されたグリーンが、自分のガチメンバーを動員して指示を飛ばす。

 

「サトシとブラックは皆を連れて、退避だ!言いか?マジで緊急事態だからな!?」

 

リンドウが同じく落書きされたサトシ達に指示を飛ばすと、リンドウはバトルフィールドの中心地を見る。そこにはメガリザードンXに成ったレウスが、同じくメガシンカを果たしたメガバンギラスを抑え込んでいた。

メガバンギラスは口から大出力の破壊光線……いや、もう威力が破壊光線ではなくGODZILLAの放射熱線なので放射熱線にしておこう。放射熱線を怒りのままに吐き続けるグリーンの破壊神の姿だった。

 

レウスは両手に地震エネルギーを常に圧縮しながら、右手でバンギラスの顎を持ち上げて放射熱線を上に向けさせる。

そうでもしないと、破壊神バンギラスの手でトキワジムが完全崩壊してしまう為だ。既に天井は貫通しており、バンギラスの怒りが収まらなければ……トキワシティは更地に変わってしまう。

 

「レッドぉぉおお!!こんな緊急事態に、お前は何処に居るんだ!!」

 

リンドウは嘆いた。唯一、アルセウス様を除いてこの破壊神バンギラスを停めることが出来る戦力を誇る、ポケモンを持つ人物の名前を叫んだ。

 

――何処だ!!何処に居る!!俺の…俺の…俺の!!顔に落書きを施したポケモンは何処だ!!それより、俺達の戦いを中断し、あまつさえ…眠らせて落書きを施すだと!!殺してやる!!

 

「おい…リンドウ。いっそのこと、あのプリンを生け贄にするか?」

「それは最後の手段で。マジであのプリンはバンギラスに殺される」

 

なんでこうなったのかと言うと、全ては歌うのが大好きな…

 

「プリリ…」

 

涙を流しながら、ククイ博士に連れられたポケモン。プリンのせいである。

 

 

 

数分前。

 

リンドウはメガリザードンX、サトシはピカチュウ。グリーンはメガバンギラス、カスミはキングドラを出してマルチバトルで戦っていた。

 

「バンギラス!破壊光線!!」

「グルガガ!!」

 

グリーンの指示に従い、バンギラスは溜め無しで破壊光線を解き放つ。バンギラスとしては手加減していて、威力よりも速射を重視して解き放った破壊光線。反動も一切なく、ピカチュウに襲い掛かる。

 

「ピカ!?」

 

しかし、レウスはピカチュウを掴むと…竜の舞で加速しながらその破壊光線を避ける。

 

「相変わらず、リンドウさんのリザードンは理不尽ね」

「カスミ。レウスは何としても懐に入れるな。俺のバンギラスなら大丈夫だが、お前のキングドラは絶対に一撃で倒される」

 

グリーンはリンドウとは長い付き合いだ。だから、レウスの強みも知っている。そのリザードンらしくない、近接戦闘の強さも。

 

「ピカ!!」

 

レウスの背中に乗ったピカチュウは考えが有るのか、レウスに何かを告げる。

レウスはそれを理解し、ピカチュウの意見に賛成のようだ。すると、レウスはリンドウの方を向いてアイコンタクトでリンドウに伝える。

 

「良し分かった!!レウス!ドラゴンクローを飛ばせ!」

 

ドラゴンクローを飛ばせ。確かにリンドウはそう伝えた。本来、ドラゴンクローとは腕に竜の力を込めて、切り裂く技だ。飛ばす事は不可能であり、出来る筈が無いのである。

 

しかし、レウスは違う。レウスは右手に竜の力を込めると…続けてじしんの力を腕に込める。

そして、腕を振ると…じしんの衝撃波に乗ってドラゴンクローの斬撃が飛んだのだ。

 

「「斬撃が飛んだ!?」」

 

高速でキングドラに向けて飛ぶ、ドラゴンクローの斬撃。だが、それがキングドラに当たる事は無かった。何故なら、この理不尽がこの場に居たためだ。

 

「バンギラス。ストーンエッジで壁を作れ。そして、その壁を飛ばせ」

 

グリーンのバンギラスはストーンエッジを応用すると、壁を作り出す。その壁はドラゴンクローの斬撃を防ぎ、鋭利な切り口が入っただけであった。

 

すると、その壁が突如として砕け散り…まるで散弾のようにレウスとピカチュウに襲い掛かる。何故なら、グリーンのバンギラスが拳でその壁を粉々に砕いた為だ。

 

「どんなパワーしてるんですか!?グリーンさんのバンギラスは!?」

「まあ…レッドのピカチュウと唯一、互角に戦えた理不尽だしな」

 

ホウエン最強のリザードン、理不尽なバンギラス、未来のアローラチャンピオンのピカチュウ、トキワジムトレーナーのキングドラ。その勝負は突如として終わりを告げることに成る。何故なら、乱入者が入ってきた為だ。

 

「プリリ!」

「む?プリン?」

 

その乱入者は可愛らしい見た目のポケモン、プリンであり、手にはマイクにも成るペンを持っている。

 

「バンギラス、ストップだ」

「レウス、お前もだ」

 

想定外の事態であり、リンドウとグリーンはレウスとバンギラスを制止させてプリンの所に向かう。

 

「どうしたんだ?此処は危ないから、観客席か外に向かってくれ」

「そうだぞ?マジで俺達のパートナーは危ないからな?巻き込まれたら、大怪我を負うぞ」

 

優しくプリンに話しかけるグリーンとリンドウ。しかし、突如としてプリンはそのペンをマイクのように持ち出した。

 

「まさか…このプリン!?」

「む?グリーン、どうした?」

「リンドウ!今すぐ耳を塞げ!!」

 

グリーンが叫ぶが、既に遅い。

 

「プープリリプッププ、プッリリリ」

 

プリンは歌い出した。それも普通の歌ではなく、ポケモンも歌うという技を使いながらだ。

ポケモンの技である歌うは、相手を眠らせる効果が有る。その歌声を聴いた存在は防音等の特性を持つポケモン以外は見事に眠ってしまうのだ。その結果…

 

「意識がとおの……グースピー」

 

例外なく、リンドウ達は眠ってしまった。メガリザードンやメガバンギラスだろうと、例外なく眠ってしまったのだ。

 

「プ?ムップー!!」

 

だが、その事にプリンは怒った。プリンは誰かに自慢の歌を聞いてほしかったのだ。しかし、プリンの歌声は無意識に技の歌うが発動してしまい、眠ってしまう。

しかし、その事を知らないプリンは自分の歌が詰まらなく、それで何時も皆が眠ってしまうと思うのだ。

 

そして、自分の歌がバカにされたと思ったプリンは…決まって行動するルーチンが有る。それはペンで眠ってしまった人の顔に落書きを施す事である。

 

「プリリ!!」

 

先ずは観客席に居るククイ博士やブラック達の顔に落書きを施し、審判台のタケシの顔にも落書きし、次はリンドウ達だ。

 

「プリリ!」

 

そして…プリンはメガバンギラスの顔にペンで一線を描く。その瞬間…

 

「プリ!?」

 

メガバンギラスは目覚め…手で払い除けるようにプリンを弾く。弾かれたプリンは壁にぶつかり、痛そうな顔をする。

 

「ギャァァァァアグゥゥオオオオ!!」

 

バンギラスは咆哮を挙げ、周囲に衝撃波が響く。

 

すると…バンギラスの背中が何故か光り、バンギラスは最大出力で破壊光線を解き放つ。その破壊光線は最早、破壊光線ではなく…放射熱線であり、と言うよりも内閣総辞職ビームと言った感じだろう。

 

辺りを焼き払い、怒りのままに放射熱線を解き放つ破壊神。その一撃で観客席の一部は消し飛び、大出力の攻撃でも壊れる事の無い…ジムの天井に穴が空いたのだ。

 

「なんだ?」

 

天井に穴が空いた程の衝撃で、リンドウ達は深い眠りから目覚める。

 

目が覚めたリンドウ達が目にしたのは……怯え恐怖でブルブルと震えるプリンと、今からプリンを殺そうとする破壊神の姿であった。

 

 

 

そして場面は最初の所に戻る。

 

「ぐぅおおお!?」

 

激おこな破壊神様の腕力で投げられ、レウスは壁に激突する。

 

「レウス!?」

 

そして、レウスは破壊神の放射熱線の直撃を受けて…メガシンカを解かれて一撃で倒れてしまった。

 

「おっおい…リンドウ…マジでヤヴェーぞ」

「なんで…お前のバンギラスは怒りで強くなるんだよ…何処の野菜星からやって来た戦闘民族だよ…」

 

この中で、唯一破壊神様と戦えるレウスがやられた為か、リンドウとグリーンは絶体絶命のピンチに陥る。

そう、何故か…グリーンのバンギラスは怒りで戦闘能力が限界突破して強くなるのだ。普通のポケモンバトルでは怒ることは無いが、何かの拍子で怒り…暴走すると辺りを怒りで滅ぼすのだ。

 

「グゥゥガガガ!!」

 

更に破壊神バンギラスは暴れ、グリーンのフーディンとナッシーを倒し…リフレクターと光の壁さえも破壊する。

 

「「あっ…終わった」」

 

トキワシティ…終了のお知らせ。と思ったグリーンとリンドウだったが、トキワシティが終わることは無かった。何故なら…

 

「待たせたな…」

 

何やら…レッドとピカ様が、大きな剣を咥えた犬のようなポケモンに乗って現れたのだ。

 

「ザシアンは待機。ピカチュウ…やれ」

「ピカチュウ!!」

 

その後、無事にバグチュウの手で破壊神は倒され、トキワシティに平和が訪れたのだった。

 

 

 

 

「マジで大変だったぞ」

 

その日の晩。マサラハウスで夕飯を食べる事に成ったリンドウ達。

 

リンドウは久し振りにビールを呑みながら、ブルーにそう言った。

 

「此方もよ…物凄く濃い人達がコンテストの為にやって来たし、凄かったわよ」

 

ハナコの作ったご飯を食べながら、ブルーもそう言う。

 

「宇宙人みたいなコスプレをしたパフォーマー、ムキムキのおっさんパフォーマーとか色々よ!」

「なにそれ、滅茶苦茶気になる」

 

 

「あの…ホワイト?私の顔に何か?」

 

ホワイトは首を傾げながら、リーリエを見ていた。

 

「似てるな…ねぇ、キュレム!リーリエってモーンおじさんの娘さんかな?」

『ホワイト。確かに面影は有るが、勝手に決め付けるな。モーンは確かに昔の記憶が無いと言っていたが』

 

モーン…その名前を聴いたリーリエは箸を落とした。当然だ…何故なら…モーンという男はリーリエの…

 

「お父様を知っているの!?」

「えっ?」

 

父親なのだから。

 

「うん?この人だけど…」

 

ホワイトはスマホを取り出して写真を見せる。その画面には旅し出したばかりのホワイトとキュレムが、ジョウトに降り立つ前に立ち寄った島で出会った…1人の男が写っていた。

 

「お父様……生きていたのですね!!」

 

新たな騒動が始まろうとしていた。

 

 

 




次回!オリジナルストーリー。

サトシと色彩軍団VS虹ロケ。果して…リンドウ達は世界を救えるのか!?そして、モーン博士は家族の所に戻れるのか!?

そして…星の子が覚醒する。

もし、番外編を書くとしたら?

  • 過去リンドウ
  • ミヅキちゃんと未来のジムリーダー
  • 過去ブルー
  • レッド様
  • ホワイトくん
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