カントー出身の俺氏、南国で教師をする。   作:静かなるモアイ

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あの青年が出ます。


64時限目

カントー合宿を終え、ホウエン合宿も有るが一先ずアローラに帰ってきたリンドウ達。

 

「モーン博士ね…」

 

ある日の休み時間。リンドウは職員室のパソコンで、モーン博士に付いて調べていた。

モーン博士は有名な博士であり、ポケモントレーナーとしても優秀であり、島キングのハラとも交流が有ったトレーナーだ。

 

専門は空間力学や亜空間…ポケモンで言えばパルキアやギラティナの力が専門的なのだろう。

エーテル財団の優秀な科学者であり、リーリエの父親。リンドウは実際に会った事は無いが、写真は見たことが有る。髪型はリーリエの兄と似ているが、体型は恰幅の良い男性と言った感じの優しそうな人なのだ。

 

「間違いなく、ホワイトがジョウトに辿り着く前に出会った男性はモーン博士のようだな」

 

パソコンの画面にはモーン博士の写真が写っており、リンドウはホワイトから送ってもらった男性モーンの写真を見比べる。

ホワイトが出会ったモーン博士の方が少し歳を取っているが、間違いなく同一人物と言わざるを得ないほどに特徴が一致している。

 

「これは…本人だな。もしかしたら…記憶喪失でも成ってるんじゃないのか?いや、そうだよな」

 

――だって、ゲームでモーンおじさん、家族の事を完全に忘れていたしな。

 

ゲームではモーンはリーリエの父親だ。しかし、モーンは数年前の事件で行方不明と成り、記憶を失ってしまった。その事をリンドウは前世でやったゲームで認知しており、だからこそリンドウは思う。

 

「なんとか…家族で幸せになってほしいな」

 

家族で幸せになってほしい。ゲームでは叶わなかった幸せを、この世界ではリーリエ達に手にして欲しいのだ。

 

「島の座標は既に分かってる。流石はキュレムパパだな」

 

それに、モーンが居ると思われる島の座標は既に判明している。と言うのも、ホワイトとキュレムが降り立った際にホワイトはキュレムのアドバイスで、島のGPS情報をスマホに登録していたのだ。そうすれば、気が向いた時にはモーンに会うことが出来るためである。

 

「場所は……思ってたよりも、アローラに近いな」

 

GPSからの情報では、モーンが居る島はアローラに近く。ヘリコプターやライドポケモン等の力を借りれば、直ぐに辿り着く事が出来そうだ。

 

「放課後…リーリエの所に行ってみるか」

 

リンドウはモーンが再び、リーリエ達と幸せに暮らせる為に決意するのだった。

 

 

 

その日の放課後。

 

リンドウは職員室で作業をしていると、何やら慌てた様子で足を洗って用務員と成っているムコニャ3人組が入ってきた。

 

「リンドウ先生!お客様にゃ!!」

「客?俺にか?」

 

どうやら、リンドウにお客様のようだ。リンドウはパソコンのデータを記録すると、パソコンをスリープモードにしてムコニャの所にやって来る。

 

「客ってどちら様?」

「その…なんというか、会えば直ぐに分かります!」

 

どうやら、そのお客様とは会えば直ぐに分かるような人のようだ。だとしてもレッドやオーキド博士では無いだろう。

レッドならば問答無用に入ってくるし、オーキド博士はケンジ達に半殺しにされる可能性が高い為に脱走はしない筈なのだ。

 

だとしたら、誰だろうか?ヒガナだとしても事前に連絡は入れると思うし、ミクリでは無いだろう。ダイゴは社長職が忙しく厳しい筈だ。だとすれば…誰なのだろうか?

 

「所で…そのお客様って何処に?」

「応接間に居ます!」

「ソーナンス!!」

 

どうやら、そのお客様は応接間に居るようだ。

 

しかし、客人を待たせる訳にはいかない。リンドウは早足で応接間に向かい、応接間の扉を開けると……そこにはmuscleな肉体の黒いドラゴンのポケモン、そしてソファーに座り数学の難しそうな本を読んでいる緑色の髪で白いスーツ姿の青年、紫色の髪をしたスーツ姿の若い女性が居たのだ。

 

『やれやれだぜ…N。お目当ての人物が来たぞ』

 

そう言ったのは黒いドラゴンのポケモン。彼はゼクロム。イッシュに伝わる伝説の三龍の一角であり、理想を求める英雄に付き添うと言われる伝説のポケモンだ。何やら声がジョセフ・ジョースターの孫のスタンド使いと同じ声だが、気にしてはいけないだろう。

因みにぶちギレると、両手に雷パンチを維持しながらオラオラオララッシュで相手を粉砕する。

 

「お久しぶりですね。リンドウさん」

 

青年はそう言って、本を閉じた。彼の名前はN。本名をナチュラル・ハルモニア・グロピウスなのだが、余りにも長いので皆はNと呼んでいる。

年齢は17歳。ブラックよりも少し歳上であり、現在はプラズマ団を改造したプラズマ自然保護団体という、ポケモン保護を行うNGOの代表である。

 

「これは想定外の客人だな」

「えぇ…最近、レイドバトルと称して珍しいポケモンに集団戦を挑むトレーナーが多くてですね…その事で、エーテル財団と協力する事にしたんです」

 

エーテル財団。アローラの沖合いに有る人工島 エーテルパラダイスでポケモン達を保護する財団であり、元々は遠方の地方で活動してたが…暫く前にアローラにやって来た財団だ。

リンドウとも良く会っており、彼等は怪我したポケモンの保護を行ったり、ヒドイデやドヒドイデ等のお陰で生活する場所を奪われたサニーゴの保護も行っているのだ。

 

「所で…そこの女の人は?リラを大きくさせたような人だし、まさかリラのお姉さんですか?」

 

リラ。その人物は間違いなく、この場に居ない。リンドウの知り合いの少女であり、ホウエンのフロンティアブレーンの1人だった。

だが、目の前の女性はリラそのままの容姿をしており、リラを十代後半から二十代前半程まで成長させたような姿をしていたのだ。

 

「えっ?私の名前を御存知なんですか?」

「はい?初めてお会いしましたけど?」

 

だが、リラの名前を出した瞬間…女性は自分の名前を御存知なんですか?と言った。

 

「ごほん!リンドウさん。彼女はリラ。僕の秘書ですよ。

元と言えば、元カルト集団だったプラズマ自然保護団体の監視として国際警察から派遣されたスパイですけどね」

「えっ?瓜二つなそっくりさん?えっ?」

 

そっくりで、リラと同じくリラという名前の彼女。リンドウは驚くが、Nは自分の口に手を添えて…「訳有りです」と合図を出す。どうやら、複雑な事情が有るのだろう。

 

「とは言え…彼女は真面目に秘書の仕事はしてくれますし、秘書は必要だった上に僕等は犯罪行為を2度としませんしね。せっかくなので、秘書になってもらいました」

「おっおう…そうか」

 

Nがリラの事を国際警察からの監視と見破ったのは、彼女のポケモンから聴いたのだろう。Nはポケモンの言葉が理解できるのだから。

 

「では…本題に入ります。リンドウさん、僕が倒したロケット団…彼等はレインボーロケット団と名乗ってましたが、彼等のポケモンが言うには平行世界から来たそうです。

その退治と行き場の無くしたポケモン達の保護を手伝って貰えませんか?」

 

レインボーロケット団。リンドウも何となく覚えている、様々な平行世界からやって来た悪の組織だ。

平行世界のサカキ…虹サカキを首魁、副長にゲーチスが居る巨大な組織であり…様々なポケモンの作品で猛威を振るった悪のリーダーが幹部を務める組織である。

 

今、リンドウが把握してる中で虹アオギリ、虹アカギ、虹シーソーコンビが倒されており…あと健在な幹部は虹サカキ、虹ゲーチス、虹フラダリ、虹マツブサだけである。

 

「それに関しては喜んでやってやる」

「ありがとうございます、ではお願いします。所で…リンドウさん…このポケモンを知ってますか?生憎…僕でも何を話してるのか分からないポケモンで、今はエーテル財団に預けてるのですが…」

 

Nは1枚の写真を取り出した。その写真に写るポケモンはmuscleな蚊であった。

 

「唯一分かった言葉が…そんなバナナ、激うまチョコレート、旨い!もう一杯青汁!、抹茶のちゃちゃちゃとかです」

「おい…それ、ククイ博士の愛用してるプロテインの味じゃないか」

 

 

 

 

「muscle!!マブシ!マッブシ!!」

 

そのポケモンはエーテルパラダイスで、プロテインを呑んでいた。

 

 




次回!リンドウはNとリーリエ達を連れて、モーン博士の回収に向かう。だが、モーン博士は記憶が無かった!?

ギエピー「記憶復元装置だっピ!」

しかし、鍵は過去に国際警察がネットに設計図を流出させた記憶復元装置!?果して、ギエピーはモーン博士の記憶を戻せるのか!?

もし、番外編を書くとしたら?

  • 過去リンドウ
  • ミヅキちゃんと未来のジムリーダー
  • 過去ブルー
  • レッド様
  • ホワイトくん
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