「俺の帽子!!」
突如として現れたメレメレ島の守り神であり、伝説のポケモン カプ・コケコ。カプ・コケコは伝承に曰く、守り神と言えど悪戯好きや好奇心旺盛と言われており、昔から気に入った人物にポケモン勝負やアローラ相撲、そして悪戯を仕掛けてくるそうだ。
その為か、カプ・コケコはサトシの被っていた帽子を奪い、ポケモンスクールの裏手に有る森に向かって飛んでいく。勿論、大事な帽子を奪われて好きに出来るサトシではない。サトシとピカチュウは帽子を取り返すために、カプ・コケコを追って森に入っていく。
「おっおい!サトシにピカチュウ!?」
勿論、サトシとピカチュウだけを向かわせる訳にもいかないので、リンドウ達もサトシを追いかけて森に入る。
森に入ったのは良いが、サトシの運動能力と体力は桁外れだったのか…後から出たとは言え、リンドウ達とぐんぐん距離を離していく。
距離としてはカプ・コケコ>>サトシ>>>リンドウ、ブルー>>>マオ達+ククイ博士と言った感じだ。
「おい…ブルー、サトシは本当に今年で11歳か?」
「速すぎるでしょ!サトシはレッドと一緒で、スーパーマサラ人なの!?」
勿論…マサラタウン出身で、マサラ人であるリンドウとブルーも普通の人と比べれば身体能力は高い。過去、未だ例の愉快なトリオを除いたロケット団が元気に悪事を働いていた10年程前…ロケット団の構成員を倒したのは良いが、逆上されて生身で向かってきたロケット団を拳や蹴りで返討にさせた事が有るのだ(因みにブルーは野生のゴーリキーにも勝てる、リンドウはバンギラスを持ち上げられる)。
そんなマサラ人の大人2人を軽々と上回る速度で走るサトシ。彼は少し前、大切なポケモンで今は諸事情でカロスに置いてきたゲッコウガと同等の速度で走った事が有るのだ…つまり、そう言う事である。
「サトシは兎も角、先生とブルーお姉さん速すぎでしょ!」
「まぁ…あのカントー出身だしな…うん」
マオ達は若干置いてけぼりを喰らってしまったが、気にしてはいけない。マサラ人と一部のニビ人(岩の妖精)が可笑しいのだ。
何とかリンドウとブルーがサトシ達に追い付くと、そこはポケモン勝負をするには打ってつけの開けた場所だった。
その天然のバトルコートの中央で、カプ・コケコは浮かび…サトシとピカチュウを真っ直ぐ見る。
やがて、マオ達とククイ博士も追い付くと…突如として身構えた。
――私と戦え
カプ・コケコは言葉を発しないが、サトシとピカチュウに向けてそう告げた。
「カプ・コケコ…バトルしようって言うんだな!」
「ピカピ!!」
カプ・コケコの意思を理解し、サトシとピカチュウも身構えた。
「えっ?なにこれ、凄い展開に成ってない!?」
「俺達…完全に蚊帳の外だな」
伝説のポケモンとポケモンマスターを夢見る少年の勝負。横槍は許されない事であろう。
その結果、見事にリンドウ達は蚊帳の外に成ってしまい、見守る以外の選択肢が無くなったのだ。
「ケェェェ!!」
突如、カプ・コケコが叫ぶと戦いの始まりを宣言するように周囲に電気が迸る。エレキフィールドと呼ばれる物で、電気技の威力が上昇して周囲の者は誰もが眠ることが出来ない状態だ。
カプ・コケコは電気・フェアリーの複合タイプと伝えられている。つまり、カプ・コケコは自分に有利な状況をこの場で作り出したのだ。
「行くぞピカチュウ!10万ボルトだ!」
「ピカチュゥゥ!!」
ピカチュウの赤い頬っぺが電気をバチバチと出し、ピカチュウは全身から激しい電撃を放つ。ピカチュウの得意技であり、最も多用してきた必殺技…10万ボルトだ。だが、カプ・コケコも電気タイプであり、10万ボルトは効きにくいかも知れない。
それに、これはゲームではなく現実だ。命中率の低い技が力量で何度も当てられたり、命中率の高い技がかわされる事も多々ある。それ故か、カプ・コケコは左手で10万ボルトを受け流し、ピカチュウ向けて高速で接近する。
「速い!?」
「ピカ!?」
そのまま、カプ・コケコは右手でピカチュウを殴り、ダメージを与える。
「ピカ!?」
「ピカチュウ!!よし、今度は電光石火からのアイアンテールだ!!」
フェアリーは鋼の技が抜群だ。電気と比べればダメージを与えやすいだろう。
ピカチュウは電光石火で加速し、カプ・コケコに接近する。最高速度に到達し、ピカチュウの尻尾が鋼のように固くなる…技、アイアンテールを発動したのだ。
「ピカ!!」
電光石火の速度が合わさり、ピカチュウは物凄い速さでアイアンテールをカプ・コケコに振り下ろす。だが、カプ・コケコは右手でそれを受け止める。やはり、実力の差が有りすぎるのだろう。だが、その衝撃は凄まじく、カプ・コケコの右手は震えている。
――面白い。それでこそ、私が見込んだポケモンとその相棒だ
だが、カプ・コケコはピカチュウを払い飛ばし、目にも見えない速さでサトシの前に移動する。そして、サトシの右手にはめられたZリング…いや、Zリングに備えられた黄色のクリスタルこと電気クリスタルに触れた。
――使え、さもなくば今の君達では私に一矢報えない
「Zリング…Z技を使えってことか!?」
――そうだ。君達の絆を私に見せてくれ
カプ・コケコはフィールドの中心に移動する。そこは丁度、ピカチュウとサトシの視線の先であり…Z技の射線上だ。
――私の真似をするんだ。そうすれば、Z技が射てる。そして、覚えておけ…今からするのが電気タイプのZ技の振り付けだ。
カプ・コケコは手を交差する。サトシとピカチュウもカプ・コケコの見様見真似を行い、次々とポーズを決めていく。
やがて、サトシの思いがZリングとZクリスタルを伝わり、ピカチュウに流れ込む。
「これが…俺達の全力だ!!」
「ピカピカーー!!」
サトシとピカチュウは同時に拳を放ち、ピカチュウは莫大な熱量を誇る電撃の必殺を解き放つ。
「スパーキング・ギガボルト!!」
「えっ!?そんな名前なの!?電気タイプのZ技!」
ククイ博士が解説し、リンドウが言う。そして、スパーキング・ギガボルトはカプ・コケコに直撃し…辺り一面に大きな爆発と衝撃波が広がり…森が揺れた。
「やったのか?」
風が吹き、煙が晴れると…そこには無傷で立っているカプ・コケコが立っていた。
――これだから…人は面白い。また会おう、少年
カプ・コケコは頷き、メレメレ島の何処かに向かって飛んで行った。
「カプ・コケコ!?」
飛んでいったカプ・コケコを見送るサトシであったが、Zリングに嵌めていたZクリスタルが役目を終えたように、割れてしまった。
その頃の緑君。
「グリーン。急ぎで悪いが…今からアローラに行ってくれんかの?」
「お爺ちゃん!?カントーからアローラなんて、飛行機の手続き等も含めたら4日はかかるぞ!?」
「分かっておる。この子をサトシに渡してくれ、送っても良いが…直接渡して欲しいのじゃ。この子はカロスでの一仕事を終えて、戻ってきたサトシの大事なパートナーなのだ」
グリーン…近々、アローラにやってくる模様。あの水タイプの忍者を連れて
次回!ロトム図鑑、そしてムコニャ…キテルグマに拾われる(笑)
サトシの昔のポケモンを合流させるか否か。もしかすれば、2つ以上採用するかも
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合流無しで、アニメ通りに
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良し!ゲッコウガ呼ぼう!
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良し!リザードンを呼ぼう!
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いや、此処はジュカインだ!
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違う!マグマラシを呼んで、何時かバグフーンに!!