ポケモンセンターに運ばれ、元気に回復したラクライ。だが、リンドウには1つ気になる事が有ったのだ。
「妙だな…この辺りは野生のラクライは居ない。それなのに…どうして野生のラクライが傷付いて倒れていた?」
ポケモンセンターのソファーに座り、ラクライのカルテを険しい顔で見つめるリンドウ。明らかにラクライは野生のポケモンとの縄張り争いで怪我をしたような状態ではなく…
「ポケモンハンターか…」
可能性として挙げられるのはポケモンハンターに襲われ、一度は脱走した事だ。
ラクライの怪我は裂傷や打撲、凍傷等であり…どう考えてもこの辺りに住むポケモンの傷ではない。特に裂傷がそうだ。ポケモンの切り裂く等ではなく、どう考えても道具で出来た傷。恐らくは鉄格子等の刺々や罠だろう。
「未だ…ホウエンにもこんなトレーナーが居るのか。いや…ブラックと伝説廚の戦い以来から増えたな」
ポケモンハンターや珍しいポケモンを求めるトレーナー達は日頃から珍しいポケモンや伝説のポケモンを捕まえるために、レイドバトルを仕掛けている。
それはブラックとタクトの戦いから確実に増えてる。あの試合、リンドウを含め多くのトレーナー達の感想は「技量ではブラックの方が上」と判断している。だが、事実…ブラックはレシラム以外を倒された。この事から、勝つには伝説のポケモン等を使えば良いと考えるように成ったトレーナーが増えたのだ。
その後…ポケモンハンターの疑いを感じたリンドウは、自分のルカリオに通訳を頼み、回復したラクライから聞いたのだ「2人の人間に襲われた。ボールではなく、刺々した檻に入れられた」と。
「くすぐったいよ!ラクライ!」
「ワンワン!」
じゃれあうラクライとマーマネを見て、リンドウは決意する。
このラクライに危害を加えた愚かなトレーナーに鉄槌を降すことを。
「恐らく…ポケモンハンターは火山に居るな。フエンの側に有る火山には…この世界のグラードンが眠りに付いてる。目覚めただけなら問題は無いが、ハンターの狙いは恐らくグラードンだろうな」
フエンタウンの直ぐそこには火山が有り、そのマグマ溜まりの奥にはグラードンが眠っている。ポケモンハンターの狙いは恐らく、グラードンを復活させてレイドバトルの末に捕まえる事だろう。
いや、グラードンだけではない。火山にはヒードランと呼ばれる珍しく、伝説のポケモン(厳密にはラティアスやフリーザーのように文献に名前を残す珍しいポケモン)が住んでいる可能性が非常に高いのだ。
「だが…グラードンを起こす事は絶対に不可能だ。だとすると、ポケモンハンターはヒードランの所に行くだろうな。良し…」
リンドウは腰から4番目の所に提げたモンスターボールを手に取り、ポケモンセンターを出ていく。
現在リンドウのボールの順番はリーフィア、エンペルト、バンギラス、4番目、ルカリオ、レウスの順番であり…4番目のボールには彼が入っている。
フエンタウンの側の火山こと、えんとつ山。
そこの山頂で二組のポケモンハンターがグラードン、ヒードランを探していた。
「やっぱり…グラードンは諦めて、ヒードラン一手に絞るか」
「自信が無いのか?グラードンさえ手に入れたら、ウハウハだぞ?」
その男達の狙いはやっぱり…グラードンとヒードランであり、その序にホウエンのポケモンを売却目的で捕らえていたのだ。
男達の後ろには檻が有り、その中にはシビシラスやヒトモシという本来はホウエンに生息しないポケモンも居ており、他はエアームドやドンメルにバネブーと言ったここら辺に生息するポケモン達が入れられていたのだ。
「たっく!遥々イッシュで捕まえたヒトモシとシビシラスは取引先が潰されてて売れないしよ…どうすんだよ?」
「剥製にして売り捌くか?そしたら、金持ち連中も雑魚ポケモン相手だろうが買ってくれるしな」
ポケモンハンターは場合によってはポケモンの剥製等も売るのだ。その際、剥製にされるポケモンは勿論、殺される。檻の中に居るポケモン達は恐怖でブルブルと震えるが、知らんと言わんばかりに男は笑みを浮かべた。
「コイツ等を売るより、ヒードランの方が高く売れるけどな」
「まぁ!金に成るなら喜んで剥製にしてやるさ!」
「へー…それは良かった。心置きなく、お前達を半殺しに出来る」
その声が聞こえ…ガシャンと音が聞こえ、男二人は檻の方を見る。そこには壊された檻に逃げ出すポケモン達、そして…逃げてもホウエンに居場所の無いシビシラスとヒトモシ、ホウエンチャンピオンであるリンドウの姿だった。
「「なっ!?」」
リンドウが何時現れたのか理解できず、男達は唖然とする。それもその筈、男達が檻を確認した時はリンドウの姿は無く、此処に来るためには基本的に登山道やロープウェー、空を飛ぶを使うしか無理だ。
しかし、それらの方法を使えば普通に分かるし、確実に来るとわかる。
だが…此処にリンドウが居るとすればハンターのやることは1つ。証拠隠滅の為にリンドウを始末することだ。顔は見られた為に、訴えられたら指名手配は確実。その上…相手はチャンピオン…ポケモンを出されたら確実に負ける。
だから…リンドウがポケモンを出す前にリンドウを自分達のポケモンで殺すことを彼等は選んだ。
「「死ねぇぇぇ!!」」
ハンターは叫び、ボールを投げてカブトプスとハブネークを繰り出した。
「バカだろ?」
リンドウがそう言うと、地面から赤い手が飛び出し…カブトプスとハブネークを地面の中に引きずり込む。地面からバキバキと音が聞こえ、戦闘不能に成ったカブトプスとハブネークが地面の中から放り出された。
「さてと…お前達。グラードンを金儲けに使いたいんだって?そんなに見たいなら、見せてやるよ。二度と悪さは出来ないけどな」
リンドウがそう言うと、地面の中から赤いポケモン…グラードンが出てきたのだ。
「グラードン!?なんで…」
「俺がアローラで保護して、家族に迎え入れた。ホウエンの個体じゃないさ」
ホウエンチャンピオン…世界でもトップクラスに強く、エキシビジョンマッチではレッドとグリーン以外に負けた事はなく、チャンピオン時代は公式戦無敗。そんなリンドウがグラードンを使う…正に悪夢だろう。
「「ヒッヒャァァァァア!!」」
その後…えんとつ山からハンターの悲鳴が聞こえた。
「もしもし、リンドウさん?モーン博士のあの時以来ですね。えぇ、分かりました。僕達も調べておきますよ。
僕としても、レイドバトルを仕掛け…ポケモンを道具のように使う奴等を許すつもりはありませんから」
イッシュの某所。そこではイッシュの土地で眠るレジロックを捕まえようとしていたポケモンハンターを粉砕していたNとリラ。そんな中、Nが倒れたハンターを踏みながらリンドウの通話に出て、ハンターのポケモンを片手で粉砕するゼクロムを見る。
そのゼクロムは…メガ進化しており、ブラックキュレムに似た姿と成っていた。
「所で…ゼクロム。メガ進化の調子はどうだい?」
『問題ない。まあ、これはゲンシカイキに近いがな。メガストーンの代わりに遺伝子の楔を使ってるしな』
一方、アローラでも。
「やあ、リンドウ君。私はすっかり元気だよ。今はアローラの海に住み着いたルギアを狙う、ハンターをハラと共にお仕置きした所だよ」
「muscle!!」
モーン博士が新たにパートナーに加えた異世界のポケモン マッシブーンを連れて通話に出る。
「…分かった。私も協力しよう。彼等はポケモン達を不幸にするからな」
「muscle!!」
勿論、カントーでも
「おっ!リンドウ!結婚おめでとう!姉さんと一緒に結婚式行くからな!」
「えっ!?リンドウさん?」
カントーのトキワの森。そこをグリーンはホワイト、ヒカリ、デントと共に居た。彼等の側には野生のピカチュウを捕らえ、密輸しようとしていた哀れなハンターが転がってる。
「安心しろ!此方は任せておけ!今はオフシーズンだしな!」
そう電話で言うグリーンの視線の先には……破壊神バンギラス、ヒカリのバグフーン、デントのイワパレス、ホワイトキュレムに囲まれた哀れなハンターの皆様が居たのだ。
えんとつ山…
そこでは半殺しにした1人のハンターを足蹴し、もう1人の首を右手の握力で絞めたリンドウが耳からスマホを離す。
「俺は絶対にお前達のような奴等を許さない」
ポケモンハンター…完全終了のお知らせであった。
「シビビ…」
「ひともしー」
取り合えず、居場所の無いシビシラスとヒトモシはリンドウに着いていく事にしたのだった。
本当のパートナーと巡り会うその日まで。
次回!一先ず…ホウエン合宿を終えてアローラに帰ってきたリンドウ達。
結婚式の準備は勿論…目処が立った矢先…
リーリエ「私!試練を受けます!!」
リーリエ…島巡りを決意する。
因みに…結婚式にはサトシの歴代旅仲間が全員集結します。
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