グリーンと愉快な皆様がアローラに上陸してから1時間後。
シゲルはパートナーであるブラッキーをボールから出して連れ歩き、メレメレ島の町並みを探索していた。兄グリーンとカスミはライドポケモンとしてのサメハダーに跨がり、海を大絶賛満喫中。タケシは美人なお姉さん探し…そして本命のお姉さん アーカラ島のライチさんに巡り会う為に単独行動。姉ナナミ様は仕事序でに観光しており、大絶賛観光中。
一応…彼等はグリーンの奢りでメレメレ島の高級ホテルに滞在するのだが、場合によってはポケモンセンターの宿泊部屋も利用するだろう。と言うか、ホテルに泊まらずとも、アローラの観光客はポケモンセンターに泊まるという選択肢も有るのだが……多くの観光客はホテルに泊まるために、ポケモンセンターには泊まり放題なのだ。
と言うか…アローラのポケモンセンターは基本的に、島巡りのチャレンジャー位しか使わない。
「そういや、サトシがメレメレ島に居るんだっけ?」
「ブラッ」
ブラッキーと共にハウオリシティを歩くシゲル。すると、前から良く知る人物が人モードのラティアス、ルカリオ、ピカチュウと共に歩いてきた。
「サトシ!」
「シゲル!?どうしてアローラに!?」
サトシとシゲル、久し振りに再会するのだった。
一方、その頃。リンドウは海辺を1人で歩き、時間潰しを行っていた。ブルーはマオとアセロラと共に結婚式のウェルカムボードを作っており、ブラックは家庭教師のバイト。その結果、1人で散歩する事に成ったのだ。
「しかし、1人で散歩なんて久し振りだな…」
此処最近は1人での行動が以前より少なくなったリンドウ。今はブルー、アセロラ、ブラックという同居人と共に行動する機会が増えており、こうして1人での散策等は実に久し振りだ。
すると、何やら見覚えの有る風貌のマント姿の男が、何やら見覚えの有る御一行と口論をしていた。その見覚えの有る御一行はアローラにやって来ていたヒカリ、デント、ホワイト、キュレムの御一行であり…主に口論をしてるのはキュレムとマント姿の男だった。
「どうしてだ…どうしてだキュレム!なんで僕じゃダメなんだ?」
『何度も言わせるな。お前は英雄に値しない』
「それはその子供だってそうじゃないか?彼は誰が見ても未熟な子供で…」
マント姿の男はリンドウもテレビで見たことが有る。ダークライやレックウザ等の普通は先ずゲット出来ないであろう、ポケモンを複数所持していたトレーナーの…
「ヒカリ達に…えっと…タクトだったか?」
リーリエさえ真っ青の伝説廚のタクトである。だが、少なくともある程度の水準を満たしたトレーナーとしての実力は有るだろう。伝説のポケモンを捕まえてるし、何よりリーグ優勝は果たしているのだから。
リンドウはキュレムとタクトの口論を聞きながら、彼等に近付いていく。
『確かに…お前の言う通り、ホワイトは子供だ。俺やヒカリ、デントが見ていないとぶっちゃけ何をするか分からん。
でっ?それがどうした?誰だろうと、最初は世の中を知らぬ子供なのだ』
「そっそれはそうだけど…」
『それに…お前にとって俺達はなんだ?』
「何って…伝説のポケモンだろ?」
『……下らん。話にすらならない。あの時までは消耗していたとは言え、俺をボールに入れた義理から力を貸していただけに過ぎん!
やはり、あの時…俺と同じく義理で力を貸すイベルタルとレックウザのボールを破壊するべきだったな』
話を聞く限り、キュレムはジャイアントホイールに居た時は常に消耗していたのだろう。そこにタクトは現れ、頑張ってボールに入れた。その後はボールに入れられた義理で、キュレムは力を貸していたようだ。
『伝説のポケモンには役目が有る。
俺達 イッシュの三龍は自分が定めた英雄に寄り添うこと。レックウザは大空を守護し、荒れすぎた天候を沈めること。イベルタルは破壊の力で破壊し、バランスを整えること。ダークライは悪夢を見せる。
お前のポケモンで言えばこんな物か。忘れるなよ?二度はない。伝説のポケモンは伝説と呼ばれるが故の力を持っているのだ。
大いなる力には大いなる責任が伴う。俺達イッシュ三龍は戦時では無いために、只の保護者同然だが…それでも英雄を導く責任が有るのだ』
なにやら全身タイツの蜘蛛男の名言を言ったキュレム。
余りの迫力に伝説廚のタクト君は腰が抜けて、尻餅を着いてしまう。そりゃ、誰だって激おこな伝説のポケモンを前にすればそうなってしまうだろう。
と…このまま見物だけに徹していたら、間違いなくキュレムパパの手でタクトは半殺しにされかねない。アローラの青空の下とコバルトブルーの海の側で半殺し事件なんぞ起きれば、大変だ。
リンドウは半殺し事件を阻止する為にも、キュレムとタクトの間に割り込んだ。
「はい、ストップ!そこまでだパパさん」
「リンドウさん!?」
「リンドウさん!?」
リンドウの登場に驚くヒカリとデント。
「リンドウせんせー!」
と…カントー以来のリンドウとの遭遇に喜ぶホワイト。
『…何故停める?』
「アンタだって息子同然のホワイトの前で物騒な事は出来るだけしたくないだろ?俺個人としても、この伝説廚には言いたい事が有るからさ、此処は俺に預けてくれないか?」
『…良いだろう』
キュレムもリンドウの意見を尊重し、キュレムはホワイトの後ろに下がる。
「さてと…ちょっと此方にこい」
「ちょっ!?引っ張らないで!?」
リンドウはタクトの首根っこを掴み、ずりずりと引き摺ってキュレム達から距離を離す。大体200メートル程離れた所だろうか?リンドウはタクトから手を放した。
「良し…ここいらで良いだろうか?」
「うっ…それで話って…なんだ?」
リンドウはタクトを見て目を細め、告げる。
「お前…このままじゃ、トレーナーとして大切な物まで失うぞ?」
「えっ!?」
「自分の胸に手を当てて良く考えてみろ。何処かで慢心処か、酔いすぎてただけじゃないのか?
その為に、パートナーの事を良く理解していない。レックウザが特にそうだな…パートナーとちゃんと触れ合ってるか?このままじゃ、キュレムの言っていた義理とやらも無くなり、レックウザはお前に牙を向くぞ?間違いなくな」
リンドウの言葉を聞いて、タクトは思い返す。確かに自分は過去、普通のポケモンも使っていた。そんな時、傷付いていたダークライに出会った。
その後もダークライや他のパートナーと冒険を続け、様々な出会いをしてきた。ラティオスと出会い、その後も様々な伝説のポケモンに出会い…なんとか捕獲してきた。
だが…タクトは凡人だ。それ故に、勝つためには強いポケモン…伝説のポケモンを使うしかなかった。だから、その後も昔のパートナーを預け…伝説のポケモンを使ってきた。預けた後は…まともに会話もしていない。普通のポケモンのパートナーは勿論、言うことを聞かなくなったグラードンもそうだ。
しかし、それ以上に…伝説のポケモンが持つ巨大な力に酔ってしまったのだ。
「覚えておけ。離れていても…自分のポケモンは家族だ。
それが伝説だろうが、普通のポケモンだとしてもだ。俺だって、預けた(ボスゴドラは強制)ポケモンにも中々会えない。でも、地元に帰ったら会って触れ合うし、画面越しでも定期的に話すさ。お前は?」
リンドウはマサラタウンに帰れば、ボスゴドラ達と必ず触れ合う。
「会ってない…話もしてない」
呆れるようにリンドウは溜め息を吐き出した。
「強いポケモン、弱いポケモン、伝説のポケモン。使う使わないは人の勝手だ。でもな…忘れるな…パートナーに最も必要なのはトレーナーの愛情だ。
未だ間に合う…パートナーと触れ合え。逃がした訳じゃ無いんだろ?」
リンドウの言葉にタクトは頷く。
「やれやれ…良い歳した男が号泣してやんの」
ポケモンセンターの外から中を除くリンドウ。中では久し振りに懐かしいパートナーと会えて話した為か、男泣きするタクトとダークライ、ラティオスの姿が有った。
良く見るとオーダイル、レントラー、サイドン、トロピウスの姿が有り…その4匹がタクトが過去手持ちに入れていた普通のパートナーなのだろう。
リンドウがその場を去ろうとするが…
「待ってくれ!」
リンドウに声をかけたタクト。
「貴方のお陰で…僕は大切な事を思い出させた…彼等と一緒に改めてホワイト君に挑みたいんだ」
タクトの言葉を聞いて、リンドウはホワイトに電話をかける。すると、リンドウは「伝えておくよ」と告げて電話を切った。
「さっきの砂浜。彼処でやっても良いってさ」
「ありがとう!」
その後、タクトはホワイトに挑んだが…フルボッコにやられたらしい。そして、彼は武者修行の旅に出たとか出てないとか。
因みにタクトが過去に捕まえた伝説のポケモン…レックウザ、グラードン、イベルタル、ランドロス、等々だが…イベルタルはエーテルパラダイスに預け、他はリンドウの推薦でオーキド研究所に預けられる事に成ったのだった。
その頃の黒…
「…レシラム。どうすれば良いの?てか、見分けれる?」
『多分、無理』
ブラックは家庭教師としての訪問に来ていたが、そこには可愛らしい五つ子の少女(今年で10歳)が待っていた。
「イチカ!」
「ニノ!」
「ミク!」
「ヨツバ!」
「イツキ!」
――そっくり過ぎて、わかりませーーん!!
マンションの廊下にイッシュチャンピオンの声が響いた。
余談だが、この五つ子の誰かが約13年後…ホワイトと結婚します。
伝説廚さん…伝説をダークライとラティオスだけにして修行の旅に。
実は彼、キュレムパパの手で完全ボコボコにしようか最後まで迷いましたが、レイドバトルが流行ってしまった元凶でも有るので……罪滅ぼしをさせる事を決定。
ホワイトの嫁さんですが、五等分の花嫁を最後まで読んだ人…フー君の嫁さんとは別の方です。つまり、四分の一(笑)
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元スカル団、珍獣ハンターのイモト
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