Sの探偵
これはあたしがまだ子供の頃だった話。あたしは両親と妹と一緒に遺跡にある聖遺物を発掘しにいった。特になんの異変も起きず順調に作業が行われていた時だった。突然そこにノイズが現れた。そしてあいつらのせいであたしは家族を失った。
発掘チームはノイズに殺された。言い方が悪いかもしれないけどあたしの両親は発掘チームを囮にして一緒に逃げた。だけどノイズに回り込まれ逃げ場を失った。
両親は、あたしと妹を逃がそうと身体を張って逃げ道を作ってくれた。そのおかげで遺跡の入口まであたしと妹は逃げれた。あたしは振り返って妹の顔を見て笑った。そして力強く手を握り引っ張って遺跡から出ようとした瞬間だった。突然軽くなったんだ。あたしは嫌な予感をして振り返るとそこには燃えカスのような炭になった妹がいた。妹は「助けて。お姉ちゃん」と言ってあたしの目の前で身体が崩れ落ちた。
「あ、ああ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!」
それを見たあたしは悲鳴を上げた。あの時あたしは何が起きたのか分からなかった。理解したくなかった。でも現実は残酷だった。その証拠にあたしの前に妹はいない。あるのは妹だったものとノイズだけだった。
ノイズはゆっくりとあたしに歩み寄ってきた。
何の力もなかった子供のあたしは死への恐怖に耐えながら、この命が消えるまで目の前のノイズを睨み続けることしかできなかったその時だった。
「大丈夫か?お嬢ちゃん」
男の声が聞こえた。あたしは振り返るとそこには白いスーツと白い帽子を被った男が現れた。男は腰に何かを付けると胸ポケットから何かを取り出した。
『SKULL』
そしてそれを腰につけたものにセットした。
「変身」
『SKULL』
すると男は姿を変えた。そこにはドクロの仮面をしておりそして白い帽子を被った男がいた。
「さぁ・・・・・・お前達の罪を・・・・・・・数えろ」
『SKULL MAXIMUM DRIVE』
男は走り出してあたしを通り過ぎるとノイズの顔を蹴り飛ばした。蹴り飛ばされたノイズは後ろにいた他のノイズを巻き込んだ後巻き込まれたノイズは炭になって崩れ落ちた。
「大丈夫か。お嬢ちゃん」
男は元の姿に戻るとそう言ってあたしに手を差し伸べた。
「ッ!!」
パァン!!
だけどあたしはその手を払った。あたしは立ち上がって男のスーツを掴んだ。
「なんでだよ。・・・・・なんでもっと早く助けに来なかったんだよ!!お前がもっと早く来てたら父さんも母さんも・・・・・鏡花も死なずに済んだのに!!・・・・・・なんでだよ!!!!」
あたしは命の恩人である男に向かってそう言った。そしてあたしは何度も男の胸を叩いた。あたしは泣きながら男に八つ当たりをした。だけど男は何もせずあたしのやりたいようにさせていた。そして男はあたしを抱きしめると
「すまなかった。お嬢ちゃんの大好きな両親を・・・・・・・妹を救えなくて。・・・・・オラがもっと早く来ていればこんな辛い目に合わせずに済んだのに・・・・・・・すまなかった」
男はそう言うとあたしは大泣きした。多分人生で一番泣いたと思う。あたしが泣き終えると男はこう言ったんだ。
「行く場所があるのか?」
って聞いてきた。正直この時のあたしはこの先どうすればいいのか分からなかった。だけど男はこう言ったんだ。
「お嬢ちゃんが良ければオラの家に来るか?まぁ、家って言ってもオラの仕事場だけど・・・・・・引き取り先が見つかるまでいるか?」
男はあたしにそう言うとあたしはコクリと頷いた。男はあたしを背負うとその遺跡から出た。
「なぁ」
「ん?」
「あんた名前なんなんだ?」
あたしは男にそう聞いた。
「オラか?オラは野原 信之介(のはら しんのすけ)35歳。探偵だぞ」
これが名探偵、野原 信之介とあたし天羽 奏の出会いだった。