信之介がスカルになったのはまだ高校3年生だった時だ。私と信之介は、アクション高校、そしてもう1人の幼馴染の風間 トオルっていう男は覇道高校って言う高校を卒業してそれぞれの進路が決まっていた。けど風間は東大の受験に失敗して三流の大学に入学することになって落ち込んでいたんだ。そんな風間を慰めると言う意味で私と信之介で卒業旅行を計画しそれを風間に話したんだ。風間がOKを出した瞬間私たちは行動に移した。
私は、本屋でバイトをし信之介はラーメン屋でバイトをし風間は金持ちだったから親に出してもらっていたんだ。そして旅行の資金も溜まった時に信之介の母さんが妹のひまわりも連れて行ってあげてほしいと言ったんだ。当時のひまわりちゃんはある悩みがあったんだ。その悩みが部活関係だったんだ。
ひまわりちゃんは勉強はあまりできなかったけど陸上でエースになっていたんだ。そのひまわりちゃんが新記録を出せずエースの座も危なくなっていてすっごく悩んでいたんだ。信之介は最初は断っていたんだけどひまわりの分は信之介の母さんが出すって言ってからしぶしぶだが付いてくる事を了承したんだ。その時のひまわりちゃんは綺麗だった。信之介は、赤いシャツの上に黒いコートとジーパンだったけどひまわりちゃんはロングスカートに黄色いセーターを着ていたんだ。その時のひまわりちゃんは不思議な色気みたいなオーラを出していたんだ。・・・・・・・ごめん。少し脱線したな。
私達がその時に行った場所は京都だった。私達は京都で3泊4日の旅行をしたんだ。ひまわりちゃんがマイコさんになったり風間が歴史資料館に行ったり信之介が抹茶を飲んだりと楽しんだ。そう。楽しかったんだ。だけどその旅行も次の日には地獄に変わったんだ。昨日まで元気だったひまわりちゃんが突然暗くなったんだ。昨日までの元気が嘘のようだった。信之介は流石に心配になってひまわりちゃんに話しかけた時ひまわりちゃんが信之介を突き飛ばしたんだ。信之介は怒ってひまわりちゃんの胸ぐらを掴むとひまわりちゃんが言ったんだ。
「私はお前らみたいに呑気に楽しんでる暇なんてないんだよ!!もしかしたら陸上のエースを奪われるかもしれないんだよ!!?そんなの嫌だ!!私はエースなんだ!!あの陸上には私が必要なんだ!!能天気なお前らと私を一緒にするな!!」って。
その時にひまわりちゃんはどこで買ったのか分からないけどガイアメモリを取り出したんだ。その時は私達も何をしようとしてるのか分からなくて呆然としていた。今思えばあれはたぶん蛇。スネークドーパントだと思う。ガイアメモリもスネークって言う音声を出してたし怪物の姿も蛇だった。突然のことだったから私は怯えてとっさに押入れに隠れたんだ。だけど信之介は、突然のことで対応できず殺されそうになったんだ。その時に風間は信之介を庇った。そして風間はひまわりちゃんに右腕を喰われたんだ。ひまわりちゃんは旅館から逃げ出したんだ。信之介は我を取り戻すと急いでひまわりちゃんを追いかけた。私は風間を近くの病院に連絡を入れて救急車を呼んだ。結果、風間は入院することになった。私と信之介は警察から事情聴取を受けたけど警察は私たちの言葉を信じなかった。でもそれは当たり前だったんだ。USBメモリのようなもので化け物になったなんて誰が信じる?まぁ、そんなことがあって旅行は中止になった。
風間の母さんは右腕をなくした風間を見てかなり取り乱していた。そして信之介の所も混乱していた。あの日から私と信之介はあの旅行費を全てつぎ込んでひまわりちゃんを探した。だけど見つからなかった。信之介の母さんと父さんも協力してひまわりちゃんを探した。そして私も信之介に協力して探したんだ。大学生活が始まった時もひまわりちゃんは見つけられず私と信之介は大学が休みの時に探し続けた。そんな時だった。あの女にあったんだ。
「あの女?」
「・・・・・あぁ。正直言って私から見たらあの女はかなり気味が悪かった」
あたしはマサオさんの話を聞き続けた。
私と信之介がひまわりちゃんを探している時にノイズに襲われたんだ。そんな時に私と信之介を助けてくれたのはシュラウドと言う女だ。顔は包帯をしていて分からなかったがサングラスと黒いドレス。そして銀色の髪をしたあの女が私達を助けてくれた。そしてあの女が言ったんだ。
「野原 ひまわりを救いたいのならこれを使いなさい。しかしこれを使えばあなたと私は共犯者になる。それでも野原 ひまわりを助けたいですか?」
そう言って信之介に渡したのはロストドライバーとスカルメモリだった。信之介はロストドライバーを腰につけるとスカルメモリをセットしてスカルに変身したんだ。当時の私はかなり驚いたよ。そして信之介はその力でノイズを倒した後ひまわりちゃんを見つけたんだ。ひまわりちゃんはスネークドーパントに変身すると信之介もひまわりちゃんを助けるためにスカルに変身した。この時から私達の運命は決まってしまったのかもしれない。あの時、信之介はひまわりちゃんを救うためにひまわりちゃんにマキシマムドライブをくらわせたんだ。結果ひまわりちゃんは変身解除させることに成功した。だけどその時に私と信之介はとんでもないことに気がついたんだ。それはひまわりちゃんが息をしていなかったんだ。私たちはすぐに人工呼吸をしたがダメだった。その時にシュラウドが現れてこれはどう言うことか聞いたんだ。そしたらあの女はこう言ったんだ。
「スカルはメモリブレイクをすると同時にメモリの変身者を殺害する力がある。だから聞いたんだ。私と共犯者になる勇気があるか」って言ったんだ。信之介は泣いた。少なくとも私は信之介があんなに泣いている姿は初めてだった。
それから信之介は変わってしまったんだ。信之介だけじゃない信之介の母さんも変わってしまった。信之介の母さんは、ひまわりちゃんの死を信之介1人の所為にしたんだ。信之介の父さんは信之介を庇っていたが信之介は自分がひまわりを殺したと言ったんだ。信之介は警察に捕まったけどひまわりちゃんの死に方は普通じゃなかった。だから証拠不十分で無罪になったんだ。それから信之介は笑わなくなった。ひまわりちゃんの死は事故死として扱わられたんだ。だけど信之介は自分がひまわりちゃんを殺したと言ってずっとその罪に縛られたんだ。信之介の母さんは信之介を憎むようになり何度も殴られたんだ。だけど信之介は抵抗しなかったんだ。信之介の父さんが仕事から帰って帰ってくるとすぐに助けてくれたらしいけど信之介はそれを望まなかった。ひまわりちゃんを殺してから信之介は死を望むようになった。信之介の母さんが包丁を持って信之介を殺そうとした時も受け入れたんだ。運良く信之介は死ななかったんだがそれでも信之介は生きていること自体に苦しみ続けた。そんな時に信之介は、信之介の父さんに言ったんだ。大学を辞めて探偵になるって。
信之介の父さんは反対したが信之介はひまわりちゃんの仇を討つと言って聞かなかった。信之介の母さんはとっとと出て行けって言ったらしい。けど信之介の父さんはせめて大学を卒業してから探偵になってくれと言ったらしいけど信之介はそれを拒否したんだ。それから信之介の父さんもキレて信之介と絶縁したんだ。
その時には私も母さんに内緒で美術大学を辞めて行方をくらませ今の私がいるんだ。私独自で集めた情報を信之介に渡す。私にはこんなことしかできなかった。信之介の母さんは1年後に精神がおかしくなったんだ。今は、信之介の父さんと小山 むさえが面倒をみているらしい。信之介の母さんは信之介が5歳児だったころとひまわりちゃんがまだ0歳児だった頃の時間に生きているんだ。そして信之介の父さんは今も見捨てずに小山 むさえと小山 まさえ、そして信之介の母さんの友人から力を貸してもらっているらしい。
「信之介は、あれからずっとガイアメモリの後を追っていたんだ。ひまわりちゃんの仇のために。復讐のためだけにシュラウドっていう女と手を組んでガイアメモリを探し続けたんだ。その時の信之介はまるで鬼のようだったんだ」
あたしはマサオさんからその話を聞いて信じられなかった。信之介さんにそんな過去があったなんて・・・・・・・そして信之介さんが鬼になっていたなんてあたしは全然知らなかった。
「だけどあたしの知ってる信之介さんは「だから元の信之介に戻ったんだ奏ちゃんのおかげで」?」
あたしはどういう意味か分からなかった。
「ある日、信之介が私と風間に言ったんだ。ノイズのせいだけどオラに娘ができたって」
「昔みたいに笑ってそして喜んでいた。奏ちゃんのことが可愛くてそして喜んでいるところを見るとすごく嬉しくなって悲しんでいるところを見るととても辛かったって言ってたんだ」
マサオさんは嬉しそうにそう言った。
「信之介は今も復讐のために戦ってるっていってたけど本当はもう変わってることに気づいてるんだと思う」
「・・・・・・・・」
「信之介の真の復讐は可能な限りガイアメモリを破壊してそして少しでも奏ちゃんが幸せになってほしい。奏ちゃんをガイアメモリから守る。それが今の信之介がやろうとしてる復讐だと思う。奏ちゃんの未来のために戦う。それがひまわりちゃんへの償いで今まで殺してきた人達への償い。これがガイアメモリへの復讐だと私は思っているんだ」
「・・・・・・・・あたしはバカだ」
「?奏ちゃん?」
「すいません!!用事があるので帰ります!!」
「・・・・・あぁ。しっかり信之介に謝るんだよ」
「はい!!」
そうだ。信之介さんだって辛かったんだ。ひまわりさんはノイズに殺されたんじゃなくて人に殺されたんだ。信之介さんは復讐にとらわれてたとしても・・・・・今の信之介さんはあたしのために戦っていたんだ。そしてこの町のために戦い続けていたんだ。そんなことも気づかないなんて。
「本当になさけねぇよな!!このバカは!!」
あたしはそう言って信之介さんのもとに走った。
オラは壁にかけている白い帽子を被ってオラの宝物を胸ポケットに入れた。
「・・・・・・・奏ちゃん」
オラの心残りは愛娘の奏ちゃんだった。最後に一目、奏ちゃんを見ておきたかった。
オラは念のために用意した遺言書を机の中に入れた。そしてオラは事務所を出た。そして。
「・・・・・・・さようなら奏ちゃん」
と、言った。