この度、私ナイトメア・ゼロは就職に成功しましたのでおそらくかなり忙しくなると思われます。
なので投稿ペースもかなり落ちると思います。可能な限り失踪をしないつもりですので読者の方には、ご迷惑をお掛けしますがこれからも戦姫絶唱シンフォギア555とハードボイルド探偵 天羽 奏の応援をお願いします。
とある施設。そこではノイズの出現の反応をキャッチしその位置の特定を急いでいた。
「反応、絞り込めました!位置特定!」
複数の人員が端末を操作しておりその中の一人が自身の向かう画面に出た情報を正面の大きなディスプレイに表示した。
「っ!ノイズとは異なる高出量エネルギーを検知!」
「波形を照合!急いで!」
その声に長い茶髪を頭の上でまとめた白衣の女性が指示し、その結果が表示される自身の端末の画面に息を飲む。
「まさかこれって!アウフヴァッヘン波形!?」
女性の言葉とともに正面の巨大なディスプレイに文字が浮かぶ。
[Code : GUNGNIR]
「『ガングニール』だと!!?」
それを見たその場の人間全員が驚愕した。中でも中心に立つ大柄な男が驚愕の声を上げた。そしてその表示に一番の動揺していたのはこの広い部屋の一番後ろ、出入り口付近に立っていた少女、風鳴翼は驚きと困惑に呆然と画面に浮かぶ文字を睨みつける。
「新たな・・・・適合者?」
白衣の女性の隣で端末をいじっている研究員の言葉とともに画面にはどこかの監視カメラから送られているらしい映像へと切り替わる。
工業地帯の建物が囲まれた場所。そこにはノイズに囲まれる中心でぴったりとしたボディスーツと機械的な籠手とブーツ、頭には一対の尖った角のようなヘッドギアを身に着けた翼とそう年の変わらない少女とそれを呆然と見つめる幼い少女の姿。そして。
「ダブル!?彼女もあの場にいるのか!?」
「っ!」
驚愕する男性の言葉にさらに表情を険しくした翼は身を翻し出入口へ走った。
「待て翼!」
男性が慌てて叫ぶが制止する声も聞かずに翼は部屋を後にする。
「くっ!今すぐ人員をそこに向かわせろ!翼だけで行かせるな!」
「響、お前なんで?」
奏は目の前の光景に驚愕していた。だが1番驚いているのは響本人だった。突然胸の中で歌が思い浮かびその通りに歌ったたらまさか自分も変身しできるとは思ってもいなかったのだ。
「お姉ちゃんカッコいい!!」
女の子は響にそう言うと。
「危ない!」
ノイズが奏なら襲いかかった。しかし奏は分かっていたのか右の肘打ちをノイズにくらわせるとノイズを一瞬で倒した。すると。
『あれは、風鳴 翼が纏っているものと同じものね。実に興味深いわ』
「・・・・・えっ?」
奏から『奏とは別の声』が聞こえた。
(どういうこと?今の奏さんの声じゃなかったような・・・?)
響がそう思っているとノイズはどんどん飛んできて奏は襲ってきたノイズを片っ端から撃退していた。
「響!!お前はその子を守るんだ!!」
「えっ!?あ、はい!!」
奏の言葉に響が頷く。奏はパンチや蹴りをしてなんとか防いでいるが数の暴力で襲ってきているノイズに苦戦していた。すると。
『こういう時は』
奏はベルトを閉じて緑のメモリを取り出した。しかしおかしな事にそれを見た奏は驚いた顔をしていた。
『LUNA』
そして黄色のメモリを出すとそれをセットして再び開いた。
『LUNA』/『JOKER』
すると、奏の右半身が緑から黄色に変わった。
「ウェッ!?色が変わった!?」
そして更に奏は右腕をまるでゴム人間のように伸ばしそしてその右腕をムチのようにしならせるとノイズをどんどん倒していった。
「マリア!!お前勝手にメモリ変えるなよ!!」
と、奏が大声でそう言った時だった。響の背後からノイズが襲いかかった。
「しまった!!逃げろ響!!」
「っ!」
奏は間に合わない。そう思った瞬間だった。
「ハイッ!!」
響はなんとノイズに合わせるようにチョップをしてノイズを倒したのだ。
「『えっ?』」
奏はこれを見て目を見開いた。そして響の視線の先には女の子に襲い掛かろうとするノイズが見えその中の一匹、青いカエルのようなノイズが女の子に飛び掛かる。
「させない!!」
響は一気に走り抜くとかかとを大きくあげてそしてそのノイズにかかと落としくらわせた。そして更に人型のノイズが来るが響は1体に下段蹴りをしもう1体には正拳突きをした。
「ハイッ!!ハッ!!」
響は女の子の前で右手を脇腹に持っていき左手を前に出した構えをとった。
「あいつ戦えたのかよ!?」
奏はそう言ってノイズにアッパーをくらわせた。すると。奏の耳にエンジン音が聞こえる。
「っ!?」
奏同様に響の耳にも届いていたらしく2人揃って音の方向に視線を向けると、そこには緑色のバイクに乗った人物が向かってきていた。
そのバイクに乗った人物は響へと向かい、そのままその脇を走り抜け、響の背後にいた巨大な緑色のノイズへと向かって行く。
寸前にバイクに跨っていた人物は上空へと飛び上がり、バイクのみがノイズにぶつかり爆発を起こし上空を華麗に舞いながら
「Imyuteus amenohabakiri tron」
透き通った声で歌うように呟いた人物は響の目の前に降り立ち
「呆けない!死ぬわよ!」
「え・・・・?」
「あなたはここでその子を守ってなさい!」
そう言って走り出す。
「翼さん!?」
響は驚愕すると翼は響と同じ鎧を纏うと翼は刀を巨大化させ青い斬撃『蒼ノ一閃』によって翼の正面にいたノイズたちが炭へと変わり爆発する。さらにそのまま上へ飛びあがった翼は右手に刀の形に戻った剣を握ったまま両手を大きく広げる。と、翼の周りにいくつもの青い光が湧き出しそれがすべて同じ形の両刃の剣の形となり、雨のようにノイズたちに降り注いだ。
翼の技の一つである『千ノ落涙』はノイズたちをさらに大量の炭へと変えていく。そのままノイズへと突っ込んだ翼は刀を振るい、ノイズを斬って行った。
「すごい・・・・!やっぱり翼さんは・・・・!」
その光景に響は感嘆の声を漏らす。
そして奏の方は黒いメモリを右腰にセットした。
『JOKER MAXIMUM DRIVE』
響は奏の方を見るとそこには右半身が増えた奏がいた。
「分裂してる!?っていうか増えた!?」
響は目玉が出るくらい驚いていた。すると奏の右半身が予測不能な攻撃で周りにいた全てのノイズを一箇所に集めた。
「行くぜ『ジョーカーストレンジ』」
そして奏の左半身が腕を伸ばし光を纏うとそのままノイズ共にラリアットをした。ノイズ共は爆発し全て炭となった。
数分後、現場には自衛隊の制服や黒いスーツに身を包んだ人たちが入り乱れ、事後処理を行っていた。少し離れたところで紙コップに入った湯気の立つ飲み物を飲む少女の姿にホッと安心したように笑みを浮かべた。
「あの」
「へ?」
自分に呼びかける人物に響は視線を向けるとそこには自衛隊とも、他の黒スーツとも、警察とも違う紺の制服に身を包んだ短髪の女性がにこやかに紙コップを差し出していた。
「あったかいもの、どうぞ」
「あっ・・・あったかいもの、どうも」
湯気の上がるその紙コップを受け取ると響は息を吹きかけそして飲み始めた。
「プハァ~!」
美味しかったのか響は頬を緩ませると突然響の体を光が包みこんだ。
「へぇ?」
響は何が起こったのか分からずただ驚愕しており光が収まると身に纏っていた鎧が消え、響の姿が元の制服姿に戻った。
「うわっ!?わわわっ!?」
突然のことに紙コップを落としバランスを崩した響はそのままよろけて倒れそうになる。だがそんな響を背後から歩み寄った人物が受け止める。
「わわっ!あぁ!ありがとうございます!!」
慌てて身を起こし自分を受け止めてくれた人物へお礼を言いながら頭を下げる。そして自分を助けた人物を見ようと顔を上げるとそこには翼が立っていた。響同様先ほどの鎧姿ではなくリディアンの制服になっている。
「ありがとうございます!!」
響はもう一度翼にお礼を言うが翼はそれを無視して1人の黒服の男性に話しかけた。
「緒川さん。ダブルはどこに逃げましたか?」
「申し訳ありません翼さん。ノイズを倒した後のドサクサに紛れて逃げられてしまいました」
男は翼にそう言うと翼は悔しそうな顔をした。
「そうですか」
翼がそう言った時だった。
「あの!」
響が翼に話しかけた。
「実は!翼さんに助けられたのは、これで二回目なんです!!」
響がそう言うが翼は無視した。
「ママ!!」
「?」
近くから先ほどの女の子の声が聞こえた。響はそちらの方に向くとそこには先ほどの少女が母親らしき女性と抱き合っているところだった。
「よかった!無事だったのね!」
女性は娘が無事で安心したのか目に涙を浮かばせながら強く抱きしめていた。すると、横からタブレットを持った女性が話しかけた。
「それでは、この同意書に目を通した後、サインをしていただけますでしょうか?」
女性は、タブレットを差し出しながら説明を始めた。
「本件は国家特別機密事項に該当するため、情報漏洩防止の観点から、あなたの言動および言論の発信には今後一部の制限が加えられることになります。特に外国政府への通謀が・・・・」
女性の言葉にポカーンと母親と少女が口を開けているさまに苦笑いを浮かべた響は
「じゃあ・・・・私もそろそろ・・・・」
と、翼に視線を向ける。しかし、そこには翼の他に黒スーツにサングラスをかけた男たちがずらりと並んでいた。
「あなたをこのまま返すわけにはいきません」
「な、なんでですか!?」
翼の言葉に響は素っ頓狂な声を上げる。が、翼はその疑問には答えず
「特異災害対策機動部2課まで同行していただきます」
事務的に冷たく告げる。直後に響の隣に歩み寄った男性が響の腕に大きな手錠をかける。ガコンと言う音と共に手錠がロックされる。
「へ?あ、あの」
「すみませんね。あなたの身柄を拘束させていただきます」
そう言って男性は申し訳なさそうに微笑みかける。
「だから!なんでぇぇぇぇぇぇぇ!?」
疑問の声を上げる響だが、誰一人それに答える者はいないまま車に押し込められどこかへと連れて行かれてしまった。
野原探偵事務所。そこに奏はヘルメットを持って入ってきた。
「お帰りなさい奏」
事務所に入るとそこには奏の相棒の『マリア』がテーブルの上に夕食を置いていた。
「おう。ただいまマリア」
奏はそう言って帽子を壁にかけると今日の夕飯のメニューを見た。
「今日は肉じゃがにしてみたのよ」
マリアはそう言って奏の茶碗にご飯をよそい奏はそれを受け取ると。
「今日も美味そうだな!」
奏はそう言って「いただきます」と言って肉じゃがを食べた。
「うめぇ!!今日もうめぇぞマリア!」
奏は喜んで食べていると。
「それはよかったわ。検索していたら偶然肉じゃがのレシピを見つけて食べたくなったのよ」
マリアはそう言ってジャガイモを口に入れた。
「それにしてもマリア。お前なんだよその格好」
マリアは箸でマリアの格好を指した。
「ちょっと箸で指さないでよ。行儀が悪いわよ」
マリアは奏にそう言った。
「いや、なんだよそのマニアックな格好。そこら辺の男が見たら誘ってんのかって言われるぜ?」
そう。マリアの格好は、白いワイシャツの下にパンツしか履いていなかった。胸もおそらくノーブラ。それを見た奏は、肉じゃがを頬張りながらそう言うと。
「そんなつもりはないわよ。検索したらこの格好は最近かなり流行っているパジャマなのよ」
マリアは胸を張ってそう言うと。
「多分それ一部の人間しか流行ってねぇぞ?」
と、奏がツッコんだ。
「・・・・・・それにしても『立花 響』。なかなか面白い娘ね、ゾクゾクするわ」
マリアがそう言って笑うとそれを見た奏はため息をついた。