あたしは天羽 奏、ハードボイルドな探偵さ。探偵という生き物は基本的に朝に弱い。それはなんでかだって?探偵は常に不眠症だからさ。探偵の脳は常に休息よりも謎を欲しがってしまう。そのおかげであたしは常に不眠症なのさ。眠れない夜を過ごしたあたしはキッチンで軽めの食事を始める。ブラックコーヒーとトマトそして新聞。これが探偵の朝食セット。脳に栄養を送ることでどんな難事件もハードボイルドの解決するためにはトマトが1番。そして新聞を読むことで常に事件の情報は把握している。そして最後にブラックコーヒーで探偵の朝食は終わる。
「何やってんのよ奏!!」
スパーン!!
「まったくウチがお金ないのは分かってるわよね?あなたコーヒーなんて飲めないのに変な無駄遣いしないでよ」
奏の相棒のマリアはそう言って両手を腰に当てて叱っていた。右手には「無駄遣いするな!!」と書かれたスリッパがありそれでどうやら奏の頭を叩いたようだ。奏は頭を押さえながら
「う、うるせぇよ!!ただでさえ探偵らしい仕事がない上にこの探偵朝食セットをなくしてしまったらあたしがやってるのはもう探偵じゃなくてただの何でも屋だろ!!」
「漫画やアニメに影響されすぎよ!!いい?これが普通の探偵なの!そうそう事件の解決依頼なんて来ないに決まってるでしょ!そういうのは警察の仕事よ!」
マリアはそう言って奏に写真を渡した。
「なんだよこれ?」
「新しい依頼よ。今度は迷子になったチワワの捜索よ」
「またペット探しかよ!!お前本当にいい加減にしろよ!?少しはマシな依頼持ってこいよ!!」
「派手な依頼より目の前のお金よ!!いいからとっとと仕事してきなさい!!」
マリアはそう言って奏に帽子を渡してマリアは自分の部屋に戻ると。
「チッ。あの淫乱ババァが」
奏がそう言った瞬間だった。
カッ!!
かなの眼の前に包丁が通り過ぎ壁に刺さったのだ。奏はそっちを見るとハイライトを失った目で奏を睨みつけるマリアがいた。
「何か言った?」
「ヴェ、マリモ!!」
奏はあまりの恐怖にオンドゥル語を出してしまった。
奏はいつものように依頼のペットを探していた。そして今日は運がいいのか偶然にも迷子になっているチワワをすぐに発見した。奏はすぐにチワワを捕まえてチワワを飼い主に渡すと報酬を受け取りそのままバイクに乗って事務所に帰ろうとした。
「それにしても久々だな。仕事が午前中で終わるなんて」
奏はそう言ってバイクを走らせていると。
「!!危なッ!!」
奏の前を突然何かが通った。奏はそれを確認するとそこにはゴキブリが二足歩行をしたような化け物がいた。
「コックローチ!!」
奏がそう言うとそのコックローチの右手を見た。その右手には大量の宝石が入ったバックがあった。
「宝石強盗か!!」
奏はそう言ってダブルドライバーを装着した。
「マリア!!ドーパントだ!!」
『あらコックローチドーパントじゃない。さすがゴキブリの記憶を持ったメモリ。一番量産しやすいようね』
「解説してる場合か!!逃げられるだろ!!」
奏はそう言ってバイクを反転させると同時にコックローチは素早く逃げ始めた。奏はバイクを走らせながらジョーカーメモリーを取り出した。
『JOKER』
「マリア!!ルナ頼む!!」
『オーケーよ奏!』
『LUNA』
「『変身!!』」
『LUNA』/『JOKER』
奏の右半分は黄色になり髪も金髪になると左半分は黒色と黒髪に変化した。そしていつものWの髪飾りがつくとそのままコックローチに向けて見方を伸ばした。
『びぎっ!!』
コックローチドーパントは足を掴まれたせいで派手に転ぶとすぐに立ち上がるごダブルはそのままバイクでコックローチドーパントをひいた。
『きぎゃっ!!』
コックローチドーパントは地面を転がるとダブルはバイクから降りてコックローチドーパントに向かって走りながらメモリチェンジをした。
『CYCLONE』/『JOKER』
ダブルは右半分が緑に変わるとそのままコックローチドーパントに掴みかかりまずは背負い投げをした。
「ドラッ!!」
ダブルはコックローチドーパントを地面に投げて叩きつけると無理矢理たたせて腹を殴り顔面を殴りまた原を殴るという上下のコンビネーションをくらわせた。コックローチドーパントはダメージに耐えられなかったのか持っていた宝石はそこら中に散らばった。しかしダブルは気にせずコックローチドーパントにローキックをしたり背中をつかんで膝蹴りをした。
「弱いなこいつ」
ダブルはそう言ってコックローチドーパントの顔面を殴ると地面に倒れた。
『たぶん今日使ったばっかりなんだと思うわ。力の使い方が分かってないなら今がチャンスよ』
ダブルはそういうとジョーカーメモリーを取り出して右腰にセットした。
『JOKER MAXIMUM DRIVE』
「『ジョーカーエクストリーム!!』」
ダブルは2つに分かれ奏の姿とマリアの姿に分かれるとそのまま連続でライダーキックをくらわせた。
『ぎゃああああ!!!』
コックローチドーパントから強制的に変身解除をされメモリブレイクされると変身者は大学生ぐらいの男だった。ダブルは変身を解除して気を失っている男を拘束すると。5台のパトカーが来た。
「やっと警察が来たか」
奏はそう言ってパトカーから降りる刑事をみた。
「あ、刃野旦那」
「おっ、奏ちゃんじゃん。もしかして捕まえてくれたのか?」
パトカーから降りてきたのはツボ押し期を持った30代後半くらいの男だった。彼の名は刃野 幹夫。奏の師であり義父でもある野原 信之介が生きていた時に何回か顔を合わせている刑事で人柄がかなり良く奏の遊び相手にもなってくれたため奏にとって2番目に信頼できる男だった。
警察はコックローチドーパントの変身者と破壊されたガイアメモリーを証拠品とした回収すると部下達は先に引き上げて行った。
「それにしてもお前も野原さんもガイアメモリー事件にめちゃくちゃ巻き込まれるな」
「まぁ、一応因縁はあるからな」
奏はそう言って頭をかきながら答えた。すると刃野刑事が奏と肩を組む。
「それより奏ちゃん。面白い情報を教えてやろうか?」
と言った。
「面白い情報?」
「あぁ。そいつはもしかしたらガイアメモリーの販売なんかも知らないんだよ」
「マジか刃野旦那?」
奏はそう言って刃野刑事を見た。
「まだ確証はないから分からねぇがもしかしたらだ詳しくはここに入ってある」
刃野刑事はそう言って封筒を渡した。
「じゃぁいつものように頼むぜ」
刃野刑事はそう言うとパトカーに乗りそのまま帰って行った。
「まったくあの人は」
奏は少し呆れているとそのままバイクに乗りその場を後にした。
「ハァ。すっかり帰りが遅くなったな」
奏はそう言って帰路を走っていた。奏は休憩がてら公園のベンチで横になっていたがいつの間にか寝てしまい夜になっていた。奏は急いで帰っている時警報音が鳴り響いた。
「ノイズか」
奏はそう言ってケータイを取るとノイズの発生している場所を調べすぐにその現場に向かった。奏はバイクを走らせながらドライバーをつけると。
『ちょっと奏!あなたどこで何していたのよ!!』
「悪い寝ちまってたよ。それよりノイズが現れた!」
『!!オーケー分かったわ』
奏はジョーカーメモリーを取り出した。
『JOKER』
『CYCLONE』
「『変身』」
奏は再びダブルに変身すると現場に着いた。現場では風鳴 翼と何故か立花 響がいた。
「あれは響!?なんであいつがあんなところに!?」
ダブルはそう驚いていると。
『ノイズは片付かれているけどなんだかおかしな雰囲気ね』
マリアはそう言って周りを分析していたすると。
「!!マリア!!」
『!!ええ、分かっているわ!!』
ダブルはすぐにバイクを走らせた。理由は翼が響に刀を向けていたからだ。
「やめろ!!」
「ふえっ?」
「むっ!?」
翼はバックステップで後ろに下がり奏は響の前に割り込むとバイクから降りた。
「ダブル!!」
「あ、奏さん!!」
響は思わずダブルの名前を言ってしまった。
「おい!響!!」
「・・・・・・・・あっ」
響は慌てて口を塞いだ。だが翼は聞こえてなかったのかダブルを睨みつけていた。
「何しに現れたダブル!」
「それはこっちのセリフだなんで響に刀を向けてんだ!」
「私はその子を認められないからだ。中途半端な覚悟で戦場に出てきても邪魔になるだけだ」
「だったら口で言えよ!!なんで刀を向ける必要があるんだよ!!」
「簡単だ。私は立花もそしてダブルお前も殺してやりたいくらいに憎んでいるからだ」
「えっ?」
突然のことに奏も響も目を丸くした。
「どう言うことだよ?あたしならまだ分かる。だけどなんで響まで!?」
「立花が纏っているのはガングニールと呼ばれる聖遺物。そしてその聖遺物は私の大切な人。燕姉さんの物だ。事故とはいえ私から見たら彼女は燕姉さんから奪ったようなもの。そして燕姉さんを守れなかったお前も許せない!!」
翼はそう言うとダブルと響に刃を向けた。
どこか西洋の城を思わせる建築物の中、広い食事場を思わせる場所で金髪の女性が椅子に座っていた。ただ、その身には何も纏ってはいない。美しく伸びた金髪、張りのある胸、くびれた腰、無駄な肉のない足。それを惜しげもなく披露する女性には、美しさだけではなくどこか怪しげな空気すら感じられる。
妖艶、その言葉がまさに適していた。その側には、紅い服を着た少女が不機嫌そうに佇む。
「おい、フィーネ。本当にアイツを仲間にする気かよ」
少女からフィーネと呼ばれた美女は、少しだけ口角を上げ微笑む。
「ええ、クリス。あの男は随分と頑張ってガイアメモリを売ってくれたみたいでしょう?功績には報いるべきではないかしら」
それを聞いた少女、クリスは舌打ちをするが功績という部分については否定しない。彼女もフィーネの言うことにある程度は納得しているのだろう。
「いっそ、あなたの婿にでもしてみる?きっと尽くしてくれるわよ。それこそ体が灰になるくらいに、ね」
「はぁっ!?じょ、冗談じゃねえぞ!なんであたしがアイツと!」
本気なのか冗談なのか判断に困る声音にクリスは赤面しながら大声で反論した。そんな2人に、扉の開く音が聞こえてくる。
「ははは、相変わらず仲がいい」
笑いながら入ってきたのは、黒髪の男。その姿は黒いスーツに白いスカーフ。そして、そのスカーフには一点だけ血が滲んだような模様がある。男は悠然とフィーネの前まで歩いて行くとその場に止まった。
「あなたにコレが使いこなせるかしら?」
そんな男に対し、フィーネはガイアメモリとWとは違うベルトを差し出す。
メモリの方はどこか強い力を発しており、通常のそれよりも、大きな力を有していることが分かる。ただのガイアメモリでも常人であればその毒素で容易く命を奪う。それよりも更に大きな力であれば、その代償は計り知れない。
だが、男は怯むことなくむしろ微笑んですらみせた。
「自慢の婿の誕生ですよ。お義母さん」
それを聞いたクリスは、金魚のように口をパクパクと開けては閉じる。一方のフィーネは耐えきれないというように吹き出してしまった。男はそれを満足そうに眺め服を脱ぐ。露わになる引き締まった体。鍛え抜かれた胸筋、六分割された腹筋、そしてなにより美しく引き締まった美尻。完璧な肉体美がそこにはあった。その腰に、フィーネから渡された物ガイアドライバーをつけメモリのスイッチを押す。
『ナスカ』
クリスの「脱ぐ意味ねーだろ、変態」という言葉を聞きながら、男は腰のドライバーに装填した。そしてその姿を青いドーパントへと変える。
「ようこそ、須藤霧彦。いえ、雪音霧彦とでも呼びましょうか?」
「おいやめろ!フィーネ!」
「ははは!お好きなように呼んでください。お義母さん」
「お前も笑ってんじゃねぇ!否定しろ!そして、フィーネの事を母とか言うな!」